テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 百科の百花 ~

2024-02-29 22:03:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ほほほゥ! あのォめいさくがァ、いまァふたたびィ~?」

「がるる!ぐるるるるがるる!」(←訳:虎です!ドキドキが最高速!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 伝説の名作『新幹線』(1975)がNetflixでリブート!

 主演が草彅剛さんで監督が樋口真嗣さん、という布陣に

 『シン・ゴジラ』のノリを期待しながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― ラルース百科事典の芸術 ――

 

 

 編者は『ラルース』の皆さん、

 日本語版監修は石井博さん、小宮輝之さん、中山剛さん、吹春俊光さん、

 2024年1月に発行されました。

 仏語原題は『PLANCHES INSOLITES LAROUSSE 170 ANS DE TRÉSORS』、

 『フランス老舗出版社の至宝』と日本語副題が付されています。

 

「ふむむゥ? これはァ~びじゅつしょッ?」

「ぐるるるがるる!」(←訳:カラフルだねえ!)

 

 あらゆる項目にわたる知識を収集し、

 さまざまな部門ごと、

 あるいは発音順(五十音順やアルファベット順)などに並べ、

 解説や図版を記載する《百科事典》。

 

 『ラルース百科事典』は

 フランスを代表する百科事典のひとつで、

 ↑上の画像からもお分かりでしょうか、

 その特徴はなんといっても

 華麗にして細密な博物画の数々!

 

「きあいィ、こもッてまスゥ!」

「がるるるるぐるるる!」(←訳:こだわりの描き込み!)

 

 ラルース社さんの創始者ピエール・ラルースさんが

 同社を設立したのは、1852年のこと。

 

 以来170年余、

 ラルース社さんから刊行されてきた百科事典の中から、

 とりわけ美しい博物画を選んで

 この『ラルース百科事典の芸術』は完成しました。

 

「しゃしんじゃァないィのでス!」

「ぐ~るるる!」(←訳:ぜ~んぶ絵!)

 

 ええ、写真じゃありません、

 収録されている図版は、

 すべて手書きの絵画を基本としていて、

 たとえば、

 『果物』の部門では

 1ページ分の紙面を

 梨やブドウ、桜桃、イチゴなどの画が

 ぎっしり埋め尽くしています。

 

 これが、いっそ非現実的とさえ言える

 果物の大洪水、なのですけど、

 意外にもね、破綻してない、んですよねえ。

 どことなく北斎さんの『北斎漫画』に似た

 紙面作りが感じられて。

 

「おもしろォたのしィ~!」

「がるるるるる!」(←訳:可愛らしいし!)

 

 他には、いかにも百科事典らしく、

 『温室の植物』『薬草』『リンゴ』

 『菌類(きのこ)』『甲殻類』

 『魚』『家禽』といったページがあり、

 『麦の病気』『ブドウの病気』『服飾史』

 なんてものもあるかと思えば、

 『メートル法』『郵便業務』『アクロバット』など、

 えっ?こういうのも図像化しちゃうの?

 というものもあって、

 ラルースさんは、よほど百科事典作りが好きだったのね、と

 微笑ましいというか、

 親近感が湧くというか。

 

「まにあァでス!」

「ぐるるがるる!」(←訳:凝り性なんだ!)

 

 博物画愛好家さんや

 古書収集家さんにはお馴染みの『ラルース』画集は、

 アンティーク絵画好きな方々にも

 おすすめの一冊です。

 画集としても愉しめる大判の作品ですから、

 アート好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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~ 白亜紀一本勝負! ~

2024-02-28 22:02:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 めだたないィ~けどォ、さいてまスゥ!」

「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!水仙カワイイ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 濃いピンク色の河津桜に押され気味ではありますが、

 スイセンの花があちこちで咲いていますね。

 強風にも屈しない凛々しい姿に見惚れながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 白亜紀往事 ――

 

 

 著者は劉慈欣(りゅう・じきん/リウ・ツーシン)さん、

 原著は2004年に、画像の日本語版は2023年11月に発行されました。

 『OF ANTS AND DINOSAURS』と英語題名が付されています。

 《三体》で世界的ヒット作をかっ飛ばした著者・劉さんの

 初期長篇作品ですよ。

 

「はるかなァうちゅうゥからァ~」

「ぐるるがるる!」(←訳:遥かな過去へ!)

 

 人類が誕生するよりもずっと昔の、

 中生代――

 その白亜紀の終わり頃の、

 ”ふつうの日”のこと。

 

 地球の歴史を揺るがすような、

 大事件が起きました。

 

「ひゃあッ! じひびきィ~してるのでス!」

「がるるるぐるる!」(←訳:アイツが来たぞ!)

 

 ゴンドワナ大陸の真ん中あたり、

 大きなソテツの森の中の空き地で、

 美味しそうな昼食を発見したのは

 一頭のティラノサウルス・レックス。

 

 そう、”名は体を表す“の通り、

 恐竜族の王者たる巨大肉食竜です。

 

 大きく太ったトカゲを

 がっしがっしと噛み砕いて、呑み下して、

 あ~うまかった、とティラノくん、大満足♫

 

 ……いえ、正確を期すならば、

 満足と言い切るには若干の問題が。

 

「あぐあぐッ、もぐゥ!」

「ぐるがるる~!」(←訳:不快なのだ~!)

 

 食事後につきものの、

 或る問題。

 

 苛々するティラノくんに

 解決策を提示したのは、

 蟻。

 

「ふァ?」

「がる?」(←訳:あり??)

 

 ええ、蟻はアリです。

 アリンコと呼ばれたりもする、あの蟻です。

 

「……きょうりゅうゥとォ、ありッ?」

「ぐるがるぅ?」(←訳:冗談でしょ?)

 

 冗談のように見える

 ティラノサウルスと蟻たちの出会い。

 

 この邂逅が、全く異なる二つの種族の出会いが、

 白亜紀の地球に”文明”をもたらしました。

 

 異なる立場や考え方を持つものが、

 ひとつの場所で巧みに融合し、

 互いに助け合ってゆけば、

 ごく小さな知性も大きな知力へと

 熱く、逞しく、成長してゆく――

 恐竜たちと蟻たちは

 身体のサイズは違えど手に手を取って、

 大繁栄の時代を築きあげ、て、ゆ……ゆき……?

 

「あうゥ?」

「がるるるぐるるる?」(←訳:なんだか雲行きが?)

 

 サイズが違う二つの種族は、

 はたして、本当に上手くゆくのか。

 亀裂は、どこにも生じないのか。

 恐竜の未来は、蟻の未来は、

 地球上に芽生えた輝かしい文明の行方は。

 

 ユーモラスでコミカルな”事件”から

 ドミノ倒しのように始まる

 恐竜&蟻たちの《もしもの世界》。

 ドラマチックな長編SF作品は、

 SFやファンタジー好きな方々に、

 映画(映像)好きな活字マニアさんにもおすすめです。

 このお話をコマ撮りアニメで観てみたい~!なんて妄想しつつ、

 ぜひ、驚きの白亜紀小旅行を♪

 

 

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~ 偉人さんも、その逆も ~

2024-02-27 22:03:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぐおおッ? たいふうゥ~??」

「がるる!ぐるるるがるぐる~!」(←訳:虎です!台風級の強風だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 髪がぐちゃぐちゃになってしまうほどの強風には

 花粉というオマケ付き……!

 目玉を丸ごと洗いたいわ~と呻きながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― がんばらなかった 逆偉人伝 (日本史編) ――

 

 

 監修は加来耕三(かく・こうぞう)さん、

 イラストはミューズワーク(ねこまき)さん、

 2023年9月に発行されました。

 『読むとなんだかラクになる』と副題が付されています。

 

「むむゥ! わかるゥきがァしまァ~スゥ!」

「ぐるるるるる~」(←訳:いるんだよね~)

 

 頑張って頑張りまくって

 歴史に名を残す《偉人》さんたち。

 

 けれど、史実をよく見てみれば、

 頑張っていないのにいつの間にか《偉人》になった者もいる、

 と監修・加来さんは

 冒頭の『はじめに』で述べています。

 

「あんまりィ~がんばりすぎるとォ~…」

「がるるぅるるる!」(←訳:壊れちゃうかも!)

 

 本文は、

 1章『逃げてもいい』

 2章『自分軸で生きる』

 3章『執着を手放す』

 4章『人にうまく頼る』

 5章『振り回されない』

 と、5つの章で構成され、

 25人の《逆偉人》さんが紹介されています。

 

 登場するのは、

 ”逃げの小五郎”こと桂小五郎さん、

 信長公の弟・織田有楽斎さん、

 ミニマリストの元祖たる鴨長明さん、

 傾奇な武人・前田慶次郎さん等々、

 日本史上に名高いあの人やこの人……

 

「あれっ? このひとはァ??」

「ぐるるがるぐるるるる?」(←訳:聞いたことないよねえ?)

 

 居並ぶ有名人さんの中で、

 ちょっと首を傾げてしまうのは、

 本文56ページの、

 勝小吉(かつ・こきち)さん。

 

 いったいどういった縁で

 小吉さんがここに取り上げられているのか、というと。

 

 勝海舟(かつ・かいしゅう)さんのお父上であるがゆえ。

 

「あはァ! ぱぱさんッでスかッ」

「がるぐるる?」(←訳:偉人パパ伝?)

 

 勝小吉さん(1802~1850)。

 もとは男谷(おたに)氏という、

 裕福な旗本の三男坊であった小吉さん、

 7歳のとき、勝家に養子入りいたしました。

 

 このとき既に小吉さん、

 えらいこっちゃ、な問題児くんであったようです。

 

 5歳にして派手な喧嘩をして相手を負傷させ、

 7歳にして20~30人と大喧嘩、

 ボロ負けして切腹しようとしたところを止められたり、

 14歳で家出して上方方面へ向かったものの、

 無一文になって物乞いをしたり、

 お伊勢参りをしたり、病気になったり。

 

 18歳で結婚するも、

 またも家出をしたところを連れ戻され、

 その後もムチャばかりするので

 21~24歳までを

 実家の座敷牢で過ごす羽目に。

 

「はわわわァ~…ざしきろうッ!」

「ぐるるがるる~…!」(←訳:規格外すぎる~…!)

 

 長男・麟太郎(りんたろう)くんが

 すくすくと育ってゆく横で小吉さん、

 吉原に通い、ケンカもやめず、

 道場破りもしばしば行い、

 いつのまにか江戸で屈指の剣豪として知られるようになって、

 37歳で家督を譲って引退。

 

 なんとも魔訶不思議な、

 つむじ風みたいなオジサンですねえ……。

 

「いじんッというよりィ~」

「がる!」(←訳:異風!) 

 

 頑張りすぎず、

 肩の力を程良く抜いて、

 絶望に囚われず、

 自分を失わず。

 

 どこどこまでも”自分らしく”を貫いた

 《逆偉人》さん列伝は、

 歴史はキライじゃないけど

 年号や人名地名ばかりの史書は苦手で~という方々に、

 雑学好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 翼の歴史 ~

2024-02-26 22:03:07 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 みどりィおねえさんッ、ぐッじょォ~ぶゥ!」

「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!馬締さんもね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 NHK BSのドラマ『舟を編む』第2話、

 最高かよ!と言いたくなる最高っぷりでした!

 首を長~くして次回放送を待ちながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの絵本作品を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 人類の夢をかなえた 飛行機の本 ――

 

 

 絵と文はヒサ クニヒコさん、2024年1月に発行されました。

 『乗りもの歴史図鑑』の巻名からもお分かりのように、

 誕生前から現在に到るまでの、

 《飛行機の歴史》を描いた図鑑です。

 

「それはァ~ひゃくにじゅうねんまえェ、だッたのでス!」

「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:小さな機械が生まれたよ!)

 

 大空への憧れ。

 

 鳥のように、空を飛んでみたい。

 高々と、自由自在に舞い飛んでみたい――

 古代から人類が抱いてきた命題は

 19世紀、一気に実現化に近付きます。

 

 その方法は、ふたつ。

 ひとつは、《空に浮かぶ》方法で、

 代表的な例が、気球と、

 気球の発展型ともいうべき飛行船、ですね。

 しかし、20世紀前半の時点で

 飛行船に使用されていた水素ガスの危険性の高さ、

 操船や輸送力の問題から、

 ”飛行船の歴史”は、早々にストップしてしまいます。

 

「そこでェ、とうじょうゥ~!」

「がるる!」(←訳:飛行機!)

 

 羽根を作って、機械のチカラで羽ばたいて、飛ぶ。

 1896年、オットー・リリエンタールさんは

 グライダー(動力なし)で飛行を試みました。

 そこに機械のチカラをプラスして、

 幾十幾百もの試行錯誤を経たのちの、

 1903年12月17日。

 

「がんばるぞォ~!」

「ぐるがる!」(←訳:行け弟よ!)

 

 操縦席のウィルバー・ライトさんへ、

 兄のオーヴィル・ライトさんは懸命の声援を送ります。

 ふたりが製作した機体は、

 プロペラの回転が増すにつれ………?

 

「おおおッ!」

「がっるる!」(←訳:やったあ!)

 

 空気より重いものが、

 わずかではありましたけれど、

 確かに空を飛んだ瞬間、

 飛行機械は《夢想》ではなくなりました。

 

 そうして、

 現実のモノとなった飛行機が

 いかなる”発展の道”を歩んでゆくのか、

 ヒサさんは丁寧に、いえ、

 丁寧を超えて極細密に描いてゆきます。

 

 動力付きグライダーが、

 単葉機、複葉機へ。水上機へ。

 民間の所有から、

 国家と軍が管理する武器へ。

 

「うううゥ、くるしィ~…!」

「ぐるるがるるるる!」(←訳:自由に飛べてない!)

 

 映画『紅の豚』で

 ポルコ・ロッソさんが見送った数多の飛行機――

 僚友たちを乗せて天へと消えてゆく飛行機たちが

 ここには描かれています。

 同じく『風立ちぬ』で

 青年技師たちが設計を繰り返した飛行機たちも。

 

 大空を自由に、どこまでも。

 その思いは、今も変わっていないはず。

 

 嬉しくも楽しく、

 また同時に胸が苦しくもなる

 飛行機械たちの濃密な歴史図鑑は、

 大人な活字マニアさんにこそ

 おすすめしたい一冊です。

 飛行機マニアさん、

 ヒサさんのイラストが大好き!な方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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~ ごほうび、あり〼! ~

2024-02-25 22:03:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 またしてもォ~がくぶるッ!」

「がるる!ぐるがるる~…」(←訳:虎です!連休なのに~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 雨にみぞれ、低温、と生憎の天候になってしまった

 3連休最終日の読書タイムは、

 思いっ切り元気をリカバリーしてくれる御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 朝おやつ ――

 

 

 著者は甲斐みのり(かい・みのり)さん、

 2023年10月に発行されました。

 ええ、そうです! 朝から甘いもの、カモーン!

 

「あわわわわッ」

「ぐっるぅっるる……」(←訳:言っちゃったよ……)

 

 朝早くから甘いおやつ菓子なんて、と

 ギョッとする方々もおられましょうが、

 実は、それなりの理由があるのです。

 

 著者・甲斐さんが、御本冒頭の

 『朝おやつは私のお守り』で、

 朝おやつを必要とする理由として綴っているのは、

 十代、二十代の頃の”朝のつらさ”。

 

 ひどい低血圧で、目覚めが悪く、

 朝食を摂ってチカラをつけなければと思いながらも、

 どうしても食欲が湧いてこない……

 

 このままではいけないと悩む甲斐さんに、

 或る雑誌編集者さんがアドバイスしてくれたのが、

 朝のチョコレート。

 

「ふむむッ? あさァいちばんにィ?」

「がぅるるぐるがぅるっる?」(←訳:チョコで頭をシャキっと?)

 

 目覚めてすぐの、甘いもの。

 

 そういえば、子どもの頃、

 日曜日の朝の我が家の朝ごはんは、

 皆でよくホットケーキを作ったなあ……

 朝からおやつのような食事を食べられることが嬉しかった……

 

 幸せな記憶に刺激されたのでしょうか、

 やがて、甲斐さんの朝の目覚めの悪さは解消され、

 今はしっかり朝食をいただく生活を送っているそうですが。

 

「つづけてェいるんでスゥ!」

「ぐるがるぐる!」(←訳:朝の甘味習慣!)

 

 朝の甘味は、お守りのような存在。

 

 と誇らかに明言する甲斐さんが、

 この御本で紹介している《御守り甘味》は、

 

 東京・谷中のパン屋『リバティ』さんの

 《うさぎパン》。

 

 東京・神田の『近江屋洋菓子店』さんの

 《フルーツポンチ》。

 

 福島の《会津の雪 ソフトクリーミィヨーグルト》。

 

 名古屋の『花桔梗』さんの

 《あんトースト最中》。

 

 北海道の『池田食品』さんの

 《タマゴボーロ》。

 

 宮﨑の『わらべ』さんの

 《チーズ饅頭》。

 

 飛騨高山の和菓子屋『稲豊園(とうほうえん)』さんの

 《招福猫子まんじゅう》……などなど。

 

「ひゃわァ~すてきィ~…」

「がるぐるがるるぐる!」(←訳:全品完食したいです!)

 

 おやつの写真で笑顔になって、

 甘味それぞれにまつわる思い出話で吹き出したり、

 ほろりと涙腺がゆるんだり。

 

 どちらかというと“昔ながら”な、

 牧歌的な風情の《朝おやつ》たちは、

 日々の《お守り》であり、

 《ごほうび》でもありましょうか。

 ”食”を愛する活字マニアさんは、

 掉尾を飾る名文『耳をすませば』まで、

 どうかぜひ、読み逃しなく~!

 

 

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~ 春は、《切り紙絵》の夢幻境へ ~

2024-02-24 22:04:16 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おそらにィ~まんげつゥ!」

「がるる!ぐるーるーるがる!」(←訳:虎です!スノームーンだよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 2月の満月《スノームーン》がいちばん丸くなるのは、21時31分!

 次に満月となる3月の《ワームムーン》の頃には

 サクラが咲いているのかなぁ、などと夢想しつつ、

 さあ、本日は読書……をサボって、

 お久しぶりの展覧会情報を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― マティス ――

 

 

 東京・六本木の国立新美術館 企画展示室2Eにて、

 会期は2024年2月14日~5月27日

 (毎週火曜日休館、ただし4/30は開館)、

 『Henri Matisse ー Formes libres』と仏語題名が、

 『自由なフォルム』と日本語副題が付されています。

 

「まえすとろッ!」

「ぐぅーるぅるるる!」(←訳:フォーヴィズムの!)

 

 アンリ・マティスさん(1869~1954)は、

 フォーヴィズム(野獣派)の重鎮として知られる

 20世紀美術の巨匠さんですが、

 南仏ニースにアトリエを構えて以降、

 《切り紙絵》制作に力を注ぐようになりました。 

  

「はさみでェ、きりとッてェ~」

「がるぐるる!」(←訳:貼り付ける!)

 

 この展覧会では、

 色紙が生み出すアート《切り紙絵》の大作

 『花と果実』をはじめ、

 最初期の油彩画、

 貴重な陶芸作品、

 ニース移住後に描かれた『オダリスク』の油彩画や彫刻、

 有名なバーンズ財団の壁画の関連作品、

 タピスリーの下絵となる油彩画など、

 ニース市マティス美術館の所蔵品を中心に

 マティスさんの作品が紹介されます。 

  

 さらに、マティスさんのファン諸氏さんが憧れる

 『ヴァンスのロザリオ礼拝堂』も

 映像等を用いて会場内に再現される、と……!

 

「すてんどォぐらすゥ、すてきィでス!」

「ぐるーるがるるる!」(←訳:ブルーがいいねえ!)

 

 展覧会のアンバサダーであり、

 会場内の音声ガイドも担当するのは、

 俳優の安藤サクラさん。

 サクラさんの声に導かれ、

 ぜひ、春のアート散歩へお出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

   では、ここで連休の美味しいオマケ画像も!

   

   『MUJI』さんの《桜のクッキー》と、

   『不二家』さんの《春めくLOOK 染まる苺&桜舞う白桃》を、

   ぱくぱくぱくり。

   「ほほゥ~ももいろッ!」

   「がるるるぐるがる!」(←訳:もうすぐ桃の節句!)

   雛祭りによく似合う桃花色のおやつにほっこりしながら、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪

   

 

  

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~ ワンよ、走れ ~

2024-02-23 22:04:48 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむッ! にゃんこのォ~つぎはァ~…」

「がるる!ぐるるるがるる~!」(←訳:虎です!ワンコで行こう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 前回記事では、《猫の日》に合わせて

 ニャンコの本を御紹介いたしました。

 そこで本日の読書タイムは、バランスを取るべく、

 こちらのワンコ本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 1(ONE) ――

 

 

 著者は加納朋子(かのう・ともこ)さん、

 2024年1月に発行されました。

 『1(ONE)』は、もちろん『ワン』とお読みくださいね。

 

「わんッ?」

「ぐるるがる~ぐっるる!」(←訳:ワンコだよね~やっぱり!)

 

 大人も子どもも、

 おそらくは殆どの人が、一度は思ったことがあるでしょう。

 

   私だけのワンコ/ニャンコが欲しい。

 

 たとえ、アレルギーがあって、お医者さんから

 動物と暮らすのはお薦めできませんね、

 と宣告されていようと、

 欲しいものは欲しい!

 ワンコ/ニャンコと、一緒にいたい!

 

 大学生の玲奈(れいな)さんも、

 世界でただ一匹の、

 私のことがいちばん好きなわんこと出会いたいと

 熱望していて。

 

「ついにィ~きましたでスゥ!」

「がるぐるるる!」(←訳:マイワンコが!)

 

 玲奈さんの入学祝いとしてお家にやって来たのは、

 カフェオレ色の雑種の仔犬ちゃん。

 

 頭のてっぺんに、

 シュガードーナツみたいな白い毛が混じっていて、

 まるで天使の輪っかのよう。

 その愛らしさに

 危うくエンジェル・リングと名付けかけたところを踏みとどまり、

 命名したのは、『ゼロ』。

 

「ふむふむッ、ぜろォくんッ?」

「ぐるがるぐる!」(←訳:名犬誕生だね!)

 

 ワンコが我が家の一員になって、

 玲奈さんの生活ペースも自然と変わってゆきます。

 朝は早く起きて、お散歩へ。

 ワンコ用のごはんを支度するのも、

 マナーを教えるのも、

 怪我はしていないかとお散歩後に肉球をチェックするのも、

 定期的な予防接種も、

 きちんとやり遂げなくては。

 

 そうして、

 つらい出来事が多かった高校時代の記憶は薄れ、

 ゼロくんのおかげで

 玲奈さんの毎日には

 明るい光が………光が…………む?

 

「あやしいィけはいィ!」

「がるるぐる!」(←訳:不穏な影が!)

 

 暗い影が、玲奈さんの身辺に迫る?

 ゼロくん、玲奈さんを守れるのか?

 いや、そもそも、まだ幼いゼロくんに

 危険を察知するチカラは備わっているのか……?

 

 著者・加納さんのデビュー作『ななつのこ』、

 『魔法飛行』『スペース』とつながる

 《駒子》シリーズの最新作は、

 ワンコ好きな活字マニアさんに、

 もうず~っと駒子さんのファンなんです!という

 長年の愛読者さんに熱烈おすすめの一冊です。

 十日町たけひろさんによる

 美しくも甘やかな装画に拍手を送りつつ、

 ぜひ~♪

 

 

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~ スパイス香る 紅茶空間 ~

2024-02-22 22:02:22 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 にゃにゃにゃ~にゃッ!」

「がるる!ぐるるるがる~!」(←訳:虎です!ネコの日だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日2月22日は《猫の日》!

 《温泉マークの日》《カツカレーの日》《忍者の日》や

 《スニーカーの日》でもあるんですけど、

 ここはやっぱりカワイイ度を優先することにして、

 本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 猫と紳士のティールーム 3 ――

 

 

 著者はモリコ ロスさん、監修は吉田直子さん、

 2024年2月に発行されました。

 『Cat and Gentleman's Tea room』と英語題名が付されています。

 Webでも紙の書籍でも大人気!な《紅茶》コミックの第3巻は、

 おお、何やら複雑な香りが?

 

「くんくんッ、これはァ~…しなもんッ?」

「ぐるるぅーるがるーる!」(←訳:ジンジャーとクローブ!)

「それにィ、かるだもんッ!」

 

 紅茶専門店『カメリア ティールーム』。

 

 店主の瀧(たき)さんは、

 あまりにも人見知りなものですから、

 お客さんは少ない方が気が楽で……などと

 接客業にあるまじき迷言を口走ったりしてしまう

 素朴なお人柄なんですけれど。

 

 そんな瀧さんには、いるんです。

 心強くも頼もしい、いえ、

 たくましいと評すべき相棒が。

 

「ごしょうかいィしましょゥ!」

「がーるるるるぐる!」(←訳:キームンくんです!)

 

 キームンくん、

 長毛種で、やや大柄で、尻尾フサフサ、

 顎と胸の白い毛以外は全身が黒色の、

 ”タキシードキャット”ちゃんです。

 

 ティールームの看板猫でもあって、

 紅茶ウンチクを語り始めると停まらない瀧さんの

 ストッパー役も務めておりまして、

 ……ただ、今回は。

 

「ひなんッ、しなくちゃッ!」

「ぐるるるるがるぐるる!」(←訳:スパイスは鬼門なんだ!)

 

 スパイスたっぷりの、エスニックなティーに使われる

 シナモン、カルダモン、ジンジャーや

 クローブといった香料は、

 ペットの健康には良くない、ということで、

 『マサラチャイ』のオーダーが入ったら、

 はい、キームンくん、別室へ避難ですよ~。

 

「ちぇッ、つまんなァ~いィ!」

「がるるぐる~」(←訳:戻してよう~)

 

 疲れた心と身体に沁みる、

 店主さん特製の紅茶と、おいしいお菓子。

 

 第1巻と第2巻では、

 紅茶の茶葉の種類、淹れ方のコツ、

 茶葉の風合いとよく合うスイーツ等のエピソードが

 瀧さんが醸し出す優しく柔らかなペースで

 悠然と描写されました。

 

 こちらの第3巻では、

 お店の常連客・片出(かたいで)さんによる

 TEA自作シーンがあったり、

 美味しそうなケーキはどこから来る?の謎が解けたり、

 紅茶を”読む“愉しみが一段と広がります。

 

 ニャンコ(特に長毛ニャンコ)好きな方々、

 紅茶好きな御方に激おすすめですので、

 ぜひ、本屋さんのコミックコーナーで

 探してみてくださいね~♪

 

  

  付記:今回は↑ここもポイントですよ。

  コミックの帯には、私たちも大ファンの、あの御方が?

  「わおうゥ!つださんッ!」

  「ぐっるるる~!」(←訳:カッコいい~!)

  これって、まさか……津田さんが瀧さんを演じる実写企画がある、とか?

  まさか……いや、まさか???

  

 

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~ 今日もまた、逢魔刻に ~

2024-02-21 22:05:29 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ううゥ、ふたたびのォ~まふゆゥ、なのでス!」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!寒いし暗いし!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 春物のお洋服の準備をするまでもなく、

 真冬の寒さが戻って来てしまいました……

 お日さまも姿を隠したままで、暗~い気分のこんな日の読書タイムは、

 ふふふ、さあ、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― となりの百怪見聞録 巻ノニ ――

 

 

 著者は綿貫芳子(わたぬき・よしこ)さん、

 2023年9月に発行されました。

 先日ご紹介しました『となりの百怪見聞録』の、

 こちらは第2巻でございます。

 

「でッ、でましたでスよゥ~…!」

「ぐるがる!」(←訳:怖いヤツ!)

 

 センス抜群のブックデザイナーとして名を馳せる

 片桐甚八(かたぎり・じんぱち)さんは、

 ごくフツーの人でした。

 

 或る日、鬼市(クイシ)に迷い込むまでは。

 

 そこは、ヒトの世の理(ことわり)が通じない

 オニたちの市。

 ヒトならざるモノ達の露天市。

 

 甚八さんはといえば、

 そんなことなど全く知らない訳で、

 何が何だか分からぬうちに、

 いつの間にか鬼市から抜け出てきちゃったんですけど。

 

 ふっと、気付きました。

 

   財布がない。

   落とした。落としてきちまった。

   あの市に。

 

   取りに戻らねえと。

 

「あきらめようゥよゥ~!」

「がるるるるぐるっるる!」(←訳:諦めた方がいいってば!)

 

 ”オバケ先生”と仇名される

 日本画家・原田織座(はらだ・おりざ)さんの知恵を借り、

 鬼市へ再度の潜入を試みた甚八さん、

 お財布を取り戻し、

 やっとの思いで現世に戻ってきて、

 あ~良かった、良かった……

 

 いや、ちっとも良くな~い!

 

「おッ、おきるんでスゥ~!」

「ぐるるるる!」(←訳:いろいろと!)

 

 そう、再度あちらへ――鬼市へ行ったためでしょうか、

 甚八さん、なってしまったんです。

 

 《視える》ひとに。

 

 ヒトには視えないモノが、視える。

 起こるはずのないことが起こる。

 いるはずのないモノも、

 くっきりはっきり視えてしまう――

 

 たとえば、

 都心の賑やかな幹線道路の、

 歩道に沿って設置された自動販売機に、

 人面の巨大な蛇が巻きついている、なんていうことも、

 甚八さんには視えてしまうんです。

 

「じどうはんばいきィにィ~?」

「がるぐる??」(←訳:人面大蛇??)

 

 人面の大蛇の、正体は?

 いや、そうじゃない、

 アイツから無事に逃げる方法はあるのか?

 誰か、助けて~!

 

「ひゃあッ、こッちにィこないでェ~!」

「ぐるるる~!」(←訳:怖過ぎる~!)

 

 1巻以上に、

 《怪》なる世界へ踏み込んでゆく甚八さんと、オバケ先生。

 

 特に、巻末近くに収録されている

 『まよひが異聞譚』の読後感は格別です。

 ホラーコミック好きな方々だけではなく、

 SFやミステリ好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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~ 迷路を、一閃! ~

2024-02-20 22:04:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 るるゥ♪~そろそろォ~ころもがえェ~♫」

「がるる!ぐるがるぐる!」(←訳:虎です!いやまだ早い!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ブーツよりもスニーカーで、

 ダウンジャケットは仕舞って春のコートで、と

 装いを先取りしたくなる2月の後半ですが、

 寒の戻りを警戒しつつ、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、“地元色“たっぷりなこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― 紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と ――

 

 

 著者は歌田年(うただ・とし)さん、

 2023年8月に発行されました。

 『Paper expert case file Paper,quizzes,and locked rooms』

 と英語題名が付されています。

 《紙鑑定士》シリーズの第3作ですよ。

 

「かみのォ~せんもんかさんッ!」

「ぐるがるるる~!」(←訳:眼力畏るべし~!)

 

 どんな紙でも、ひと目でパッと見分けてしまう

 紙の専門家にして鑑定士――

 西新宿に《渡部紙鑑定事務所》を構える

 渡部(わたべ)さんの”お得意さま”は、

 出版社の編集者さんや

 グラフィック系のデザイナーさんなど、

 仕事上《紙》が欠かせない職業の人々が主流です。

 最近ではそこに、

 学習塾の経営者さんも加わりました。

 

「がくしゅうゥじゅくゥにィ?」

「がるぐるるるがるぐる?」(←訳:紙の専門家が必要なの?)

 

 渡部さんと学習塾さんとのお付き合いは、

 ちょっとキナ臭い出来事から始まりました。

 

   塾内で、カンニングが行われているらしい……

 

 と、渡部さんに打ち明けたのは、

 友人で仕事仲間でもある

 土生井(はぶい)さん。

 

「むゥ!」

「ぐるるぅ!」

 

 塾で定期的に行われる模擬テストの回答欄に、

 7人の生徒全員が同じ間違った答えを書き込む。

 それも、一度や二度ではない。

 

 となると、以前は小学校の教師をしていて、

 人の好さで知られる塾の経営者さんも、

 これは……と考えざるを得ません。

 

 が、カンニングの現場を目撃したことはなく。

 

 いかなる方法を用いているのかも、まったく見当がつかず。

 

「うむむゥ、なやましィ!」

「がるるるるぐるるるる……」(←訳:どうしたらいいんだろ……)

 

 生徒たちは潔白なのか?

 或いは、新奇なカンニング法を編み出したのか?

 

 渡部さんが提出した答案は――

 

「ふァいッ、だめでスよゥ~!」

「ぐるるるがる!」(←訳:ネタバレ注意!)

 

 我らが地元・八王子の地名が

 あちらこちらに登場して、

 読みながら思わず笑顔になってしまった

 FILE:01『クイズと密室と紙と』、

 そして

 File:02『紙と密室とクイズと』、

 表題作品のFile:03『紙とクイズと密室と』。

 

 紙に関する深~いウンチクも楽しい

 ハードボイルドな紙鑑定士・渡部さんの探偵譚は、

 本格ミステリ好きな活字マニアさんに

 ぜひのおすすめですよ~♪

 

 (なお、現在は単行本が販売されていますが、

  来月(3月初旬)には文庫版が発売されるそうです。

  文庫をコレクションしてるんです!という御方は、

  3月になってから本屋さんで探してみてくださいね)

 

 

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