「こんにちわッ、テディちゃでス!
かんぜんにィ~よそうがいィ??」
「がるる!ぐるるるがっるる!」(←訳:虎です!斜め上を行ったね!)
こんにちは、ネーさです。
2月27日放送の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第8回での
義経さんの印象があまりに斬新で強烈で、
全部もってかれちゃいました……
そこで、本日の読書タイムでは!
義経さんの破天荒っぷりにも負けないこちらの
長編作品を、さあ、どうぞ~♪
―― プロジェクト・ヘイル・メアリー (上) ――
著者はアンディ・ウィアーさん、
原著は2021年に、日本語版は2021年12月に発行されました。
英語原題は『PROJECT HAIL MARY』、
映画化もされた『火星の人』で一躍SF界の人気者となった
ウィアーさんの最新作です。
「ぶたいはァ、でッかくゥ~!」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:火星から宇宙へ!)
そう、火星での極限サバイバル生活を描いた
『火星の人』から、
著者・ウィアーさんの筆は、
より広大な宇宙へと進んでゆきます。
語り手の“ぼく“の安眠を妨げるのは、
イラっとくる質問――
《2足す2は?》
「ふァ?」
「がるぐるるる?」(←訳:謎々なのかな?)
2+2。
“ぼく“は、もちろんその答えを知っています。
でも、今はそんなことより
放っておいてほしい。
なぁんて思いながら、
うとうとしたり、目覚めたりを繰り返すうち、
気付くのです。
“ぼく“は、誰だ?
何者なんだ?
ここは、どこだ?
どうしてこんなところにいる?
「わわッ、しッかりィしてェ!」
「ぐるるるがるるっ」(←訳:記憶喪失ですかっ)
ここは、病室か?
手が、足が、思うように動かない?
さっきから機械の音声が
名前を訊ねてくるけど、
“ぼく“は……“ぼく“の名は?
混乱しながら、
“ぼく“は記憶を探ります。
なぜ、ここに?
どうして、ここに?
……実は、
“ぼく“がここにいる原因を辿ってゆくと、
JAXAに行き着いちゃうんです。
「じゃくさッ?」
「がるるぐるるるるがる?」(←訳:日本のJAXAのこと?)
日本の太陽観測衛星アマテラス。
その観測データをもとに
JAXAは或る仮説を、いえ、
事実を発表しました。
太陽が、暗くなっている。
本来の明るさより、0.01%暗くなっている。
ふん、たった0.01%ぽっちで
騒ぐことなんてないさ、
とは言えません。
9年後には1%以上が、
20年後には5%以上……と減少が続くなら、
遠からず、海と大地は氷河期のように冷え切り、
生きものは寒さに倒れ、
地球は新たな大量絶滅を経験することになる――
「うわああァんッ!」
「ぐるるるがるー!」(←訳:そんなのヤダー!)
そうなることを、防ぐために。
“ぼく“が、ここにこうしている理由は、
地球の寒冷化を食い止めるためなのだ、と
少しずつ記憶が蘇ってきます。
太陽を救い、地球を救う。
そんな途方もないことを、
いったいどうやって?
「けんとうもォ、つかないィでスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:まさにSF!)
誰も無し得ぬ、としか思えぬ難題に、
“ぼく“は、
どう立ち向かい、
著者・ウィアーさんは
どのような”宇宙”を描くのか。
次回記事では、
『プロジェクト・ヘイル・メアリー(下)』
をご紹介いたしますよ。
お楽しみに~♪