テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 光走る天地 ~

2022-05-31 23:32:37 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 いつのまにかァ、ろくがつゥ??」

「がるる!ぐるがる~??」(←訳:虎です!もう6月~??)

 

 こんにちは、ネーさです。

 はい、明日はもう6月!

 梅雨入りも間近となりますね。

 そこで、5月を締めくくる本日の読書タイムは、

 こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 稲妻と雷の図鑑 ――

 

 

 編著者は吉田智(よしだ・さとる)さん、

 2022年3月に発行されました。

 『大地に降り注ぐ“光・熱・音”の脅威を美しい写真と科学する。』

 と副題が付されています。

 

「ごろごろごろォ~…!」

「ぐっるぅ~る!」(←訳:がっしゃ~ん!)

 

 闇を照らす一瞬の稲光、

 雷鳴と、衝撃音と、突風、豪雨――

 近年、大規模な水害が余りにも多く、

 少しばかり遠雷を耳にしただけでも

 不安になってしまう私たち……

 ですが、

 この御本の表紙をヒョイッと捲れば、

 

   うっわ! 雷ってこういう現象なんだ!

 

 と、“見直し“しちゃうこと間違いなし、ですよ。

 

「なんでスかッ、これはッ?」

「がるるぐるるるるぅ!」(←訳:CGを超えてるよぅ!)

 

 分かりやすい例を引くなら、

 映画『天空の城ラピュタ』でしょうか。

 パズーくんに『龍の巣だ!』と叫ばせた

 ラピュタの豪壮な巨大雲、

 雲の中で暴れ狂う数十もの稲光は、

 とてもフィクショナルな光景に思われましたが。

 

 いやいやいや、

 フィクショナルではありませんでした。

 

 この御本に載っている写真の数々は、

 むしろ『ラピュタ』より派手!

 『ラピュタ』の方がおとなしいくらいです。

 

「とりはだァ、なのでス!」

「ぐるるがるるぐる!」(←訳:まるで絵画のよう!)

 

 米国の平原で、

 ボリビアのウユニ塩湖で、

 オーストラリアの海上で、

 英国のイーストボーン埠頭で、

 天地を揺るがす光の剣。

 

 宇宙ステーションからも、

 落雷の発光は確認できますし、

 木星や土星の大気中にも

 雷が……?

 

「あわわわッ! そうぞうゥいじょうゥ??」

「がるるる!」(←訳:怖ろしや!)

 

 御本の後半には、

 スーパーセル、

 落雷が生み出すガラス管『閃電岩』や、

 雷から身を守る方法、

 雷と日本人、

 等々の章もあって、

 雷とヒトの係わりの歴史についてもページが割かれています。

 

 精細な落雷の写真は、

 科学好きな方々だけでなく、

 アート好きな活字マニアさんも

 息を呑むことでしょう。

 

 感嘆必至な、

 《雷の科学》を凝縮した一冊を、

 ぜひ、手に取ってみてくださいな♫

 

  

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~ 海辺を走る列車に乗って ~

2022-05-30 23:41:21 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わふゥ! きょうからァ、こうはんせんッ!」

「がるる!ぐるがっるぅるる??」(←訳:虎です!どうなっちゃうの??)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日5月30日深夜からは、

 『義経のスマホ』後半パート放送開始!

 『スマホ』版の義経くんは

 大河『鎌倉殿の13人』版と違って生き延びられるのか……?

 義経くん&弁慶さん主従に幸あれと願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

   

 

 

        ―― 田辺のたのしみ ――

 

 

 著者は甲斐みのり さん、2022年4月に発行されました。

 『全国かわいいおみやげ』『クラシックホテル案内』、

 ドラマにもなった『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築散歩』他、

 《おいしい》《かわいい》好きな方々に人気の甲斐さんによる

 田辺ガイドブックです。

 

「たなべッ??」

「ぐるがるる?」(←訳:どこだろう?)

 

 田辺(たなべ)市があるのは、

 和歌山県。

 

 広~い紀伊半島の、最南端エリアですね。

 田辺市のお隣りが、

 パンダで有名なアドベンチャーワールドを抱える

 白浜町、といえば、地理的イメージが浮かぶでしょうか。

 

 活字マニアさんには、

 南方熊楠(みなかた・くまぐす)さんの故郷!

 と言う方が分かりやすいかしら?

 

「おおおゥ! くまぐすゥせんせいィ!」

「がるぐるるる!」(←訳:知の巨人さん!)

 

 熊楠さんを生んだ南紀の町、田辺。

 

 静岡県出身の著者・甲斐さんは、

 大阪で学生時代を過ごし、

 京都で暮らしてのち、

 現在は東京をベースににお仕事をしているので、

 南紀の田辺市とは接点がありませんでした。

 

 それが、こうして御本を書くまでに

 田辺に夢中になってしまったのは、

 或るお菓子がきっかけ、だったのです。

 

「あはァ!これはァ、おいしそゥ!」

「ぐるる~♪」(←訳:可愛い~♪)

 

   和歌山出身の知人から

   美しい包装紙に包まれたお菓子をもらった。

 

 と、甲斐さんは回想しています。

 花柄の箱の蓋を開けると、

 銀色の包み紙の中には、

 白く端正なケーキ――

 

 こうして甲斐さんは、

 『鈴屋菓子店』さんの

 《デラックスケーキ》との出会い、

 菓子店の店主さんとの文通を経て、

 田辺商工会議所からの講演を依頼され、

 ついに、田辺を訪れることに。

 

「きてみればァ~」

「がるぐる!」(←訳:惚れ惚れ!)

 

 見どころは、熊楠さんの旧邸だけではありません。

 夕暮れが美しい扇ヶ浜、

 武蔵坊弁慶さんの父と伝わる

 湛増(たんぞうさん)ゆかりの鬪雞(とうけい)神社、

 そして、

 《おいしい》お店も、たくさん♫

 

「おこのみィやきィ!」

「ぐるるがる!」(←訳:漁協の食堂!)

「うめぼしィ~!」

「がるる!」(←訳:喫茶店!)

 

 甲斐さんと田辺をつないだ

 《デラックスケーキ》は70~71ページで

 紹介されていますよ。

 

 《辻の餅》という餅菓子や、

 『七福堂』さんの《田辺っ子》、

 『平山製菓』さんの《鈴まんじゅう》も

 美味しそうですね。

 田辺市の《食》がとびきり良質であることが

 写真越しに伝わってきます。

 

「いッてみたいィ~でスねッ、たなべッ!」

「ぐるるる!」(←訳:今すぐに!)

 

 南紀へ行くなら、と甲斐さんが挙げているのは、

 新大阪駅から、

 紀勢(きせい)本線を走る

 特急・パンダくろしお に乗車するルートです。

 

 新大阪から紀伊田辺駅まで、2時間15分。

 車窓に広がる海の青と、

 みかん畑の緑を想い描きながら、

 皆さま、楽しい旅を、ぜひ♪

 

 

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~ 切れ味、いつも冴えてます ~

2022-05-29 22:10:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おめでとうゥ、れあるゥまどりィ~!」

「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!接戦でした!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 CL決勝を制したのは、レアル・マドリ―!

 マドリー、そしてリバプールの選手さんスタッフさんに

 お疲れさま!の拍手を送りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 修道女フィデルマの采配 ――

 

 

 著者はピーター・トレメインさん、

 原著は2004年に、日本語版は2022年2月に発行されました。

 英語原題は

 『THE HEIR-APPARENT AND OTHER STORIES

 FROM WHISPERS OF THE DEAD』、

 『修道女フィデルマ短篇集』と副題が付されています。

 

 《修道女フィデルマ》シリーズをもとに

 日本で独自に編まれた短編集の第5作ですね。

 

「そこはァ、あいるらんどォ!」

「ぐるるがる!」(←訳:7世紀だよ!)

 

 舞台は、7世紀のアイルランド。

 法廷弁護士さんで、裁判官さんで、

 当時はアイルランド五王国で最大の勢力を誇ったという

 モアン王国の王女さま。

 

 と、輝かしい肩書を持つ修道女のフィデルマさんが

 探偵役を務めるシリーズは、

 英語圏でも、ここ日本でも人気が高く、

 長編・短篇集ともロングセラーになっています。

 

 この『采配』には

  『みずからの殺害を予言した占星術師』

  『魚泥棒は誰だ』

  『養い親』

  『《狼だ!》』

  『法定推定相続人』

 の5作品が収録されています。

 

「どれもォ、なんもんッでスよゥ!」

「ぐるるがる?」(←訳:解けるかな?)

 

 自分の死を予言していた修道士さんが

 その予言の通りに……?という

 『みずからの殺害を予言した占星術師』、

 後継者を決定する会合の場で

 最有力候補と目されていた者の身に

 災厄が……!という『法定推定相続人』、

 も良いんですけれど、

 私ネーさが、

 

「にやりッ!」

「がるるるる!」(←訳:なるほどね!)

 

 と苦笑いさせられちゃったのは、

 『魚泥棒は誰だ』。

 

 ダロウ修道院では

 まもなく晩餐が始まろうとしています。

 修道院長をはじめ、

 席に着いている皆が緊張の面持ちをしているのは、

 少々VIPなお客さまの存在ゆえ。

 

 ローマからの特使、

 尊者サルヴィアンさん。

 

 サルヴィアンさんに召し上がっていただこうと、

 料理長はとっておきの鮭を釣り上げ、

 下拵えも済ませて……なのに。

 

「むむむッ! ないィ??」

「ぐるがっる~??」(←訳:どこ行った~??)

 

 晩餐の席にはフィデルマさんも居合わせました。

 なので、当然のように、

 修道院長はフィデルマさんに泣きつきますが……?

 

 やるなあ!

 長編作品よりも

 こういった短編作品の方が

 フィデルマさんの頭脳の切れっぷりが

 発揮できてるんじゃないかしら?

 

 と思えてしまう短編ミステリ集は、

 ええ、ミステリ好きさんに、

 歴史好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ 光を、筆に ~

2022-05-28 23:25:55 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ひゃほうゥ! はちおうじィ~??」

「がるる!ぐるるるるるぅ!」(←訳:虎です!タモリさんだぁ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日5月28日放送の『ブラタモリ』は、八王子がテーマ?!?

 タモリさんが八王子のあちこちに出没する様子を

 嬉しくも不思議な気持ちで見守った後は、

 さあ、週末恒例の展覧会情報をお送りしますよ。

 ↓こちらを、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― シダネルとマルタン 展 ――

 

 

 東京・新宿区のSOMPO美術館にて、

 会期は2022年3月26日~6月26日(月曜休館)、

 『Henri Le Sidener ~ Henri Martin』と仏語題名が、

 『最後の印象派、二大巨匠』と日本語副題が付されています。

 

「ぐうぜんッなのでスゥ!」

「ぐるるがるるぐる!」(←訳:二人のアンリさん!)

  

 アンリ・ル・シダネルさん(1862~1939)。

 アンリ・マルタンさん(1860~1943)。

 

 ふたりのアンリさんは、

 19世紀末から20世紀初頭のフランスで

 活躍した画家さんでした。

  

 印象派に影響された光の捉え方、

 そして、

 スーラさんが拓いた点描技法を取り入れ、

 アンリ・ル・シダネルさんは北フランスの情景を、

 アンリ・マルタンさんは南仏の陽光を、

 それぞれの画布に写し込みました。

 

「ふゥ! さわやかァ~♫」

「がるるぐっるがるる!」(←訳:戸外の光っていいね!)

  

 この展覧会では、

 《最後の印象派》ともいわれる二人の巨匠、

 シダネルさんとマルタンさんの

 油彩を中心とする約70点が展示されます。

 

 シダネルさんが描いた北の光、

 マルタンさんが愛した南の光。

 時を経てもなお、

 “見る喜び“を変わらず与えてくれる

 ふたりの画家さんの特別展へ、

 印象派好きな方々&フランス絵画好きな方々は、

 ぜひ、お出掛けしてみてくださいね~♪

 

 

   では、ここでオマケ画像もフランス風味で!

   

   『不二家』さんの

   《ホロル カマンベール》は、

   チーズ11%、

   フランスのロレーヌ産岩塩を使っているだけあって、

   けっこう“チーズ“してます♫

   「ほんわりィ、しおあじィ?」

   「ぐーるるがる!」(←訳:チーズのコク!)

   チーズ味のお菓子が好きな方々におすすめです。

   明日は暑くなりそうなので、

   塩分と水分を適度に補給しながら、

   皆さま、穏やかな休日を♪

   

   

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~ 波頭を越えて、世界のどこへも ~

2022-05-27 23:33:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あしたからァ、こなァ~んッ!」

「がるる!ぐるるーるがるる!」(←訳:虎です!ジムシ―もいるよ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 明日5月28日から三鷹の森ジブリ美術館で開催されるのは、

 『未来少年コナン 展 漫画映画の魅力にせまる!』。

 いつでも元気いっぱいなコナンの笑顔と

 愉快なロボノイドの動きを思い浮かべつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

  ―― 江戸のジャーナリスト 葛飾北斎 ――

 

 

 著者は千野境子(ちの・けいこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 『HOKUSAI,Journalist of the Edo Period』

 と英語題名が付されています。

 

「ほくさいィさんッ!」

「ぐるるがる!」(←訳:日本の誇り!)

 

 葛飾北斎さん(1760~1849)。

 

 『この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人』に、

 唯一日本人として選出されたのが、

 北斎さん、でした。

 

 ちなみに、1位はトーマス・エジソンさん、

 2位はコロンブスさん、

 ガリレオ・ガリレイさんが4位、

 レオナルド・ダ・ヴィンチさんが5位で、

 北斎さんは86位……

 

 いや、もっと上位にしても良かったんじゃないかしら?

 あら、でもエリザベス一世英女王は88位なのね、

 などと色々考えさせられるランキングですが、

 おそらく……将来的には本当に、

 北斎さんはもっと上位にランクインすることでしょう。

 

 19世紀後半~20世紀の絵画に

 かくも大きな影響を与えた北斎さんの生涯を、

 この御本では

 ”画業“よりも

 “仕事ぶり“を重視しながら

 追いかけてゆきます。

 

「はちじゅうゥ~はちさいィ!」

「がるぐるる!」(←訳:長命でした!)

 

 本所深川に生まれ、

 貸本屋さんの小僧さんになったり、

 彫師について版木を彫る技術を学んだり、

 浮世絵師・勝川春朗(かつかわ・しゅんろう)

 としてデビューしたり、

 兄弟子たちとのゴタゴタの後、

 蔦屋さんから狂歌絵本を出したりと、

 長く険しい山や谷を越えて。

 

 文化三年(1806)、ついに、

 葛飾北斎の名が世に出ました。

 

 翌年には、滝沢馬琴さん著『珍説弓張月』、

 その挿絵がまた、

 北斎さんの名をいっそう高めます。

 

「まだまだァ~ゆきまスゥ!」

「ぐるるがる!」(←訳:登ろう坂道!)

 

 72歳で『富嶽三十六景』、

 75歳で『富嶽百景』。

 

 意外にも、2度も結婚してる?

 粗暴な孫に困らされた?

 オランダ商館のお仕事、

 江戸の町を焼く火事、

 天保の大飢饉に苦しめられ、

 小布施の豪商・高井鴻山さんのもとに滞在し、

 『龍』と『鳳凰』、

 『男浪』『女浪』の怒涛図を描く――

 

 幕末の少し手前、

 黒船が来る前の、

 平穏な江戸の年月が終わろうとしている時代、

 北斎さんは、何を、どう見つめていたのか。

 

「まだまだァ!」

「がるるぐるるる!」(←訳:絵筆は捨てない!)

 

 2020年、

 北斎さんの『富嶽三十六景』が

 パスポートの査証欄に刷り込まれました。

 そして、

 2024年には、

 『神奈川沖浪裏』が

 新千円札の図柄になる予定です。

 

 日本の出来事に、

 世界の文化に、

 目を配り続けた北斎さんの

 “確かな仕事っぷり“。

 

 アート好きな活字マニアさん、

 歴史好きな方々におすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 

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~ 海辺に、浜辺に、潮風に ~

2022-05-26 23:41:38 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はらはらはらッ! どうしようゥ!」

「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!心臓ドキドキ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 何気なくTVを見ていたら……あら、カルガモ親子の引っ越し?

 しかも場所は私たちの地元・八王子の神社さん?

 おお、チビたちよガンバれ! 無事に川へ辿り着いてくれ~!

 よしやったぜ! 川に着いた!……と一喜一憂拍手喝采した後は、

 さあ、カルガモ一家の長寿を祈願しながらの読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 江ノ島は猫の島である ――

 

 

 著者は鳩見すた さん、2022年2月に発行されました。

 可愛いカルガモ親子……ではなく、

 江ノ島に住む猫たちが“主役“の短篇集ですよ。

 

「えのしまッ♫」

「ぐるる~!」(←訳:いいな~!)

 

 江ノ島。

 弁財天さまが祀られていることで有名な、

 昔むかしからの観光地は、

 ニャンコたちにも好まれているようです。

 

 黒と薄灰色のキジトラ模様で

 尻尾の先だけが黒い

 ワガハイくんも、

 江ノ島に暮らす地域猫なのですが――

 

「むむゥ? わがはいィ??」

「がるぐるるる?」(←訳:猫でワガハイ?)

 

 おっと、早とちりしてはいけません。

 ニャンコで、ワガハイ。

 と言えば、あの文豪さんのあの名作を

 誰もが思い浮かべることでしょう。

 

 ニャンコにワガハイと名付けるなんで、

 まるでパロディのようですけれど、

 いえいえ、パロディや贋作にはあらず。

 

 その人は、文豪さんの名作をリスペクトし、

 敢えて、猫にワガハイと命名したのです。

 

「そのォひとッてェ~?」

「ぐるるがる?」(←訳:飼い主さん?)

 

 世間の風からさり気なく

 ワガハイくんを保護してくれていたその人は、

 ふた月ほど前に

 雲の彼方へ旅立ってゆきました。

 

 それで、ワガハイくん、怒っているのです。

 

「おッ、おこるゥ??」

「がるぐっるるる?」(←訳:なぜ怒ってるの?)

 

 その人のお墓は、

 ワガハイくんの足でも歩いていける

 江ノ島からごく近い霊園にあるのですけれど。

 

   お花が、ない!

   息子や孫は何してるんだ!

   お墓参りに来いっ!!

 

 ってね、墓前で嘆いては怒っているのですよ。

 

「ううゥむッ! こうなッたらァ?」

「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:体育館裏に呼び出しだ!)

 

 いえその、江ノ島に体育館はなさそうですので、

 ワガハイくんは策略を練ります。

 

   猫語は話せずとも、

   猫の意思をくみ取ってくれる

   察しのいい人間はいないものか?

   あ、いるいる、いるぞ、

   綾野(あやの)のじいさんだ!

   あのじいさんに頼もう!

   お墓参りしてやってくれ、って。

 

 という次第で、綾野さん宅を訪ねたワガハイくんが

 目にしたのは。

 

「あれれッ? あのォひとォ??」

「がるるるるぐぅるるる?」(←訳:おじいさんじゃないよ?)

 

 綾野さんの家にいたのは、

 みたこともない、ひとりの青年。

 これだけでも尻尾の毛を逆立てるに充分な衝撃、ですが、

 さらなる衝撃がワガハイくんを襲います。

 

   この人間、猫の言葉がわかる……!

 

「わひゃひゃッ!」

「ぐるるぅ?」(←訳:本当にぃ?)

 

 かくて出会った、

 ワガハイくんと小路(こうじ)くん。

 はたして、

 ワガハイくんのこころは、願いは、

 小路くんに通じる、のでしょうか。

 

 短編4作品から成る

 江ノ島と猫の物語は、

 ニャンコ好きさんにはもちろん、

 湘南の風物が大好きなんです♪という御方にも

 おすすめですよ。

 相模湾と富士山の晴れやかな絶景を想像しつつ、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

 

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~ 江戸の空ゆく お宝船 ~

2022-05-25 23:27:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァいッ! ずゥ~とォ、まッてましたでスゥ!」

「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!念願でした~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええもう! 念願の!待望の!待ちに待った新作が

 とうとう解禁となりました♪

 さあ、本日の読書タイムは、

 あの人気シリーズの世界へ飛び込みましょう~!

  

 

 

          ―― 子宝船 ――

 

 

 著者は宮部みゆきさん、2022年5月に発行されました。

 《きたきた捕物帖》シリーズの第2作です。

 今回も、江戸深川を舞台に

 ふたりの《きた》さんが体当たり~!

 

「どォ~んとォ!」

「ぐるるるぅ!」(←訳:謎解きだぁ!)

 

 シリーズ第1作『きたきた捕物帖』では、

 深川を縄張りとする十手持ち、

 千吉(せんきち)親分が奇禍に襲われる場面から

 物語の幕が上がりました。

 

 フグ毒で、思いのほか早々に

 “あの世“の人となってしまった千吉親分……

 その心残りは、

 愛妻・松葉さんを残してゆくことだったでしょうか。

 それとも、

 たまたま我が家に迎え入れることになった

 ひとりの少年――

 北一(きたいち)さんの行く末だったのでしょうか。

 

「ぼうぜんッ、だッたのでス!」

「がるるぐるるるる……!」(←訳:別れが早過ぎたよ……!)

 

 お葬式後のゴタゴタを

 どうにか乗り越えた北一さん、

 親分がやっていた《文庫(ぶんこ)売り》のお仕事を

 ちょっとだけ引き継ぎ、

 日々の生計(たつき)にいたします。

 

 そうして、

 親分を偲びつつ、

 岡っ引きのお仕事の、手伝いのようなことを

 懸命に勤めておりましたが……

 

 今回、北一さんが顔を突っ込むことになったのは、

 うっすら気味悪く、

 笑い話にもならぬ怪事件です。

 

「ありゃりゃッ??」

「ぐるるるぅ??」(←訳:消えてるぅ??)

 

 そも、《宝船》とは。

 

 お正月の二日の夜、

 布袋さま大黒さま他、

 福を招く神様を描いた《宝船》の絵を、

 枕の下に敷いて眠ると

 吉夢が見られる、というのですから、

 おめでたくも有難い絵である……はずなのに。

 

 いま、深川近辺で囁かれているのは、

 不穏で不吉な《宝船》の噂。

 

 子宝を望む者たちに大評判の、

 伊勢屋さんの《宝船》の絵から、

 弁財天さまが、消えてしまった……?

 

 子宝を連れて、

 どこかへ行っちまったってのか……?

 

「えッ、えんぎでもォないィ~でスよゥ!」

「がるぐる!」(←訳:桑原桑原!)

 

 この御本に収録されているのは、

 弁財天さまを欠く《宝船》の謎に挑む

 第一話『子宝船』、

 そして、

 町の人々と北一さんを涙させる悲痛な事件に

 真っ向から立ち向かう

 第二話『おでこの中身』

 第三話『人魚の毒』。

 

 驚くべきは、

 3つのお話のあちこちで、

 宮部さんのファンの方々にはよく知られている

 別シリーズのキャラクターさんたちの名前が出てきたり、

 消息が分かったりして……

 ええっ? そうだったの?

 はあぁ、まさか、まさかそんなことに……??

 

「つながッてるのでスゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:いろんな世界が!)

 

 例によってネタバレを避けるため、

 これ以上詳しくは記せませんが、

 シリーズ第1作とは

 また違った趣きを見せる

 こちらの『子宝船』、

 時代もの好きな活字マニアさんに、

 捕物帖&ミステリ好きな方々にも

 おすすめですよ。

 

 次巻はいつ出るんだ?!?と

 楽しみで仕方なくなる一冊を、

 皆さま、ぜひ~♫

 

 

 

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~ 今日も明日も、お城は大騒ぎ ~

2022-05-24 22:45:31 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わふふふゥ! またしてもォ、やられたァ!のでスゥ!」

「がるる!ぐるがるるぅ……!」(←訳:虎です!そう来たかぁ……!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 いきなり始まったNHK『義経のスマホ』、

 放送第1回から大笑いしてしまい、

 『鎌倉殿の13人』での義経さんロスも吹き飛びました♪

 今日深夜の第2回では何がどうなるのか?

 腹筋にチカラを入れてオンエアを待ちながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

   ―― ブランディングズ城のスカラベ騒動 ――

 

 

 著者はP・G・ウッドハウスさん、

 原著は1915年に、画像の日本語版は2022年4月に発行されました。

 英語原題は『Something New』、

 《ブランディングズ城》シリーズの第1作です。

 

 著者ぺラム・グレンヴィル・ウッドハウスさん(1881~1975)の

 代表作といえば、

 上流階級の青年バーティー・ウースターくんと

 優秀すぎる執事ジーヴスさんが大活躍する

 《ジーヴス》シリーズ!

 

 ……なのですけれども、

 ここにもうひとつ、

 ウッドハウスさん御自身が

 愛してやまなかったシリーズ作品があります♫

 

「ぶたいィはァ、おしろッ?」

「ぐるるがる!」(←訳:本物のお城!)

 

 ブランディングズ城の主、

 エムズワース伯爵はたいそう悩んでおりました。

 おバカな次男坊・フレデリックをどうすべきか。

 

   フレディめ! あいつときたら!

   イートンは放校になり、

   オックスフォードは退学させられ、

   陸軍士官学校の試験にも落ち、

   競馬に入れ込んで借金の山。

 

 なれど。

 捨てる神あれば拾う神ありと申しますように、

 おバカなフレディを拾ってくれる

 奇特な淑女が、この世にいた……!

 

 昨秋、ブランディングズ城に隣接した屋敷を借りたのは、

 ピーターズ氏なるアメリカ人。

 もちろん、お金持ち。

 そして、美しい一人娘がいて。

 

「おおッ! つまりィ~!」

「がるる!」(←訳:彼女が!)

 

 麗しのアリーン嬢と

 ぼんくらフレディさんはしっかり恋に落ち、

 めでたく婚約するに至って、

 ホッと胸を撫でおろしたエムズワース伯爵に、

 ああ、さらなる試練が。

 

 ピーターズ氏所有の

 貴重なスカラベが、紛失した?

 

「ああァ、つまりィ~…」

「ぐるるるるぅがる?」(←訳:探さなくちゃダメ?)

 

 ワケの分からない紛失事件になど

 係わりたくないという御方も、

 ピーターズ氏がスカラベ奪還の報酬として密かに

 千ポンドを提示した、と聞けば

 興味が湧いてくるかもしれませんね。

 

 1915年当時の千ポンドは、

 現在の通貨の価値に換算すると

 6万ポンド弱――

 日本円でなら、約900万円になるとか。

 

「むむむゥッ!」

「がるぅ!」(←訳:むむぅ!)

 

 お城に渦巻く

 さまざまな思惑、困惑。

 スカラベの行方は?

 次男坊フレディの未来は?

 

 もっとお喋りしたいのですけれども、

 ネタバレは許されません。

 スカラベ騒動のゴールを、

 ミステリ好きさんも

 ウッドハウスさんのファンの方々も、

 ぜひ、ご自分の目で確認してくださいな~♪

 

「わらえるゥ~みすてりィ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:おすすめです!)

 

 

 

  

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~ 遠く、時の浜辺に ~

2022-05-23 23:34:04 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 よしつねェおにいィさァ~んッ!」

「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!行かないで~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 もうね、本当にもう、昨夜の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第20回

 お見事でございました……!

 菅田将暉さんに大泉洋さんに小栗旬さんに、

 心からのスタンディングオベーションを送るべく、

 本日の読書タイムは、こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― あぶない丘の家 ――

 

 

 著者は萩尾望都さん、

 画像の文庫版は2001年11月に発行されました。

 実は、ず~っと以前に御紹介したことがあるのですが、

 今日は特別に、あらためて登場していただきましょう。

 

「なぜならァ~…でてくるんでスゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:義経さんたちが!)

 

 物語の主人公は、

 高校一年生の平羅坂真比古(ひらさか・まひこ)くんと、

 その兄の安曇(あずみ)さん。

 二人が暮らす丘の上の家で起こるのは、

 不思議で奇妙で危ない出来事ばかり――

 

 この御本に収録されている、

 

 『あぶないアズにいちゃん』

 『あぶないシンデレラ』

 『あぶない壇ノ浦』

 『あぶない未来少年』

 

 という中編4作品のうち、

 はい、題名からお分かりですね、

 『あぶない壇ノ浦』は、

 『鎌倉殿の13人』と同じく

 源平合戦をテーマとしています。

 

 いえ、テーマというよりも……

 現地へ飛んじゃう??

 

「いざァ、かまくらッ!」

「がっるぅるるるる!」(←訳:会っちゃいました!)

 

 なにしろ、《あぶない》家、ですから。

 ドアを開ければそこは平安末期、

 なんて事態も起こってしまう訳で、

 真比古くんは出会ってしまったのです。

 

 夜闇をついて、

 伊豆山権現へと急ぐ北条政子さん、

 そして、政子さんを迎える

 若き日の源頼朝さんに。

 

 以来、真比古くんはたびたび時間を遡り、

 頼朝さんや政子さん、

 さらには義経さんとも出会って、

 鎌倉幕府成立前夜から

 頼朝さんが死去するまでの中世日本の様相を

 自身の目で見届けることになります。

 

「うぎゃあァ! ここはァ、いちのォたにィッ??」

「ぐるぅ!」(←訳:馬がぁ!)

 

 一ノ谷の断崖、屋島、壇ノ浦、衣川。

 萩尾さんの筆は、

 真っ直ぐに、奇をてらわず、

 すれ違い、傷つけあう兄弟の“悲劇“を描き出してゆきます。

 

 ただ、兄上に褒めてほしかった。

 ただ、兄上に愛されたくて、認められたくて。

 兄上の傍らで、生きてゆけたなら。

 

 萩尾望都さんの義経像も、

 三谷幸喜さんの義経像も、

 その点は変わりません。

 

 いや、変えようがなかった。

 その点だけは、誰にも、変えることはできなかった。

 何故ならそれが、義経さんの真心だったから。

 

「いいくにィ、つくろうゥ……?」

「がるるぐるるぅ?」(←訳:作れたのかなぁ?)

 

 義経さんを置き去りに、

 やがては頼朝さんをも置き去りにして、

 鎌倉幕府は進んでゆきます。

 

 この物語で、

 萩尾さんは頼朝さん没後の鎌倉を描いていませんが、

 はたして、

 三谷さんの脚本は、

 どこまで、どんな世界を組み立ててゆくのか……?

 

「こわいィけどォ~」

「ぐるがるるるぅ!」(←訳:見てみなくちゃ!)

 

 時間の彼方此方の、

 事実と、フィクションと、私たち読み手の眼。

 

 『鎌倉殿の13人』の義経像に涙した方々に、

 歴史好きな活字マニアさんに、

 激おすすめのコミック作品です。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

 

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~ 時間の罠、崩します。 ~

2022-05-22 22:10:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ♪るるゥ~おおきなァ~のッぽのォ~ふっるどけいィ~♪」

「がるる!ぐるるるるるがる~♫」(←訳:虎です!おじいさんの時計~♫)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《時の記念日》に制定されているのは、6月10日。

 今は5月ですから少々フライング気味ではありますけれど、

 本日の読書タイムは、

 《時》をテーマにした作品にご登場いただきましょう。

 さあ、こちらを、どうぞ~!

  

 

 

      ―― 時計屋探偵の冒険 ――

 

 

 著者は大山誠一郎(おおやま・せいいちろう)さん、

 2022年3月に発行されました。

 『アリバイ崩し承ります2』と副題が付されています。

 

 先日ご紹介しました『連続自殺事件』は

 世界中のミステリファンから

 《密室の巨匠》と讃えられる

 ジョン・ディクスン・カーさんの作品でした。

 

 ところが、ここに

 《アリバイ破りの巨匠》が……?

 

「おどろきのォ、はやわざァなのでス!」

「ぐるがるる!」(←訳:瞬殺だよう!)

 

 カーさんの作品の探偵である

 どっしりずっしり迫力満点型フェル博士……に対し、

 この御本で活躍する

 《時計屋探偵》さんは……あららっ♪

 

「たようせいィ~でスねッ!」

「がぅるるーるる!」(←訳:ジェンダーレス!)

 

 年の頃は二十代半ば、

 色白でボブの髪型、つぶらな瞳、

 どことなく白兎を思わせる雰囲気の小柄な女性――

 

 ちょっと階段を上るだけで

 ゼーゼーと肩で息をしてしまうフェル博士を、

 そっくり裏返しにしたような

 美谷時乃(みたに・ときの)さんは、

 『美谷時計店』の店主さんです。

 

「ちいさなァおみせェ、だけどォ~」

「ぐるがるぐる!」(←訳:腕は確かです!)

 

 時乃さんの時計店に、

 またアリバイ破りをお願いしたいんですが……

 と、やって来るのは、

 那野(なの)県警捜査一課の捜査員にして

 物語の語り手である《僕》。

 

 捜査一課でいちばん若く、

 新入り、新人、などと呼ばれている《僕》は、

 アリバイ崩しの名手と思われています。

 

 ホントは、ええ、そうなんです、

 一件5.000円の規定報酬で

 時乃さんにアリバイ破りのアイディアを

 授けてもらっている、のが実情で。

 《僕》はもう、気恥ずかしくて。

 

「それはァ、ともかくゥ~?」

「がるるぐる?」(←訳:今度の事件は?)

 

 今度の事件でもまた、

 容疑者は強固なアリバイを持ち、

 県警の捜査官さんたちを苛立たせます。

 

 第1話『時計屋探偵と沈める車のアリバイ』

 第2話『時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ』

 第3話『時計屋探偵と一族のアリバイ』

 第4話『時計屋探偵と二律背反(にりつはいはん)のアリバイ』

 第5話『時計屋探偵と夏休みのアリバイ』

 

 と、5つの短編作品が収録されていて、

 軽やかにアリバイを打破する《なるほど!》感は

 どのお話からも鮮やかに香り立ちますが、

 私ネーさのイチ推しは、

 『時計屋探偵と一族のアリバイ』……!

 

「むむむゥ~…こいつはァ~…」

「ぐるがる!」(←訳:難敵だぜ!)

 

 いつものように、

 秒速でアリバイ破り完了……したはずが、

 《僕》の受難はまだ続く?

 アリバイを破っただけではまだまだ解けない、

 トリッキーな事件の真相は?

 

 ネタバレ厳禁!なので

 これ以上詳しくは書けませんが、

 時乃さんの《アリバイの匠》っぷりに拍手したくなる全5作品、

 ミステリ好きな活字マニアさんに

 おすすめの一冊ですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

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