「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむッ! これはァ、いいかもォ~!」
「がるる!ぐるるぅ!」(←訳:虎です!寒天かぁ!)
こんにちは、ネーさです。
昨日『マツコの知らない世界』で拝見したのは、
寒天やアガーで作ったコーヒーゼリーでした。
新食感ゼリーを試作してみようかなぁと思案しつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪
―― 動物たちが夢を見るとき ――
著者はデイヴィッド・ピーニャ=グズマンさん、
原著は2019年に、日本語版は2023年3月に発行されました。
英語原題は『WHEN ANIMALS DREAM』、
『動物意識の秘められた世界』と日本語副題が付されています。
「たこッ?」
「ぐるがるるる~?」(←訳:タコだよねえ~?)
御本の表紙に描かれているのは、ええ、そう、
タコくんです。
この、国や文化によっては
『悪魔』呼ばわりされることもあるタコくんが、
御本冒頭の『はじめに 眠りの最前線』で
さっそく私たち読み手を驚かせてくれますよ。
米国の公共放送サービスPBSの長寿番組『ネイチャー』の、
或る放送回で特集されたのは、
タコの内面生活。
生物学者さんが飼っているタコのハイジさんを
じっくりたっぷり観察する内容だったのですけれど、
番組の終盤でびっくりしてしまう映像が……!
「えッ? えええッ?」
「がるるぐるっ!」(←訳:何なのこれっ!)
カメラが捉えたのは、
水槽の中で眠っているハイジさんの姿。
その肌の色が、
ふと変わってゆくのです。
明るい色に。
さまざまなパターンに。
これは……
タコが夢を見ているのか?
ハイジさんが眠りの中で夢を見て、
身体の色が変化した、ということ?
「どんなゆめェ、なんだろうゥ?」
「ぐるるがるるる!」(←訳:訊いてみたいね!)
動物は夢を見るのか。
このことは、19世紀後半あたりから
科学界では話題になってきました。
犬たちは、眠りながら尻尾や脚を動かし、
唸ったり吠えたりもする。
鳥たちも、
眠りの中で歌をリハーサルしているらしい?
チンパンジーも、ネコも、
睡眠中に何かの行動をしている?
否定と肯定のせめぎ合いを経て、
現在、ある程度の事実が判明するに到りました。
哺乳類は、夢を見ている。
鳥類と魚類も、夢を見ている可能性が高い。
トカゲやイグアナなどの爬虫類も
たぶん夢を見ている(ワニとカメは未定)。
「とかげッ? いぐあなッ??」
「がるるるぐる??」(←訳:爬虫類も夢を??)
人間が見る夢と
動物たちが見る夢に
共通点はあるのだろうか。
動物たちは《想像力》を持っているのだろうか。
夢を見ることは、
動物たちに何をもたらすのか。
夢の中で、現実で、
動物たちにとって、
人間とは、
世界とは、
どのような存在であるのか――
「それはァ、もはやッ」
「ぐるるる!」(←訳:生命の謎!)
第1章の冒頭には
チャールズ・ダーウィンさんの言葉が掲げられています。
『犬も猫も鳥も、
そしておそらくあらゆる高等動物が、鳥さえも、
鮮やかな夢を見ている。……そうした動物たちが
想像の力を持っていることを
私たちは認める必要があろう』
ダーウィンさんの時代から100年余、
生きものと夢の解析は
どのように進んできたのかを考察する労作は、
ノンフィクション好きな活字マニアさんにおすすめです。
動物好きな方々も、ぜひ、一読してみてくださいね~♪