テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

“昭和歌謡”にラブコール?

2014-11-30 21:31:51 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 まじめェ、なのかッ?」
「がるる!ぐっるがるるる?」(←訳:虎です!笑っていいのか?)

 こんにちは、ネーさです。
 本日は、読書をちょいっとスキップして、
 新譜CDを御紹介いたしましょう♪
 こちらを、どうぞ~!

  



        ―― ヨシー・ファンクJr. ~此レガ原点!!~ ――



 著者は吉井和哉さん、2014年11月に発行されました。
 イエローモンキー時代からの吉井さんファンの方々もびっくり!な、
 キャリア初のカヴァーアルバムですよ~!!

「なにがァ、すごいィッてェ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:選曲がすごい!)

 カヴァーアルバムを制作している音楽家さんは多いですけど、
 《此レガ原点!!》なのだというスタンスで
 吉井さんがチョイスした楽曲に、
 またしてもビックリ!です。

 だって、
 『真っ赤な太陽』ですよ?
 『ウォンテッド』ですよ?
 『襟裳岬』ですよ?
 昭和歌謡ド真ん中じゃありませんか!

「むぎゅゥ! まかふしぎィ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:なんだか心配!)

 この曲を吉井さんが歌っちゃうの?
 うわ、ホントに歌ってる!
 と、あまりの衝撃にポカーンとしつつも、
 聴いてみれば、

   悪くないじゃん♪
   むしろ最高じゃん♪♪

「でスかッ♪」
「ぐるがる!」(←訳:なら安心!)

 ええ、皆さん、どうか安心して聴き浸ってくださいな。
 私ネーさのおすすめは、
 『夢の途中』(薬師丸ひろ子さんの声でお馴染み!)
 『百合コレクション』(作詞作曲は、あがた森魚さん!)
 そして!
 『さらばシベリア鉄道』!

 大瀧詠一さんの『さらばシベリア鉄道』は
 まさに真冬の野に響くかのような
 澄み切った音感の歌声が忘れられませんが、
 吉井さんの『さらばシベリア鉄道』は……

 飄々とした、90年代硬派ロケンロールです。

「ぎたーがァ、すてきィ~♪」
「がるるるるる!」(←訳:泣いてますね!)

 どの曲も、ごくごく真面目に、真剣に、
 思い入れとリスペクトをもって
 カヴァーしている吉井さん。

 でも、ところどころに、覗くのです。
 消すに消せない“笑”のココロが。
 クススっ♪と吹きだしてしまうユーモラスな隠しネタが。

 
「うッふッふッ♪」
「ぐるるっ♪」

 ↑上の画像は、CDのジャケ表面、
 ↓下の画像が、ジャケ裏面です。

  

 サイトウユウスケさんのジャケ画も絶妙な味わいだわ♪
 活字マニアの皆さまも、
 ぜひ一見&一聴を!




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描き込み、描き込み、また描き込んで。

2014-11-29 21:12:10 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス! 
 じゅういちがつゥ~さいごのォ、しゅうまつゥ!」
「がるる!ぐるがるる?」(←訳:虎です!もう12月?)

 こんにちは、ネーさです。
 年末のセールが、じゃなくて歳の瀬の足音が迫ってますけれど、
 今日のところは忙しさを忘れてリラックスタイム♪
 週末恒例、展覧会情報をどうぞ~!

  



               ―― 野田 弘志 展 ――



 千葉県千葉市のホキ美術館ギャラリー3にて、
 会期は2014年11月21日~2015年5月17日(火曜休館、ただし祝日の場合は開館、12/24、12/30~1/1、5/7は休館)、
 『描くために生きる 全精神をかけたリアリズム』と副題が付されています。

「ひゃわゥ! こまかいィ~!」
「ぐるがる!」(←訳:細密だね!)

 写実絵画作家として知られる野田弘志(のだ・ひろし)さん。
 えっ?これ写真じゃないの?と驚かされる人物画から――

  

 静物画だって、圧倒の画力&描き込み度!

「さわれそうッ!」

  

「がるるるるるっ!」(←訳:食べられそうっ!)

 この展覧会では、
 野田さんの作品27点が展示されます。

 写真が発明されたとき、
 すべての画家は失職する、と言われたものですが、
 そんなことありませんでしたよね。

 写真には写真の、
 絵画には絵画の、
 “観る喜び”、
 そして“制作する者の喜び”があります。

「どッちもォ、いいでスよねッ♪」
「ぐっるるがる!」(←訳:どっちも好き!)

  

 また、ホキ美術館では同時期、ギャラリー1にて
 《ホキ美術館名品展》も開催されていますよ。
 こちらも、現代の写実絵画が一堂にずら~り!

「やぱりィ、こまかァ~いィ!」
「がっるるぐる!」(←訳:やっぱり細密!)

 抽象画より具象画が好きなんです!なアートマニアさんにおすすめの
 美術館と美術展です。
 ギャラリートークなどのイベントスケジュールをHPで調べて後、
 お出掛けしてみてくださいな~♪♪





    さあ、ここで、晩秋のオマケ画像も、どうぞ~!
   
   八王子市の甲州街道では
   イチョウの並木がきれいな黄金色に染まっていますね。
   (↑上の画像は、追分交差という場所で昨日撮ったものです)
   「もうすぐゥ、ちッちゃうゥかなッ?」
   「ぐるがーる!」(←訳:今がピーク!)
   都心の絵画館周辺のイチョウも、今週末が見どころだそうですよ。

   では皆さま、紅葉を愛でつつ、穏やかな休日を♪




   
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脇役だけど、想いは主役!

2014-11-28 21:41:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるゥ~♪ネーさはァ~まけたァ~♪」
「がるる!ぐるるるる~がるる~♪」(←訳:虎です!♪SALEで~負けた~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、負けましたとも。
 コレ買おう~♪と手に取ったジーンズを、ハンガーに戻して、
 ちょっとだけ目を離した隙に……やられたわ。
 まんまと誰かに先を越されてしまいました。
 あぁ~ガッカリ~…なこの気持ち、
 これから御紹介いたします小説作品に癒していただきましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



             ―― 悟浄出立 (ごじょうしゅったつ) ――



 著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、2014年7月に発行されました。
 現在『みんなの少年探偵団』がたいそう評判を呼んでおります著者・万城目さんの、
 今夏に刊行された短編集がこちら、ですね♪

「かんじがァ、いッぱいィでスゥ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:題名も漢字尽くし!)

 漢字が多いのも無理はありません。
 収録されている5作品は、
 いずれも中国の文学や故事に題材をとったもの、なんですから。

 収録順に作品名を御紹介いたしますと、

 『悟浄出立』
 『趙雲西航』
 『虞姫寂静』
 『法家孤憤』
 『父司馬遷』。

 あ、三国志だな、虞美人さんかぁ、うん西遊記だ!と
 これだけで、鋭い活字マニアさんは気付いてしまったことでしょう。
 そして、作家・中島敦さんへのオマージュも。

「でもォ、いちばんッわかりやすいィのはァ~」
「がるぐるぐる!」(←訳:悟浄さんだね!)

 悟浄さんこと、
 『西遊記』の沙悟浄さん――天界では、捲簾大将(けんれんたいしょう)。

 書店さんに並んだこの御本の帯には
 《俺はもう、誰かの脇役ではないのだ》
 とあって、ハッとさせられたものです。

「ごじょうおにいさんッ、そんなにィ~…」
「ぐるるがるるるっるる?」(←訳:主役になりたかったの?)

 主役。
 それは斉天大聖孫悟空こと孫行者のように、
 妖魔をバッタバッタとなぎ倒し、
 ときにはお師匠さまの楯となり、
 天界人間界で八面六臂の大活躍をする
 華々しくも眩しい光。
 いつか俺もあんな風に――

 いえ、ちょっと違うんです。
 悟浄さんは、悟空さんになりたい、取って代わりたい、
 というのではないのです。

 俺はただ、根っからの観察者であることを止めたい。
 観察者、傍観者であることを止めて、
 物語の中へ、
 大河の激流の中へ、
 熱い砂塵の中へ、
 みずから、足を踏み出すことをしてみたい。

 そんな思いが、ふつふつと
 悟浄さんの内側に芽生えていたのでした。

「ううむゥ、だいけッしんッ、でス!」
「がるがる!」(←訳:深い思索!)

 思索のはてに、悟浄さんは何を見出すのでしょうか。

 虞美人さんのお話、
 司馬遷さんのお話もすばらしくて
 何度も読み返したのですけれど、
 私ネーさ的にはやはり、
 表題作品である『悟浄出立』が好みです♪

 もうこの御本は読んじゃったよ!という活字マニアさんは、
 どの《脇役》さんに共鳴しましたか?

 
「どのわきやくさんもォ、いいなッ♪」
「ぐるるる~!」(←訳:感情移入~!)

 未読の御方はぜひ、今年のうちに!



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“願いごと”の歴史。

2014-11-27 21:26:30 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるるゥ~♪とわァいらいとォ~ぞォ~んッ♪」
「がるる!♪ぐるるるる~♪」(←訳:虎です!♪ウルトラQ~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 いえ、違いますよ。
 トワイライトゾーンやウルトラQ、或いはトンデモ本の世界じゃありません。
 本日の読書タイムで御紹介いたしますのは、
 あくまで真面目なノンフィクション作品なんですから。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



               ―― 世界陰謀全史 ――



 著者は海野弘(うんの・ひろし)さん、2014年10月に発行されました。
 この御本に頻繁に登場するキーワードは、
 フリーメイソン、テンプル騎士団、錬金術、オカルティズム、
 そして大陰謀時代……

「ひゃわゥ! おどろおどろしいィ!」
「ぐるぅ!」(←訳:恐怖ぅ!)

 現在、大きな書店さんに行くと、ありますね、
 “陰謀本”のコーナーが。

 ○○事件は△△の陰謀である、
 ××の黒幕は◆◆だ!
 といった、社会の動きを“策略の因果”として捉えてしまう書物が。

「うむッ、ありまスねッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:派手な表紙の!)

 この御本で著者・海野さんは
 冷静に、《陰謀の歴史》を考察してゆきます。

 徒党を組んではかりごとを巡らせる人たち――
 いわゆる《秘密結社》なるモノは
 いつから存在したのだろう?
 (本当にある、んだろうか?)

 《秘密》なんだから人に知られるはずがないモノが、
 どうして世に広まってしまったんだろう?

「そういわれればァ~」
「ぐるるるっ?」(←訳:そうだねっ?)

 陰謀論多数ある中で最もポピュラーなのは
 フリーメイソンとテンプル騎士団と薔薇十字団だろうか、と
 海野さんは御本の本分冒頭で記しています。

 十字軍の歴史、それはすなわち、西洋宗教史のメインストリーム。
 キリスト教の拡大と変遷の歴史である、とも言えます。

 聖地巡礼が盛んになるにつれ、
 肥大してゆくテンプル騎士団。
 しかし、繁栄した組織は、やがて崩壊する……

「へいけものがたりィ、みたいィ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:盛者必衰の理です!)

 滅びてしまったモノを、
 偲び、惜しむのは、人間の悪い(良い?)クセでしょうか。

 19世紀末に流行ったオカルティズムや心霊主義。
 ナチスが利用した古代神話。
 財閥による世界支配論。
 ニューエイジ、カルト、反カルト。

 そこに何もなくとも、
 人間の目は関連性を探してしまう。
 偶然よりも必然を求めてしまう。

 ヒトが、《見たい》と思っているモノの歴史。

 著者・海野さんが静かに睨み据えているのは、
 そういった“陰謀への欲望”、
 “願望の歴史”です。

「どこまでェ、ほんとうなのかァ?」
「ぐるがるるぐるるるる!」(←訳:もう誰にも分からない!)

 私ネーさ的には、
 W・B・イェイツさんについての章、
 ユングさんについての章が面白かったです♪
 フロイトさんとユングさんの対立構造がようやく解った!と
 感心させられました。

 ちょっとヘヴィな、
 陰謀なんてモノに興味がない方々には???な御本ですが、
 歴史大好きな活字マニアさんには
 おすすめですよ。

 
「おうごんをォ、つくりだそうッ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:魔法でチチンプイ!)

 魔法学校も一種の秘密結社ですね。
 錬金術好きな御方も、一読してみてくださいな♪



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 ― “王国”への道標 ―

2014-11-26 21:30:26 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひーとてッくゥ、にまいィ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!靴下も2枚!)

 こんにちは、ネーさです。
 急な寒さに負けないために、ええ、コロコロに着膨れして過ごした本日は、
 読書タイムをサボっての展覧会情報、
 それも、ちょっと珍しい写真展のニュースを、どうぞ~!

  



           ―― 奈良原 一高  王国 ――



 東京都千代田区の東京国立近代美術館ギャラリー4にて、
 会期は2014年11月18日~2015年3月1日(月曜休館、ただし1/12は開館。年末年始の12/28~1/1と1/13は休館)、
 写真家・奈良原一高(ならはら・いっこう)さんの代表作『王国』の
 貴重なプリントが公開されます!

「むゥ~うッ? ふしぎィなァ~しゃしんッでスゥ?」
「ぐるるがるる!」(←訳:背筋がゾクリ!)

  

 『Narahara Ikko: DOMAINS』と英語題名が付されたこの展覧会では、
 奈良原さんが1958年(昭和33年)に発表し、
 センセーションを巻き起こした『王国』から
 87点が展示されます。

 『王国』という作品集で写し撮られたのは、
 北海道の修道院と、
 和歌山の女子刑務所――
 いずれも、鎖された特殊な世界、極限的な空間、ですね。

「ふァ~…それでェ、なのかなッ?」
「がるぐる!」(←訳:黒が濃い!)

  

 株式会社ニコンさんからプリントを寄贈されたことを契機に
 開催されるこの展覧会、
 講演会が2014年12月13日に、
 ギャラリートークが2015年1月16日と2月6日に予定されています。

 また、観覧料は有料なのですが、
 12月7日、1月2日、1月4日、2月1日、3月1日は
 無料観覧日なんですって♪
 写真マニアさんは、ぜひお出掛けしてくださいね。

「ねんまつゥねんしィはァ~びじゅつかんでッ♪」
「ぐっるるがるるる~!」(←訳:ゆったり過ごそう~!)





   では、今日はオマケ画像も珍種系で!
   
   先日、スーパーマーケットで出逢った
   一生懸命輸入ビールの販促をお手伝いしているゆるキャラちゃんは……
   カッパくんかしら?いえ、違うわね?
   緑色の手足に、赤い背中の、この子ってば――
   「あッ! わきゃッたァでス!」
   「がる!」(←訳:虫だ!)
   「てんとうむしィだァ!」
   て、テ、天道虫??
   身長約180センチ超の巨大テントウムシって、アリなの~??

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~ 涙腺崩壊のニャンコBOOK ~

2014-11-25 21:38:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おッ! しろいィのォ、みィ~ッけッ!」
「がるる!ぐっるるるがるぐる!」(←訳:虎です!あっちには三毛だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 なぜか我が家周辺には野良猫が、
 あ、イタリアでは自由猫というらしいんですけど、
 自由気ままなネコちゃんたちが多いんですよ。
 本日は、ニャンズの騒ぐ声をBGMに、
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  



 
               ―― 江戸猫ばなし ――



 著者は収録順に、赤川次郎さん、稲葉稔さん、小松エメルさん、
 西條奈加さん、佐々木裕一さん、高橋由太さん、中島要さん、
 2014年9月に発行されました。

「にゃごごォ~♪」
「ぐるるるがぅるる!」(←訳:お江戸のニャゴゴ!)

 御本の題名通り、7人の作家さんによる7編の短編作品は、
 お江戸を、或いは江戸時代を舞台とした
 ネコたちが大いに幅を利かせる物語ばかり。
 しかも、7作品とも新作!書き下ろし!ですから、
 にゃんこマニアさんには嬉しくてたまらない
 豪勢なアンソロジー本ですね。

「どこもォかしこもォ、にゃんこォ、なのだッ♪」
「がぅるるぐるがるるる!」(←訳:にゃんこ濃度100%!)

 どの作品も、ネコ好きさんのハートを
 ぐぐぐ~っと摑むのは間違いありませんが、
 私ネーさをノックアウトしてくれちゃったのは、
 小松エメルさん著『与市と望月』、
 高橋由太さん著『九回死んだ猫』、
 中島要さん著『鈴の音』でしょうか――

 『与市と望月』に登場するニャンコちゃんは、
 望月くん……望月ちゃん、かな?
 ちょっとね、性別がよく分からないんですよね、
 望月ちゃん、
 化け猫なんです。

「ばッ、ばけッ??」
「ぐるっ??」(←訳:妖猫っ??)

 猫絵売りの与市さんが描いた、
 茶と黒の斑模様、
 黄色の眼をした丸顔のネコちゃんが
 紙からひょっこり飛び出て来たのは一年前、
 月のきれいな晩のことでした。

 それ以来、主人・与市さんの命に従い、
 猫絵――鼠除けの絵札を売る手伝いをして、
 いえ、させられている望月ちゃん。

「だッそうゥしたいィ~!」
「がるぐるがるるぐる!」(←訳:もうイヤこんな生活!)

 或る日、猫絵売りに声を掛けたのは
 ひとりの裕福そうな男。
 
 男の屋敷から鼠を駆除すべく、
 貸し出されることになった望月ちゃんが
 そこで目にしたものは……。

「うむむゥ! このォふんいきィはァ~…」
「ぐるるる?」(←訳:遠野物語?)

 そして、
 高橋由太さん著『九回死んだ猫』。

 これはね、もう、反則技ですよ!

 鋭い御方は題名からとっくに気付いておられるでしょう?
 不朽の名作『100万回生きたねこ』の
 アナザーサイドストーリーがあるとしたら、
 それは、この――

「うわわあああァんッ!」
「がっるぅぐるぅ!」(←訳:言っちゃダメぇ!)

 御本の最後に収められている中島要さん著『鈴の音』も、
 特別な余韻を読後にもたらしてくれます。
 これはネコたちのお昼寝の夢か、
 現実(うつつ)なのか。
 はたまた、愛猫家さんたちの願望なのか。

「にゃごにゃごッ?」
「ぐるるがる!」(←訳:皆の夢だね!)

 にゃんこ好きさんに、
 いえいえ、ニャンズもワンコもジャンルなんて関係なし!
 全活字マニアさんに熱烈おすすめですよ。
 ぜひ、一読を~♪♪
 



 
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甘いお菓子のように、ほろほろと。

2014-11-24 21:35:55 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おみまいもうしあげまスゥ!」
「がるる!ぐっるるがるるる!」(←訳:虎です!びっくりしました!)

 こんにちは、ネーさです。
 遅ればせながら、地震の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
 どうかもう、余震が止んで、気候も落ち着きますように……!
 拙ブログがせめてもの気晴らしに、などとは思っていませんが、
 本日は、こちらの御本で、しばし、別世界へ、どうぞ~!

  



            ―― 小野寺の弟・小野寺の姉 ――



 著者は西田征史(にしだ・まさふみ)さん、
 単行本は2012年に、画像の文庫版は2014年9月に発行されました。
 先ごろ公開された映画『小野寺の弟・小野寺の姉』のノベライズ作品であり、
 著者・西田さんは映画の監督さん/脚本家さんでもありましたね♪

「しゅえんはァ、はいりィおねえさァ~んッ!」
「るぐるるがる!」(←訳:と向井理さん!)

 もともとは舞台作品であったという『小野寺の弟・小野寺の姉』
 (2013年に初演)。

 映画版と舞台版は、主演のおふたりを除いて
 登場人物名が異なっていたり、と
 微妙に細部が違っていいるそうですから、
 こちらの小説もまた別の作品であると考えた方が 
 よいかもしれませんね。

「でもォ、はいりィおねえさんのォいめーじィはァ~…」
「がるるるるるる!」(←訳:変えられないよ!)

 ではアタマの中に、主演のおふたり、
 片桐はいりさん、向井理さんを思い浮かべつつ、
 御本を手に取ってみましょう。

 小野寺進(おのでら・すすむ)さんが
 自宅の台所でモモの実をガブリと
 丸かじりしておりますと、
 帰宅するやいなや、
 行儀悪い!と叱りつけたのは、
 進さんの姉・小野寺より子さん。

「きょうだいィ~げんかッ?」
「ぐるがるる!」(←訳:姉弟喧嘩だ!)

 進さんが中学生だった頃、
 ふたりは両親を失いました。
 以来、より子さんが親代わりとなり、
 暮らしてきた姉と弟。

 気付けば、進さんは三十代中盤、
 より子さんは四十代に入ってしまい、
 ふたりとも未婚です。

 これでいいのか?
 そう自問することもある進さんなのですが、
 彼の願いは、
 姉とふたりの暮らしから逃げ出すことではなく――

   姉ちゃんには幸せになってもらいたい。

 その一心。

「……よいィひとォ、でスゥ!」
「がるるる!」(←訳:お人好し!)

 一方で、姉のより子さんの願いは――

   進が誰からも愛される存在になりますように。

「おねえちゃんもォ、よいィひとッ??」
「ぐるるるがる!」(←訳:お人好し姉弟!)

 人が好くて、
 さほど波風立たないような小野寺家の日常にも、
 ツバメが渡ってくるのにも似て
 或る変化が訪れようとしている、らしい……?

 お姉ちゃんと、弟と、
 それぞれに恋の兆しが……!

「ひゃあッ♪」
「がるるっ♪」

 ふたりの、恋愛、こころのゆらぎ、
 日々の小さな出来事、
 著者・西田さんは万感こめて
 その“幸福な停滞”を綴ります。

 いや、それは“停滞”なのか?
 進んだり、戻ったり、もじもじしたり、
 その行ったり来たりこそが“幸福”ではないのか……

「かけがえのォないィ、なにかッ?」
「ぐるるるる!」(←訳:大事なもの!)

 姉弟ふたりの、明日はどっちだ?
 切ない、甘い、苦い、うつくしい物語を、
 活字マニアの皆さま、ぜひ一読くださいね。


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イマドキのベイカー街って?

2014-11-23 21:43:21 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃわわッ、ぎょうれつゥ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!激混雑です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ユニクロで長~い行列と闘ってきた後は、
 はい、コーヒーブレイクを兼ねての読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



             ―― ジョン、全裸同盟へ行く ――



 著者は北原尚彦(きたはら・なおひこ)さん、2014年9月に発行されました。
 『John & Sherlock Casebook1』と英語題名が付されています。

 活字マニアの皆さまも御存知のことでしょう、
 BBCドラマ班が作り出した21世紀最強?のスター、
 シャーロックさん&ジョンさんの大躍進ぶりを!

「せかいィじゅうゥでェ、こうしちょうりつゥ!」
「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:主演の二人は出世したし!)

 この御本は、BBCの『SHERLOCK』にインスパイアされた著者・北原さんが、
 ドラマの設定をほぼ借り切り、
 新たに創作したホームズ・パスティーシュ作品集です。

 おっと、借りた、といっても、
 無断借用ではありませんよ。
 日本BBCさんから雑誌掲載のお墨付きをいただいた、
 つまり、BBC公認のホームズ・パスティーシュなんですって♪

「はなしがァ、わかるねッ、びーびーしーさんッ!」
「がるるぐる!」(←訳:さすが英国!)

 かくして、
 放送されたBBC『SHERLOCK』でのエピソードも伏線に利用した
 ユニークな『SHERLOCK・外伝』が
 私たち日本のミステリ好き活字マニアのもとに届けられましたが……

 御本の題名を目にした時点で、もう――

「ぷひひひッ♪」
「がるるっ♪」

 ええ、笑っちゃいますよね。
 『赤毛同盟』ならぬ『全裸同盟』。

 ジョンさん、なんだってまた、そんな所へ?

 事情を(ちょこっと)説明いたしますと――

「いらいにんッ、でスねッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:事件の依頼!)

 依頼人ジェイベズ・ガリデブさんの趣味は裸になること。
 いえ、裸になるといっても、
 自宅では服を着てない方が好きだ、という
 ささやかな趣味だったのです。

 でも、だらしがないわ!と、
 奥さんに自宅での全裸を禁止されたガリデブさん、
 『全裸同盟』に救いを求めました。

 気兼ねせず全裸になれる場所を得て、
 ガリデブさん、ホッとひと息……できたのは、束の間。

「おいだされちゃッたァ??」
「がるぐる??」(←訳:退会告知??)

 退会しろって?
 その理由は何なんだ?

 憤激したガリデブさんは
 シャーロックさんに理由を突き止めて欲しいと依頼します。

 そしてまた、
 依頼を受けたシャーロックさんが、にっこりと。

    頼んだぞ、ジョン。

「そッそれはァ~…!」
「ぐるるっ??」(←訳:丸投げっ??)

 他のお仕事で忙しいシャーロックさんに代わり、
 得体の知れぬ『全裸同盟』なる組織に
 入会する羽目になっちゃったジョンさん。

 いったい如何なる《秘密》がそこに……?

「じょんさんッ、ひとがァよすぎるでス!」
「がるるるるぐる……」(←訳:巻き込まれ型だ……)

 雑誌に発表された5作品と
 書き下ろし1作品も追加され、
 連作短編6作品から成る21世紀ならではの
 ホームズ・パスティーシュ作品集は、
 『SHERLOCK』ファンの方々には大ウケ、でしょうね。
 TVドラマを観ていない御方にも充分に楽しめるので、
 笑い溢れる?21世紀のベイカー街へ、ぜひ!

「もしかしてェ~?」
「ぐるるがる?」(←訳:続巻もあり?)
「こわいィよゥ!」
 


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正統派から、ホラーまで?

2014-11-22 21:34:32 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォこんざつゥ、してまスねッ♪」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!二の酉だよ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 仕入れたばかりの豆知識によりますと、
 一の酉に行くのは一般的な会社さんや商店さん、
 そして、二の酉に行くのは水商売の方々、なのだそうで、
 今日あたり新宿二丁目周辺はそれはもう……
 ってホントかしら?
 真偽は措いといて、本日は、展覧会情報を、どうぞ~♪

  



          ―― とことんみせます!富士美の浮世絵 ――



 東京都八王子市の東京富士美術館にて、
 会期は2014年12月6日~3月29日(月曜休館、祝日の場合は開館して翌火曜が休館、
 また12/26~1/5は休館し、2/3と2/4は展示替えのため新館常設展示のみ開館)。
 『~北斎の富士と広重の五十三次、風景画、美人画、役者絵勢揃い~』と
 副題が付されています。

「わほほゥ! これはァ!」
「ぐるがる!」(←訳:あの名作!)

  

 はい!あれです!
 北斎さん画『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』(前期に展示)!

「しょうがくせいィもォ、しってるゥ~!」
「がるるるぐるるるる!」(←訳:外国でも知られてる!)

  

 それに、広重さんの『名所江戸百景 亀戸梅屋敷』(前期に展示)、
 『東海道五拾三次之内 庄野』(後期に展示)。

「びじゅつのォ、きょうかしょでッ」
「ぐるがるぐる!」(←訳:見たことある!)

 さらには~…ふっふっふっ♪

  

 浮世絵ホラー部門の大人気作!
 歌川国芳さんの『相馬の古内裏』(後期に展示)も。

「がいこつゥ~!」
「がるるぐる!」(←訳:出たな妖怪!)

 この展覧会では、
 東京富士美術館が所蔵する浮世絵コレクションから約250点が、
 前期・後期に分けて展示されます
 (展示スケジュール詳細については美術館にお問い合わせ下さい)。

 北斎さん、広重さん、国芳さん、
 美人画の雄・喜多川歌麿さんたちオールスターキャストによる
 世に知られた傑作が並びますよ♪♪

「しんしゅんッ!おーるすたーッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:見競べ合戦!)

 江戸マニアさんにおすすめの展覧会!なんですけど、
 以前に申し上げましたように、
 東京富士美術館はちょっと交通が不便な場所にありますので、
 お出掛けの際はご注意くださいね。





    ここで、晩秋/初冬のオマケ画像はいかが~♪
   
   『カバヤ食品』さんの
   《QUATTRO とろりソースさくさくっビスケット》。
   「きゃらめるそーすゥがッ♪」
   「がるるぅ!」(←訳:んまいぃ!)
   寒くなるにつれ増しますね、ショコラの美味しさ♪♪
   では皆さま、穏やかな休日を!



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(涙と笑いで)生き残りに賭ける!

2014-11-21 21:49:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゆがァ、きたらァ、ほしぞらかんさつゥ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!澄んだ空に星!)

 こんにちは、ネーさです。
 澄んだ夜空に冴えわたる、月、星、人工衛星の軌跡……
 本日ご紹介いたしますのは、
 秋から冬にかけての星空観察の合間に、
 そして、連休の読書タイムにも最適のSF作品ですよ♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



                 ―― 火星の人 ――



 著者はアンディ・ウィアーさん、原著は2014年に、画像の日本語版は2014年8月に発行されました。
 英語原題は『THE MARTIAN』、この意味は――

「ずばりィ、かせいじんッ!!」
「ぐるるがぅるるるる!」(←訳:タコ型じゃないけど!)

 地球から見上げれば、はるか彼方に、
 その惑星は浮かんでいますね。

 戦いの神の象徴でもある、赤い色に輝く星は……火星。

 太陽や月に次いで、私たちに馴染み深い星でもあり、
 現在は火星への探査計画が着々と進んでいるそうですが、
 もしも。

「むふゥ? もしもォ~?」
「がるるるるぐる!」(←訳:トラブルの予感!)

 もしもの話、どうしますか?

 あなたが宇宙飛行士さんで。

 火星探査計画“アレス”の第3陣、
 アレス3のミッションに参加中で。

 どうしようもないアクシデントのおかげで、
 火星にひとり、
 唯一人、取り残されてしまったとしたら。

「えええッ? ひとりィ??」
「ぐっるがるる?」(←訳:たったひとり?)

 そう、ひとり。

 キャンプを襲う猛烈な砂嵐!
 火星から地球へ帰還するための上昇機がピンチ!
 いまなら間に合う、まだ上昇機は機能する!
 全ミッションを途中で放り出し、
 アレス3のクルーさんたちは上昇機へ走る!

 けれど、クルーのひとり、
 マーク・ワトニーさんだけは。

 砂嵐で吹き飛んだアンテナの直撃を喰らい、
 火星の砂漠の只中で消息不明、
 死亡と推定――

「うわあああァんッ!」
「がるるぅ!」(←訳:そんなぁ!)

 無事であったクルーさんたちは
 無念ではありましたが、上昇機で火星から離脱します。

 マークさんの遺骸を回収することも出来ぬほどの、
 それはもう、凄まじい嵐でしたから。

「でもォ!」
「ぐる!」(←訳:でも!)

 そう、“でも”。

 死んでなんていなかったんです、マークさんは。

 大怪我は負いましたが、
 生命はありました。
 なんとか基地に戻り着いて、そして……

 絶望します。

 仲間はみな去ってしまった。
 火星を脱出する手段はない。
 地球にこの状況を報せる手段もない。
 たったひとり……置き去りにされた、のだと。

 いや、しかし、待て。

 ひとり、だけれども、何もない訳ではない。

「みずゥ、ありまス! くうきもォ、ごはんもォ!」
「がるるぐるる!」(←訳:少ないけどね!)

 水と食糧、空気……
 限り有る資源をやりくりして、サバイバル!

 たった独りで、マークさんは生き延びようと試みます。
 あらゆる知識と技術を駆使して、
 この超逆境をしのいでみせる!

「めげないィのでス!」
「ぐるるるる!」(←訳:踏ん張るぞ!)

 サイバーだのITだののSF作品しか知らなかった方々は、
 たぶん啞然!愕然!
 押し寄せる危機また危機の展開に
 ビックリ仰天することでしょう。
 同時に、その新鮮さに快哉を叫ぶはずです。

 こういう物語を待ってたんだー!ってね。

「ゆけゆけェ、まーくさんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:地球人で火星人!)

 当初はネットで発表されたこの作品は、
 あらためて書籍として発表され、
 映画化も予定されているらしいですよ♪
 小野田和子さんの名訳で、
 皆さま、御堪能あれ~!




 
 
 
 
 
 
 
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