「こんにちわッ、テディちゃでス!
さらばッ、はちがつゥ~!」
「がるる!ぐるっるるぅ!」(←訳:虎です!暑かったねぇ!)
こんにちは、ネーさです。
フルーツ売場の主役は、
桃やスイカから
梨とブドウ、リンゴ、柿へ……。
秋の訪れを実感しながら、
さあ、8月最後の読書タイムは、
こちらのコミック作品をどうぞ~♪
―― 中禅寺先生 物怪講義録 06 ――
Founderは京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、
漫画は志水アキさん、
2022年8月に発行されました。
『中禅寺先生が謎を解いてしまうから』
と副題が付されている人気シリーズの第6作は、
んまあ、いつにも増して
先生の目付きの悪いこと。
「かおがァ、こわいィ~!」
「ぐるるがる~!」(←訳:良い人なのに~!)
名探偵《京極堂》さんが
誕生するよりもちょっと前の、昭和23年。
都立美戸川高校にて
国語の臨時教師をしている時代の
中禅寺秋彦さんを“探偵役“に据えたこのシリーズでは、
いままで、主な舞台は
“学校の中”、でした。
それが、この06巻では、
“学校の中”は殆ど描かれず、
中禅寺先生も、
先生の助手役の日下部栞奈(くさかべ・かんな)さんも、
“学校の外“で起きた事件に
積極的に係わってゆきます。
今日も、中禅寺先生がお仕事を終えて
向かった先で。
「こッとうゥのォ、おみせッ!」
「がるぐるる~!」(←訳:今川さんだ~!)
知人の今川さんが経営する、
青山の『骨董 待古庵(まちこあん)』の戸を
ガララと引き開けると、
そこにはもう一人、知った顔がありました。
体型ヒョロリ。
風貌は飄々。
の~んびりした口調の、
伊佐間一成(いさま・かずなり)さん。
釣り堀『いさま屋』を経営する伊佐間さんは、
ここ数日、ある現象に悩まされているんです。
「だれかがァ~…」
「ぐるるるる……!」(←訳:ついてくる……!)
それは、おそらく、
質屋さんで買い物をして以後のこと。
背嚢(はいのう)、
つまりリュックサックを
伊佐間さんが見つけて、買って、
ひょいと背負って歩いていると。
「むむゥ! じィ~ッと、せなかにィ、しせんッ!」
「がるるぐる!」(←訳:怖いよこれ!)
誰かに見られている、追跡されている。
相談を受けた中禅寺先生は、
背嚢を手に取り、詳しく調べます。
目を惹くのは、
伊佐間さんが、
これが気に入って買ったんだ♪という、
刺繍の文字。
アルファベットの『F』に似たこの刺繍が、
謎解きの突破口に……?
「さすがはァ、せんせいィ!」
「ぐるがるる!」(←訳:博識なんだ!)
第25話『三竦みの調和』から、
第29話の『背嚢と呪文』、
そして
謎解きとはさっぱり無縁で
あっはっは♪と大笑いさせられる
第30話『あの日の二人』まで。
中禅寺先生の講義録は、
ミステリをマンガで楽しみたい方々に
おすすめですよ。
もちろん、
京極夏彦さん著《百鬼夜行》シリーズファンの方々も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫