「こんにちわッ、テディちゃでス!
はッぴきィ~はろうィ~んッ!」
「がるる!ぐるる~る!」(←訳:虎です!どろろ~ん!)
こんにちは、ネーさです。
今日10月31日はお待ちかねのハロウィン♪
ドレスを着たチビっ子ちゃんたちが繁華街で目立ってましたね。
ならば本日の読書タイムは、
大の《おばけ大好き》作家さんの御本を、
さあ、どうぞ~!
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―― 泉鏡花 《怪異・幻想》傑作選 ――
著者は泉鏡花さん、監修は秋山稔(あきやま・みのる)さん、
訳は白水銀雪(しろみ・ぎんせつ)さん、
2019年8月に発行されました。
『本当にさらさら読める!現代語訳版』と
副題が付されています。
「ええェッ! げんだいごォやくゥ??」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:有りそで無さそな!)
そうね、虎くんの言う通り、
現代語に訳した鏡花さんの作品って、
意外なことに殆ど無い……というか、
明治~大正~昭和の作家さんの作品は、
まだ初版発行当時の表記のまま、
令和の現在も流通している状態なんです。
しかし、
20世紀の日本の作家さんの中でも、
泉鏡花さんは特別な存在である
と申せましょう。
泉鏡花(いずみ・きょうか)さん――
本名は泉鏡太郎(いずみ・きょうたろう)さん。
明治6年(1873)生まれ、
昭和14年(1939)没。
出身は金沢市、
尾崎紅葉さんに師事して
明治26年(1893)『冠弥左衛門』でデビュー。
「ふむふむッ、しゅッぱつゥはァめいじィじだいッ!」
「がるるぐるる~…」(←訳:ということは~…)
そう、鏡花さんの作品は、
旧仮名使いで、
文体に到っては江戸以前を意識したものですから――
「えェ~とォ???」
「ぐるるる~!」(←訳:読めない~!)
実際には、鏡花さんの全集・単行本は
出版社さんによって
読みやすさを追求しして
仮名の表記などが異なっていたりするのですが、
それでも、現代の日本語で育った私たちには
ハードル高っ!と感じてしまう文章です。
「そこでェ、とうじょうゥなのでス!」
「がるるるぅ!」(←訳:現代語訳ぅ!)
訳者・白水さんの手で
現代語訳された鏡花さんの作品は、収録順に、
『龍潭譚(りゅうたんたん)』
『高野聖(こうやひじり)』
『天守物語(てんしゅものがたり』
『眉かくしの霊』
『雛がたり』
『絵本の春』
『妖僧記(ようそうき)』
の7作品。
漢字にはすべてルビがふられていて、
なぁるほど、
ストレスなしに
読み進むことが出来ます。
でも。
「でもッ??」
「ぐるっ?」(←訳:でもっ?)
リズムが違う。
あ、すいません、言っちゃいました。
ですが、こればかりはね、嘘はいけないと思って。
現代語訳版を読んでいますとね、
とても分かりやすいんですけど、
じわじわと違和感が湧いても来るのです。
鏡花さんの文章は、
声に出して読んでみると、
よく解りますが、
日本語の節(ふし)――音節を活かしたもので、
文語調でありつつ口語調でもあり、
そのリズムは
現代の日本語とは確実に違っているので。
「おなじィおはなしィでもォ~…」
「がるるるるぐるるがる……?」(←訳:現代語だと印象が別物……?)
とはいっても、
これは訳者さんの責任ではなくて、
むしろ、白水さんの訳文には
私ネーさ、拍手したくなりました♪
特に『龍潭譚』の展開のなめらかさ、
爆発するようなスピード感と、
後半に入って高まるサスペンス!
ホントにうっとりさせられましたよ♫
「そこでェ、ていあんッでスゥ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:両方読もう~!)
はい!
この現代語訳版と、
原本の両方を、
できれば並べて読み進めてみる、
そんな方法で『龍潭譚』に、
『高野聖』に、
触れてみてはいかがでしょうか。
御本の巻末には、
監修の秋山稔さんによる解説も収録されています。
本文とともに、こちらの解説文も、
皆さま、ぜひ♪
はッぴきィ~はろうィ~んッ!」
「がるる!ぐるる~る!」(←訳:虎です!どろろ~ん!)
こんにちは、ネーさです。
今日10月31日はお待ちかねのハロウィン♪
ドレスを着たチビっ子ちゃんたちが繁華街で目立ってましたね。
ならば本日の読書タイムは、
大の《おばけ大好き》作家さんの御本を、
さあ、どうぞ~!
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―― 泉鏡花 《怪異・幻想》傑作選 ――
著者は泉鏡花さん、監修は秋山稔(あきやま・みのる)さん、
訳は白水銀雪(しろみ・ぎんせつ)さん、
2019年8月に発行されました。
『本当にさらさら読める!現代語訳版』と
副題が付されています。
「ええェッ! げんだいごォやくゥ??」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:有りそで無さそな!)
そうね、虎くんの言う通り、
現代語に訳した鏡花さんの作品って、
意外なことに殆ど無い……というか、
明治~大正~昭和の作家さんの作品は、
まだ初版発行当時の表記のまま、
令和の現在も流通している状態なんです。
しかし、
20世紀の日本の作家さんの中でも、
泉鏡花さんは特別な存在である
と申せましょう。
泉鏡花(いずみ・きょうか)さん――
本名は泉鏡太郎(いずみ・きょうたろう)さん。
明治6年(1873)生まれ、
昭和14年(1939)没。
出身は金沢市、
尾崎紅葉さんに師事して
明治26年(1893)『冠弥左衛門』でデビュー。
「ふむふむッ、しゅッぱつゥはァめいじィじだいッ!」
「がるるぐるる~…」(←訳:ということは~…)
そう、鏡花さんの作品は、
旧仮名使いで、
文体に到っては江戸以前を意識したものですから――
「えェ~とォ???」
「ぐるるる~!」(←訳:読めない~!)
実際には、鏡花さんの全集・単行本は
出版社さんによって
読みやすさを追求しして
仮名の表記などが異なっていたりするのですが、
それでも、現代の日本語で育った私たちには
ハードル高っ!と感じてしまう文章です。
「そこでェ、とうじょうゥなのでス!」
「がるるるぅ!」(←訳:現代語訳ぅ!)
訳者・白水さんの手で
現代語訳された鏡花さんの作品は、収録順に、
『龍潭譚(りゅうたんたん)』
『高野聖(こうやひじり)』
『天守物語(てんしゅものがたり』
『眉かくしの霊』
『雛がたり』
『絵本の春』
『妖僧記(ようそうき)』
の7作品。
漢字にはすべてルビがふられていて、
なぁるほど、
ストレスなしに
読み進むことが出来ます。
でも。
「でもッ??」
「ぐるっ?」(←訳:でもっ?)
リズムが違う。
あ、すいません、言っちゃいました。
ですが、こればかりはね、嘘はいけないと思って。
現代語訳版を読んでいますとね、
とても分かりやすいんですけど、
じわじわと違和感が湧いても来るのです。
鏡花さんの文章は、
声に出して読んでみると、
よく解りますが、
日本語の節(ふし)――音節を活かしたもので、
文語調でありつつ口語調でもあり、
そのリズムは
現代の日本語とは確実に違っているので。
「おなじィおはなしィでもォ~…」
「がるるるるぐるるがる……?」(←訳:現代語だと印象が別物……?)
とはいっても、
これは訳者さんの責任ではなくて、
むしろ、白水さんの訳文には
私ネーさ、拍手したくなりました♪
特に『龍潭譚』の展開のなめらかさ、
爆発するようなスピード感と、
後半に入って高まるサスペンス!
ホントにうっとりさせられましたよ♫
「そこでェ、ていあんッでスゥ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:両方読もう~!)
はい!
この現代語訳版と、
原本の両方を、
できれば並べて読み進めてみる、
そんな方法で『龍潭譚』に、
『高野聖』に、
触れてみてはいかがでしょうか。
御本の巻末には、
監修の秋山稔さんによる解説も収録されています。
本文とともに、こちらの解説文も、
皆さま、ぜひ♪