「こんにちわッ、テディちゃでッス!
はッぴきィ~はろうィ~んッ!」
「がるる!ぐるるるがるるぅる!」(←訳:虎です!とうとうハロウィン!)
こんにちは、ネーさです。
ハロウィンの幕が上がって、
レイ・ブラッドベリさんが“黄昏の国”と呼んだ10月が終わり、
明日からは11月……
冬用のコートを準備しながらの読書タイムは、
さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

―― ゴッホの地図帖 ――
著者はニーンケ・デーネカンプさん、ルエ・ファン・ブレルクさん、
タイオ・メーデンドルプさん、
原著は2015年に、日本語版は2016年9月に発行されました。
蘭語現題は『DE GROTE VAN GOGH ATLAS』、
『ヨーロッパをめぐる旅』と日本語副題が付されています。
「てんらんかいィにィ、あわせてのォ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:たぶん関連本!)
そうね、東京都美術館で12月18日まで
『ゴッホとゴーギャン展』が開催されています。
この御本も、展覧会とシンクロして刊行されたものでしょうけれど、
一見したところちょっと地味ながら、
ゴッホさんのファンの方々には
読み応えあるアート系ノンフィクション作品となっていますよ。
ゴッホさんが生まれたのは、1853年。
そして、1890年、
37歳で歿するまでの、
特に20歳以降のゴッホさんの後半生は、
旅また旅――というよりは、
移動につぐ移動、が特徴でした。
「ろんどんッ、ぱりィ!」
「がるぅっるる!」(←訳:ブリュッセル!)
「ひッこしィしたりィ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:追い出されたり!)
旅から旅への日々を過ごした芸術家といえば、
モーツァルトさんを思い浮かべます。
ゴッホさんの場合は、
モーツァルトさんとは違う意味での、
“落着きがない”或いは“落ち着く場所がない”、
そんな日々だったのでしょうか。
父との確執を振り払うかのように、
北の祖国を離れ、
徐々に南へ、南へ、
暖かい、太陽が照らす土地へ。
「いちめんのォ、ひまわりィ!」
「がーるるる!」(←訳:アーモンド!)
先日ご紹介した『世界の文豪の家』では、
エドガー・アラン・ポーさんが
終生、心から《家(ホーム)》と呼べる家を持たなかったことに
溜め息いたしましたが、
ゴッホさんにもそれと似たところがあるようです。
これが自分のアトリエだ、という場所を、
ゴッホさんも持ち得ませんでした。
探して、探して、
アルルに見つけたと思ったけれど、
どうしてか見失ってしまった……
もはや、ゴッホさんが《家》の気配を感じられるのは、
弟のテオさんからの手紙のみ。
「どこかにィ、おうちはァ~…」
「ぐるるるるぅ~…」(←訳:あるのかなぁ~…)
地図の上を放浪するかのように、
《どこか》へ旅を続けるゴッホさん。
この御本には、
ゴッホさんが生きた時代の都市や郊外を写した写真、
ゴッホさんの油彩画、デッサン、スケッチ、絵手紙など、
多数の図版資料が解説とともに掲載されています。
「むッ! これはァ、みたことないィでス!」
「がるるぐる!」(←訳:珍しい画だ!)
そうなんです。
展覧会で仰々しく展示されたり、
美術画集に大きく印刷されているのではない、
いわば“小品”がそこここに載せられているんです。
でも、その“小品”が非常に魅力的なんですよ。
ゴッホさんマニアの方々、
展覧会を観てきたわ!という御方は、
ぜひ、隅から隅まで、
この御本を熟読してみてくださいね。
旅支度をして、
南へ向かう画家さんの後ろ姿が
遠くに見えてくる……かもしれませんから。
はッぴきィ~はろうィ~んッ!」
「がるる!ぐるるるがるるぅる!」(←訳:虎です!とうとうハロウィン!)
こんにちは、ネーさです。
ハロウィンの幕が上がって、
レイ・ブラッドベリさんが“黄昏の国”と呼んだ10月が終わり、
明日からは11月……
冬用のコートを準備しながらの読書タイムは、
さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

―― ゴッホの地図帖 ――
著者はニーンケ・デーネカンプさん、ルエ・ファン・ブレルクさん、
タイオ・メーデンドルプさん、
原著は2015年に、日本語版は2016年9月に発行されました。
蘭語現題は『DE GROTE VAN GOGH ATLAS』、
『ヨーロッパをめぐる旅』と日本語副題が付されています。
「てんらんかいィにィ、あわせてのォ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:たぶん関連本!)
そうね、東京都美術館で12月18日まで
『ゴッホとゴーギャン展』が開催されています。
この御本も、展覧会とシンクロして刊行されたものでしょうけれど、
一見したところちょっと地味ながら、
ゴッホさんのファンの方々には
読み応えあるアート系ノンフィクション作品となっていますよ。
ゴッホさんが生まれたのは、1853年。
そして、1890年、
37歳で歿するまでの、
特に20歳以降のゴッホさんの後半生は、
旅また旅――というよりは、
移動につぐ移動、が特徴でした。
「ろんどんッ、ぱりィ!」
「がるぅっるる!」(←訳:ブリュッセル!)
「ひッこしィしたりィ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:追い出されたり!)
旅から旅への日々を過ごした芸術家といえば、
モーツァルトさんを思い浮かべます。
ゴッホさんの場合は、
モーツァルトさんとは違う意味での、
“落着きがない”或いは“落ち着く場所がない”、
そんな日々だったのでしょうか。
父との確執を振り払うかのように、
北の祖国を離れ、
徐々に南へ、南へ、
暖かい、太陽が照らす土地へ。
「いちめんのォ、ひまわりィ!」
「がーるるる!」(←訳:アーモンド!)
先日ご紹介した『世界の文豪の家』では、
エドガー・アラン・ポーさんが
終生、心から《家(ホーム)》と呼べる家を持たなかったことに
溜め息いたしましたが、
ゴッホさんにもそれと似たところがあるようです。
これが自分のアトリエだ、という場所を、
ゴッホさんも持ち得ませんでした。
探して、探して、
アルルに見つけたと思ったけれど、
どうしてか見失ってしまった……
もはや、ゴッホさんが《家》の気配を感じられるのは、
弟のテオさんからの手紙のみ。
「どこかにィ、おうちはァ~…」
「ぐるるるるぅ~…」(←訳:あるのかなぁ~…)
地図の上を放浪するかのように、
《どこか》へ旅を続けるゴッホさん。
この御本には、
ゴッホさんが生きた時代の都市や郊外を写した写真、
ゴッホさんの油彩画、デッサン、スケッチ、絵手紙など、
多数の図版資料が解説とともに掲載されています。
「むッ! これはァ、みたことないィでス!」
「がるるぐる!」(←訳:珍しい画だ!)
そうなんです。
展覧会で仰々しく展示されたり、
美術画集に大きく印刷されているのではない、
いわば“小品”がそこここに載せられているんです。
でも、その“小品”が非常に魅力的なんですよ。
ゴッホさんマニアの方々、
展覧会を観てきたわ!という御方は、
ぜひ、隅から隅まで、
この御本を熟読してみてくださいね。
旅支度をして、
南へ向かう画家さんの後ろ姿が
遠くに見えてくる……かもしれませんから。