テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 詩人さんの両翼 ―

2016-11-30 22:09:25 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 どッ、どうしようゥ~?? あしたはァ、もうゥ!」
「がるる!ぐるるるー!」(←訳:虎です!12月だー!)

 こんにちは、ネーさです。
 一年の終わりの月が良い日々、
 楽しい毎日であるようにと願いながら、
 さあ、11月を締めくくるのは、
 読書……をサボることにして、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  



         ―― 谷川俊太郎 展 ――



 静岡県三島市の大岡信ことば館にて、
 会期は2016年9月22日~12月25日(月曜休館)、
 『本当の事を云おうか』と副題が付されています。

 活字マニアさんでなくとも
 知らない御方はいないでしょう、
 こちらは詩人の谷川俊太郎を“主役”に迎えての
 展覧会、いえ、文学展、と呼ぶべきでしょうか。

「しじんさんでェ、えほんさッかさんでェ~」
「ぐっるるるるるがるるぐるる~」(←訳:エッセイストで翻訳家さんで~)
「きゃくほんかさんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:作詞家さん!)

  

 詩人の肩書きが知られていますけれど、
 実は八面六臂の活躍をしておられる
 谷川俊太郎さん。

 この展覧会では、
 谷川さんの処女詩集『二十億光年の孤独』関連資料に始まり、
 堀口大學さん、小林秀雄さん、
 室生犀星さん、三島由紀夫さん、
 サトウハチローさんたちとの交流を示す
 貴重なハガキや手紙なども出展!

「うわわッ! すごいィ~かおぶれッ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:直筆お手紙とは!)
 
  

 また、画家さんやデザイナーさんと
 コラボレーションした作品のコーナーでは、
 太田大八さん、元永定正さん、望月通陽さん、
 大竹信朗さん、皆川明さん、江頭路子さん、
 それに和田誠さん、佐野洋子さんの原画も展示されますよ♪

「それもォ、きちょうゥ~!」
「ぐるるぅ!」(←訳:見たいぃ!)

 展覧会の副題
 『本当の事を云おうか』は
 ロッテルダム国際詩祭のポスターのための詩、

 《本当の事を云おうか
  詩人のふりはしてるが
  私は詩人ではない》

 から択られたものです。
 谷川さんの、イタズラっ子のような笑顔にも似た
 なんともオシャレな一篇を胸に、
 谷川さんの詩作品、写真作品、映像作品、
 ラジオのコレクションもお披露目される企画展へ、
 ファンの皆さま、
 ぜひ、お出掛けを♪

「もよりのォ、えきィはァ~…」
「がるぐるるがる!」(←訳:JR三島駅です!)
 
 



    ではここで、晩秋のオマケ画像も、どうぞ~!
   
    『ヤマザキビスケット』さんの
    《ルヴァン 燻製チーズ》。
    ワインを片手にぱくり!な、
    スモークチーズクリームをサンドしたクラッカーは、
    「さッくりィ~♪」
    「ぐるがるーるぅ!」(←訳:かつクリーミィ!)
    チーズ好きさんにおすすめです♪


  サッカーファンとして、
  コロンビアでの航空機墜落事故には胸が痛みます。
  ただただ、祈るのみ……


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見えない《危険》が、見えてくる…!

2016-11-29 22:10:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!
 いるみねーしょんッ、ぴかぴかァ、なのでスゥ!」
「がるる!ぐっるるるるっ!」(←訳:虎です!光ってますねっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 あちこちでイルミネーションが美しい季節です。
 書店さんにもクリスマスギフト用の豪華な御本が並んでいますが、
 本日の読書タイムでご紹介いたしますのは……
 背筋がひんやり寒くなる一冊?でしょうか。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



        ―― 最も危険なアメリカ映画 ――



 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2016年10月に発行されました。
 『The Most Dangerous American Mouvies[Ever]』と英語題名が、
 『《国民の創生》から《バック・トゥ・ザ・フューチャー》まで』と
 日本語副題が付されています。

「あわわゥ、ひょッ、ひょうしィがァ~…」
「ぐっるぅがる!」(←訳:めっちゃ怖い!)

 なにやら穏やかならぬ、
 闇夜のような悪意を感じさせる御本の表紙デザインを眺めつつ……

 唐突ですが、皆さま、
 先日NHKのBSプレミアムで放送された
 『獄門島』を御覧になりましたか?

 名探偵・金田一耕介を長谷川博己さんが演じたことで、
 いえ、それ以上に、
 原作者の横溝さんも驚くに違いない物語後半の
 思い切った展開と、
 放送禁止用語の壁すら撃破する仰天の演出で
 いま大評判となっているのですけれど。

「ひょうばんッというよりもォ~!」
「がるぐる!」(←訳:騒然です!)

 『獄門島』というミステリ作品は、
 狭い世界に渦巻く
 怨念に近い感情が動かす物語でした。

 そして、
 この御本で取り上げられているアメリカ映画にもやはり、
 怨念、嫉妬、呪い、といった感情が
 フィルムの底に焼き付けられています。

 映画史に名高い作品も、
 莫大な興行収益を挙げた作品も、
 日本で人気のあのシリーズ作品も、
 著者・町山さんは果敢に“読み解き”ます。

 一見、口当たりのいい、
 愉快で、
 痛快でさえあるものがたり。

「でもォ、それはァ??」
「ぐるがるる?」(←訳:本物なのか?)

 楽しい場面の裏側で、
 効果的なBGMの背後で、
 実際には欺瞞が、
 解釈のすり替えが、
 都合が悪いことはなかったことにする歪曲が
 行われているのではないか。

 大作『国民の創生』、
 エィズニー作品『空軍力による勝利』、
 さらには、
 娯楽作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、
 『フォレスト・ガンプ』の中にも、
 笑いごとではない、
 笑いごとでは済まされない思想が隠されている――

 こう書くと、
 それは考え過ぎだよ、と反論の声も
 上がりそうですけれども。

 著者・町山さんの視点を借りると、
 読み手の私たちにも見えてくるのです。

「なにかがァ、おかしいィ?」
「がるるぐるるる?」(←訳:これでいいのか?)
「よくないィ!」

 特に、《バック・トゥ・ザ・フューチャー》シリーズと
 『フォレスト・ガンプ』について語られた章では、
 私たちは想わざるを得ません。

 ボブ・ディランさんが歌った『風に吹かれて』の意味を。

 ジョン・レノンさんの『イマジン』を。

「わすれられないィ、うたでスゥ!」
「ぐるがるぐるるるるる!」(←訳:今も歌い継がれてます!)

 書店さんでは映画やアートのコーナーに
 配架されているであろうこの御本ですが、
 映画論を超え、
 文化論/文明論として読むこともできると思います。

 読み進むにつれ、
 米国に新大統領が誕生しようとしているいま、
 不安は増すばかりなのですけれど……

 書物を愛する方々も
 映画を愛する方々も、
 勇を鼓して、
 ぜひ、一読を。
 
 
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充実の執筆地獄記?

2016-11-28 22:09:25 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 むむゥ! どんまいッ、でスよッ!」
「がるる!ぐーるるるがるるる!」(←訳:虎です!リーグ戦は長いのさ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントスが惨敗し、選手にケガ人さんも出てしまい、
 どすーんと落ち込んだ月曜日……
 なれど、読書タイムは、明るく!楽しく!
 本日は、こちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  



   ―― 三谷幸喜のありふれた生活14 いくさ上手 ――



 著者は三谷幸喜(みたに・こうき)さん、2016年9月に発行されました。
 毎週木曜日、朝日新聞夕刊に連載されている
 著者・三谷さんのエッセイを単行本化したこの御本は、
 連載を開始してから15年目、
 書籍としては14作目、と
 息の長いシリーズになっておりますが、
 和田誠さんによる表紙画からもお分かりのように――

「しゅやくはァ、たいがァどらまァ!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:真田丸だぁ!)

 この御本に収録されているエッセイの連載期間は、
 大河ドラマ放映よりだいぶ遡り、
 2014年から、なのですけれど、
 NHKの大型ドラマ、となれば、
 準備は非常に念入り、なんですね。

 御本の前半部分には、
 演劇のお話、
 映画のお話、
 役者さんのお話、
 SMAPの香取慎吾くんと草彅剛くんが出演した二人芝居のお話、
 と、脚本家さんらしい話題が続き、
 そして、後半部分からは。

 ドラマ『真田丸』に関するお話がポツポツと、
 いえ、ふつふつと、
 炭酸温泉の泡のごとく
 ページに浮かび上がってきます。

「ふむふむむゥ!
 こうやッてェ、ばんぐみはァ、つくられるゥ!」
「がるるるぐるるがるるる!」(←訳:マラソン並みの長距離走!)

 オンエアは半年以上先、という頃から
 ドラマの脚本執筆に追われ、
 その状態が一年数ヵ月続く、のだとは、
 なんとハードなお仕事でしょうか。

 脚本家は演出家ではない、とはいえ、
 ストーリー作りは当然として、
 キャスティングに係わり、
 時代考証の専門家さんたちと協力して
 最新の戦国時代情報を分析して物語に折り込み、
 “ドラマ”に仕立て上げる。

 その合間に、
 映画の宣伝にも参加して、
 《髭はどこまで伸びるのか》の実験を
 お家でこっそり実験して。

「ちょうせんッ! もじゃもじゃッ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:周囲には好評!)

 はたまた、
 イヌ好きゆえの因果か、
 年の暮れの忙しいときに
 迷いイヌくんの保護と
 飼い主さん発見に一役買ってしまったり。

「ふむゥ! いろんなァいみィでェ~」
「がるるるるるぐるるるる!」(←訳:脚本家さんはたいへんだ!)

 そんな『ありふれた日々』の
 核となっているのは、やはり、
 《書く》こと。

 『真田丸』執筆の基本姿勢は
 《史実として残っていることは、決して曲げない》。

 歴史的事実を尊重しつつ、
 どんな新しいドラマを作ってゆくか。

 紙の上の人物に
 生命を吹き込んでゆくか。

「ぷれッしゃァーにもォ、まけずゥ!」
「ぐるるるがるぐる?」(←訳:視聴率は気にせず?)

 御本の巻末には、
 三谷さんと松村邦洋さんの対談
 『これもまた《大河》の話』も収録されています。

 大河ドラマという特別な存在への、
 特別な想いと、願い。

 大河ファンの方々の共感と、
 ファンだからこそのダメ出しも詰まった対談は
 ドラマ好きさんにオススメですよ。

「つぎのォ~たいがどらまがァ!」
「がるぐるるる!」(←訳:気になります!)

 『真田丸』の撮影が完了した今、
 三谷さんはどんな作品を手掛けているのか、
 それもちょっと気にしながら、
 映画好きさん&演劇好きさんも、
 ワンコ好きさんも、
 ぜひ、一読を♪
 
 
 
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百物語の、底の底。

2016-11-27 22:10:47 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ゆけッ、よんかいてんッ!」
「がるる!ぐっるるがーる!」(←訳:虎です!ルッツにループ!)

 こんにちは、ネーさです。
 海外サッカー好きな私ネーさですが、
 フィギュアスケートもけっこう好きです♪
 今日もNHK杯での羽生選手の跳びっぷりに拍手し、
 プリンスさんの曲もいいなぁ~とまた拍手いたしました。
 そんな大満足の心地のまま、
 さあ、本日の読書タイムは……こちらの御本を、どうぞ~!
 
  



        ―― 虚実妖怪百物語 急 ――



 著者は京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、2016年11月に発行されました。
 一挙に刊行された《虚実(うそまこと)妖怪百物語》の、
 『序』『破』と来まして、
 ここでついに『急』!
 現代妖怪百物語の完結編になるわけですけれども――

「だいィこんらんッ、つづいてまスゥ!」
「ぐるがるるっるるるー?」(←訳:何がどうなってるのー??)

 『序』巻頭で砂漠に現れ、
 『破』巻頭では富士山麓の樹海に現れた
 魔人・加藤。

 この『急』巻頭でも、
 樹海で妖しの術を行っているようです。
 日本国を、完膚なきまでに打ちのめすべく――

「それはァ、いやでスゥ~!」
「がるるぐるるるるるぅ!」(←訳:平和に暮らしたいよぅ!)

 なれど、世は既にして
 湧きいずる妖怪たちの妖害によって
 麻のごとく乱れ、
 魔人・加藤が操る傀儡政権の支配下にあります。

 さらに、なんと、
 私たち活字マニアにはなじみ深い
 漫画家さん作家さんクリエイターさんたちは
 国家転覆を企てる不逞の輩であるとして
 指名手配犯!になっちゃっているのです。

「……てはいィされてるゥ、ッてことはァ~」
「ぐるがるっるぐるるるる!」(←訳:まだ捕まっていないんだ!)

 幸か不幸か、
 さては如何なる因縁皮肉か、
 富士山麓の樹海から遠からぬ別荘地に。

 指名手配された妖怪漫画家、妖怪作家、妖怪画家、
 妖怪映画監督、妖怪アニメーター、妖怪学者などなど
 傀儡政権が危険視する妖怪関係者さんたちは、
 ごっそりと、
 いえ、ひっそりと集結し、
 機を窺っておりました。

   魔人・加藤に乗っ取られた政権をぶっ倒す!

 とは行かぬだろうとしても、
 ミソッカス扱いされたまんまじゃ
 癪に障るじゃありませんか。

「でスねッ!」
「がっるるるる!」(←訳:黙ってないぞ!)

 しかし。

 暴力には暴力を、ではなく。

 権力には権力を、でもなく。

 別の方法でこの国を恢復させなくては。

「せんそうゥ、いけませんッ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:断固戦争回避で!)

 何であっても戦争はいかん――

 という水木しげる大先生の訓えに則り、
 妖怪関係者さんたちは、
 さあ、魔人・加藤とどう戦うのか?

「ちえとォ、ゆうきィでッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:やる気と機転で!)

 『急』に至っていっそうスパークするボケとツッコミ、
 そんな《笑》の裏側には
 《妖》をもおおらかに受容する
 平和への想いが強く流れています。

 怪談、ファンタジー、SF、昔話――
 《怪》好きな活字マニアさんには
 この秋いちばんのおすすめ、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 
 
  
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もはやブームではなく!

2016-11-26 22:13:06 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むふゥ! おはなのォあたまがッ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!カピカピです!)

 こんにちは、ネーさです。
 テディちゃ&虎くんの鼻の頭もカピカピになる乾いた空気……
 何とかせねば、と家電量販店へ加湿器を見に行きましたが、
 種類の多さとデザインの奇抜さに呆然です。
 ちょっと一晩考えてみることにして、
 ついでに読書もサボることにして、
 本日は、展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



           ―― 名刀は語る ――



 静岡県三島市の佐野美術館にて、
 会期は2016年11月12日~2017年2月19日
 (木曜休館、12月24日~1月6日の年末年始も休館)、
 『磨きの文化』と副題を付されています。

 佐野美術館創立50周年と三島市制75周年を記念する企画展は、
 近年すっかり、
 “単なる流行ではない文化”として
 注目されるようになった
 《刀》がテーマですよ。

「むむッ! これはァ、すごいィのでス!」
「ぐるるがる!」(←訳:重厚な空気!)

 ↑上の画像の、チラシ(フライヤー)表面のひとふりは、
 太刀が豊後国行平作(鎌倉時代)、
 拵(こしらえ)は秋草文黒漆(室町時代)、
 そしてなんと、
 上杉謙信公の佩刀であった!という重要文化財です。

  

「こッちもォ、すごいィぞッ!」
「がるるるぐるがるる!」(←訳:どちらも重要文化財!)

 ↑上の画像の短刀は、
 《名物 太鼓鐘貞宗》(鎌倉時代~南北朝時代)と、
 金梨子地葵紋の蒔絵合口拵が美しい国光作(鎌倉時代)の名品です。

 けれど、この企画展での名刀の中の名刀といったら、
 ↓こちらの薙刀(なぎなた)かもしれないわね……。
 
  

「なぎなたァ、でスかァ?」
「ぐっるがぅるるるる!」(←訳:太刀じゃないんだ!)

 銘は、備前国長船住人長光造(鎌倉時代)。
 国宝です。

 展覧会は前期(11月12日~12月23日)と
 後期(1月7日~2月19日)で
 展示品の部分的な入れ替えが予定されており、
 ↑こちらの長船(おさふね)さんの薙刀は前期に、
 国光さんの短刀は後期に展示されます。

 刀剣の展示の他に、
 拵に使用される金工技法、
 漆工技法などの紹介も
 マニアさんは見逃しちゃいけませんよ。

 また、『日本刀研磨』の実演等、
 イベントも開催されますので、
 美術館のHPをじっくり参照してから
 お出掛けの日時を選んでくださいね。

「けんしんさんのォあいとうゥ、みてみたいィでス!」
「がっるぐるる!」(←訳:ぐっと間近で!)

 はい、謙信公のファンさんは、ぜひ! 

 
 


    さあ、ここでオマケ画像も、じゃじゃじゃ~ん♪
   
    『アサヒ』の
    《クリーム玄米ブラン 期間限定スイートポテト》!
    「くりーむがァ、おさつゥ??」
    「ぐるるるがるー?」(←訳:ほんのりバター?)
    意外にもブラン生地と
    スイートポテトクリームの相性が良くて、
    玄米ブランシリーズ好きな御方におすすめですよ♪
    では皆さま、インフルエンザ菌をシャットアウトして
    どうか穏やかな休日を!

   
    
    
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~ こころで、味わう ~

2016-11-25 22:04:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥッ! ゆきかきィしたらァ、ぺこぺこッ!」
「がるる!ぐるるがるぐるるる!」(←訳:虎です!ボクもお腹ペコペコ!)

 こんにちは、ネーさです。
 昨日降った雪はほぼ溶けてしまい、
 雪掻きの必要はありませんでしたが、
 暖房器具のメンテナンスなどしていたら、
 ええ、確かにお腹が空きましたね。
 今日のおやつは、夕食は何にしよう?
 と考えながらの読書タイムは、
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



        ―― 作家の口福 おかわり ――



 著者は収録順に(行きますよ、せーの!)、
 朝井リョウさん、上橋菜穂子さん、冲方丁さん、川上弘美さん、
 北村薫さん、桐野夏生さん、辻村深月さん、中村航さん、
 葉室麟さん、平野啓一郎さん、平松洋子さん、穂村弘さん、
 堀江敏幸さん、万城目学さん、湊かなえさん、本谷有希子さん、
 森見登美彦さん、柚木麻子さん、吉本ばななさん、和田竜さん、
 2016年9月に発行されました。

「ふァおッ! にんきさッかさんッ、ずらァ~りィ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:20人分の口福!)

 朝日新聞の土曜別刷り『be』の掲載コラム
 『作家の口福』(2011年1月~2016年3月掲載分)をもとに
 一冊の書籍に編み上げられた
 それぞれの《口福》。

 《口福》というからには――

「おいしィ~もののォ、おはなしィ!」
「がるる!」(←訳:だよね!)

 それがね、そうでもなくて。

 人間、なぜか、“記憶に残る味”に関しては、
 必ずとも美味ばかりではない、ようです。

 本文17ページ、
 収録順ではトップバッターである朝井リョウさんの、
 心の叫びは

 《一口食べて、私は思った。まずい》。

 それは、カナダのカルガリー、
 ホムステイ先の朝食の席での、少年時代の思い出です。

「ふァ~…、まずいィ??」
「ぐっるるがる?」(←訳:いったい何が?)

 朝井さんをガッカリさせた、或る食品。

 ここではヒミツにしておきますが、
 おそらくこの食品、皆さま一度は耳にしたことが、
 そして食べたことがある……かもしれない食品で、
 なるほど、好き嫌いが分かれる味だよなぁと
 納得できる《味》なのですね。

「それはァ、たぶんッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:よくあること!)

 そう、《味》には好みがある。
 好きか、嫌いか、
 苦手や、慣れ。

 そういったものがあるのだと、
 覚悟してからページを捲ると、
 えっ? それ大丈夫なの?な食品も、
 美食家さんたちの保証付きの逸品も、
 とりたてて珍しくなさそうな定食も、
 いっそう《御馳走》に見えてきます。

 例えば、
 万城目学さんが絶賛する〇〇〇〇のミルクティー。

「わうゥ? それはァ、めずらしィ??」
「ぐるるぅがるるるる?」(←訳:日本じゃ飲めないよ?)

 例えば、
 柚木麻子さんが回転寿司で挑む
 〇〇の載ったお皿。

「えェとォ、それはァ~…」
「がるるぐるる?」(←訳:食べていいの?)

 おっと、いけません。
 極端な例ばかり紹介してしまいましたが、
 正統派の《口福》もありますよ。

 〇〇〇〇のミルクティーだけではなく、
 或る食べ物に、いえ、
 或るお店のオーナーさんの優しい心遣いに涙します。
 それは何年経とうと忘れられない、
 《幸福》の味……。

「きもちがァこもッてるとォ」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:美味しさも百万倍!)

 思い出の味。
 喜怒哀楽の味。
 ん?こんなだっけ?の味。

 ひとを形づくる食べものの、
 こころの滋養になる一皿の味わい。

 食いしん坊な活字マニアさんも、
 いまダイエット中なんだけど!な活字マニアさんも、
 ぜひ、一読を。



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《音》の旅。

2016-11-24 22:13:21 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでッス!
 いつのまにィ、まふゆゥ??」
「がるる!ぐるがるる~…!」(←訳:虎です!冬眠したい~…!)

 こんにちは、ネーさです。
 降っちゃいましたね、雪……。
 明日以降も厳しい寒さが続きそうなので、
 モコモコモコに武装、いえ、重ね着したら、
 はい、読書タイムですよ。
 本日は、音楽ジャンル?に属するこちらの御本を、どうぞ~♪

  



          ―― くるりのこと ――



 著者は くるり の皆さん+宇野維正(うの・これまさ)さん、
 2016年9月に発行されました。
 音楽好きな方々は、きっと御存知ですよね、
 結成20周年をむかえた、
 現代の日本を代表するバンド、くるり(Quruli)!

「ふァいッ! しッてまスゥ!」
「ぐるがる~♪」(←訳:赤い電車~♪)

 ええ、鉄道好きとしても知られる
 ボーカル/ギターの岸田繁(きしだ・しげる)さんと
 ベース/ボーカルの佐藤征史(さとう・まさし)さん、
 このおふたりを中心に
 現在はトランペット/キーボードのファンファンさんも加わり、
 活動中のバンドさんです。

 ただし、この御本の本文中で
 共著者・宇野さんからの様々な質問に答え、
 “くるりのこと”を語ってくれるのは、
 岸田さんと佐藤さんのおふたりです
 (御本の執筆時、ファンファンさんは子育て休暇中なのです)。

「おふたりともォ、きょうとォそだちィ!」
「がるるぅぐる!」(←訳:いいなぁ京都!)

 くるりは京都で生まれた、という事実は、
 おそらくファンの方々にとっては常識でしょう。

 しかし、それ以上の詳細なくるりの歴史を、
 岸田さんと佐藤さんはここで明らかにします。

 バンド結成に《運命の出会い》はあったのか。

 東京でやってやろうと上京して、
 落ち込んだり、風邪を引いたり、
 でもそこから名曲『東京』が生まれたり。

 “音”作りの舞台裏は、どんなものだったのか。

「ふゥ~、ばんどをォやるのもォ~…」
「ぐるがるるる~…!」(←訳:大変だよねえ~…!)

 佐藤さんと岸田さん以外のメンバーは固定せず、
 顔触れは頻繁に変わってゆく……
 作風も、アルバムごとに変化があり、
 レコーディングスタジオも
 日本、米億、英国、ウィーン等、
 旅をするのと同じように変化してゆく。

 それでも20年の長きに渡って変わらない、
 佐藤さんのベースと岸田のギターという
 最強のコンビネーション。

「ふたりがァ、いるから、くるりィ!」
「がるぐるるるがるるる!」(←訳:誰も代わりになれない!)

 世の中の状況に左右されず、
 自分たちの音楽をやってゆく――

 その境地に至るまで、
 その手応えを得るまでの、
 山も谷もある日々を、
 検証するかのような語りは、
 くるりファンさんにしてみれば
 けっこうショック、かもしれません。

 美しい楽曲の陰に、
 これほどの生みの苦しみ、彷徨があったのか、と。
 
 いや、苦しみと彷徨があってこその美、
 なのかもしれませんけれど。

「ひょうりィ~いッたいィ、なのでス!」
「ぐるるがっるるるるる!」(←訳:だからカッコいいのさ!)

 読書一筋で音楽シーンには興味ないのよ、
 という活字マニアさんは、
 機会があれば、
 ↓こちらのライブDVD作品を
 観て&聴いてみてくださいな。

  

 著者・宇野さん、そして岸田さんも
 自信をもって
 《これがいちばん》
 《くるり史上最高のテイク》と断言する奇跡のライブ作品、

 『横濱ウィンナー』!

「ないちゃいィまスゥ!」
「がるぐる!」(←訳:胸熱です!)

 こころをゆさぶる、くるりの《音》。

 書籍も、DVDも、どうか、ぜひ♪

 
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あの名作たちの、《レイアウト》展!

2016-11-23 22:07:50 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 とッぱァ、しましたでスゥ~!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!16強入り~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ふっふっふっ♪
 ユヴェントスがチャンピオンズリーグ・グループステージ突破を決め、
 幸せ気分の今日は、
 はい、読書をサボりまくり、展覧会情報をお伝えしますよ。
 こちらを、どうぞ~!

  



       ―― スタジオジブリ・レイアウト展 ――



 静岡県静岡市の静岡市美術館にて、
 会期は2016年11月23日~2017年2月5日
 (月曜休館、ただし12/26,1/2,1/9は開館、12/28~1/1と1/10は休館)、
 『その誕生から《思い出ノマーニー》まで』と副題が付されています。

「ひゃふぉゥ! じぶりィでスかッ♪♪」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:高畑さんと宮崎さん!)

  

 そうです! 
 ジブリです!

 このところ『魔女の宅急便』『紅の豚』『となりのトトロ』が、
 それにジブリ作品ではないけれど『カリオストロの城』、
 NHKでは宮崎駿さんに密着したドキュメンタリーがオンエアされ、
 ジブリ熱、いえ、ジブリ人気がぐ~んと高まっていますね。

「そこでッ?」
「がるるるるぐる~…」(←訳:タイミングよく~…)
「やッてきましたよゥ!」

 ええ、やってきました、
 ジブリの《レイアウト》展が!

  

 《レイアウト》とは、
 アニメーション映画を制作する際、
 原寸大の紙に鉛筆で描かれた指示書であり、
 下書きのようなもの、といったらいいのでしょうか。

 レイアウト画一枚の中には、
 登場人物、その背景、
 雨や風などの自然現象など、
 作品の“すべて”が描き入れてあります。

「ここからァ、えいががァ、うまれるゥ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:始めの一歩だ!)
 
  

 この展覧会は、フランス・パリで先行開催され、
 母国・日本に戻ってきたものです。

 展示されるのは、
 『風の谷のナウシカ』から『思い出のマーニー』まで、
 宮崎駿さん直筆の《レイアウト》を中心に、
 ジブリ以前に高畑勲さん、宮崎さんが手がけた
 『アルプスの少女ハイジ』『赤毛のアン』等も含め、
 全33タイトルの《レイアウト》1.300点。

「せんさんびゃくゥ?」
「がるるぐるるる!」(←訳:見応えありそう!)

 会場となっている静岡市美術館は、
 JR静岡駅北口から歩いて5分ほど。
 
 おそらく、東京圏にも巡回するかと思われますが、
 都心に来るまで待てない!
 早く見てみたいよう!という御方は、
 冬休みにでも静岡へお出掛けしてみては
 いかがでしょうか♪
 
 なお、学芸員さんによるスライドトークや、
 スタジオジブリのスタッフさんによる講演会(12月17日)、
 高畑勲さんによる講演会(1月14日)も予定されています。
 スケジュールや参加申込みについては
 美術館HPを参照の上、手続きを!

「ねんまつゥねんしもォ~」
「ぐっるるがるるる!」(←訳:やっぱりジブリだ!)

 

   
    では、ここで《新発売!》なオマケ画像も。
   
    『亀田製菓』さんの
    《柿の種 期間限定 チョコ&ホワイトチョコ》!
    「しろくろッ!」
    「がーるぅるる!」(←訳:ユーヴェの色!)
    まだまだ頑張ろうユーヴェ!と祈りつつ、
    雪よ降らないでくれ!とも祈る水曜日の夜です。
    皆さま、寒波の襲来にお気を付けて……!


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~ 月に捧ぐ ~

2016-11-22 22:11:20 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥ~、むずかゆいィ~でスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるるる!」(←訳:虎です!痒くても掻かないで!)

 こんにちは、ネーさです。
 えーと、痒いというか、インフルエンザの予防接種後なので、
 腕がダルくて、重たいような感じですね。
 そんなダルさもスパっと吹き飛ばすべく、
 さあ、読書タ~イム!
 本日は、優雅でスリリングな時代絵巻を、どうぞ~♪
 
  



          ―― 陰陽師 玉兎ノ巻 ――



 著者は夢枕獏(ゆめまくら・ばく)さん、2016年9月に発行されました。
 『玉兎』は『ぎょくと』とお読みくださいね。
 もはやヘタな説明の必要はありますまい、
 《陰陽師》シリーズの最新巻です!
 
「むむッ? あれれッ?」
「ぐるるぅ?」(←訳:変だなぁ?)
「ないでスよッ?」

 そうね、御本の表紙を捲って、
 目次のページを目にして、
 そこで、あれれ?と思う方々は多いかもしれません。
 かく申す私ネーさも、そのひとり。

 《陰陽師》がシリーズ名で、
 ならば、《玉兎ノ巻》は巻名で、
 えーと、表題作品っていうのは、どれかしら??

 月兎という題名の作品は、
 見当たらないんですけど……?

「こッちのォ、これッ??」
「がっるるぐる?」(←訳:そっちのかも?)

 収録されている短編9作品のうち、
 作品名に『月』の字が入っているのは、
 『道満月下に独酌す』
 『月盗人』
 『木犀月』。
 
 ウサギちゃんは、その中の、どこにいるのか?

「なやみィまスゥ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:どれもアヤしい!)

 いえいえ、悩むまでもないのです。
 《陰陽師》ファンの御方は、きっとお分かりのはず。
 ウサギちゃんがひそんでいるのは……

 『嫦娥の瓶』

 という作品だということを。

「ふァ?!?」
「がっるー?」(←訳:そっちー?)

 御本の2番目に収録されている
 『嫦娥の瓶』。

 嫦娥(じょうが)、あるいは姮娥(こうが)とも称される
 月に住む仙女さんが、
 この物語の陰の主人公なのですよ。

「やぱりィ、つきッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:月つながり!)

 おはなしの幕開けは、例によって例のごとく、
 安倍清明(あべのせいめい)さんと
 源博雅(みなもとのひろまさ)さんが
 酒杯をゆったり傾けているシーンから始まります。

 今宵、ふたりが待っているのは、月蝕。

 まだかっまだか、と夜空を見仰ぎ、
 おお、ついに!
 月の端がわずかに翳った!
 という瞬間に、
 あ~あ、来てしまったようですよ、
 不意のお客さんが。

「だれでスかッ、ぷんぷんッ!」
「がるる!」(←訳:不粋な!)

 やって来たのは、
 藤原兼家さんの息子の、道長さん。

 その頃、
 京の都でいちばんの権力者といったら、
 この兼家&道長父子なんですけど、
 権力者であるはずの道長青年が、
 清明さんに頭を下げます。

   我が屋敷に足をお運びいただくわけには
   ゆきませんでしょうか――

「なにかッ、ありましたでスねッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:怪しのことだ!)

 兼家さんの御屋敷を見舞った出来事、とは。

 どこか中島敦さんの『山月記』を思わせるような、
 大陸の古典文学の香り漂う、
 美しく、ファンタジックな一篇です。

 そして、この作品だけではなく、
 御本のあちこちに月のイメージ、
 月にまつわる伝説も織り込まれていますので、
 どうか皆さま、ゆるゆると読み進めながら
 探してみてくださいね。

「うさぎさんにィささげるゥ~!」
「がるるぐる!」(←訳:記念の作品!)

 巻末のあとがきも、お読み逃がしなく~♪



 
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もうひとつの、本道。

2016-11-21 22:14:55 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふるゥ~ィくるまッ、たくさァ~んッいましたでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!お祭りだから!)

 こんにちは、ネーさです。
 昨日11月20日、ここ東京・八王子で《いちょうまつり》が開催され、
 ヴィンテージカーのパレードがありました。
 パレード終了後、レトロなスタイルの車が市内各所に出没!
 おまつりに行けなかった私たちも楽しく拝見いたしましたよ。
 本日の読書タイムも、
 ちょこっとヴィンテージなこちらの作品を、
 さあ、どうぞ~♪

  



           ―― 乱歩随筆 ――



 著者は江戸川乱歩(えどがわ・らんぽ)さん、
 昭和35年(1960年)に刊行された底本とするこちら↑の新装版は
 2016年9月に発行されました。
 『Edogawa Ranpo』と英語題名が付されています。

「おォ! らんぽォさんッ!」
「ぐるがぅるるるる!」(←訳:小説じゃないんだ!)

 はい、この御本は乱歩さんの小説作品ではなくて、
 随筆作品29編を収録した随筆集です。
 しかも、乱歩さんが御自身で、
 これだ!という作品を選んで一冊に編み上げたそうですから、
 自選傑作集と副題を付けちゃいたいくらいですね。

 内容的には、
 探偵小説の巨匠さんらしくミステリのトリックについて述べた評論、
 海外の推理小説についての解説、
 日本の本格推理もの・社会派ミステリについての論評、
 コンパクトな自伝、
 そして読書や町歩きをテーマにした随筆――
 《小説以外のすべて》をここに集めた、
 という感じでしょうか。

「でもォ、やぱりィ~!」
「がるるぐるる!」(←訳:主役は文学論!)

 そうなのよね、
 実に御本の前半部分すべてが、
 探偵小説論、
 探偵小説に描かれる犯人の心理分析、
 動機の分類、
 スリルとは何ぞや、
 探偵作家としてのエドガー・ポーなどなど、
 乱歩さん独自の文学論で構成されています。

 この中で、
 おそらくもっとも有名かつ評価が高いのが、
 『プロバビリティの犯罪』(昭和29年発表)。

   これは犯罪なのか?
   犯罪ではないのか?

 法の上での判断は非常に困難な“犯罪”を主題にした
 海外の作家さんたちの作品、
 谷崎潤一郎さんの作品について論じた作品は、
 ミステリ論を超えた文学論、
 いえ、法学論に近い傑作です!

「みじかくてもォ!」
「ぐるがるる!」(←訳:濃密なのだ!)

 御本の後半部分で移植を放つのは、
 夭折の画家・村山槐多(むらやま・かいた)さんへの想いあふれる
 『槐多《二少年図》』(昭和9年発表)。

 この御本全体に、
 乱歩さんのエドガー・アラン・ポーさんへの
 心の底からのリスペクトが窺えるのですが、
 その想いと同等の祈りがここに、
 若くして世を去った槐多さんへの共鳴として記されています。

「これもォ、ふるびてェませんッ!」
「がるるるぐるるるがる!」(←訳:現代にも通用する名作!)

 21世紀の現在、
 江戸川乱歩さんの作品、と聞いて
 多くの人が思い浮かべるのは
 明智探偵や少年探偵団が活躍する小説なのでしょうけれど、
 乱歩さんの随筆・評論作品も
 とてつもなく素晴らしい!

 近代日本文学論にも匹敵する
 珠玉の随筆集、
 ぜひのおすすめです。
 活字マニアの皆さま、一読してみてくださいね~♪

「みすてりィまにあァさんはッ」
「ぐるがるるっ!」(←訳:絶対読もうっ!)
 

 
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