ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

完璧ではないけれど 愛してくれた記憶

2014年03月15日 | 愛する
お母さんがもっと褒めてくれていたら…

お父さんがもっとお母さんと仲良くしてくれていたら…

もっと裕福な家に育っていたら…

もっと何でもやらせてくれる家に育っていたら…

お母さんが○○ちゃんのお母さんみたいに優しかったら…

完璧な親は、いないので
私たちの多くは、何かしら親に不満を抱く。

満たされない心、満たされない欲求があるから
親に不満をぶつけることもあるし、
諦めることもある。
恨み続けることもある。

子どもの頃の不満は、やがて大人になり
現在のパートナー、家族、職場の人、近所の人、
時には通りすがりの人にも向けられることがある。

夫婦では、妻が夫に不満を抱く場合、
妻の母親や父親に抱いていた感情を抱くことも多い。

部下が上司に
上司が部下に
友人にのことも。

どうしてこの人にこんなに強い気持ちを抱くのだろう?

と思う場合は、たいてい
小さい頃の親への未解決の感情が関係していることがよく見られるという訳。


カウンセリングの場では、これを転移感情と呼びます。


カウンセリング・心理療法の過程で、
クライアントが過去に出会った人物に対する感情や態度を、
カウンセラーに向けることを転移と言います。

過去に出会った人物とは、養育者である親である場合が多いです。

転移感情には、陽性転移と陰性転移の2種類があります。

陽性転移とは、
クライアントがカウンセラーに、
信頼・尊敬・感謝・情愛・親密感の感情を持つことを言います。

陰性転移とは、
クライアントがカウンセラーに、
敵意・不信感・攻撃性・猜疑心・恨み心などを持つことを言います。

どちらも依存的で、幼児のように、まとわりつく・からみつくといった特徴があります。

最近、話題の恋愛遍歴を持つ女優さんもやはりそんな原因があるのでしょう?

カウンセラーは、自分に向けられた転移の感情を分析することによって、治療に生かそうと努めます。

どちらも無意識下で行われることが多いです。

これは、本人が気づいて解決しようと思えば
解決可能な問題で、未解決の感情を処理していきます。

こうしたカウンセリングを経て
イライラ、焦燥感、攻撃心、恨みなどが消えていったクライアントさんは、
愛されていた記憶を思い出されていく。

親は、完璧ではなかったけれど、
親は親で精一杯だった。
親なりに愛してくれたと。


コメント (1)
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