ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

鬼のアプリ

2014年04月21日 | こころの子育て
ネガティブキャンペーン!

子育て講演で ママたちから、
子どもが言うこと聞かないと
スマホのアプリを使い、
言うことを聞かせていると聞きます。

急速に 、怖がらせて言うことの聞かせるという脅す
躾のやり方?が広まっているようです。

理由は、親たちは、子どものしつけ方が分からず、
気軽に無料でダウンロードでき、子どもも手っ取り早く言うことを聞くからだと聴きました。


子育て中の方は、周りのお母さんに使っているか、
使ってどうか聞いてみていただけませんか?

使い方は、子どもが親の言うこと聞かないと、
親がアプリを起動させます。

すると、赤鬼から電話がかかってきて、

「なんで、言うことを聞かないかな…
言うこと聞かないとこれから鬼がやってくるぞ」

と、おどろおどろしい声で脅します。
声だけでなく、スマホに移し出される鬼の怖い顔もじんわりこっちを向きます。
他に、幽霊など様々なバージョンがあります。

試しに、私たち大人で、赤鬼を見て見ました。
「怖い」
大人たちの感想です。

まだ、鳴ってる気がして、つい携帯を確かめてしまうほど、
低くて、妙に間のあるしゃべり方の鬼の声は、耳に残りました。

大人が一回聞いただけで、映像まで目に焼き付いてますから、
これを何度もされると
子どもは、相当怖がり、泣き出したり、怯えてるというのは、よく分かります。

保育園や幼稚園で、節分の行事で鬼を
異常に怖がり、
泣き叫ぶ子どもが増えて、
行事がやりにくいと聴きました。

親に隠れてアプリを消す子どももいるとか。

親は、またダウンロードして、イタチごっこをしている親子もいるとか。

2歳くらいで、アプリだと気づく子どももいるそうです。

子どもは、親に見捨てられたら生きていけない依存している存在なので、
大人よりずっと、ずっと怖く感じます。


しつけ(躾)とは、身体が美しいと書きます。

躾とは、人間または家畜の子どもまたは大人が、
人間社会・集団の規範、規律や礼儀作法など慣習に合った立ち振る舞い(規範の内面化)ができるように、訓練すること。

立ち振る舞いを教えるのに、脅すとどうなるでしょうか?
子どもは怯え、お母さんに怒られないようにと、お母さんの機嫌ばかり伺い、
どういう行動が良いか悪いかを身に付けるのではなく、
人に怒られないように立ち振る舞いするようになってしまいます。
そうすると、社会規範が身につくのでなく、
人に怒られないように振る舞うのが上手くなります。

だから、良い行い、良くない行いという規範が身につきません。

「これをしたら、褒められるかな?怒られないかな?
怒られるなら、止めておこう。」

どういう行動を選択し、社会人として正しいかの判断基準は育たないまま、怒られないなら、やって良い。
怒られそうだから、やらない。
怒られたら、過剰に怖がる。
会社に入って一年目に上司に怒られていけなくなる若者も多くなりました。
共通しているのは、彼らは、
「怒られないように生きてきた」
「怒られることが、過剰に怖い」
という点です。

脅すという叱り方は、伝統的に受け継がれてきたやり方です。
確かに脅すことが、子どもの行動を制止するのに、一番効果的です。
何かをしようとしている人に大きな声で
「危ない!」と叫んでみてください。
ビタリと止まるでしょう?

しかし、脅すことでは、行動するのが怖くなり、人の言うとおりにしか動けない、
石橋を叩いて渡るようなやろうと思ったことがなかなか実行に移せない自発性にかける無力人間になってしまうでしょう。
これを続けていると、自分の人生を生きている感じがしなくなってしまいます。

他に脅す方法は、罰が当たると教える。
体罰も然り…。

言葉で躾ましょう。
決して、存在自体を否定して
「あんたは、ダメね~」
とは、怒らずに、行動だけを叱りましょう。

是非、お母さん、お父さんの肉声で
「いけないことは、いけない」
と、叱ってあげてください。

ただ養育的に可愛がるだけでなく
「いけないことをいけない」と叱ってもらうと嬉しいもの。
これも、本当の愛情です。
それが、愛情体験…

アプリでなく、親が真剣に叱ることの大切さ…
例えば、寝る前に絵本を読む時、
どんなに読むのが下手でもお母さんでも、
お母さんの肉声で絵本を読んであげた方が、
プロのどんなに上手な朗読CDより
ダンゼン良い。
それと似ています。


「愛情体験」は、三種類。

一番大事なのは、無条件に存在を認める抱っこ、興味を持つ、微笑みかける。

そして、
行動を認めるというのが二つ目。
好ましい行動をした時に褒める、認める、喜こぶ。

三つ目は、間違った行動をした時に、行動だけ叱る。
コメント (1)
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