ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

ありのまま

2014年05月23日 | こころの子育て
映画「アナと雪の女王」
主題歌が大ヒットしている。確かに、この曲、何度も聴きたくなります。
「ありのままで~」松たか子さんの真っ直ぐに張り上げた声にジーンと来る。

この映画のキーワードからある事件のことが語られました。

その事件とは、パソコンの遠隔操作事件で、片山祐輔被告(32)が、起訴事実を全て認めた事件です。

片山被告と同じ1982年生まれの人が起こした凶悪犯罪がこんなにあるのにも驚きです。

1997年 神戸連続児童殺傷事件( 酒鬼薔薇聖斗事件 )  当時 14歳、現在 30歳

2000年 西鉄バスジャック事件  当時 17歳、現在 30歳

2000年 岡山金属バット母親殺害事件  当時 17歳、現在 30歳

2008年 秋葉原通り魔事件 当時 25歳、現在 30歳

2010年 取手駅通り魔事件  当時 27歳、現在 30歳

さて、本題ですが、
片山被告の一転した供述に翻弄された佐藤弁護士は、冤罪事件で有名な弁護士さんらしく、
公判終了後の記者会見で述べたことが印象的でした。

被告の反省のなさへの憤りのような抑えきれない気持ちと
なぜ、彼がそうなってしまったかの究明の必要性を訴え、
「ありのまま」をキーワードに、佐藤弁護士ならではの考えを口にしました。

片山被告は、一旦、3月に釈放された後、
「『自由というのは、まぶしいもの』だなと。そんなふうに思います。わたしはやってない。身に覚えもない」
などと話していたそう。

この保釈が認められた時の強気の口調から一転、22日の法廷では、全ての罪を認めたのです。

先週、報道機関などに届いた真犯人からのメールが、自分が送ったとばれたからだと言う。

そのばれた時の心境を、
「3つの選択肢が頭に浮かびました。
シラを切り通すこと。
全てを認めること。
死ぬこと。
シラを切り通すことは、1秒で捨てました」
と語った。

「高尾山の山中や、電車のホームの下で自殺を試みたものの、それもできず、担当弁護士に全てを告白した」
と話した片山被告。

公判終了後の会見で、佐藤博史弁護士は
「『よく生きて収監(勾留)させてもらいました』
と(検察に)言っていただきました。
わたしも本当に良かったと思います」
と、目に涙を浮かべながら話した。

片山被告が、自らのことを
「サイコパス」だと話したことについて、
話題の映画を引き合いに出し、佐藤弁護士は
「皆さん、笑うかもしれませんけど、今、『アナと雪の女王』っていうので、『ありのままに』っていう歌がはやってますよね。
あれ、わたし、実は見たんです。雪の女王は、自分の悪魔性と戦ってるわけですよ。
そういうことで苦しんでる人がいてですよ、
『ありのままの自分だということが大事』だというメッセージですよね。

先ほどの質問なんだけど、『ありのままに』ということを、(今後)片山さんが
できなきゃ、もう駄目ですよ」と
強い口調で語りました。

あの映画の主題歌「Let it Go.」を直訳すると
日本語では
「行くに任せる」で、「気にするな」とか、「放っておけ」という意味らしい。

でも、まさか、歌のサビで「気にするな」とか、「放っておくわ」とか歌うのはヘン!

歌に合わせてふさわしい日本語で歌うために、意訳したのが「ありのままで」。

この「ありのままで」という響きが良くて、私もこの映画を見ました。

そう、公判では「ありのまま」はもちろんですが、
犯罪を犯す以前から

自分を大きく見せることもなく、
自分を過小評価することもなく、
多数派でなくても、
少数派でも
私たち自身が自分の長所、短所を受け容れ、
良さを伸ばして、世の中のために生かしていく。

「ありのまま」の自分を受け容れること、
自分を好きになって、自分を信じること、
現代日本人の課題なのかもしれない。

コメント
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