ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

あなたは、悪くない

2015年07月13日 | カウンセリング
ある夏休みの終わりに、図書館を出た所で

後方から、お母さんの罵声と謝る男の子の声。

振り向くと小学校高学年くらいの男の子が、頭をバシーンと叩かれ、
立ち尽くし、うつむきました。
彼の手には、何冊もの本。

捨て台詞を残して、カツカツと駐車場の方へ歩き去るお母さん。

状況から、夏休みの宿題のための本を借りに来ていたよう。

私は、人前でこれ程、激しく爆発するのだから、日常的に家では、もっとひどく叩かれたり、罵倒されたりしていると推測しました。

周りの大人たちも、立ち止まり、周りの空気は、凍りました。

私は咄嗟に、その男の子に近づき、
「痛かったろう」
と、頭を撫でました。

男の子:「痛くない」

私:「そうか。でも、あなたは、悪くないからね。」

男の子:「は?」

私:「あなたが、叩かれたのは、あなたが悪いんじゃないからね。」

男の子:「は?」

私:「覚えておいて。あなたが、叩かれたのは、あなたが悪いんじゃないよ。
お母さんのイライラをぶつけてるだけ。」

男の子:「無言」

黙ったまま、男の子は、母親を追いかけるように、駐車場の方へ早足で立ち去りました。

何も出来なかったと思って、その時のことをずっと覚えています…


今日、映画を観て思い出しました。

映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』あの時、咄嗟に私が男の子に言った言葉。

この映画の一場面に出てきてました。

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』( - たびだち、Good Will Hunting)は、1997年公開のアメリカ映画。

天才的な頭脳を持ちながら幼い頃に負ったトラウマから逃れられない一人の青年と、
最愛の妻に先立たれ失意に喘ぐ心理学の教授との心の交流と旅立ちを描いたヒューマンドラマ。

今は亡きロビンウィリアムズが傷ついた治療者を見事に演じる。

当時は無名の俳優でだったマット・デイモンがベン・アフレックと2年の歳月を費やし執筆した脚本と完成度の高さに注目が集まり、

アカデミー賞やゴールデングローブ賞 脚本賞を受賞するなど高い評価を受けました。


WILL「What is that?」
(何それ?)

SEAN「This is your file.I have to send it back to the judge for evaluation.」
(君に関するファイルだ。審判に送らないといけないんだ。)

(中略)

SEAN「It’s not your fault.」
(君は悪くないんだ。)

WILL「I know.」
(あぁ、わかってるよ。)

SEAN「No, no, you don’t. It’s not your fault.」
(いや、君はわかってない。いいか、君は悪くないんだ。)

WILL「I know.」
(わかってるさ。)

SEAN「It’s not your fault.」
(君は悪くない。)

WILL「All right.」
(わ、わかったよ。)

SEAN「It’s not your fault. It’s not your fault.」
(君は悪くない。君は悪くないんだ。)

WILL「Don’t fuck with me.」
(もういいから。やめてくれよ。)

SEAN「It’s not your fault.」
(君は悪いんじゃないんだ。)

WILL「Don’t fuck with me allright? Don’t fuck with me,Sean, not you.」
(もう止めてくれよ!わかったから、頼むよ。わかったから!)

SEAN「It’s not your fault… It’s not your fault…」
(君は悪くないだ。君は悪くない。)

WILL「Oh God…. Oh God, I’m so sorry…」
(あ~!!!あ~!ごめん、ごめんなさい。。。)
コメント (1)
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