自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

できたよ!

2015年02月28日 13時29分35秒 | 世界自転車探検部


自転車探検部の14作品目、
ミャンマーの旅50分版が完成しました!


徹夜作業で名誉会長もグロッキー★
あと何度、こんな充実感を味わうことができるかしら。



ミャンマー。
政治的にはいろいろな問題を抱える国ですが、
人間は文句なく世界一にすばらしかった!


涙が出るほどステキな人たちとの出会いを、
どれだけお伝えできるか?
それはとてもハードルの高い作業でした。


放送は3月18日!
@NHK BS1!
時間は21時か19時のようです。
(錦織選手の試合時間によって変更になるようです)


さあ、久々に一眠りしたら、
5分版の編集に入ります☆

おいかける!

2015年02月18日 09時14分22秒 | 世界自転車探検部



三脚にカメラを付けて走る旅人を撮ることを
「定点」と呼びます。
自転車探検部で言うと、番組タイトルのテロップが乗るカットがそうですね。
この「定点」を撮るときは、
旅人さんを置き去りにしてひたすら先行し、
良い定点が取れそうなポイントがあれば、道の脇の崖などによじのぼって、
置き去りにした旅人が来るのを待ちます。
(ちなみに上の写真はトルコのタイトルカットになった定点。
 手前に見える草はトゲだらけ…)
そんでもって、やり直し無しの一発勝負で撮影。
がっつり体力勝負の撮影、それが「定点」なのですね。





↑定点探し中。
「この崖にのぼれないかなあ」と考えているところ。
(ここは結局登れなかった…)



そんでもって、一発勝負の撮影がおわると、
すぐさま旅人に追いつくための猛ダッシュがはじまります。
崖から降りて、カメラと三脚を車両にあずけ終わるまでに
だいたい5分。
旅人は2キロほど先に行っています。
それになるべく早く追いつくために、全力疾走です。





走る人との距離を2キロ詰めるのって、けっこう大変。

ここで天の助けとなるのが、2人乗りのバイク。
2人乗りのバイクは時速40キロぐらいで走るので、
ぴったりくっついて、風よけにするにはもってこいなのです。





40キロで走っていると、43キロぐらいで走るバイクに抜かされたりする。
これも天佑。
ささっと乗り移って、速い方のバイクにくっついて行きます。





ただ、自転車レースになじみのない国でこれをやると、
「風よけ」の概念がないために、ただのあやしいストーカーになっちゃう。
よく怪訝そうな顔で振り向かれます。

こうなったら、身振り手振りで乗り切るしかありません。
全力で漕ぎながら「4・0・GO!」とジェスチャーすると、
「40キロで走ってくれ!」と伝わったりします。
たまに「GO!」だけ伝わって、ガンガンに飛ばされたりするけど…



こうして、長距離はダメだけど、
ストップ・アンド・ゴーには強いカラダが
出来上がって行くわけですね★

せつないのうた。

2015年02月17日 04時00分48秒 | 世界自転車探検部

かつて王朝が栄えたという地方の古都で、
少女に出会った。
どこからともなく私の前に現れて、
プラスチックのお皿を差し出し、おずおずと
お金、という仕草をした。
その目には、大きな恐れと、ほんの少しの期待。
やぶれた服は貧しさを物語っているけれど、
顔と髪は水で洗い、少しでも自分を良く見せようとしているようだった。


ポケットをさぐると、200チャット札(20円)が出て来た。
私はそれを、「少ないけど…」という顔をしながら、お皿の上にそっとのせた。
とたん、少女の顔は、雨雲が一気に流れ去るように晴れやかな笑みに変わった。
予想外に純粋すぎる笑顔に出会ったので、私はビックリして
何もできなくなってしまった。


少女は嬉しそうに走り去って行く。
スキップしながら、嬉しさのあまりか、ジャンプした。
そして、町はずれの茂みの奥へ消えて行った。


親に喜ばれるから、スキップしたのだろうか?
今日の食料を手に入れられるから、ジャンプしたのだろうか?
どうか、どうか、彼女の笑顔が
計算による笑顔ではなく、あの晴れ渡る空のような笑顔を
持ち続けられますように。



合宿したよ! ~その2~

2015年02月15日 22時48分54秒 | 自転車

さて、みんなとはぐれて、
ひとり「ありらんラーメン」目指して走る私。

道はどんどん山深くなってきて、
森と田畑と、昭和の農家を思わせる建物が増えて来る。
目印に覚えていた「不動寺」を確認。
ラーメン屋はもうすぐだ。


「なんだい、日本一行きにくいラーメン屋とか言ってたけど、
 大したことないな」
と、ゆるゆる走って行ったのだが、
……どこにもそれらしい建物がない。


同じ道を、戻ってみる。
やはり、無い。
見落としたわけではなさそうだ。


携帯の電波はゼロ。
他のスタッフに連絡を取ることも、
ネットで調べることもできない。
これは地元の方に聞くしかあるまい!






ウロウロすること10分。ようやく農作業帰りっぽいお婆ちゃんを発見!


「ああ~~、アノ山奥にあるっていうラーメン屋かね。
 遠すぎて説明できねえなあ」



ありゃりゃ。
期待通りのお言葉ではございませんか……。


今いるのが「長柄町」。
目指すラーメン屋はどうやら「長南町」らしい。
しかも、目印に覚えていた「不動寺」だが、
本当に目指すのは「不動様」だった。
なんだいそりゃ。





そして、ここからがホントの大冒険のはじまり。
道に迷った回数、50回以上。
つまり、道を間違えて(または間違えたと思い込んで)引き返した回数が
50回を超えるということ。
10回も引き返すと、もう
どの道を選んでもダメな気がして来る。
精神的ダメージがすさまじい。


だんだん、やぶれかぶれになって、
明らかに関係のない坂道も走るようになりました。
上のような激坂を見つけては、上ってみたり。
しかしこれは、折れそうな心のテンションを維持するために
たいへん役立ってくれました。
通りがかったご老人には、あやしい人を見る目で見られましたけどね。






ありらんラーメンに到着したのは、予定の2時間遅れ。
とはいえ、他のスタッフも道に迷ったり、激坂にやられてたりしたらしく、
到着したのは10分前だったらしい。
恐るべし、ありらんラーメン。
ちなみに、ありらんラーメンの名で、近くにもう1店舗あるらしいので
(この店で修行した方が出した店だとか)
行く際にはご注意を。


店名 アリランラーメン
住所 千葉県長生郡長南町山内813-2
電話 0475-46-1167
時間 11:30~18:00
休日 水曜日





取材お断り。
注文は前後の人たちと同じものを頼まないと
後回しにされる(同じ種類を何杯かずつ作るためらしい)、などなど
特殊なお約束が多い店。
味は、美味しいかどうかを聞かれれば「美味しい」と答える。
ただ、私には味が強すぎて、とても1杯食べきらなかった。

大量のニンニクと、キムチ鍋のような野菜のコクたっぷりのスープ、
太めのタマゴ麺。
とろける分厚いチャーシュー。
イメージ的には、韓国の田舎町で名物になっている
オモニが作ったラーメンを食べる感じ。

ああ、ごちそうさま。迷った回数の分、しみました。







食後のデザートには、千葉県最高峰の愛宕山でヒルクライム。
スタッフが「距離短いので」と選んだコースだったが、
これがまたえらい激坂。
平均8%、最大17%くらいか。
2.5kmのコースで、私は9分半。他のスタッフはだいたい15分前後。
さすがアホな番組のスタッフだけあって、大いに盛り上がりましたとさ。


……………。



来年度から毎週放送になるので、
(放送時間は20分になるんですけどね)
仕立てをいろいろと替える作業が続いています。
トータス松本さんに作ってもらったテーマ曲も、
ウルフルズ再結成にともない、ウルフルズ・バージョンで
作って頂いてたりして。
ああ、次にロングを走れるのは
いつになるのかなあ。。。




合宿したよ! ~その1~

2015年02月13日 01時51分33秒 | チャリダー★
自転車探検部が絶賛編集中なのに、
チャリダー★の方も、来年度に向けて
かな~り忙しくなって来ました。



すでにご存知の方も多いかもですが、
チャリダー★は来年度、週一回の放送になります。
土曜日の夕方6時半はチャリダーの時間ですよ。



さて、忙しくなること必至の来年度。
スタッフの体力増進・技術向上のために、合宿を執り行いました!





参加したのは6人。
場所は千葉県の内陸部のいいとこどりで
100kmほどのコースでございます。





いやー、いいとこですよ、千葉。
昭和初期にタイムスリップしたような美しい農村。
空の色と同じ川が流れる土手。
どこまでも走って行きたい。




土手には、春を告げる「オオイヌノフグリ」。
私のいちばん好きな花です。
これが好きだと言っても、なかなか分かってもらえないんですけどね。
気高く、可憐に見えるんですよね。


その「オオイヌノフグリ」を久々に見た喜びで
思わずパシャパシャ写真を撮っていたら……






みんなとはぐれました…。
ミャンマーから、はぐれづいてるなコリャ。


※あとで分かったのですが、道案内役のAD福士くんが
 道を間違ったために、はぐれてしまったようです。
 つまり、はぐれたのは私じゃないのですね。
 でも、1人対5人だと、やっぱり私がはぐれているみたいに感じますけどね…。





さて。
5人が走っている場所が分からない以上、むやみに追いかけても無駄足になる可能性大。
ここは昼食予定の「ありらんラーメン」での合流をめざす!
「日本一行きにくいラーメン屋」として知られる「ありらんラーメン」。
AD福士くんに教わった場所までは、9kmと出た。


…ん? こんなに近かったっけ?
まあ何とかなるさ、で出発した私でしたが。。。

悪い予感がバチコ~ンと的中!
まあ~~~とんでもない目にあいました!
そのお話はまたあとで…☆




美しいミャンマーには毒がある!?

2015年02月02日 11時34分13秒 | 世界自転車探検部



街からとおく離れると、大自然と農村。
立ち止まるたびに人垣が出来て、興味津々の笑顔に取り囲まれる。

「いいところですね、電気とか水道がなくても
 まったく問題なく暮らせそうな気がするなあ」

こんな美しい場所で、
額に汗して働き、日が暮れれば疲れ果てて眠り、
家族を持ち、子どもを育て、
泥にまみれて暮らして行く。
遠い世界の暮らしみたいだけど、あこがれる。

…などとボンヤリ考え事してたら、通訳さんが一言。
「ここは水がきれいなので、マラリアがすごいですよ。
 刺されたら2日でコロッと死んじゃう強烈なマラリアがいますから」

あわてて皆で虫除けスプレーをかけまくる。
暮らしてる人にとって、マラリアは「標準装備」くらいの感覚なんだって。
しょえー。
もちろん、それも「込み」で、住んでみたい場所です。