自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

ヘロヘロ病。

2019年06月28日 09時52分29秒 | 自転車
富士国際で発症した 体に力が入らない状態が
ズルズルと続いている

熱は下がったけれど 全くダメで
原因も分からない
メンタルかもしれないし
体のどこかが悪いのかもしれない



深く考えると参っちゃうので
この状態にヘロヘロ病と名付けることにした


名前をつけたら 楽になった






榛名山ヒルクライムの時は絶好調だった
あの時全力で走れなかったことが悔やまれる
ハルヒルと壱岐ロードをピークに
体調が下がっているのかもしれない






ヘロヘロだが 外を走りたかったので
半日休みをもらい 白石峠へ



荒サイで スイスイとスピードが乗るので
なんだ乗れば調子が出るじゃん と思ったが
追い風だった





雲の影が一緒についてくるので
追いかけっこすることにした


ふわふわと雲を追いかける
まるで空を飛んでる気分
自然とニコニコしてしまう





なんとか60km走り
物見山を全力で上るが
やっぱりヘロヘロして力が入らない



これでは白石峠で30分全力で走るなんて
絶対無理だ
タイムは出ないし 帰る体力を失い
仕事にも遅れるだろう


やはり無理だった
もう帰りたい
ここまで来ただけで十分じゃないか



ふと 五郎監督のことが思い浮かんだ
何をやってもパワーが出なくて
毎日落ち込んでいた
私よりも低い数字を連発していた
それでも後悔したくないのだと言って
毎日モガいていた


ある時 パチンと 出るようになって
喜び勇んで 私にメッセージをくれた
私は何にもしていないのに
よほど嬉しかったのだと思う



そうだ ここで帰ったら後悔するだろう
ズルズルと負の穴に落ちていくかもしれない
今日は白石峠を目指して来たはずだ


右折しようとしていた信号を左折し
白石峠へと向かう





こういう時は休んだりせず 勢いでいく
ノンストップでタイムアタックへ突入
240〜250Wでいく
今日は30分を切れれば御の字だ


中間地点(3.2km)
時計を見ると14分ジャスト
おお? これは27分台ぐらいは出るかも


やれる と思ったら
そこそこ走れるもので(笑)
パワーを250〜260Wに上げる


ラスト500m
もう少し行けそうだ
300Wまで上げる 


26分32秒(自己ベスト+15秒)
平均259W
パワーは14W低かったが 体重が軽いためか
去年の沖縄直後と同タイム



走り終えると やっぱりヘロヘロだった
短時間だから走れたのかもしれない



走りに来てよかった
五郎監督に感謝





大好きなときがわベース
完全に閉まったらしい
毎回500円の募金じゃ足りなかったか…






次の日もヘロヘロ病だった
帰宅が深夜2時半だったが やると決めていたので
ズイフトでトレーニングメニュー


30秒410Wを10本
レスト220W
もっとヘロヘロになった



続けていれば 8月ぐらいには
調子が上がって来ると信じよう…★

新年を迎えました。

2019年06月23日 23時42分55秒 | チャリダー★




富士あざみラインを五合目まで上るレース
「富士山国際ヒルクライム」に行ってきました


いわゆる「あざみ詣で」というやつで
猪野さんと私の間では この
「あざみ詣で」を経てようやく「年明け」となります


つまり 今年も無事に新年を迎えることができました(笑)



猪野さんも私も もう10年近く出場し続けている大会
自分の能力を知るためのバロメーター
そしてそのバロメーターは 10年経っても
ほとんど進歩することないのですが(笑)





あざみラインは 激坂すぎて
この大会でしか使わない機材が多い
例えばこのギヤ
フロントのギヤをシングル化し
歯数は30T






ROTORのALDHU(ダイレクトマウント)だと
こうしたギヤの選択肢が多いのが良い
取り外しもカンタン
15分ほどでフロントシングル化が終了





リアのスプロケは11-30のまま
プーリーを変えてもらう時間がなかったので


ローハイトのホイールは 結局これにした





物を買う ということは
その製作者に投資するということ
このホイールは その存在だけで面白い
良いホイールと分かっているROVALを買うより
正体不明の面白ホイールに金を払う方が冒険的で好き

またしばらく分割払いが続くことになりますが(泣)


ちなみに
このホイール めちゃめちゃ良かった
久々にホイールで感動した

横風とか ぐるぐるに巻いてくるビル風にも
全く影響を受けないし
履き心地は極上
MAVICのR-SYSとかライトウェイトに似て
適度に固く 良い具合に振動を吸収してくれる



てな訳で
フロントシングル化と
飛び道具ホイールで
800gの軽量化





総重量は6.9kgです
ディスクブレーキ車としては軽量の部類でしょう


そのほか
サドルを目一杯前に出すために
サドルの留め具をax-Lightnessの物に変更したり
壱岐ロード後から ちまちまと
細かい改造を続けてきた



そしていよいよ あざみ詣での日がやってきた
体重は56.5kg 悪くない


ベストタイムは去年の57分11秒
今年の目標は55分
たぶん平均260Wで走れればいける
数字的には大丈夫だと思う




8時44分 スタート
標高1800mを超えるとパワーは5%ほど下がるので
スタート直後は265Wで走り
後半は徐々に下がって250Wぐらいでゴールする算段

同じクラスで出走した ドM組合のリーダーが
スパッと抜いて行った
体重46.5kgって反則じゃね?(笑)



3km地点 鳥の壁
去年14分04秒
今年13分42秒
それほど息も切れていないし
さあここからだ

…と思ったら


何かがおかしい


いつもなら 視線をまっすぐ前に向けて
上体をピシッと定めて走れるのだが
気合がまったく入らず 視線が泳いでしまう

一体どうしたんだ?


パワーが徐々に下がってくる
すでに240Wほどしか出ていない…


馬返し(5.8km地点)
去年24分20秒
今年25分10秒


その後もパワーは復活せず
気持ちが入らなくて 走れない
息も脚も 割と余裕あったので
知ってるチームの人に声をかけながら上った


そしてゴール
57分17秒(自己ベスト+6秒)
平均243W

今年は悪天候の上に
パワーは去年より10W低かったのに
タイムはほとんど変わらなかった
これはもはや 機材の力でしょう



年が明けて めでたいのだが
心はまったく めでたくなかった
気持ち悪くて ロケ車でしばらく寝ていた



下山前
五合目では 毎年恒例
新年の挨拶まわり(笑)




私以外の3人はみんな入賞しやがった(笑)





私のふるさとに近い埼玉・羽生のチームの人と知り合った
この方も入賞してた(笑)





私も影の組合員である
香川の「ドM組合」のリーダー
香川から700km 車でやってきたらしい…
ちなみにリーダーも入賞してた(笑)


なんで知り合いはみんな速いんだ!?



帰りしな
何人かの方に声をかけていただいた
なんと 私のタイムが目標だという
ああ これは私にとって
まさに頑張ってきたご褒美でした
ありがとうございます
そして 来年また「あざみ詣で」で会いましょう(笑)



家に帰っても体調は悪くなるばかり
熱を測ると 38度だった
そういうことか…


チクショー!
あざみ!
また来年来るからな〜!

気がつけば。

2019年06月15日 00時21分50秒 | おしごと日記
ふと気がつけば
ブログを開設して 10年が経っていた


確かイノッチとのイタリア自転車旅が終わって
チェコの旅に行く前に開設したのだった



↑懐かしい写真1(笑)



私は有言実行というのが好きで
なぜなら 有言してしまうと
やらざるを得なくなるから(笑)


私の場合 無言だと
そのまま目標は闇に葬られてしまうばかりで
この場で「やる!」と言い放ち
本当にやったかどうか あとで報告する
そういう場として続けて来た気がする



↑富士国際に初出場したとき



最近は番組のことも書けなくなったので
(昔はユルかったので書いてましたが…)
そろそろやめ時かな〜と思っていたのですが
こないだ 五郎さんが
このブログを面白いと褒めてくれた
(他のことは褒めちゃくれないけど)
もうちょっと続けてみようかと思ってます



↑手作り小道具いっぱい作ったなあ


壱岐ロードが終わって 脚が痛くて
整形外科に行きレントゲンを撮った

筋肉の表層が 一部モヤモヤしていて
「肉離れってやつだね 2〜3週間はかかるね」
とのこと


詳しく聞くと「痛いことをしなければ良い」というので
今日のロケでは120km走って来ました
走らなければ仕事にならなかったので

ただし ここで無茶したら来週の富士国際に出られなくなるので
右脚は踏まずに回すだけ


一緒に走ったイノッチには 肉離れのことを話して
「200Wまでにしてね」とお願いしたのに
坂道に入った途端 300Wでとばしやがった(笑)


楽しくて つい出てしまったらしいが
イノッチが鬼に見えた



↑イタリアのイノッチ


面白かったのが
体感的には ほぼ左脚だけで漕いでいたのに
パワー計によると 左54% 右46%
あんまり差が出なかった

しかも いつもは疲れない
右前腿の膝上あたりとハムストリングが
モーレツに疲れていた


ふくらはぎを使わない代償として
そこを使っていたということだ
さらに 漕いでないようでいて
パワー的にはそれなりに漕いでいたということ



これは分析すると面白そうだ…★




↑この子たちも高校生ぐらいになってるはず 元気かな…



壱岐ロードレース。

2019年06月12日 00時53分39秒 | チャリダー★



長崎県 壱岐島
博多港から高速船で1時間
ついに決戦の地に上陸した


決戦といっても 優勝を狙うわけではない
心の友 白石真悟ちゃんの走りを
この目で見る
その目標に向かって鍛錬して来て
ようやく真悟ちゃんと同じレースに出るチャンスを得たわけだが

果たして何分間 真悟ちゃんの走りを見ることができるか?






ご存知の方も多いと思うが
真悟ちゃんは国内最高峰のアマチュア選手で
若くしてドクター竹谷にも勝ってしまうほどの人物
ダメダメ男子部員の私などとは
天と地ほどの実力差がある
その真悟ちゃんの走りを見る
つまりレースの先頭で走り続けるって言うのだから
それはもう 気分は「決戦」でしょう(笑)






出場するのは 島を1周する50kmクラス
全部で300人ほどの選手が一斉に走る
そのうち50人ほどがJCFライセンスを持っている
「エリート」カテゴリー
去年の沖縄140km優勝者の岩切さんも出るような
実業団でいうE1クラスがゴロゴロ
とにかくハイレベルなレースだ
周りに並んでいる選手たちが
恐ろしく強く見える…



午前8時50分 レーススタート


スタート直後 いきなり4kmの坂道
試走をして いちばんヤバイと思った坂だ
だってここで千切れたら
スタートから数分でレースが終わるってことになる
なんのために壱岐まで来たのか分からない(笑)


困ったことに 強度はグングン上がっていく
先頭がペースを上げ 集団が縦に伸びていく
前にいた選手たちが ボロボロと落ちていく
こういう時にパワー計を見てはいけない
だって高い数字を見てしまったら
あと何秒で自分が終わるかが分かってしまう
正気ではこの強度についていけない


でもつい 見てしまった(笑)
400Wを超えていた
顔見知りの猛者も 私の横をズルズル後退していった


もうだめだ!
千切れたい!


しかし 心の声がこうつぶやく
「ここで終わったら 何をしに来たんだ?」

その通りだ
ここで終わったら 私の半年間は何だったんだ?


坂の終わりまであと2分!
ここから いつもやってる2分370Wをやれば良い
この状態からだけど…

5秒だけ パワーを緩めて 呼吸を整える
気合いを入れ直して 2分走の始まりだ
ひたすら耐える
上体をプランクにし 呼吸を丁寧に
脚が焼けつくように感じる


下り坂が見えた!
なんとか集団内で登りきった

スタートからたった11分で
TSSは25を超えていた
(TSSは1時間全力で走って100)


気がつくと 真悟ちゃんはその集団先頭からアタックし抜け出していた
誰もがキツイところでさらにスピードを上げるのがアタックなのだ



振り向くと集団の人数は
この段階で 随分減っていた





壱岐ロードのコースは ひたすらアップダウンが続く
200m〜1kmほど上って また下る
その上りの度にアタックがかかる
600〜700Wほどで追いかけ 追いつくと緩む


集団の10番手ぐらいでゆるゆると脚を休ませていた真悟ちゃんが
集団が緩んだ瞬間にスルスルと前に上がっていき アタックをかけた
みんな疲れて休みたかったところに 優勝候補が飛び出したら
キツくても追わなければいけない
全員の空気 呼吸を読みながら
アタックのタイミングを見計らっていたのだ
その姿は 猛禽類のようだった
空中でゆったり旋回し 獲物を見つけると急降下するのに似ていた



30km地点
束の間の平坦区間で たまたま集団の先頭付近にいたとき
真後ろから気配を感じ 振り向いたら
満面笑みの真悟ちゃんがいた
「ちゃんと残ってたんですね
 これから良いものを見せますよ」
と言われた気がした


そして猛禽類は
ここぞというタイミングで 素晴らしいものを見せてくれた
そしてその男と 男子部がどう戦ったのか
その辺は 番組でしっかりご覧いただきますので
お楽しみに
だってこの目で見ながら オンボードカメラで
しっかり撮っておきましたから☆




私はといえば ラスト10km看板のある長い坂道で
右脚を攣って 千切れた
1時間以上にわたって 先頭集団で遊ばせてもらって
自分的には満足以上だ
頑張ってきて良かった


1時間23分33秒
26位/完走46人(トップ+3分02秒)
平均パワー228W 最大パワー 988W TSS 150



そして私は 次の目標をもらった
次に走るときは 真悟ちゃんを楽しませるアタックができるようになってみせる
あの猛禽類を出し抜くなんて
考えただけでワクワクするでしょう!?







壱岐ロードから日曜日のうちに帰って
月曜、火曜と別なロケだったが
攣った右脚の痛みがひどくて 自転車に乗れなかった
肉離れしていた
私の実力では とても居られない場所で
無理して走っていた代償だ
再来週の富士国際は 走れないかもなあ…★





緊張。

2019年06月05日 23時31分30秒 | チャリダー★

レースが近づいてくると
いろんなことが心配になってくる


チェーンを新しくした方が良いのではないか
タイヤも新しくした方が良いのではないか
ペダルがクリートから外れやすい気がする
ボルトが錆びてきたが交換すべきか



こういう時は
一つずつシラミ潰しに直していくのがベスト





ボルトといえば秋葉原のラモーンバイク
馴染み客のコロちゃんと ウズベキスタン以来の再会





陽極酸化処理の美しいチタンボルトが揃っている
1本1600円(笑)
だが これは決して錆びることがない


焼きつかないように しっかりグリスを塗ってネジ交換





ペダルも見てもらう
私のバイクで最も古いパーツ
おそらく10年近く使っていると思う
ピンク色のモデルは ステンレスモデルしかなくなってしまったので
今使ってるチタンシャフトに付け替えてもらった


シャフトの長さも5mmぐらい違うのも重要
私にはチタンシャフトの長さがしっくり来る





モガいてもペダルが外れなくなった



他にもレースに向けていろんなパーツを取り寄せた





これは壱岐ではなく富士国際用ですが
飛び道具についてはまた後日




さあまずは今週末
壱岐で行われるロードレースに出る
もちろんオンボードカメラをつけて走る仕事
スタート直後の坂で千切れちまったらゴメンなさい(笑)


おっとその前に
今週土曜日はロードレース男子部
ことしの第2戦が放送です


6月8日(土)夜6時〜(50分)
@NHK BS1


バイクコントロールが苦手な男子部員が
オフロードレースに挑戦したのですが…
私はウズベクに行ってたので不参加(涙)

でも帰国してレース映像見たら
めっちゃ感動しちゃった

てなわけで
レース前日は男子部のみんなと
仲良く壱岐の宿で番組見ます(笑)

5月の走行距離。

2019年06月02日 22時47分58秒 | 自転車
5月の走行距離は
1152kmでした
1200kmには届きませんでしたが
忙しい中 良くやったほうだと思います


どれぐらい忙しいかというと
月の仕事時間は少ない時で300時間
これはもちろん 仕事が楽しいからできることですが
その上に家事(ゴミ捨てと洗濯だけですが…)もやり
娘の送り迎え(迎えに行った後 夜中に会社に戻る)もやり
さらにトレーニングもしているのですから
偉いと思いません?(笑)






最近はすっかり白石峠方面に飽きてしまって
もっぱら埼玉の熊谷方面へ
実は熊谷は 高校時代に良く来た街
熊谷女子高校(略して熊女(クマジョ))という優秀な女子校があって
そこの友達に会いに来ていたのです(笑)



今日は 当時は来られなかった
妻沼聖天山というお寺へ
国宝というだけあって
佇まいが素晴らしかった





境内のそばの和菓子屋で売っていた草餅
草の香りが素晴らしい絶品でした
1個86円なり




高校生の当時 熊女の友達が
「妻沼のおいなりさんを食べにおいでよ」
と誘ってくれたのだが
熊谷からバスで30分の妻沼までは行けなかった
25年経って その妻沼のいなり寿司を
食べに行こうと向かったが





午後3時には
どの店も売り切れ閉店…



諦めて利根川サイクリングロードに向かったら





奇跡的に 開いてるお店を発見
小林寿司さん





これが25年の時を超えて出会った(笑)
妻沼のいなり寿司
長さは普通の3倍ぐらいある


これがまた 信じられないぐらい美味かった


まず 注文してから握ってくれるので
シャリがほんのり温かい
私はシャリがほんのり温かい寿司が好きなので
これだけで合格点(笑)
加えて 少し濃いめの味付けが
疲れた体に沁みわたる


大島さん 妻沼の寿司
約束どおり食べに来たからね!



帰り道 少しだけメニューをこなす
ケイデンス110を20分
2分370W を何本か



途中 バイクのメンテナンスのため
EFFECTさんへ





ホイールの調子を見てもらう





ブレーキパッドが完全になくなっていたらしい(笑)






都内は信号だらけなので
20秒〜40秒しかモガけない
調子はあんまり良くないけど
踏めばそこそこの数字は出る


あと1週間で 壱岐ロード
そして6月後半には 富士国際
いや〜ドキドキです(笑)

バッド・デイ…

2019年06月01日 23時31分56秒 | 自転車



自転車でまちを走って けがをした


2車線の道路をのんびり走っていたら
(後でデータを確認したら時速15キロだった)
一時停止を無視した自転車が目の前に飛び出してきた


フルブレーキをかけるも
私は飛び出してきた自転車の横腹に突き刺さり
何かにすねをぶつけた
ハンドルがステムから大きく曲がっていた
相手の自転車は少しよろけただけで済んだようだ



「ひどいよ! そこ一時停止でしょう!?」
と怒ったら ママチャリのおばさんはボンヤリと
自分が来た道の方をふりかえり
「あら……知りませんでした すいません」
と言った


これはショックだった
道にデカデカと「止まれ」と書いてあるのに
今まで何千回と通りながら まったく知らなかったという
こちらが2車線で あちらが1車線
2車線のほうが優先道路なのだということも 知らなかった


「本当に申し訳ございません」
おばさんは謝り続けている
話を聞くと おばさんは
貧しさゆえに学校もろくに行っておらず
今は介護関係の仕事をしているという

斜視であることを恥じているようで
右目をずっと手で覆い隠していた


問題なのは この方が「一時停止」を知らなかったことだ
運転免許を取得すれば学べるが
この方は免許はお持ちではなかった


無知であることは この方の罪なのだろうか?
悪いのは この方の貧しさであり
育てた親であり
時代であり
国の制度であり…


私はやる瀬なくなってしまって
ひたすら右目を隠しながら謝り続けるおばさんと
お別れした


バッド・デイ…






心が穏やかでないので
仕事の予定を遅らせてもらい いちど家に帰った
大きく曲がったハンドルを直した
がっつりおばさんのママチャリとぶつかったホイールは
ほとんど無傷だった
ROVAL おそるべし…



自転車のメンテナンスをし
気持ちが落ち着いたので 仕事へ
するとサイコンからビープ音が





サイコンには
「おめでとう! パワーの最高値を更新したよ!」
と書いてあった


見たら ありえない数字だった(笑)
20分間 57000Wで走ったことになっていた
今までの記録が更新されてしまい
新記録を出すことが絶対不可能になってしまった(笑)


リセットすれば済むことですが
リセットや自己申告での数値入力って
あんまり気が進まないのです…


バッド・デイ(笑)




この日は その他にも
スタッフのミスの尻拭いをしたり
良くないことばかりだった






帰り道

土手を走っていたら 前を走っていた男性が
突然声をかけて来た

「チャリダーのディレクターさんですか?」

よくわかりましたね と答えると
ブログを見てくださっているとのこと





別れ際
「沖縄、感動しました。今年も頑張ってください」
と言い 去って行かれた


この出会いがなければ
1日まるごとバッドになるところだった
大変救われました



とここで
気持ちが落ち着いて ふと思った
例えば 同じ出来事でも
「自分がリカバーしてあげられて良かった」
と感じることもできたはず
それを「あんにゃろうミスしやがって」としか感じられない
不安定な気持ちだった私が原因だったのだ



アイム・バッド(笑)