自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

仕上げ。

2024年09月25日 15時22分49秒 | 自転車
高山ヒルクライムまであとわずか
最後の仕上げにかかりたい



自分の場合は レース6週間前から
トレーニングを高強度中心にシフトする
2分 5分 10分走を 最大強度に近いところで
週に2回やる


その他は回復日
回復も立派なトレーニング
ここで無駄に上げてはならない


その無駄に上げてはならない日に
こやつに会うべきだったかどうか





コントロール不能の男 伊織である(笑)



今年の伊織は あまりうまく走れている感じがなく
本人のメンタルも落ち気味っぽい印象だったので
滋賀の帰りに会いに行った






伊織も前日にヘロヘロになるぐらい走ったらしく
今日は飛ばすことはあるまいと 安心していたら
どんどん強度が上がっていくではないか


「伊織 けっこう出てるけど大丈夫か?」


伊織はゴニョゴニョと言い訳をしながら
ペースを落とした(笑)





一度来てみたかった 足助の街並み





そんなに美味くもない冷やし中華を食べた

なぜ美味しくないかというと
主役がいないのだ
なんとなく ゆるい麺と具が乗ってるだけ
料理には主役(または揺るぎない意志)が必要だと思う






お別れするとき いつも伊織は
子犬のような目つきで私を見る
そのたびに もう2度と会えなくなるような気がする



次に会えるとしたら沖縄かな
お互いがんばろうな 伊織





次に訪ねたのは 静岡に住むこちらのお方





2014年の全日本王者 佐野淳哉(以下ジュンヤ)だ


ジュンヤから どうしても渡したいものがあると言われていたので
何かと思い訪ねたら





引退にあたり 思い出のジャージをくれるというが
全日本チャンピオンジャージはさすがにもらえないと断って
ジュンヤの選手人生のどん底だった イタリア時代のジャージをもらった


ジュンヤとは苦楽を共にしたことがあって
ちょっとした絆でつながっている
その話はまた近いうちに





風邪で体調が悪い私を気遣って
きっちり回復走ペースで引っ張ってくれた





いろんな話をした


自転車は良い
走りながら話すと 普段は話しにくいようなことも
すんなり話すことができる





1時間走って 田子の浦港へ






漁協食堂で生シラス丼(絶品)をいただく






ジュンヤが刺身を買ってきた


田子の浦でサーモンかよ…??
と思ったが
そう思った自分を反省したほど激ウマだった


調べてみると 富士の湧水で育てられた
富士宮名物の鱒だそうだ


味は信州サーモンのようにクセがなくて美味しい
都内の超高級スーパーでも この味は手に入らないと思う





ジュンヤ 元気でな
もらったジャージは ブカブカすぎて着られなかったよ(笑)







そしてレースまで1週間
最後の実走チャンスはやっぱり太平山へ


今年まったく出来なかった8分走をやりたいが
何本できるか…


目標は5倍(290W)で3本
腰が痛くなったらストップする


1本目はアップで 14分 180W

2本目 8分14秒 292W (5.0倍)

3本目 8分15秒 291W (5.0倍)


だいぶ脚に来ていたが
腰は大丈夫だ
最後は全力で行った


4本目 8分00秒 301W(5.2倍)


突き抜けた清々しさがあった



全力で走れるのって
幸せで ありがたい

フィッティング。

2024年09月17日 22時15分21秒 | 自転車
ひょんなことから 全日本チャンプの
入部正太朗選手(以下正ちゃん)とやりとりしているうちに
「腰痛はポジションで改善する可能性もありますよ」という話になった


今まで3回フィッティングを受けたことがあるが
3回ともほとんどポジションの変化がなかったし
自分にはフィッティングは不要だと思っていた


だが 身体感覚の鋭い正ちゃんが
「年齢とともに身体にも変化がある」と勧めるので
元SHIMANOレーシングの木村圭佑さんのスタジオを訪ねた





場所は滋賀県


自宅から車で6時間かかった


身体がゴリゴリに凝った状態でのフィッティングは
かえって都合が良いかもしれないと思い直し
いざフィッティング開始





2021年に引退した木村さん
選手時代に一度だけ 正ちゃんが全日本で勝った時に取材で会っている



「まずは軽く漕いでください」と言われ
ローラーに乗って150W程度で回す


こう言う時はついつい「上手に回そう」と考えてしまうが
むしろ下手な自分を見せないといけない
とにかく無心で漕ぎ続ける



木村さんは何かを見つけたらしい
まずはクリートの調整から始めた





以前受けたことのある「idMATCH」で基本的な位置を出したら
あとは木村さんが私の動きを見て味付けをする


idMATCHは 機械的にベストポジションを出す装置で
個人の癖や漕ぎ方に合わせたフィッティングではない
idMATCHでクリート位置を動かして以降 腰の痛みで走れなくなったので
内心「idMATCHが腰痛の原因である可能性もある」と考えていた


なので内心「idMATCHかあ…」と思いながら見ていたら
木村さんは機械的に出したポジションと睨めっこして
「うーん…どうしようか」と悩んでいる
そしてクリート位置をそれぞれ数ミリ動かした



乗って驚いた


股関節の可動域が 一気に増えたのだ
前傾姿勢を取っても 以前に比べて苦しくない


「次の段階です。また少し調整します」
と 木村さんはサドル位置を動かした



乗ってまた驚いた
身体の自由度がさらに増えた





最後に内側に入っていたブラケットを
ほぼ前向きに直した
上半身のこわばりと左右差が減った



整理すると
・クリート位置が前になったことで身体の自由度が増した
・股関節の可動域が増え 身体を前傾しやすくなった
・身体が前傾できるので サドルを前上がりにして身体が前に行くのを防ぐ必要がなくなった
・サドルが後退し上体の窮屈さが減った
・ペダリングの左右差に合わせてクリート位置を左右に調整、膝の内展を解消
・ブラケットの左右差を修正し 上半身の使われ方を左右均等にした





フィッティング中の木村さんは
職人のようだった


これまで受けたフィッティングでは必ず
「◯◯になりましたよね?」と聞いて来た
これは詐欺の常套手段で
「良くなったでしょう?」と言われてしまうと
良くなった気がしてくるものだし
「はい良くなりました」と答えてしまう


木村さんは 意見を押し付けることがなかった
これは信頼できると思った


そして わずか数ミリの調整が
私の身体を自在に操っていくのが面白かった






フィッティングしていると
紹介してくれた 正ちゃんが登場


地味なグレーTシャツに金ネックレスで
大阪弁で後輩の木村さんにしゃべる様子は
まるでヤ●ザみたいで(笑)
私は来てはいけない事務所に監禁されて
若頭と手下に取り囲まれているようにしか思えなかった(笑)





「ホー、これが林さんの新しいバイクでっか。
 おしゃれでおまんな」

※実際にはもう少し丁寧な言葉遣いです。あくまで私の脳内で発生した「イメージ」です。







フィッティングの後
若頭が(笑)実走に付き合ってくれた


20分全力で走ったら 腰はどうなるだろうか?



上ったのは金勝山
後ろに全日本チャンプと
車に全日本3位の木村さん
なんと豪華な実走テスト
テンションが上がってしまい 最初の30秒ツッコんでしまった


あとは垂れる一方で
目標だった290W(5倍)を維持できたのは10分だけ
最終的には266Wまで垂れていった
自己ベストの10%落ちで
だいぶ落ち込んだ



走りながら
「黄金のタレ…黄金のタレ…」と
頭の中でずっと再生され続けた
そしてイノッチの悶絶する顔が思い浮かぶのだった



そうか イノッチは
こういう時に力づけてくれる存在なんだな






後ろでずっとニコニコしていた正ちゃん






「あれだけ垂れたのに諦めないのはすごい」
と誉められたが
あんまり うれしくはない(笑)






結論からすると
全力20分で腰は全く痛くならなかった
さあしかし
これで60分以上の高強度に耐えられるのか
月末のヒルクライムでどうなるか楽しみだ





ちなみに 木村さんのKEIfittingは
3時間で 22,000円
フィッティングの値段としては破格の安さだし
私にとっては10万円以上の価値があった




ちなみに
次の日は風邪でダウンした
そりゃあ良い数字は出ないわな

あかん。

2024年09月10日 08時04分23秒 | 自転車
今年初にして最後のレース
高山ヒルクライムまであと3週間


久しぶりに体重計に乗ったら
ベスト+3kgの 60kgだった…



軽く絶望した



こういう時 人間とはダメなものである
ついつい私は もう一度体重計に乗ってしまった

60.05kg

乗るんじゃなかった(笑)






こうなったら開き直るしか無いのである
この段階での激しいダイエットは
パフォーマンスを落とすだけなので
淡々と仕上げのトレーニングを続けるのみ


日曜日
娘の習い事の待ち時間に
バイクを車に積んで 筑波山へ





不動峠
入部選手(以下正ちゃん)が弱ペダチームにいた頃は
何度もここで練習に参加させてもらった懐かしい道


木陰を拾いながら上る





不動峠の1本目をアップで
18分 180W


不動峠をおかわりしようと思っていたが
気が変わって風返し峠へ


尾根道でスポーツカーが事故って燃えていた






枝打ちされた杉林は美しい


そしてこの風景は日本でしか見たことがない


木材をここまで手をかけて作り出す民族は
そうそういるものではないのだ





今回の主な目的は
腰の具合を見ること


ギックリ腰をして以来 全力で40分を超えると
腰が痛んでまともに漕げない


腰に良いと聞けばなんでも試してきたが
少しは良くなっているのか…


上曽峠 12分 284W


数字は伸びなかったが
まずは全力12分では腰痛の発症はなかった




もう少し長い 20分ぐらいの峠もテストしたいと
なんとなく山へ向かったら





なんか見覚えのある道だぞ


ゲゲ!
ここは昔 正ちゃんの取材で走った
距離3km 平均勾配13%
悪名高き十三塚峠ではないか(笑)






後半はずっと20%超え



キツすぎて腰が壊れた
20分 230W


ここで時間切れ
激坂は腰に来るものなので 結局よく分からなかった
次はもう少し普通の坂を走ってみよう(笑)




次の日は五郎練
スタジオ入りなので参加できないと思っていたら
奇跡的に間に合った





昨日の筋肉痛で まともに漕げる気がしなかったが
五郎さんが絶妙に数字を低くしてくれたので
なんとか完遂






春よりも10Wぐらい低いメニューなんだよなあ…



後ろを向いても仕方なし
淡々と仕上げていくのみ
このまま金曜日まで回復させて
また週末頑張ろう



悪くない。

2024年09月03日 21時35分09秒 | 自転車



ヨーロッパに行くと
日本が貧乏国になったのだと思わざるを得ない





ホテルは田舎の2つ星で13,000円以上
地元民しか来ない食堂の定食が3000円
聞けばアルバイトでも1日3万円ぐらい稼げるらしい


かつてアジアの人たちが日本に来て
「物価が高い」と言って羨ましがっていたのは
こんな気分だったのだろうと想像しながら過ごした







帰国して バイクを組み立てたら
バーテープが破れていた





10,000km乗ったからなあ


変速性能が落ちてきたので
チェーンも交換
伸び具合を測っても 全く伸びていなかったのだが
新しくしたら変速性能も戻った





フィリピン以来 相棒となったタイヤ
ピレリのチントゥラート
6,000km走ってるが まだまだ行けそう





帰国してから 空気が微妙に漏れるので
マクハルシーラントをやり直した








2ヶ月ぶりの五郎練


五郎さんが 海外疲れを考えて
メニューを甘めに作ってくれたが
まったく出来る自信がない



前半はなんとかクリアし 90秒290Wのところで
ロングライド部のタキちゃんが
90秒245Wのメニューなのに
276Wでやっていた
なんだか自分が情けなくなって
そこからスイッチが入った


ラストは2分270Wのところを320Wまで上げられた


自転車は本当にメンタルのスポーツだ
「根性」というとバカにされる世の中だが
まず根性がないとお話にならない




トレーニングが終わって バイクを降りたら
両足が攣って動けなくなり
追い込みすぎで気持ち悪くて 吐き気が止まらなかった

悪くはないが 良くもなかったらしい(笑)