自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

次回は青森の旅。

2022年11月26日 23時05分35秒 | チャリダー★
王滝での 猪野さんの表彰台には泣かされた


番組が始まって10年
立ち上げたスタッフの間では
「イノッチが表彰台に乗るまで番組を続ける」
を合言葉にがんばって来たが
いつでもやめられるようになってしまった(笑)



前回の乗鞍
今回の王滝
感動巨編の次にやって来るのは…







五郎さんの旅!


私のいちばん大好きな企画だし
今回は今までの中でも最高の出来になる見通し(まだ完成してない)だが
乗鞍・王滝という感動シリーズの次に並ぶと
こんなにユルくて良いのだろうかと思えてくる…







今回の舞台は 紅葉の青森県
どこを走っても絶景の連続で
出会う人は細やかで 信じられないほどに親切だった


そして 出会った人全員が
聞くだけで頭がくらくらするような
重いものを背負って生きていた



どん底と優しさが同居して
それでいて明るい
青森は そんな魅力的な人ばかりだった







「温泉県」と呼んでも良いくらい
どこへ行っても温泉がある青森
半年にわたって雪に閉ざされる青森で
温泉はどれだけ人の心を救っただろうか


農民たちの心の拠り所だった温泉に
五郎さんはしっとり 大人しく入ってくれたのだろうか(笑)


ちなみに 五郎さんの風呂シーンは
撮ろうとして撮っているわけではなくて
五郎さんが 風呂と聞けば吸い寄せられていくから
毎回出てくるのである(笑)






旅の終わりに ある歌手の歌が頭の中に聞こえてきた
その歌手は「村下孝蔵」
ピュアで 哀愁と優しさに満ちた旅だったのだと思う


「自転車ひとり旅 青森編」
12月3日(土)午後6時〜
@NHK BS1


ぜひ!



ご褒美。

2022年11月20日 20時10分32秒 | おしごと日記
沖縄が終わったら
我慢していたものを食べまくるぞと思っていたが
終わってみると 何にも思い浮かばなかった



チョコレート?
食べたくない
焼きギョーザ?
胃が受け付けない


とりあえずコンビニで
普段は絶対食べないものを購入した





ポテトチップス(笑)


食べると胃腸が荒れて すべての回復が遅れていくので
まったく食べていなかった



期待したほどの味ではなかったが
禁じられたものに手を出すのって やっぱり楽しい(笑)





ご褒美に 旅にでも出たいと思ったが
年内は時間が取れなさそうで
今年はシンゴちゃん家(ち)のドラム缶風呂もお預けだ


何が忙しいのかというと
五郎さんとの旅の最終仕上げに入っている


番組の仕上げというのは 何度も試写を行い
完成度はもちろん 公平性を欠いていないかなど
厳しくチェックするのだが
私はいつも OKをもらった後も
追加の取材をし ナレーションを直し 編集を続ける



仕事とは 自分の人生の時間を売ってお金に変える作業であり
金額に見合った仕事だけをするべきだと よく言われる
金額以上の仕事をするなんて 人生の無駄遣いだと


残念ながら私は 金額で仕事を考えたことがない
1万円だろうが 100万円だろうが
その作品に納得いかなければ意味がない
取材をさせてもらった相手に 喜んでもらいたいし
五郎さんに 林と旅をして良かったと思ってもらいたいし
NHKのBSは 良い番組を作るなあと思ってもらいたい



だからいつも時間も金も無いのだが(笑)




そうそう 沖縄が終わって
存分に徹夜仕事できるようになったこと
これが最大のご褒美かな(笑)

ここ1年を考える。

2022年11月17日 17時41分49秒 | 自転車
沖縄が終わって 4日が経過した


レース直後は こんなキツイこと2度としたくないと思ったし
また1年間 仕事と体力の合間を縫って ギリギリのトレーニングをするのなんて
まっぴらごめんだと思ったが
レースから2日後には食事ができるようになり
4日後には自転車に乗りたくなった


回復するとは 不思議なことだ
この体をもらったことに 深い感謝が湧いてくる



来年も番組が続くかどうかは分からないし
自分が乗鞍や沖縄を走るかどうかは未知数だ
しかし 今シーズンを通して試してきた色々を
つぶさに考察しておくことは 大事な気がした





【パワートレーニング】

去年の12月から 秘密のコーチの特訓を受けてきた
今年めざして来たのは パワーの上限を上げることではなく
横方向 長時間への耐性だ


やって来たのは 大嫌いな10分走
それも全力ではなく SST(全力の9割ほど)だった
自分の場合は 10分260W
これを週に10本ぐらいやり続けてきた
得意な1分〜2分はほとんどやらなかった


沖縄当日のFTPは285W(体重の5.1倍)
2019年が281Wなので ほとんど変わらない
だが レースでは予想以上に高強度の長時間に耐えられた


明らかに長距離耐性が上がっていた


確かに数値を上げるよりも
ロードレースを走る上で かなり有効だった





【腹筋】

1年間欠かさず 寝る前に1分の腹筋をやった
これは効果絶大だった
以前は1時間を超えると体幹に力が入らず
パワーも一気に落ちて行ったが
今年の沖縄は最終盤まで体幹をしっかり使えた


夜 ふとんに仰向けになって
自転車のフォームを1分間維持する
腹筋がキュンキュンいいます(笑)
ぜひやってみてください





【機材】

沖縄を前にして 不安になった私は
もっとエアロなフレームが欲しかった(笑)
欲しいフレームがなくて諦めたが
結果的にこれは不要だった


沖縄に参戦した機材は
ピナレロ F10ディスク&ZIPP353だったが
下りでは他の選手たちより速かった


F10のエアロ性能は 感覚的にはターマックSL7と同等で
ピナレロFやS-WORKSベンジと比べたら明らかに低いが
ZIPP353のエアロ性能がかなり良かったようだ
フレームのエアロ性能よりも ホイールの性能の方が
影響が大きいのかもしれない


ちなみに 沖縄ではいたタイヤ「アジリスト」は
雨の路面ではツルツルだった

沖縄では 何十人もコケた人を見かけたが
全員の履いているタイヤを調べてみたら 面白いのになあ…
バイクラさん どうかアンケートとって
統計を出してくれないかしら?






【コンディショニング】

今シーズンは 週に2日の休養を守った
45歳という年齢と 睡眠が少ない自分にとって
これはかなり有効だった


トレーニングのパワーをもとにした数値で管理すると
どうしても休養による数値の低下を気にしてしまうが
体の調子は間違いなく数値だけでは測れないと分かった


例えば レースが終わって灰になり
まる4日間ひたすら休養を要したが
今朝自転車に乗ってみたら パワーの数値はかなり良かった
体の調子は 数日で失われるものではなかった


レース当日にピークを合わせようとするあまり
神経質になりすぎて 直前にひいた風邪を恨んだものだが
もっとアバウトで良さそうだ





【水泳】

実は今シーズン プールに通っていた

娘をスイミングスクールに送迎する際に
30年ぶりに泳いでみたら これがかなり良かった


泳いだ距離は 1回で400m
休憩を入れて15分ぐらいで終わる
特に良かったのは クロールと背泳で肩をぐるぐる回す動き
「肩ってこんなに回るんだっけ?」と思うほど
水の中でぐるぐる回すと肩甲骨の動きが良くなって
バイクの上でも体幹をうまく使えるように感じた


ちなみにバタフライは 腰への負担が大きいので
オススメしません


気分転換にもなるし これは来シーズンも続けていきたい






さて
長くなるのでこんへんで終わるとして
来シーズンはどうしようか…


実は ある人体実験を始めようかと思っています


何をするのかは まだ言いません
薬物とかではないし
自分の体なのでご心配なく



劇的に強くなっちゃったらどうしよう(笑)

ツールドおきなわ2022。

2022年11月14日 10時13分37秒 | 自転車
木曜日に沖縄入りした





コンディション調整も兼ねてコースを試走する


全員が過去最高の仕上がり
パワーの数値も常人離れしている


自分はというと 11月に入って体調を崩し
仕事の忙しさも相まって パワーが全く出ず
なんとか普通ぐらいには戻ってほしいと祈りながら毎日を過ごしてきた





みんな良い顔をしている中で
私だけが冴えない
調子が良い日は 最低心拍が40まで下がるが
ここのところ45前後と 最悪に近い


レースのことを考えると 心配しか生まれないので
撮影のことだけを考えるようにした
そう 私は選手である前にディレクターなのだ(笑)



沖縄210kmは バケモノ揃いだ
どれだけ凄いかは ニセコクラシックで絶望感に似た一撃を喰らっている
どうしたら彼らに一矢報いることができるか?
五郎さんとレースのシミュレーションをして
作戦を練り続けた




レース当日 3時半起床
5時半に会場入り
私の仕事は スタート前の男子部員たちの様子を撮影し
スタート直前にオンボードカメラを回すこと
そしてレース中 自分のオンボードカメラで集団内の様子を撮ること


だが 集団についていける自信はまったく無い(笑)



7時27分 レーススタート



210km 獲得標高は3000m近い
自分にとっての勝負どころは 2度のフンガワの上りだ
20分近い上りを 2度にわたって
あのバケモノたちについていけるか…



雨の中を進む集団は200人
並ぶのに手間取って 最後尾近くでスタート
前で起こる落車に巻き込まれないために
隙を見ては前へ上がる
そしてできるだけ省エネで走るために
ブレーキをかけずに走ることを心がける
目の前の人だけを見るのではなく
10列ぐらい先まで見て 本当にブレーキが必要かどうかを見定める


集団内の男子部にできるだけ近づき
いろいろと撮影した


集団のスピードは時速45キロほどだが
集団内にいるとパワーは200wも出ていない
70km地点の1度目のフンガワまで1時間半
TSS60ほどで辿り着く
(1時間全力で走るとTSS100)


そして問題のフンガワ1発目
18分13秒 280W(5倍)
ギリギリ集団内でクリアできた



路面の濡れた下りでは
コーナーごとに落車した人が倒れていた
助けが必要そうな人もいなかったので
落ち着いて安全に下った



100km地点 奥の上りも5倍ほどだったので
なんとかクリア


海沿いの平坦区間で 男子部メンバーとして少し働いた
初めて男子部の役に立てたかな(笑)



120km地点から始まる 2度目のフンガワは
やっぱりダメで
5km地点で集団から千切れてしまった


それでも19分ほどで上れたので
強くなったんだなあと 嬉しかった



疲れてはいるが 致命的なダメージでは無かったので
このまま行けば それほど遅れずにゴールできそうだと思っていたら
そう簡単ではなかった


このタイミングで シフトレバーの右が動かなくなり
まさかのアウターローのシングルギヤに(笑)
平坦でクルクル軽いギヤを回していたら
せっかく坂で千切った人たちにも どんどん抜かれてしまった


右レバーのボタンをポチポチポチポチ
ひたすら押して
「頼む! 動いてくれ!」と祈り続ける
バックトゥーザフューチャーのマーティーが
エンジンのかからないデロリアンのキーを
ひたすら回し続けるシーンを思い出した(笑)




10分ほどしたら 突然ギヤが復活
目の前にいた集団にジョイン
596番のアルカンシェルみたいな尾崎さん
432番のスバルジャージの加賀さん
556番の五郎さんの弟子のマー君
一緒に走れて楽しかったです


楽しかったのも束の間
150km地点で脚が攣り始め 集団から脱落
さらに175km地点で急に気持ち悪くなり
100wでしか走れなくなった
命の危険を感じる気持ち悪さ
これが210kmのロードレースなのだ
体力だけではなく 補給やエネルギー循環など
いろんな要素を持ち合わせていないと 走れない競技


この体験は 必ず役に立つだろうと思いたかったが
あまりに辛すぎて ただただ自転車から早く降りたいと思いながら
最後の羽地の坂を上った
ゴールは苦しみからの解放でしかなかった(笑)


5時間45分 52位(トップから30分遅れ)





男子部がどう戦い
どんな結末を迎えたかは
番組でお見せするので どうぞお楽しみに



衰弱しすぎて 体が何も受け付けなかった
ゴールから6時間たって ようやくおにぎりを1つ食べた





食べなければ死ぬと思って 無理やり押し込んだ




秘密のコーチが 無事にゴールしたことを喜んでくれた
コーチには感謝しかない
おかげで 強くなれたし いろんなことを学ぶことができた

自分はまだまだ 知らないことが多すぎる
しかし たった1度のレースでも 全力で向き合うと
たくさんのことを知ることができる
自分はもう少し 全力で生きていたいと思った





さて ようやく1年間のレースが終わり
ずっと我慢してきた 焼きギョーザを山ほど食べようと思ったが
しばらくは お粥しか入らなそうだ…

機材チェック。

2022年11月07日 08時32分56秒 | 自転車



沖縄まで1週間
最終的な機材チェックのため
太平山へ向かう


特にチェックしたいのは
伊織オススメのタイヤ「アジリスト」
登坂と下り坂で攻めてみたい





今月に入って 微妙にカゼっぽさが続いている
やはり自分には1500kmはオーバーワークだったな(笑)


心拍計をつけ始めて
体調が良い時は 朝の心拍が40まで下がるが
疲れが溜まっていると 46までしか下がらない


今朝は43 悪くはないが
力が入らない感じがする





まずは周辺をゆっくりと周回
ダルいのでサイクリングだけにしようかと迷うが
覚悟を決めて いつものタイムアタックへ



自己ベストは7分54秒 324W
どかーんと7分40秒ぐらいで走りたいところだが
今日の体調では無理だろうな…


せめて8分は切りたい
たまには頑張ったご褒美が欲しいのだ




息を整え スタート
パワー計を見ずに走る
平坦区間の終わり 中間地点のヘアピンで4分16秒
294w…

ベストの10秒落ち
やはり今日はダメか


後半は平均8%の激坂
平均ワットを上げていく
心拍が170を超える


路面が悪い区間
なるべく振動が少ないラインを縫うように走る
こういう区間で ロスが大きくなるダンシングはしない
これだけで10秒近くタイムが変わってくる



よだれと鼻水まみれでゴール




8分00秒 314W(5.5倍)


最大心拍 まさかの188(笑)


自分の心臓 まだまだ働けるじゃん
これが今日のご褒美ということにしよう





重さ700gのツールボックスを置いてくれば
8分切れたな…





その後 あまりに天気が良いので
葛生までサイクリング


佐野市のサイクリングイベントで
自転車だらけだった






葛生に来た時にだけ許される
揚げ物「イモフライ」
1本110円
絶品です






アジリストは大変よかった
転がり感はとても軽いし
バイクを倒して走るコーナーなど
サイド側のグリップが高く作られているのだろうか
下りの安心感が素晴らしかった


耐パンク性能は未知数だが
沖縄はこれで行こうと思う



その先も使い続けるかは迷うところ
私はホビーレーサーなので 性能だけで機材は選ばない
見かけが気にいるかどうかは 最上級の問題なのだが


デザインが変わることを切望します…





10月の走行距離。

2022年11月01日 21時45分53秒 | 自転車
10月の走行距離は
1502kmでした





30日の時点で1419km
人生初の1500kmに届きたくて
31日に遠回り通勤でアラサイへ



先日のTSS360ライドの疲れが取れないので
緩めに走る


タイヤはパナレーサーのアジリスト
最初はグリップが高くてネチネチした走行感だったが
しばらく走ると 氷の上を滑るような感触になった
グリップが弱いわけではなさそうだが
あまりにツルツル軽いので 不思議な感覚だ


気になるのはハンドリング
グリップが強いからなのか?
ハンドルが左右に振れやすく感じる
今週末に 栃木の太平山にでも行って
登坂と下り坂を試してみようと思う




秋の乾いた匂いを楽しんでいると
前方からすさまじいオーラを放った人が走ってきた


走る人は皆 長袖ジャージ
自分も帰りが深夜になるので冬装備
でも前から来るのは 半袖半パンのレースウェア


自転車乗りは フォームや筋肉を見ると
速さが分かってしまう
前から来るのは 遠目にもかなり速そうだ



すれ違いざま
度肝を抜かれた


ユキヤじゃないか!




すぐにターンして追いかける
すでにユキヤは100m前方
これがなかなか追いつかない(笑)
今日は絶対に上げないと決めていたのに
全力で2分走





やっと追いつき しばらくおしゃべり
ペダリングが本当に美しい



ハンドルのレバーを内側に曲げて
エアロフォームをとるのが流行っているが
ユキヤは絶対にやらないという


何故かと聞いたら
こう答えた
「なんで僕がエアロフォームで走るんですか?
 できるだけ風を受けて エースを楽させるのが仕事なのに」



感服だ




もっと一緒に走りたかったが
早々に再会を約してお別れする
だって 着いて行ったら回復にならん(笑)






帰り道も皇居周回をして 通勤で83km走った




自分にとって1ヶ月1500km走るのは
かなりハードルが高かったが
ちょっと嬉しかった


でも 走ってみて
無理に距離を伸ばす必要はないと分かった(笑)