自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

乗鞍本番2018。

2018年08月26日 20時49分20秒 | 自転車
土曜日
仕事を終えて、乗鞍へ向かう
24時20分に自宅を出発
乗鞍までの距離 262km


徹夜には慣れている
50時間ぐらいは普通に起きていられる
でも 車の運転は別
どんなに睡眠をとっていても すぐに眠くなってしまうのだ


不安を抱えて首都高から中央道へ
ひたすらガムを噛み続ける


出発して4時間
なんとか無事に乗鞍観光センターに到着
出演者たちが来るまで1時間あるので
あとから来るスタッフに寝てる旨をメールし
急いで仮眠
すると 15分後
「着きました!」という電話で起こされる
もう少し寝ていたいからメールしたのに…






台風一過で3年連続のフルコース
頂上付近は風強め



走るかどうか 迷っていた
寝ずに走るとタイムがどうなるかは
なんども経験して知っているから


出発前の体重 56.2kg
去年よりさらに1kg絞れている
パワーも格段に上がっている
体を仕上げるために いろんなものをガマンして来た
だからこそ 中途半端なタイムを出すぐらいなら
走りたくなかった



見ると 五郎さんがいた
全身傷だらけだ
「もう走れるんですか?」と聞くと
「走れるわけないじゃないですか」という
2度の落車にギックリ腰
体のバランスはガタガタで
まともに1時間以上漕げないのだという


なぜ走るのか?と聞くと
「走らなくなったら 自分の夢が終わってしまう」
そう答えた
40を過ぎて 体はボロボロなのに
この先に まだ見果てぬ夢があって
そこに向かって走り続けている
ひょっとしたら 無理かもしれないけれど
夢に向かって走っていないと 生きていることにはならないのだという


ちょっと寝不足なくらいで 出ようか迷った自分が恥ずかしい
全力で走ることに決めた






他の出演者のスタートを撮影してたら
自分のクラスに並ぶのが遅くなり
最後尾でスタート


私のクラス(40代前半)の参加者は約500人
去年はド先頭からスタートしたので
脚のあるグループと一緒に走れて
1時間13分
今年は…周囲には同じくらいの脚の人は見当たらない
ひたすら「右通りま〜す!」を連呼しながら
追い抜いていく


走り始めてすぐ
嫌なことに気づかされた
脚が重いのだ
特に太ももの裏側 ハムストリングスの元気がない

ハムちゃんの疲労が抜けてないのは
徹夜特有の症状だ
260Wキープで行きたいのに250Wキープがやっと
それでも 最後まで250Wキープできれば
目標の1時間05分に近いタイムは出るだろう
とにかく集中する


第1チェックポイント 三本滝(7km)
19分10秒
去年より40秒短縮



8km地点
ようやく脚の合いそうな人を見つけて声をかける
「一緒に行きましょう!」
そこからは先頭交代を繰り返しながら
「右通りま〜す!」を連呼
しかし2kmほどで 気付いたらその人は千切れて
いなくなっていた
再び一人旅


250Wキープがキツい
気がつくとパワーが落ちて来るのを奮い立たせる
こういうときはどうするか?
とにかく無駄を省き ペダリングに集中する
丁寧に 丁寧に
上げる脚をしっかり上げて
踏み込む足は 12時からスッと力をフェードインして
4時ごろからフェードアウトさせる



知っているチームの人がいると
声をかける
「クエストさん頑張って!」
「スカイベリーさん頑張りましょう!」
帰って来る声が 息も絶え絶えだった(笑)
みんな限界ギリギリで頑張っているのだ
知らない者同士だけれど 今は同じ目標を目指す仲間だ



12km地点
前方で何やら騒いでる人がいる
大声で何かを叫び続けているのだ
こんなレース中に いったい何事かと思ったら
よく聞くと私の名前を叫んでいるではないか
「Dスケ〜! 行け〜!」

目を凝らして見ると うじきさんだった(笑)
ヒルクライム初出場のうじきさん
後ろにいる私にどうやって気付いたのだろうか
「Dスケ〜! 頑張れ〜!」を連呼する


「よく気づきましたね!」
「おおDスケ〜!! 行け〜!!! おわ、スゲー速ぇな〜!!」


この人は 何事も全力の人だが
応援も超全力だった(笑)
涙が出そうだった

私が抜いた後も 周りの選手たちに
速い速い あいつはディレクターなのに…とかなんとか
ずっと話しかけていた
なんというバイタリティ…
あんな元気な還暦になりたいものだ



うじきさんの応援をもらって
気持ちのスイッチがもう一段入った
ドリンクを飲むと呼吸が止まるので ドリンクを捨てた
そしてよだれを拭くことをやめた
出るもの出っぱなし
1ミリも体力を無駄にしたくない



第2チェックポイント 位が原(15km)
49分50秒
ベストより2分速い
しかしやはり 1時間05分は絶望的
なんとか1時間10分は切りたい
そのためには 一度でも気が緩んだらアウトだ
パワーは相変わらず出ないので ペダリングに集中し続ける



ここからの5kmがとにかく長い
標高2000mを超えて 空気は薄いし
勾配も結構ある
ゴールが見えるのに 近づいてこない
おまけに下山が始まって 右車線が走れなくなり
追い越しがしにくくなる

「右通りま〜す!」

何人抜いただろうか
相変わらずの一人旅
時たま 後ろからスタートしたクラスの猛者が抜いていくので
数秒だけ後ろに着かせてもらうが
また一人旅


あとで聞いたことだが
この辺で坂バカ女子部の佐藤綾衣を抜いたらしい
あの目立つウェアが目に入らないほど
ペダリングに集中していたということか…



残雪の4号カーブを曲がる
パワーが出ない
なんとか230Wをキープする



「Dさん ラスト!!」
下山の選手たちの中にいた文平くんだ
文ちゃん あんな大声出たのか というくらい
大きな声で応援してくれた


フルもがきでゴール!




1時間09分56秒
自己ベストを3分17秒だけ更新
29位/491人




ただただ悔しい
1時間05分を出すために 1年間トレーニングして来たし
今年は仕事が不規則で ウェイトを絞るのが大変だった
でも 全力でやり遂げたので 強烈に清々しい

そしてまた 来年も来る理由が出来てしまった





頂上で 恒例の同窓会
今年は風が強くて タイムが出なかった人が多かった
みんなで悔しそうにしていたのが おかしかった





GOKISOのブースにホイールを持っていき
メンテナンス
かっこいいリムのホイールがあって
何かと聞いたら GOKISOが1から作ったオリジナルのリムだという


すごい ついにリムまで作ってしまった
重い重いとバカにされ 相手にされなかった時代を超えて
ついにどのメーカーも諦めて来た「国産リム」を作ってしまった
その夢を実現するパワーに脱帽だ

ディスクブレーキ仕様のホイールと合わせて
発売開始が待ち遠しい






大人になってから 全力で何かをする
という機会は少ない
坂を登るという 無駄なことを全力でやり遂げて
みんな最高の笑顔だった



一緒に走ってくださった皆さん
ありがとうございました
またどこかの坂で 全力でお会いしましょう★



今年も! 全日本選手権特集

2018年08月22日 01時42分19秒 | チャリダー★



今年も気合を入れて取材しました
そして全力で編集をしました
(まだ編集終わってないけど)

今年は50分の特番です!


「チャリダー 全日本選手権特集2018」
8月25日(土)夜6時〜(50分)


島根の益田で ただ朝練してたわけではないんですよ(笑)


今年も注目選手にみっちりインタビューさせていただきました
そしてなんと その注目選手たちが全日本のレース後に…
続きはぜひ オンエアで


乗鞍を走る方は 前日の気合入れにもってこいですよ★








AACAカップ 第8戦。

2018年08月13日 20時27分21秒 | 自転車



ロードレース男子部の放送第1回で参戦した
岐阜と愛知の県境近くで行われた「AACAカップ」に行ってきた


正直言って 完走する自信がなかった
体調は低空飛行でパワーは出ないし
気づけば筋肉がガチガチに固まっていて
慌ててその辺のほぐし屋さんに駆け込んだ


とにかく臀部と太腿を揉んでもらうと
あまりの痛さに悶絶
よほどDNSしようかと思ったが
このままだと幽霊部員になってしまうので
とにかくスタートして行けるとこまで走ろうと思い
名古屋に向かった



世間はお盆やすみ
午後のレースに出るのに朝出発は危険と判断し
前日の深夜11時に出発
しかし途中 交通事故6件で合計100kmの渋滞に遭い
レース会場到着は…レース2時間前の12時
おそるべしお盆やすみ






伊織くんが心配して出迎えてくれた






タヌキ(日本穴熊)落車の2ヶ月後にまた落車した五郎監督
すっかり落ち込んで テンション低め
だが私としては 五郎監督の采配を受けられるチャンスなのだ

前回 2月のレースでは
5km x 8周のレースのうち2周目で男子部とはぐれて
集団の後ろの方にしかいられず
5周目で脱落
這々の体で完走だったため 五郎監督の采配は受けられなかった
一体今回のレースで 五郎監督はどんな展開を作るのだろうか





男子部のみんな とても絞れている
体重は冬に比べて5〜7kg軽くなってる
でもきっと 他の選手たちも調子は上がっていると思う







周辺の気温は39度
最上位クラスの1−1は あまりの暑さのため
70名出走して完走4名だった
暑いので1−2クラスの参加者が少ないことを期待したが
なんと70名
見たことあるジャージばかり
こんな奴らと走るのか…


日焼け具合と脚の太さで
どう見たって格上ばかり
その中で私はどう走れば良いのか
とにかくいろいろと 実戦の中で試してみよう
そしてうまく体力をセーブして生き残れるか
さらにエースのシュガーのために何ができるか






定刻通り レーススタート
風の音 タイヤの接地音が徐々に大きくなる


緊張する


おっといけない 固くなったらレースが終わる
ハンドルを握りながら肘をフワフワと動かし 力を抜く


リアルスタートの旗が振られて
一気にスピードが上がる
400W 暑い

おや 苦しくない
思いのほか走れそうだ




五郎さんがスルスルと前へ上がっていく
前の人の肩に手を当てて柔らかく右に押す
押された人は 右にスペースがあるにもかかわらず
五郎さんの手を「何しやがる!」という具合にグイと押しのけた
五郎さんはそれをするりとよけて 前に出て行った


あんなこと 五郎さんにしかできねえよ…


2km地点
道幅が広くなった
前に出るチャンスだが 誰も出ていかない
この先すぐに狭くなるのだろうか?
わからないので大人しくしていると 右から「Dさん!」と声をかけられる
伊織くんだ
右のスペースを一気に前に上がっていく
すかさず後ろに着いて 私も一気に最前列まで出た



最初のUターン
落車して以降 Uターンが怖かった
怖かったので 一生懸命コーナーの練習をした
左右の重心移動だけではなく、前後輪への荷重移動によって
グリップが変わることを学んだ
前輪の荷重と地面とのグリップを感じながらクリアする
まずまず遅れずに回れた




ターンの後は 決まってアタックがかかる
がむしゃらにアタックしていると 私の少ない脚はすぐ無くなるので
落ち着いてアタックに対応する
数人が抜いていくが 焦らずパワーを抑えることにする


前を見ると逃げができている
2名
私は参加者の顔ぶれをほとんど知らないので
その2名が強い選手かどうか分からない
潰すべきか 放っておくべきか
迷っていると 先頭交代で私が先頭に出てしまった
後ろを見ると デストラという強豪チームの選手だ
この人は速そうだ 頼ってみよう
ちょっと踏んで前に追いつくそぶりを見せたら 着いてきたので
割と早めに交代を促す
どうやらいい人で そのまま一本引きで追いかけて行って
逃げる2人を捕まえてくれた


あの逃げを潰す意味があったのかどうか
デストラの選手に脚を使わせることが良かったのかどうか
考えながら しばらく集団の中程で脚を休める



集団の中程にいると だいたい220Wほど
しかし風を受けないので暑い
ボトルの水をかぶると すでにお湯だった



チームの誰かは先頭交代に入ってないと
勝ったとしてもセコいチームになってしまうので
なるべく先頭交代に加わる
我々アシストが加わっていないと
真面目なシュガーは先頭交代に加わってしまう
シュガーは真面目なので きっちり長く先頭を引いてしまい
いつも最後に脚が無くなる
アシストがそばにいることで それが防げる
私は脚はないけれど せめてそれぐらいはアシストしたい



4周目 前から男子部ジャージの選手が降ってきた

五郎さんだ


落車で痛めた膝がまだ治っていないのだろう
五郎さんの指示を一言ももらわないうちに
いなくなってしまった…


果てしない心細さに襲われる
司令塔がいない中
果たして自分で考えて走りきれるだろうか?




5周目に入った直後
「落車ー!」という声が聞こえる
見ると前方でコースの外側で立ち上がる小柄な姿

文平くんだ

「文平大丈夫か!?」と叫びながら見ると
自力で立ち上がっていたので
後は五郎監督がやってくれるだろうと レースを続行する


弱った
3人になっちまった…
全員いれば 私がリタイアしても戦力ダウンにはならないが
3人となると責任重大
結構脚はなくなりつつあるのに…



最初のUターンを回ると
いつもよりアタックの勢いが強い
これは強力なメンバーによる逃げが発生したに違いない
見ると3人ほど逃げてる中に シュガーの姿がある
逃げる3人との距離は30mほど
ブリッジかけられれば良いが 今の脚ではブリッジどころか
大勢を引き連れて シュガーの逃げを潰しかねない
集団の前方にいて 逃げを潰そうとする選手をチェックする




しまった
コーナーを曲がったら 数名がブリッジ(前に追いつくためにスピードを上げること)のために飛び出していた
3m 5m と開いていく
自分が単独で追いつける速さではない
このままでは逃げるシュガーにライバル数名が合流してしまう


集団に残された選手はみんなキツそうだ
ブリッジに乗れなくて心が折れた と表情が言っていた
するとその中に  どこかで見た選手がいた


木島平の放送で 伊織くんが「前の9番敵やぞ!」と言ってた
あの「フィッツの9番」ではないか
1人だけ余裕そうに走っているのに
ブリッジの選手たちを追わない
しかも挙動不審にキョロキョロしている


ははあ ブリッジの選手が十分にこの集団から離れて
余計な選手を引き連れていないことを見極めてから
一気に飛び乗るつもりだな


ブリッジの選手たちが10mほど離れたところで
フィッツの9番がもう一度キョロキョロした
そして一気に飛び出す


さすがフィッツの9番(この日のナンバーは違ったけど)
素晴らしいパワーで前を追う
800W
そして10秒ほどモガいて 後ろを見た
私が着いてきたのを見て驚いて 2度見した
スッキリした(笑)



フィッツの9番のおかげで 後ろを引き連れずに先頭に合流するも
その後のアタックで再び千切れた
もう終わりだと思ったら 突然KINANの雨乞選手(プロ)が参戦してきて
後ろからロケットのように抜いて行った
これに飛び乗るしかない! と後ろに着く
ものすごいスピード 見るとパワーは400W
雨乞選手は500Wぐらいで引いているのだろう
後ろはあっという間に千切れていなくなった
これが本物のブリッジか…



突然の救世主のおかげで 再び先頭集団に復帰
ここで後ろに取り残されたメンバーは その後も追いかけて来ず
全員リタイアとなった



なんとか先頭集団のままゴールしたかったが
ラスト8周目でペースが上がり またもやちぎれた
今度こそ終わりかと思ったら 誰かが私の背中を「トン」と叩いた

伊織くんだ

「着いてきてください」と耳打ちして 抜き去っていく
私は飛び乗る
伊織くんの背中が大きい
私が300Wということは 伊織くんは350Wは出ていると思う
まさにバケモノ うまく走ればどんなレースだって勝てるだろう
私にあの脚があればなあ
来年には「あの脚」になれるように鍛えていこう



結局 ラスト2kmほどでさらにペースが上がり
私は再度千切れた
300m先でゴールスプリントするシュガーが見えた
最後は伸び切らず シュガー3位
私は流しながらゴールし16位
完走20人のサバイバルレースだった






距離:42km
時間:1時間06分
平均パワー:228W
NP:258W
TSS:110




さて ここからが大事
このレース どうするのが正解だったか
考えたが 私の脚にできることは見つからなかった
あの脚の太いライバルたちを置き去りにして逃げを作る脚はないし
常にシュガーの前にいて風除けになり続ける力もない


五郎監督に聞いたら こう答えた
「何にもしないのが正解だったかもね」

暑さとペースの速さによって
1周回平均6人がポロポロと脱落していた
もちろんそれはペースの上下の影響はあるけど
コーナーごとに自然発生するペースの上げ下げだけで 人数は絞れたのではないか
だとしたら脚をできる限り温存してスプリント勝負した方が
シュガーは勝てたのかもしれない




とにかく ミスも無駄もあったし
自分のヘタレ加減に気付かされたが
とてつもなく楽しかった
やはり最後まで男子部メンバーと絡めたし
勝負の匂いを嗅ぐことができた
強くなったのだ と思えて
涙が出るほど嬉しかった



1−2クラスに参加された皆さん
ありがとうございました
私にとって貴重なレース経験を積ませていただきました
そして何より皆さんとのレースは面白かった
またぜひどこかでご一緒しましょう★





ショック!

2018年08月08日 18時43分52秒 | 自転車
今年の第1目標である乗鞍に向けて
トレーニングを続けています




木曜日
たった20kmだけど鬼のようにキツかった






金曜日
吐き気が止まらないほどキツかった







土曜日
パワーは低いけど
ケイデンス(1分間のペダル回転数)を100キープで
腸腰筋が痛い






日曜日
筋肉痛が次の日の夜までに治らなかった





月曜日
世界トップチームのひとつ、ディメンションデータの監修による
「ズイフトアカデミー」というトレーニングに参加


画面左にあるメニューを見てびっくり
キツすぎる(笑)
ローラーで4分290Wということは
実走でいうと4分320Wぐらいになる
それを2本連続
さらに仕上げに1分300Wを4連続


ズイフトでは、きついメニューで追い込むと
画面もザラザラになってくるのですが





ザラザラになりっ放し
鬼のようにキツかった






5日間連続でハードなメニューを続けると
睡眠を取ってもフラフラする

でも 乗鞍前に追い込むなら今週が勝負なので
もう少し頑張ることにする







火曜日


死んだ…




ダルさが取れず
水曜日はさすがに休養しようかと思っていた矢先
不幸なお知らせが届く
8月25日は深夜まで仕事が入るというお知らせだ


つまり 乗鞍に前日入りができなくなった
仕事を終えて そのまま寝ずに
車を運転して乗鞍に入ることになりそうだ



ショック!
体も順調に絞ってきたのに…(涙)

いや〜どうすりゃいいんだこりゃ★

7月の走行距離。

2018年08月02日 20時53分49秒 | 自転車



7月は試練でした


忙しい上に体調を崩して
絶対1000キロなんて行かないと思ってましたが…


1001kmでした(笑)



乗鞍1ヶ月前に乗り込めないと
厳しいな〜と思っていましたが
なんとかギリギリ最低限はやれたかなと



25日の時点で661kmで
1000km達成は 月末のロケ&ロケハンにかかっていた

ロケで距離を稼ぐのは ロングライドイベントでもない限り
かなり難しい
ヒルクライムに出ても 強度は高いので良いトレーニングにはなりますが
距離は長くても20kmぐらい
こりゃ今月は1000kmは無理だと諦めモードで九州へ



最初の関門は「椿ヶ鼻ヒルクライム」
距離は13.6km
距離は全く稼げませんが ロケなので仕方なし


平均勾配は5%
しかしこの平均勾配が曲者だった





今回 私はプロデューサーの立場で
おっとり刀で九州入りしていたので
このコースの研究を全くできていなかった


慌てて周りの人たちにコース情報を聞いて回る


「中盤に平坦区間がある」
「後半3kmは15%超えの激坂」

とのこと。
なるほど 中盤の平坦区間を集団でクリアできれば
タイムが出やすいというわけか

そして最後の3kmの激坂区間のために
軽めのギヤを装着しておく必要があるが
幸いスプロケは11−30だったのでOKだろう





出演者との撮影が終わり いよいよスタートだ


いろんな思いが交錯する
今月は全くパワーが出ない月だった
ここに来る2日前に ある坂を走ったけれど
20分の最大パワーは240Wだった
去年のパワーより低くてガッカリした
昨日は1日 自転車にほとんど触れずに
とにかく睡眠をとり
そして今日が本番

全く自信がない






誰かが声をかけて来た
見れば 去年の山口ロケで出会った村田さん
けっこう体を絞って来てる
同年代のライバル出現か…
負けられねえ…
聞けば2度目の出場という
コースを知っているぶん あちらに利があるな…





私の出場する実業団クラスは
出走順がいちばん最後
E2とE3の混走で 40名ほど

心配だった気温は 曇天のためさほどでもなく
頭にかける冷水をボトル半分に減らす


さて どうなるか…



レーススタート!
どこのレースにももれなく スタートからパワーが一気に上がる
320W

このまま付いて行くと 5分ほどでオールアウトしてしまう
しかし 中盤の平坦区間までついていきたい
心の中で葛藤する
最初の坂が終わり 勾配が緩くなる
集団のスピードが上がり ドラフティング(風よけ)の効果が出る
270W
これならしばらく着いていける


しかしすぐにまた勾配がキツくなる
310W
このままでは あと3分でオールアウト
勾配は7%ほどで 一向に緩くならない
パワーは310Wのまま
あと2分
あと1分
千切れようかと迷った時に 勾配が緩くなる
再び集団のスピードが上がり ドラフティングの効果でパワーは下がる
270W


スタートから2km
次に勾配がきつくなったら千切れることになる
さもなければ オールアウトが待っている
回復させようにも 270Wでは回復させられない


いよいよ勾配がきつくなって来た
集団のスピードが下がり ドラフティング効果が薄れて
パワーメーターの数値が上がる
300W
苦しさは…思ったほどではないが
数値からいうと 私はもう限界のはずだ
あと少し頑張ってしまうと オールアウトしてしまうだろう


私はスルッとパワーを落とし
集団からひとり 遅れた
260W
私の調子が良ければ 最後までいけるであろう数値まで落とす


徐々に集団が遠ざかって行く…



と そこに
信じられない景色が目に入って来た



トンネルだ!



つまり 平坦区間が始まる ということだ



しょえ〜
なんてこった
あと100m着いていけば そのまま集団で平坦区間を走れたのに


30mほど前にある集団に再度追いつこうと試みるも
平坦路に突入した集団は どんどんスピードを上げて行く
320Wで漕いでも 集団は遠のいて行く


あそこにいれば 250Wで済んだのに…
私はここで320Wで走っているのに 追いつきもしない



スタコラ遠のいていく集団
諦めてマイペースで漕ぎ続けるしかない私


激坂区間で 集団からこぼれて来た選手たちを
数人だけ追い抜いたけれども


記録 41分43秒
平均268W
19位/25人

年代別クラスでいうと
44人中10位でこれまた撃沈
パワーの割にタイムが良くないのは
集団の力を使えなかったからだろう



こんなに悔しいレースは初めてだった
悔しすぎた


救いは パワーが268Wだったこと
低迷していたパワーが ようやく復活して来たのか…






ゴール後に 大分特産の美味しいスイカと 桃をいただいた

めちゃくちゃ甘くて美味しかった
萎れた心にしみました




アップで4km レースで13km 下山で13km
この日の走行距離は30km…




その後 南へ移動

迷走台風の12号が 共にやって来て 停滞した(笑)







あと2日
1000km達成のためには 朝練しかない


撮影開始の2時間前に 台風の中 朝練に出かけた
出演者が窓から「どこへ行くんや?」と見ていたらしい

コンビニで朝食
たくさんの客でごった返している
その客のほとんどは 震災の復旧に携わるガテン系



阿蘇パノラマラインへと向かう
下野の交差点から草千里まで 上り平均勾配6.1%
距離13.2kmをタイムトライアルするのが
今朝のメニュー


だが…





なぜか道がだんだん細くなっていく





ここで初めて気付く
道を間違ったようだ…

しかも大雨が降ってきた



引き返すのも悔しいし
びしょ濡れになってしまったら 腹が決まった
誰もいない砂利道を そのまま突き進む
台風の影響で風もすごい
聞こえるのは 草木がガサガサいう音だけ
めちゃくちゃ心細い


たった3kmに15分もかかってしまった
舗装路に出た時の喜びは
「この喜びのために自転車に乗っている」と言いたいぐらい
何ものにも代えがたい






ようやく下野の交差点にたどり着き スタート


暴風雨だけど 阿蘇は阿蘇
美しい景色の中を
250Wほどで漕ぎ続ける
強風に前輪を持っていかれる
そのたびに「おおお〜ウ!」という叫びが
誰もいない森に消えて行く


11km地点で スタッフの車両に追い越される


とりあえず 草千里のレストハウスで朝練終了
ヒルクライムは42分 244W
やっぱり1人で走っていても数字は出ない





雨がやんだので 濡れたウェアを干させてもらう




半乾きのところで 仕事開始の時間


空には秋を知らせるかのような
トンボの群れ


その後も スタッフの食事時間に2分走(340W)を3本とか
撮影終了後の移動で5分走(300W)など
必死に距離を稼いだ
そんなこんなで なんとか今年2度目の1000km突破


乗鞍まであと 3週間です