自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

師匠。

2020年10月31日 01時54分15秒 | 自転車
チャリダーのチーフカメラマンの平林くんと
たまたま道で会って 喋りながら歩いた


師匠はいますか と聞かれて
何人かの名前をあげた

常に自分のやりたい企画を考えて
企画が通らない段階から取材を始めているKさんとか
インタビューの際に「見事なほど喋らない」姿を見せてくれた
素晴らしいインタビュアーとして知られるIさんとか
その多くが「背中を見る」という作業だったけれども
今も私の地肉となって 息づいているし
その恩は生涯忘れられないものだ



平林くんが「Dさんを師匠とする人は多いんですよ」と言う
Nくん Fくん Aくん…
たくさんの名前を弟子として挙げた


私の中では ADさんも
部下というより 同志としてしか認識していないのだが
あちらにとっては先輩なのだろう
しかし 唯一教えたことがあるとしたら
彼らの才能を見つけたことぐらいだろうか



私の下につくアシスタントは
他のチームでは「使い物にならない」と
お払い箱になって
最後の行き場として来る人が多い
そう言う人たちは 自分の活躍の場に飢えている

だから 良いところを見つけてひたすら褒めると
頑張ってくれる
そして 1つでも自信が持てる分野を見つけると
他の分野もぐんぐん伸びていく


考えてみると
私の特技は 人の才能を見つけることかもしれない



向こうが師匠と思ってくれるのなら
それはそれで良いかもしれない
師匠として 常に「すごい」と思われるように
頑張れるから



どこの会社に行ってもダメの烙印を押される人は
ぜひ私のところへ来てください(笑)





さて
久々に エンネスポーツマッサージ治療院に行った


大御所の中野さん(エベレスティングの回に出てくれた達人)は
全く予約が取れないので
若いマッサーが担当してくれた


すると 彼が面白いことを見つけてくれた


「腸腰筋の左右差が大きいですね」という


言われて ハッとした


LEOMOでペダリング効率を測ると
必ず左脚の上死点に DSS(ペダリングの不効率点)が出る
それは股関節の柔軟性が無いためだとばかり思っていたが
「股関節の柔軟性は普通かそれより上」だという


触った感触では 左の腸腰筋は
右に比べて半分ぐらいしかないらしい
それが脚を上げる動きを鈍くして
左脚の効率が悪くなるのではないか と言う



正直なところ 目の前が真っ暗になった
だって 腸腰筋を育てるのって たぶん
恐ろしく大変なことだから


そもそも使うことを意識しづらい腸腰筋が育つには
一体何年かかるだろうか…


左右差がなくなる頃には
ヨボヨボになってるかも(笑)

エベレスティング。

2020年10月25日 11時30分46秒 | チャリダー★
8月に「人生最大のチャレンジ」と書いていたのは
エベレスティングでした



↑あの大量の補給食を用意したロケです
 イノッチはモルテンドリンクに助けられたらしい


柳沢峠を11本上る中で
6本目以降のイノッチの憔悴ぶりはすさまじかった
私は暑さを回避するため 4本目の後に1時間の休憩をとった
気温マックスの時間帯をやり過ごしたかった
その私を尻目に イノッチは勢いよく5本目を上って行った


さすがイノッチ
暑さにも強いんだなあ と思っていたら
帰って来た猪野さんは笑えるぐらい汗だくで
(残念ながらカメラマンが休憩に入っていて良い絵が撮れていなかった)
その後一気に体調が落ちて行った


おそらく「チャリダーズハイ」になっていたのだと思う
ハイの状態の時は どこまでも行ける気がしてしまうが
1時間もしないうちに そのハイは終わる
そこで勢いに乗って飛ばしてしまった脚は2度と回復しない


7本目が終わった時点で
イノッチは気力だけで走っている状態だった
「暑さに強い」「長距離に強い」
今までの経験で得た自信が 大きすぎたのだと思う


その根拠のない自信こそ
イノッチの面白いところなのだが(笑)


でも イノッチはやり遂げた
7本目で次の現場へと移動した私は
移動の車内で イノッチのゴールの報せを聞いた
嬉しくて涙が出た



↑私は7本目で次の現場へ移動
 最後までやりたかった(泣)



よく テレビ通を自称する方々は
「番組企画」という言葉を口にしますが
出演者がやりたいことをやる
出演者の願いを叶えるのが番組です
今回も 猪野さんが熱望したからこそ実現した
本人が嫌がることをやらせるほど
テレビはバカではない



↑エベレスティング達成者だけが買えるジャージ
 嬉しくていつも着てるらしい(笑)






最近はずっと 12月に放送予定の特番を作っていて
通勤しか走れていなかったが
久々に3時間のライドへ


秋晴れのアラサイは
チャリダーでいっぱいだった
見たことのないチームのジャージもちらほら
新しい風が吹いているのか




1時間半の地点で ちょうど神社があったので休憩





太平洋戦争に出兵した兵士たちの名が刻まれた碑があった


私が見つけるより以前に
この碑を見つけてくれた人が
どれだけいるだろうか
私が数年ぶりの発見者だったかもしれない


発見できてよかった




夜 テレビをつけたら
シリア難民のドキュメンタリーがやっていた
働きたくても職はなく
命からがら逃げてきたのに レバノン人から差別され
衛生なんて 求めるべくもなく
女性たちは体を売り
男たちは 人を捕まえては
臓器を取り出し 売って金を稼いでいた


せめて と思い
その難民を助けていた団体に
毎月の寄付を申し込んだのだが


番組のエンドロールを見て
驚いた


女性ディレクターが
撮影も編集も
全て1人でこなしていた
危険な難民キャンプに数ヶ月
彼らの生活に入り込み
空気のようになっていた



世の中にはすごい人がまだまだいるもんだ

リモート撮影。

2020年10月15日 11時58分11秒 | おしごと日記




コロナ禍以降 ロケのあり方がガラリと変わってしまった


人同士は近づけないし
マスクやフェースシールドは必須だし
体育館にお客を入れることもできない

色々あるが
この半年間 最も厳しかったのは
海外ロケができないことだ



海外のレースを取材したくても
放送局のガイドラインでは
未だ海外渡航してのロケは許されていない



どうすれば良いか?


選択肢は1つだけ
海外のクルーにお願いするしかない




取材した選手が出場するレースを
全て取材することはできない
それには莫大な資金がいる


何度か狙いを定めて いくつかのレースに絞り
海外のクルーにお願いしてみたが
絶望的なほど 撮れていなかった


赤字だけが残って 番組は放送できないとまで思った




撮れ高が低い理由は
そのクルーに「自由」を残していたためだ
つまり 「○○選手のスタートを撮ってください」
とだけ伝えたら
そこには相手の感覚が介在する「自由」がある
スタートをどこから撮るのか
狙う選手のアップから ズームアウトして撮るのか
固定カメラで撮るのか
広めの絵で 選手全体のスタートを撮るのか
その場にいないとわからない空気感を大事にするために
あえて自由を残してオーダーしていた


我々の感覚では
・スタートラインに並ぶ○○選手
・あわよくば選手に気持ちを聞く
・その選手がスタートする
最低限これぐらいの撮れ高を想像する

だが 海外のクルーというのは
全ての感覚が違うもので
上の3つのどれ1つ撮れてなかった上に
だいぶスタートから離れた地点で
なんとなく走っていく集団が写っているだけだった
しかも選手全員が通過する前に
カメラのスイッチが切られた(笑)



素材を見て
ため息が出た



前にも幾度となく書いて来たが
作品作りというのは 完成度が全てだ

「撮るのが難しかったんです」といって
内容のない作品を垂れ流して許されることはない


テレビ番組を見ていて
どうもつまらないなあと思っていたら
「海外ロケができませんでした」とか
「海外のクルーがトンチンカンでした」とか
テロップが出たのを見たことがない(笑)
それを出したら
「ああ それじゃあ仕方ないな」
なんて 視聴者が許してくれるわけもない



私は 鬼になった
時間とやることを全て
事細かに書き送ってやったのだ


例えば 選手が会場入りするところを撮りたい場合
選手が泊まっているホテルと
選手バスが集まる場所をチェック
当日の交通整理の情報を調べ バスの動線を予想し
選手がやって来るであろう方向を確定
三脚を立てる場所をグーグル・ストリートビューで探し出し

「この写真のフェンス側に三脚を立て 会場入りする選手バスに合わせて左から右にパン(横にカメラを振りながら撮影すること)」
「パンして見送った後は 10秒数えてからカット」

という具合に指示を書いた

1カット撮るために これだけのことを調べる必要がある
それを丸1日 レース前からレース後まで
膨大な指示書を送りつけた


書くのに 頭フル回転で
18時間ぐらいかかった
脳ミソは 熱くなるのだとよく分かった(笑)





結果は…
それでもいろんなミスが出てしまったが
これまでよりは上手くいったかな




コロナ禍にあると 仕事量が増えるということが
少しお分りいただけましたでしょうか(笑)

低調。

2020年10月06日 03時22分30秒 | 自転車
自転車は 相変わらず通勤のみの生活
ちょっと今は いろいろあって
ロングを走る余裕がないのです

1分 544W 501W
90秒 375W

数字が出ない(笑)



今週末は 今年最後のレース
40代のエントリーは75人
表彰は6位までらしい
私はだいたいヒルクライムでは 全体の上位2%ぐらいなので
人生初の入賞チャンスかも(笑)

とはいえ 全力では走りたいけれど
残念ながら勝つことに興味がないので
7位ぐらいになってほしい
参加する皆さん ぜひ私を負かせてください(笑)







過ぎ去ってみると 夏の暑さが懐かしく
ひんやりした風と 虫の鳴き声を聞くと
昔のことをいろいろと思い出す


音楽を聴けば 昔それを聴いていた頃のことを思い出すし
金木犀の香りをかげば 金木犀の花粉でくしゃみをしていた
大学時代の友人のことを思い出す
彼女が鬼籍に入って もう10年になるだろうか
いまだに私の記憶の中に ぼんやりと住んでいる
人の生とは いついつまでの事を言うのかと
つい考えてしまう

彼女の人生は更新されなくなったけれど
私の中では 20代の頃のまま生き続けている





久しくレースに出ていないので
コンディションの上げ方を忘れてしまった
水曜日ぐらいにガツンと上げておけば良いかしら…

まあ何とかなるだろうと ふわふわと定まらないメンタルで
そのままレースに突入することになりそうだ…★

9月の走行距離。

2020年10月01日 10時54分30秒 | 自転車
9月の走行距離は
766kmだった
相変わらずの低空飛行だが
毎日通勤でTSS100稼いでいるので
調子はそんなに悪くはない


こないだ子の権現を走って
割とお腹いっぱいになっていたが
29日の段階で644kmしか走っていないことが判明し
30日に仕事をサボって走って来た





サボってというのは語弊があるかもしれない
正確に言えば「予定を4時間後にずらしてもらった」
でもまあ気分としては サボった感じ(笑)





秋晴れ


空気が乾いていて
甘い枯れ草の香りがする
トンボが群舞し 時折サングラスに当たる


こんな日に デスクで仕事をしろという方がおかしい(笑)




私の制作チームには かなりの数のスタッフがいるが
直属になったスタッフには いつもこう言う
「明日は天気良いから 休んでどこかへ行ってこい!」
ああ 私も駆け出しの頃に
そんな上司の下につきたかった





相変わらず 海外からいろんな物質を手にいれて
人柱をしております


クリフのゼリー(グミみたいなやつ)
6粒入っていて モグモグ食べ応えがある
これ1パックで200kcal
初めて食べたが 個人的には超好み
また取り寄せよう





4時間しかないので
吉見町の休憩所までを往復する
ひたすら平均200Wをキープする
私に足りないのは こういったエンデュランス能力だから

2時間 206W
1時間 205W
45分 255W

8月6日以来の長距離を走って
脚パンパン 体ガタガタ
筋肉痛もりもり

仕事どころではなくなってしまったが
思いのほか 頭は回転してくれて
良い仕事ができた
やはり体を限界まで動かすのって
大事だ






帰ったら だいぶ前に受けた
LEOMOの体験サービスの結果が送られて来ていた





先日のチャリダーでも使っていた
モーションセンサーのやつ
普段から自分で使っているから
ああ言う使い方を思い付くことができる


結果は 番組でも話題にした「ペダリングのロス」は
左0.0 右0.1
骨盤の回転も3.5度と安定していた

ただし 強度を上げると体がブレ始めて
骨盤が立ち 背中は前傾し
上体が「く」の字になってくるそうで
これを安定させれば もっとパフォーマンスは伸びるそうだ


左右の脚の使い方も分析してくれていて
右足のアンクリング(かかとの上下の動き ペダリングの力を逃してしまう)が大きいことや
左脚の可動域が狭いこと
この辺を直すことで もっと速くなれるぞと書いてあった


ふむ 楽しみがまた増えた




さあ ヒルクライムレースまで あと10日
できる範囲で 仕上げて行こう★