自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

初のりくら!

2015年07月31日 11時07分50秒 | チャリダー★



乗鞍、と聞いて、胸がざわつくアナタは
完全な坂バカさんですね。
先日、はじめて乗鞍を走って来ました。
もちろん、イノッチ試走の様子を撮影するためです。


ここを舞台に行われる
「マウンテンサイクリングin乗鞍」は、
今年30回目を迎える、名実ともに
アマチュアヒルクライマーの日本一決定戦。
全国各地のヒルクライム優勝者たちが集い、
その中から今年の王者が決まる。


今年、イノッチがこのレースに挑戦するので、
撮影のポイントを考えるために私も試走することに。
全国の坂バカたちを虜にする「乗鞍」とは?
「何度走っても楽しい」というコースの神髄はどこにあるのか?


標高1400mをスタートし、ゴールは標高2700m。
距離20.5km。
トップカテゴリーの選手たちは1時間を切る猛スピードで駆け上がる。
さて、雨のなか、スタートした。


緩い勾配と激坂区間。
ヘアピンと直線。
思いのほか勾配の変化が細かく、常にシフトチェンジ。
これは機械式よりも電子式シフトの方が有利か。
ふむふむ、この辺で集団はバラけ始めそうだ。
定点カメラを設置するのは、こことここが良さそうだ。


中間地点でタイムは35分ほど。
うーん、1時間15分ぐらいのペースかしら。


さあ、ここからは森林限界を超えて絶景区間だ! と思ったら、
なんと天候悪化の暴風雨!
気温は10度を下回り、こいでもこいでも寒い。
視界は5m先が見えるのがやっと。
ほうほうの体で山頂駐車場へと駆け込んだ。


全身真っ青。
プールで青くなっちゃった小学生みたい。

タイムは1時間28分……後半に1時間近くかかったらしい。






けっきょくハードすぎて
乗鞍のすばらしさは、良くわかりませんでした。
あ~、晴れた日にもう一回来なきゃダメだこりゃ。

那須ロングライド後日談。

2015年07月23日 13時27分32秒 | チャリダー★
那須ロングライド当日の朝、
うじきさんがニコニコとこっちを見ている。
それがただのニコニコじゃなくて、モジモジしているので
「?」と見ていたら、
どうやらジャージとレーパンを忘れちゃったらしい。


こういうとき、イベントは便利なもんで、
レーパンは会場に出てた出店ブースで購入できたし、
ジャージは私が持ってたRaphaの限定ジャージをお貸しした。





そのジャージを、昨日、
うじきさんはわざわざ私の撮影現場まで返しに来てくれたらしい。



そのジャージをスタッフから受け取った瞬間、
「うわあ…」と声が出てしまった。






ジャージのほかに、もうひとつRaphaの袋。
ジャージをただお貸ししただけなのに、
お礼にジャージを頂いてしまった。
上品なグレーの、真夏用ジャージ。
しかもメッセージカードには
過分な褒め言葉がずらり。


いやあ、こんなにしていただく事なんて
何にもしてないんだけど。
貸したジャージ、いただいたジャージともに
思い出のジャージになってしまったなあ。



うじきさんと私は、大先輩と小僧だし、
出演者と制作者という立場だけれど、
番組を愛するチャリ仲間としては、僭越ながら友人だと思っている。
なので、次にジャージを貸した時には、
こう言うことにしよう。

「友への礼は言葉ひとつで十分です」



那須ロングライドは大波乱!?

2015年07月20日 10時25分14秒 | チャリダー★



朝6時にホテルを出発。
会場につくと、ご覧の通り「人、人、人」。
今年も2500人が参加されたそうで、
これだけの大人数を滑らかにさばききった運営の力に驚嘆する。





スタッフは全員「坂バカジャージ」着用で挑む。
でもうじきさんは専用ジャージとレーパン忘れて
あわてて現地購入。
そんなこんなでノンビリしてたら
けっきょく100キロコースの最後尾スタートに。
足切りタイムが厳しいようなことを言ってたけど、
大丈夫なのかしら??





出発そうそう、那須の絶景がお出迎え!
たまたま隣り合ったチャリダーさんたちと語らいながら、
賑やかに那須岳へと向かう。
あの山の頂上付近が、折り返し地点。
その制限時間までは、あと4時間。
ゆるゆると進みましょう。



と、ここでいきなり問題発生!


12キロ地点の第1チェックポイントに、
新入社員のアユくんが来ないのである。
電話も通じず、行方も知れず。
最後尾の回収車のおっちゃんが
「なんかフラフラ走ってるな~と思って見てたら、パッと消えた」
という情報をくれた。


いったいどこへ「消えた」のか?


山頂の折り返し地点までは、けっこうな激坂だそうで、
アユくんを待っていては全員タイムアウトになっちまう。
「Dさん、お願いします!」
アユくんを私に託してスタッフたちは先発する。






第1エイドでたまたま遭ったMAVICカーのミッチーと談笑。
へー。ふーん。MAVICっていいメーカーなんだね。
彼は元ブリジストンアンカーのプロ選手だったのだけれど、
事故で選手生命を絶たれ、こうして自転車界で働いている。
ひとつの世界に生涯をささげるのって、けっこう幸せなんじゃないかしら。


けっきょく30分ほどして電話がつながる。
「道を間違えて、福島県にいる」とのこと。
曲がり角ごとに誘導員が立っているこのイベントで
どうやって道を間違ったのか?

彼の「人生」を心配しつつ、スタッフの背中を追った。







山頂の折り返し地点まであと32キロ。
道はゆるゆると上り始め、最後は勾配15%ぐらいの激坂になるらしい。
スタッフたちは30分前に出発して、おそらく次のエイドステーションを過ぎた頃だろう。
ただ走って追いつくのでは面白くないので、
アウターしばり(重いギアしか使わないこと)で行くことに決めた。


勾配9%までは、まあ大丈夫。
10%を超えたとたん、足が重くなる。
ケイデンスが60以下に下がる。
膝に荷重が集中する。これでは膝を痛めそうだったので
サドルを5ミリ下げる。
ちょっと四頭筋を使うポジションになった気がするが、アウターしばりだから仕方ない。
ノッシノッシと上る。





45キロ地点の山頂折り返し。
うじきさんとスタッフが到着するのを待ちながら、
名物「うなぎり」をいただく。
上品で贅沢な、うなぎのおにぎりなのですが、
汗をかいた後にしては、塩味が足りない。
きっと普段食べるとちょうど良いのでしょうけど。
こういうのって、難しいところですね。





制限時間の15分ほど前に再出発し、後半戦に突入。
下山は危険なので(放っておくと80km/hぐらい簡単に出ちゃう)、
しばらくの間、グループ下山。
ゆるゆる下るため、次の関門もギリギリな感じだ。


ここで新たな問題が。


グループの女性が、急勾配の下りで力みすぎたのか、
両足がツって動けなくなってしまったのだ。
グループ全体に動揺が走る。
このまま全員タイムアウトになるかもしれない。


もはや、背に腹は変えられない。
彼女を置いて行くしかないのか…。



と、おもむろに、
うじきさんが彼女を地面に座らせて、
両足を揉みだした。

「痛いけど、ガマンしてよ!
 脚がツるのは、血行不良以外の何物でもないんだ!
 すぐに動けるようになるからね!」


自分が脚がツった時のために、トレーナーから対処法を聞いて来たらしい。


女性の足を揉むこと5分。
ガチガチだった足は柔らかさを取り戻し、
彼女は元気に走りだした。
下山チームは明るさ倍増、安全に下山を果たしたのでした。




さて。
那須ロングライドの写真は、ここでおしまい。
いったいなぜ?


下山して、「いや~、さすがうじきさんだ」などと笑っていたら、
周りの人たちが慌てて出て行く。
聞けば、25キロ先のエイドステーションの制限時間が
14時半だという。


ただいま、13時48分。



42分で25キロ走らないと、タイムアウト。
つまり平均時速37キロで走り続けないといけない。
「アキヒロ、フっくん、行くぞ!」
側にいたスタッフ2人に声かけ、かっ飛ばす。
気がついたら、2人とも後ろからいなくなってたけど、
何としてもタイムアウトだけは避けたい!
てなわけで、写真どころじゃなくなっちゃったのです。




25キロのうち、キツい上りは1キロほど。
あとはひたすら平坦路。
協力者がいれば声かけるんだけど、周りにはほとんど人がいない。


飛ばす。
少々の上りが来ても、35キロを切らないように踏む。
平坦路は40キロ以上。
エイドまであと8キロというところで、あるチームのトレインに追いつく。
「すいません、入れて!」
「どうぞどうぞ! いっしょに行きましょう!」
黒いチームジャージに、1人山岳賞ジャージがまぎれ込む。
なんか、傍から見たらエースみたいだ。
とにかく、トレインにまざって足を休ませる。


奇跡!
25キロ先のエイドに、14時27分に到着!
やったぜ!
これで足切りを回避できた!


…と思ったら。
トレインに混ぜてくれたチームの人たちが
「もう足切りだって」
とガッカリしている。


なぜ?


係員に聞くと
「そうですね~、高架下のポイントで14時半なんで~、
 もう間に合わないですね~」


高架下?


ここが14時半じゃなかったのね。


※あとで全員に配られた地図を見たら
 足切り地点がちゃんと書いてあった。
 誰も地図見てなかったのは、
 ファンライドイベントだからと甘く見ていたためでした…



迷っている暇は、ありません。
パッと飛び乗ると、ふたたびコースへ走り出す。
係員たちが「もう無理なのに…」という目で見送るが、
ナリフリかまっちゃいられない。


「高架下」まで何キロなんだろうか?
とにかく、ここで使い果たしてもいいから、
全力で行くしか道はないのだ。



見えた。
新幹線の高架下に、小さなチェックポイントがある。
ひとりだけどスプリント。
足、つりそう。
そのまま通過。チェックポイントの人たちは手を振って笑顔だ。
通過した!
14時34分。おまけしてくれたのかな。



誰もいないけど、両手を天に差し伸ばす。
うじきさんたちと一緒の完走はできなかったけど、
1人でも足切りにならずに済んでよかった。


前方に、森が見えて来た。
ようやく日影を走れる。
…おや? 森の中に、ひとだかりがある。
そして、プラカードを掲げたおばさま達が笑顔で手を振っている。

「タイムアウト」

プラカードには、そう書いてあった。
天をあおぐ。今年の那須ロングライドが終わった。



けっきょく、うじきさん以下全員、
だれも完走できず。
85キロにショートカットさせられて、ゴールの会場に戻った。

でも、いろいろあって、楽しかった!
最初から1人で走って完走したって意味はない。
途中まででも、みんなで讃え合って走ったから
楽しかったのだ。


もちろん。
来年ぜったいリベンジするけどね!

那須への道中150km。

2015年07月17日 22時43分04秒 | チャリダー★



徹夜の編集があったので、
出発は予定より8時間遅れの12時。
気温はすでに34度を超えている。
とりあえず、信号待ちは日影優先まちがいなし。
こりゃあ厳しい闘いになりそうですぞ!





長距離移動はスピードが命。
信号待ちの少ない大通りを通ろうと、
環七から国道4号へ出て、
車通りの少ない4号バイパスをひたすら北上する作戦。


ところが。


環七って、初めて走ったのですが、
立体交差のたびに、自転車は写真のような階段を上るハメに。
走って、階段上り降り、その繰り返し。シクロクロスみたい。
もう二度と環七なんて走るもんか!






土曜日の昼下がりは、郊外に向かう車でいっぱい。
埼玉に入るまでに、2時間かかっちゃった。
まだ走行距離たった20キロ…。
とりあえずポカリとジェルを補給。






越谷を過ぎたあたりから、信号がまったくなくなる。
車とほぼ同じ速度でガンガンとばす。
信号がないのはいいが、コンビニも自販機もないじゃないか。
補給できないことを考え、少しだけペースを抑える。
巡航35km/hぐらいか。


50km地点で、お尻に違和感。
那須ロングライドに向けてサドルを変えたため、
ポジションが煮詰まっていなかったのだ。
5kmおきにポジションを出しながら北上。
80km地点ぐらいでようやくポジションが決まる。





普段は通勤以外に自転車に乗る時間がないので、
100km以上の道を走るのは、本当に久しぶり。
案の定、90km地点でカラダが疲れ果ててしまった。
背中、ハムがバッキバキに痛い。
こんな状態で那須にたどり着けるのか!?





結論としては、ロングを走るのって大事だなあと思った。
どうしてたった90キロでカラダが痛くなっちゃったのかを考えると、
やっぱり余計な力が入っているわけですね。
肩、肘、手、背中、ハム、膝。
痛いから、とにかく力を抜いて走ってみることにした。

首の力を抜いて、顔は上げない。前方の視野は上目遣いでカバー。
肩と腕は、ハンドルに軽く乗ってるだけ。ハンドルを握る力すら入れない。
上半身の重みをペダルで支える。足に体重のほとんどが乗るように。


すると、驚くことに、
疲れ果ててたハズなのに、巡航速度は余裕で40km/h以上出るし、
まったく疲れなくなった。
これか。
「ペダルにかかる」とはこのことだったのかと
嬉しさに叫びたくても、人はなし。



結局水分を補給すること10リットル。
エネルギーはひたすらアイスとジェル、たまに揚げ物系で。






汗が乾いて、レーパンは塩だらけ。
でも、足にできた塩の結晶は
夕日にきらめいて美しかった。






けっきょく、150キロを6時間かけて
日のあるうちに那須へ到着!
この走り方をして、どこに筋肉痛が発生するかが楽しみ。

無事にうじきさんとも合流して、
明日のイベントに備えたのでありました☆











那須へ! (前途多難?)

2015年07月11日 11時34分43秒 | チャリダー★



今年も「那須ロングライドへ」参加させてもらえることになりました。


スタジオとしてお借りした須田コーヒーさんにも寄りたいし、
天気も良さそうだし、
しかも本番前日は移動日にできるため
那須まで180kmを自走で行けそうだし。


まぁ~久々にウキウキしていたわけです。
しかし!


那須ロングライドは、けっこうなアップダウンのある100kmイベント。
それにむけてセッティングを変えていたら…





ステムのボルト(チタン製)が破断して
ネジ頭がスパーン! と飛んでった。





しかも私の親指にバチコーン! と当たって、
それでも勢い止まらず部屋の壁の額縁に穴をあけた。
痛い(色んな意味で)。





こういうシビアなネジにはトルクレンチを使ってますので
「締め過ぎ」ではないです。
ちなみにステムはほぼ新品。
DEDAの製品でこれまでこんな経験ないのですが、
…軽量パーツと言えばそうだから、もともと弱いのかしら?




泣く泣くステムを変更し
(100mmを1本しか持ってないので90mmにした…)
出発しようと思ったら、

なんかペダルから「カチカチ」音がする。
探ってみると、
SPDペダル(エッグビーター3)のネジが一個なくなってたので
ペダルも交換。




そんなこんなで、もうすぐお昼。
那須まで8時間はかかるのに…★

ドライブレコーダー FLY6 を買ってみた。

2015年07月06日 00時02分29秒 | 自転車



自転車は車両である以上、
どんなにルールを守っていても
事故にあってしまうこともあるでしょう。


知人たちの事故談義に耳を傾けてみると、
意外と多いのが「あとになってゴネられた」というもの。
事故が起きた時は謝っていたドライバーが、
警察が到着するや豹変し「自転車が信号無視してつっこんできた」と主張した、
などなど。
証拠なんて何もないので、
事故後も長いことモメたあげく、
泣き寝入りした人もチラホラ。


これはもう、自転車にもドライブレコーダーを付けなきゃ
自分の身を守れないということです。
てなわけで、ドライブレコーダーを購入!





日本未発売。
CYCLIQのFLY6というモデル。
リアライトにHD画質の録画機能がついて
海外からの直輸入16,200円(送料込)。
カメラつきだと思えば、格安なんじゃないかしら?





重さはアダプターつきで120gほど。
シートポストやサドルと同じ重さがありますが、
まあ仕方ない。
レースの時は付けないし。


ドライブレコーダーを考えたとき、
フロントに付けるか、リアに付けるか迷った。
調べてみて意外と多かったのが
後ろから追突されたり、幅寄せされたり、という状況。
確かに、前は自分が気をつければ避けられる場合が多いけど、
リアは避けようがありませんからね。





見た目はまずまずスマート。
さっそく使いたいけど…
明日は晴れるかしら?


映像とったらアップしますからお楽しみに~★


必要とされること。

2015年07月02日 21時47分39秒 | おしごと日記



ここ最近、ちょっと仕事がキツキツで、
すっかりご無沙汰いたしました。
いくつかの番組やプロジェクトがドド~ッと重なって
処理能力の上限を超えていたのです。


実を言うと、仕事の量としては
これぐらいのことは良くある分量でした。
それじゃあ、なぜ上限を超えたのかというと、
まことにもって、たった1つの精神的ダメージによるものでした。


打合せをしていて、
「ああ、私はこの場にいなくても良かったんだな」
と思ってしまったのです。
そう思った瞬間、力が抜けて、ダウンした。
徹夜をしたと言っても、40時間しか起きてないのに、
(70時間以上起きてる事はよくあるのです)
立っているどころか、座っているのもキツくなって、
どうしたら楽になれるのか分からなかった。



「自分でなくてはダメなんだ」
と思う事は、私にとって最大のエネルギーになっていたのですね。
「君の力が欲しい」
と言われるために頑張っている。
そう言われたら、お金も、時間もいらない。
命すらいらない。



まことに幸運な事に、ここ数年は、そういう思いで仕事を続けて来られた。
そして久方ぶりに
「君の力は必要ない」
と言われた気分になって、
たったそれだけのことで緊張の糸がふっつりと切れたのを見て、
自分は強くなんてなってないんだなあ、
と思ったのでした。



ああ、外は雨か。
300キロぐらい走って来たいぞ~!