自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

ついに来た!

2019年09月30日 10時02分00秒 | 自転車



テレビ関係者以外の方が見て
一番わかりやすく驚かれるのが この表示
10時〜33時
つまり翌日の9時までということですね


何かを作るときには
気持ちが続く限り 一気にやってしまうのが良いのです


この表示を見て がっかりしちゃう人は
物作りに向いていない人ですね
逆にワクワクしちゃう人は
物作りに向いていると思います


この日完成したのは
5日(土)放送のチャリダー「全日本選手権特集」
BS1スペシャルとは視点を変えて
シマノレーシングの目線も加えて編集しています
どうぞお楽しみに






番組が完成したので
仕事を中抜けして走って来ました

6時間しかないので
埼玉・吉見町のサイクリングターミナルまで
往復100km

本当は白石峠でも攻めたかったのですが
諦めてメニューをいくつか


まずは20分250W
そこそこ調子が良いので
90秒走も

90秒420W
これも調子良いので
1分インターバルを10本やることに

1分もがいて1分レスト
そのレストは220Wで

1本目 382W
2本目 381W
3本目 378W
4本目 376W
5本目 380W
6本目 375W
7本目 288W(一時停止ポイントのため)
8本目 370W
9本目 376W
10本目 388W


キツかった…


105km走ってTSS280






次の日 土曜練


今日は7時間あるので
物見山から白石峠・定峰峠を経て熊谷を回る170kmコースへ


70km走って 久々の白石峠アタック
時間がないので休憩なしで突っ込む


今日の狙いは「パワーの数字を見ないこと」
数字を見ると パワーを出すために走ってしまう
走るライン ギヤチェンジ スピードの乗せ方
とにかくスムーズな走りだけを心がける

チェーンからギヤへ
さらにタイヤへと力を伝えるイメージで



中間地点 13分30秒
ん〜?
いつもより30秒速いような気がする
しかしチラッと目に入ってしまったパワーは
平均275W
そんなに変わりない


雑念を振り払い 走りに集中
気持ちが途切れたら終わりだ
残り1.4km看板を過ぎる
ここからが正念場
ギリギリ出し切るパワーで踏み続ける


最後はやっぱりよだれ垂れまくりでゴール


25分19秒
平均276W


まじか!
夢の25分台じゃないの!
ここ1年間 追い求めても手が届かなかった
25分台!
記憶が正しければ 自己ベストを48秒更新してるぞ



しかし 呼吸が落ち着くにつれ
だんだんと心配になってくる
本当に目指してたのは25分台だっけ?
慌てて昔の記録を調べると
これまでの自己ベストは…26分07秒
確かに更新してた!



叫びたいほど嬉しかったが
峠には人がいっぱいいたので やめた(笑)







久々に手にした「小さな成功体験」
定峰峠の自販機の アミノバリューで
ひっそり祝杯をあげた


175km走って TSS370


二日間でTSS650は 頑張りすぎた
家に帰って 晩メシしてたら
両足がつって立ち上がれなかった(笑)

ジャパンカップ試走。

2019年09月25日 01時08分17秒 | 自転車



今年の夏休みは
平日2日間と 週末の3連休の
合わせて5日間

毎日走ってやるぞ! と思っていたが
週末の3日間は 熱が出て
寝たら終わってしまった


休みとなると いつも風邪ひいて終わる
気持ちが緩むからなのか 溜まった疲れが出るからなのか…



かろうじて熱を出す前に行けたのが
ジャパンカップのコース試走





今年のジャパンカップ・チャレンジレースに
友人とエントリーしたのだが
走ったことがなかった


レースは10.8kmのコースを2周
時間の許す限り走って ラインどりや
シフトチェンジのタイミングなどを詰めていく


問題は 距離1.1km平均勾配9%の激坂区間
ここで千切れたら 先頭復帰は難しいだろう
まずは平均300Wで上ってみる
タイムは4分12秒

少し余裕があるので ちょっと上げて走ってみる
平均331Wで3分50秒
しかしこのペースだと 下り坂で踏めなくなる
平均320Wだと4分01秒
これが下りで踏むこともできるギリギリのラインだ

周りの走り方を見て
自分がどのペースで走るかを考えながら戦おう


その後の下り坂を2分走ると
意外と休めないであろう平坦区間が6分
そしてゴール前に45秒と30秒(400Wほどで)の坂がある
わずか2周の短期決戦だと この辺も地獄となるだろうが
苦しいのはみんな一緒



5周走って 脚スカスカ
この時から体調は微妙だったらしい


私より速い人はたくさんいるはず
その中で どう戦えば良いか
ワクワクする



というわけで
短い夏休みが終わり
社会復帰しております


そういえば 26日の午後6時から
「日本代表へのペダル」が再放送されます
作るのが大変すぎて 私の夏休みを奪った番組ですね(笑)
これを逃すと たぶん再放送はないと思いますので
見逃した方はぜひ★

人を助けるとは。

2019年09月20日 09時54分02秒 | おしごと日記



人を助ける姿を見た




彼らは 力のない人たちを
精いっぱい助けていた
私は感動した



しかし ふと
あることを思い出した

その時 助けられていた人は
去年も同じ場所で
同じように助けられていたのだ


この人は 1年経って
また助けられるために来たのか?
前回助けられて 他人の手を煩わせたなら
今年は手を借りずにやり通そうとは
思わなかったのか?



以前 浮浪者を助けている人たちが
「お金を渡しても その場しのぎのことに使ってしまい
 彼らの生活は何も変わらない」
と嘆いていたのを思い出す
新しい服を買い 履歴書を書い ペンを買い
仕事を 新しい生活を探すために使って欲しいのに


先の見えない「人助け」というのが
あり得るのだろうか?



人は強くない
それは自分の弱さを知っているから よくわかる
誰もが「次こそは自分の力で乗り越えよう」と思えるほど
強くなんてなれやしない
それは分かるけれども
未来を感じない人助けを見て 私は
気持ちが深く沈んでしまった








さて
週末の撮影を終えて
遅い夏休みをいただいています


撮影はとてもハードで
3日間のTSSは900オーバー(!)
今週は乗らずに休もうかと思いましたが
時間ができたのでサイクリングへ






地上の色は すっかり秋色
荒川から熊谷経由で利根川へ

ゆったりライドのつもりが
なんとなくペダルを踏むと 意外と調子良い
20分250Wから始まって
10分300W
2分380W
1分480W
スプリント5秒1000Wも何本か





初めての道を走ったら
久々のあぜ道ライドになった
トノサマバッタがウェアに飛びついてくる





157km
TSS350



夜は娘と久々の外食
大好きなラーメンを★







下北半島・フランス・能登。

2019年09月15日 22時17分38秒 | チャリダー★
チャリダー・下北半島ロングライドをご覧いただき
ありがとうございました


そうです 青森で道に迷って330km走ったやつです(笑)



前半はイノッチや殿と一緒だったので
だいぶ写ってましたね…


参加人数の少ないイベントですが
(310kmカテゴリーで15人)
意外と離れることなく トレインを組んで走れますし
何より イベントじゃないとこんな距離は走れません


長距離と悪天候は
準備さえしっかりすれば 難しくなかったです
ちなみに私は レーパンを2枚履いてました
かなり心配したお尻の痛みはゼロでした



下北半島は景色と食べ物が素晴らしかった
とりわけ素晴らしかったのは 人の優しさですが
また もう一度行きたい場所が増えてしまった
地元の自転車野郎たちの練習に参加させてもらいたい(笑)






ちなみに今日は 撮影で能登に来ています
164km走って TSS350
撮影なので 撮ってはダッシュの連続
まあまあな強度です


能登も絶景の連続で 食べ物は満点の美味しさです
個人的にとくに好きなのは 珠州
プライベートで来て じっくり過ごしてみたい
そんな時間ないけど





フランスも絶景だったけれど
甲乙つけがたい美しさが 日本にもある
その景色と美味を 最高の形で味わえるのが
私にとっては自転車なのです★

回復。

2019年09月12日 18時34分16秒 | 自転車
全身が鉛のように重い


北海道から帰って
どっぷり疲れが出ました


とくに右ハムストリングスが
かなり痛むので
通勤も超ゆっくりライド
いつもはTSS40以上のところを
この日はたったの6
平均パワー47Wだって(笑)


2日間ほぼ乗らずに
とにかく休養
今週末から能登のイベントに行くので
それまでに治さないといけないのです








さて

日本代表特集をご覧いただいた皆様
ありがとうございました


個人的には もう一歩深めたかったという
思いがあります







自転車競技は 残念ながらマイナースポーツです
野球やサッカーに比べて 番組企画も通りにくい
その中で チャンスを頂けたからには
何としてもやり遂げたかった


選手たちのために



この企画を通してもらった時点で
時間がないことは分かっていました
行けないロケは 他のディレクターに行ってもらい
なんとか最後の1週間だけ チャリダーそっちのけで
集中させてもらって仕上げました


でもやはり
選手たちの思いの丈に届いたかどうか
自信がありません






自転車競技に興味がなかったような人が
少しでも魅力を感じてくれたら良かったのですが



次のチャンスを頂けたら
もう少し頑張りたいと思います


とにかく ご覧いただいた皆様に
心からの感謝を☆


ツールド北海道。

2019年09月08日 21時28分51秒 | チャリダー★



人群れにまみれて よく笑ったあとは
より一層孤独に苛まれることがある


ツールド北海道はそんなレースだった







6日(金)の朝7時に 日曜放送の「日本代表〜」が完成
(ギリギリ…)
その足で会社で自転車をパッキングし 羽田空港へ
飛行機で久しぶりの睡眠を1時間
ヨダレ垂らしながら女満別空港へ運ばれる





今回のレースは
ツールド北海道 市民エリートクラス
距離127km
乗鞍からほとんど寝ていないので
まともに走れるのか心配で仕方ない





日没までの2時間だけ コースの試走へ
五郎監督が 最近走れていたなかったので
2日後のレースに向けて パワーを上げておきたいらしく
ガンガンに飛ばす

寝不足の私は 巻き添いを食らう



↑五郎監督がいきなりパンク
 へたったチューブをレース用バイクに使ってはいけません
 


千切れて一人旅しようかと思ったが
それよりも集団の着き位置で走った方が楽だと思い直し
ついていく


寝不足の時は 必ず足裏が攣る
延々と2時間攣りっぱなしで走った






勝負所は 65km地点の北見峠
上りがジワジワと30kmぐらい続くのだが
ラスト6kmの勾配がキツくなる
そこを耐えられるかどうか

6kmでこの勾配なら 15分ぐらいだ
なんとか300Wを超えないペースで行ってほしい





男子部のみんなと 宿は相部屋
レースをどうやって走るか
あとは五郎監督のエロ話
延々と話が尽きない

そのうち静かになって 気がついたら寝ていた



レース当日





徹夜続きのため
体重は良い具合に軽い(56.5kg)
体脂肪もまあまあ良い感じ





6時半から検車だというので
10分前から並んでいたが
係員が一向に来ない
7時を過ぎてようやく検車開始
なんてユルいレースなんだ…

スタート順も早い者勝ちだというので
前に並べなかったらどうしよう と思っていたが
レース直前でも最前列だった






出走は120人
JCF登録者(実業団選手)が半数ぐらい
はっきり言って 最後まで着いていく自信がない
おっさんになって 2日寝たぐらいでは
体力が回復しなくなってるからだ…


スタート直前
撮影スケジュールを見て あることに気付く
ゴール予想時間があまりにも遅いのだ


担当ディレクターの王子に
なんでそんなに遅い時間を予想してるのかと聞いたら
公式パンフレットの到着予想時間が そうなっているらしい


このコースで平均時速32kmなんて ありえない
たぶん36km/h〜38km/h ぐらいになると思う
試走した感じと レースのスピードを考えて
予定を1時間繰り上げる
撮影チームは 慌ててスケジュールを組み直して
出て行った


レースを知らないスタッフが作ると
「まさか」というミスが出る
だってレースを知らないんだもん 仕方ない

それではレースを学びなさい と思うけれど
それを言ったら 今の時代じゃ
パワハラになるらしい(笑)



自主的に自転車を勉強して
レースにも出て
バイクのメンテナンスもできるようになるスタッフは
なかなかいないのです(笑)







午前8時 レーススタート


スタート直後から スピードはガンガン上がり
50km/h オーバーで突き進む
後ろを見ないで進路変更してくる人が2人いて
落車の危険を感じたので
集団の先頭付近に出て先頭交代に加わった
パワーが350Wぐらい必要だった
上級クラスの先頭というのは こんなに大変なものか…
10秒ぐらい引いたらすぐに交代を促した(笑)


50km地点
峠を前にして 少しスピードがゆるんだ
全員 峠でのドロップを恐れて
体力を温存しておきたいのだ
もちろん私も その1人



トンネルが現れ 勾配がキツくなる
ここから6km 平均勾配5%ぐらいの坂
予想通り 先頭がペースを上げ出す
ここで選手の数を絞りたいのだ
手元のパワー計で320W
まだ大丈夫だが
今日の体調では 着いていけそうにない


峠まで残り3km
ペースが落ちてきた
だいたい280W
振り向くと 私の後ろの選手との距離は50m


「後ろ千切れてるよ! あと6分頑張ろう!」
と声を出す
するとペースがわずかに上がる
ここにいる人たちは 人数を絞って
逃げ切りたいのだ



北見峠までの15分 平均284W
後ろとの差を広げて 下り坂へ
どうにか乗り切った




レース中
男子部のみんなと話しながら走るのが
たまらなく楽しかった
こんなすごい連中と一緒に走れることなんて無いし
お互いに認め合って ここで走っている
空は遠いし
空気は澄んでいる
脚は思いのほか回ってくれている
ずっと彼らと一緒に走っていたかった


危険だと思っていた2人のうちの1人は
ゴール直前で 後ろの選手を巻き込んで落車していた
近づかなくて正解だった


ゴール手前の4つの坂道も 先頭集団でクリア
ゴールスプリントをこの目で見届けることができた


男子部の結末を見届けながら
私も腰砕けのスプリントでゴール


あとで順位を見たら 10位だった





男子部のレースがどうなったかは
放送をお楽しみに
いろんなドラマがありましたよ






ゴール地点で 差し入れをいただく
わざわざありがとうございます
しるこサンド 初めて食べました
クセになる旨さですな







男子部のレースを最後まで見届けられたのは
これが初めて
1年半続けてきてようやく実現した


オンボードカメラで撮影しながら
カメラマンに指示を出し
男子部の動きをしっかり見ておく


ようやく私は 今日をもって
男子部担当のディレクターになれた
そんな気がした




あと1戦で シーズンも終わるというのに






自分はもうすぐチームから去るのだ
そう思うと 寂しかった

男子部のメンバーたちは
走りはダメなところもあるけれど
本当に気持ちの良い連中だ
素直で 正直で
何より人間として信用ができる
だからこそ走り方も正直すぎて 下手なところもあるけれど^_^



あと2ヶ月で 沖縄だ
それが終われば 冬が来る
男子部員でなくなったら 何を目標にすれば良いかのう…






8月の走行距離と、番組のこと。

2019年09月03日 19時50分59秒 | 自転車



8月の走行距離は
1080kmでした


初旬に600km走った勢いは
後半全くなし


その理由は この番組


「日本代表への道〜激闘! ロードレース」
9月8日夜7時〜(100分・途中10分ニュースあり)
@NHK BS1


東京オリンピックの代表をめざす
3人の選手に密着取材しました

全日本選手権でのモトバイクからの映像は
ほとんど私が撮ってます
撮影中は生きた心地がしませんでしたが
超かっこいいカット多数ですよ(自慢)



編集に時間がかかってしまい
走れないどころか 家にも帰れない始末でしたが
取材させてくれた選手たちのためにも
良い番組を作りたかった





新城幸也選手


番組では何度もお世話になっていたが
実は一緒に走ったのは初めて
そこでいろいろ話して 驚いた
実は誰よりも緻密にレースや自分の走りを観察している人なのだ


レースの細かな展開も 恐ろしいほどよく覚えていて
自分の後ろを走っていた選手の動きまで覚えていた

こんなに記憶力がよければ
歴史のテストは得意かと思いきや
そっちは全然ダメですと笑っていた


新城選手は 強度が上がるほど美しくなる
ぜひ番組で堪能してください





別府史之選手


ツールド東北でご一緒して以来
今回はフランスで走らせてもらった


サービス精神のかたまりで
一緒に走っても 後ろに目がついてるのかと思うほど
私を気遣ってくれる


底なしの気遣いができる人だから
疲れるでしょう? と聞いたら
たまに趣味(釣りとかカメラとか)の世界に没頭して
バランスをとっているのだと笑っていた





ひたすら後ろにかじりついていたのだが
とにかく走り方が美しかった
特に圧巻だったのは 悪路の走り方
どんなデコボコも 軽くいなして
流れるように走る

聞けばマウンテンバイクが大好きで
今でもよく近所の山を走るのだそうだ
10年以上世界のトップで走り続け
しかもケガがほとんどない秘密は
そこらへんにありそうだ





別府選手の走りは とにかく熱い
プロは「魅せる走り」をしなくてはいけないのだと
背中で語っていた
別府選手の出るレースなら
とにかく見たいと思った





そして増田成幸選手


ケガと難病に苦しみながら
歳を経るごとに強くなり続けている


とにかくピュアで
誰のことも悪く思わないし
全ての選手に敬意を持っている





インタビューで会った時
ちょうどレースで落車して ケガをした直後だった

「前の選手がコケたので、自分もコケちゃいました。
 まさか目の前の選手がコケるなんて」
と増田選手が笑うので
私はこう言った
「増田さんは人が良すぎるんです。
 例えば、なんで土井ちゃんがコケないかというと、
 目の前の選手を信用してないんですよ。
 全員が目の前でコケることがありうると思っているんです」

増田選手は「そうかもしれない!」と
爽やかに笑っていた




日本最強の3人との時間は
最高の時間でした
どうかその時間の片鱗が
みなさんにも届きますように


完成まであと2日 頑張ります


でも 木曜深夜まで頑張ってしまうと
週末のツールド北海道の市民レースはDNSかも…★