自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

すごいものを見た。

2021年08月31日 02時49分27秒 | チャリダー★



ロケ先へ移動し
宿の了解をもらって
自転車と相部屋


ふと 五郎さんも来ているはずだと思い連絡したら
隣の部屋だった(笑)





明日は朝練しましょうという話になり
5時出発と決まる
午前1時で仕事を終わらせ就寝



まるで遠足の日みたいに
朝4時に自然と目がさめた
私のロケの必需品 福砂屋のカステラを7切れ食べて
5時に外へ出てみると
誰もいなかった(笑)


5時10分
五郎さんが出て来た
いつものように レース動画を見てるうちに
目覚ましかけずに寝ちゃったのだろう

と思って走り出したら
6時に五郎さんの携帯目覚ましが鳴っていた(笑)






走り出して 240W(4倍)で前を引いていたら
五郎さんが写真と動画を撮ってくれた



五郎さんの動画は 1分あった
やってみると分かるが 走りながら1分の動画を撮るのは大変だ
「五郎さんも撮ってもらうことあるの?」と聞くと
「10秒とかしか撮ってもらえない」という







撮影もする自転車ディレクターとしては
撮らないわけにはいかないでしょう(笑)
3分撮って 動画を送った



感想は「僕の後ろって走りやすいんだね」だった
どれだけ自分が好きなんだか(笑)


しかし 確かに五郎さんの後ろはとても走りやすい
障害物への手信号は 通過する数秒前に出してくれるし
後ろの人の能力に応じてスピードを変えてくれる





以前の五郎さんのペダリングには
両膝を内旋し 両足が右斜め前を向く癖があった

だが 今日のペダリングは左右均等で
ビシッと両足が前を見ていた


走りながら それを言ったら
満面の笑みで「直しましたよ!」と言う


私は「しまった」と思った
五郎さんは 喜んでテンションが上がると
坂道でアゲアゲになるのだ(笑)


案の定 4kmほどの峠で
アゲアゲの刑が炸裂(笑)
今日は飛ばさないって言ったのに…


ヒーヒー言いながら よだれ垂らしまくりで
なんとか食らいついた





峠を2本上って 40km
1時間ちょっと朝練して 撮影へ







撮影の合間の移動は
私だけ自転車で移動する
スタッフは 私が自転車移動するのは当たり前だと思っているのだが
最近はなぜか スケジュールに
五郎さんも自転車移動と書かれるようになった(笑)



ここで私は すごいものを見た




農道の信号待ちで スタッフの車両に抜かれたときのこと



青信号で走り出すと 車両ははるか向こうに行っていた
我々も ゆるゆるとスピードを上げる
あの車に追いつくか? と考えたが
車両はすでに50km/h近くで遠ざかっていく


すると五郎さんが
深い前傾姿勢をとって加速し始めた
「マジか…追いかける気だ!」


スピードが上がる
五郎さんのいつもの巡航スピード43km/hを超えても
まだ上がっていく

五郎さんの後ろにベタづきなのに パワーは350W
前を走る五郎さんはおそらく450Wは出ている
300mは離れていた車両が
じわじわと近づいてくる


追いかけ始めて2分
あと50m届かない
着き位置なのに かなり苦しい
そろそろ五郎さんも限界のはずだ
「お前も前を引け!」と言われたらどうしよう(笑)
そしたら 30秒間だけ500Wで引いて
千切れよう(笑)


五郎さんが限界の表情をしていたら交代しようと思い
横へ出て顔を見たら
苦しそうではあるが 俄然集中していた
すごすぎる まだ行けるのか…


車両まであと50m
五郎さんのスイッチがさらに入る音がした
五郎さんが腰を上げる
「マジかよ!?」
苦しすぎるが 私だけ千切れるわけにはいかない
スピードがもう一段階上がり 一気に車両に追いついた



目を見張った
感嘆しかない
あの苦しさの中で さらに加速したのだ



沖縄のゴール前の牽引を まさに生で見た







この体験をするために
私はトレーニングを積んで来たのだ
そう思った





レースは無くなってしまったが
大きなモチベーションをもらった気がした

まっさらです。

2021年08月26日 10時49分08秒 | 自転車
乗鞍がなくなり


沖縄もニセコも中止となり
今年の目標が全てなくなってしまった



私個人の目標がなくなったことよりも
予定していたロケがなくなったのが痛い




2年ぶりに男子部を復活させ
ニセコ 沖縄210kmと
アマチュアの頂点を狙う姿を撮るべく
半年前から準備を進めていたのだが…



心にぽっかり穴が開いてしまった




番組なんて いつ終わるか分からないので
来年やればいいなんて とても考えられない
もうチャンスが無いかもしれないと思うと
無念すぎる




とはいえ


来年チャンスがあった時のことを考えると
今から準備をしておかねばならない
そこに疑問を挟む余地はないのだ





ディレクターの本分を全うするために
とにかく自分のベースを上げておきたい


限界のギリギリ下で走るトレーニング
業界ではSST走というらしいが
私は業界用語が嫌いなので
「限界ギリギリ下走」と呼ぶ
これをしっかり続けていきたい






五郎さんと走ると よくわかるのだが
まず違うのは 流して走っている時の巡行パワー
私が楽だと感じるのが200Wなのに対し
五郎さんは240Wぐらいで「楽に」走る
そもそものベースの力が違う



走る距離や時間に差がありすぎるのは仕方ないが
流して走る時のパワー値を上げることはできるだろう






ベースを上げる限界ギリ下走
都市部に住むサラリーマンがこれをやるには
ズイフトだ(笑)



ズイフト内のワトピア島にあるヒルクライムコース
Epic KOMがちょうどいい
自分が頑張って走って20分ちょっと






平均252W


SST走とは FTP(1時間全力パワー)の88%〜94%らしいので
私の場合246W以上で走れればOK


これを週3回やれば変わるに違いない




ああ しかし目標の見えないトレーニングは虚しい(笑)




ベトナムあたりで一人旅でもしたいなあ…

大切な無駄。

2021年08月18日 19時54分03秒 | 自転車



風の強い日

自転車で走っていると
遠くに白いものが落ちていた



道路の真ん中で バタバタと
風に煽られるビニール袋だろうか



近づくにつれ 何か嫌な予感がする
風が強いとは言え あそこまでバタバタするほど
横風は吹いていない



心臓がドキリとした
それはビニール袋ではなかった
白い猫が 道路の真ん中で
頭を轢かれ その苦しみに悶えているのだった


私はその猫を見ないように通過した
路肩には黒い猫がいて
半身を乗り出し 暴れる白い猫をじっと見つめていた
そばに近寄りたいけれど 車通りが激しくて
近づけずにいるようだった




あの黒猫は やがて白猫のことを忘れてしまうのだろうか
そして 一歩間違えば自分もああなるのだと思った








司馬遼太郎の何かの作品に
「道端で無駄死にする覚悟で生きる」というようなことが
書かれてあった
「華々しく死ぬ」などと 死に場所を選んでいるようでは
何事も成し遂げられない という内容だったと思う



思い起こせば 自分の人生なんて
無駄だらけなのだが(笑)
無駄なことを一生懸命やって
いつ無駄死にしても良いようにしておこうと思った



さあトレーニングしよ

強さとは。

2021年08月09日 23時21分59秒 | 自転車



乗鞍がなくなって
呆けてしまった


でも 今年のレースは乗鞍だけではないぞと言い聞かせ
トレーニングのプランを練り直す


次の目標は ロードレースだ
ひたすら苦しいインターバル耐性をつけなくてはならない



会社帰りに ほぼ必ず90秒走ができる区間を見つけ
毎日そこを通るようになった
誰も走らない区間なので ストラバのKOMが取れた
マイナー区間とはいえ 気分が良いものだ(笑)





暑い夏のトレーニングで手放せないのがこれ


山本元喜選手から勧められたタブレット


水に入れるとシュワシュワするので
我々スタッフは「ポリデント」と呼んでいる(笑)


塩分とミネラルを補給できて
さらに甘くないのでべたつかないため
汚れた手を洗うことなどにも使えるのが超便利
ちょっと高いけど かなりオススメです





ロケの帰りに
五郎さんに洗車をしてもらった


3500円で驚くほどピカピカにしてもらえる
今までの自分の洗車が 子供だましだったみたいだ





「僕は自転車だけには真面目です」
と五郎さんは笑うが
その真剣な眼差しを見ているだけで
明日も頑張ろうと思えてくる






五郎さんと話していると
「強さ」とはなんだろうかと よく考える


幼い頃 周りには強い人も弱い人も色々いて
強い人は何をやっても強かったし
弱い人はいつも強い人の子分だった

私は弱い人だったが
強い人の子分になりきれず
苦労した





強さとは 生まれ持ったものなのだろうか?




弱い自分が強くあるためには
何をすれば良いのか


何かをやり抜いた達成感
自信から生まれる心の中の柱
そういうものが手に入れば 人は強くなれるのだろうか?




自転車の番組が続く間は 自転車に打ち込んでみようと思った
だから 私が求めているのは成績などではなく
強い自分を手に入れたい ただそれだけ



今日も この後 仕事帰りに
90秒走を1本やって帰る
パワーは徐々に上がってきて コンスタントに
430Wで走れるようになった


その先に何があるのか?
何もないかもしれないが 弱い自分ができることを
もう少しやり続けてみようと思う

7月の走行距離。

2021年08月05日 00時47分24秒 | 自転車
7月の走行距離は
904kmでした


いやー
仕事と家庭 両側からのプレスを受けて
月のうち10日間も乗れない日があった
まあこんな月もある






距離は伸びなかったけれど
悪いことばかりでもないもので

ロングを走っていて ハッとした




前傾姿勢が楽なのだ



はるか昔に書いたが 私は前傾が苦手で
そのためクランクを165mmにしているのだが
今日は かなり前傾しても全く苦にならない事に気がついた



あれほど上げにくかった脚が
スルスル上がる
股関節が無くなってしまったかのようだ







はて 一体どうして楽になったのか?



私がきちんと続けて来たことでいうと
ケトルベルの体幹トレーニングとか
毎晩の腹筋1分間とかになるのだが
関係ありそうなことで言うと
「前腿を伸ばす」ことだろうか


片脚を正座のように折り曲げて
そのまま上体を後ろに寝かせる
これを寝る前に 左右それぞれ1分間


1年前は 上体を後ろに寝かせられなくて
脚を横に少しずらしていたのだが
今では後ろにペタッと寝ることができる





本当に前腿の柔らかさが関係しているのかはわからないのだが
とにかく上体が水平になるぐらい前傾できると
巡行がとんでもなく楽だ
みんなこんなに楽していたのか…






前傾ライドを楽しんでいたら
砂利道でパンク





サイドカット
ピレリのタイヤでは初パンクかな





穴が大きいので
パンクしたチューブを携帯ハサミで切り取り
タイヤの内側から穴を塞いだ





200km走るつもりで出かけたのに
意気消沈して50kmで帰宅(笑)
良いことも 悪いことも
色々あるもんだ





タイヤを交換して洗車





五郎さんは 特別にチューニングされた洗剤を使っているらしいが
私は普通の台所用洗剤
十分落ちますよ





チェーンはワックス専用の洗浄剤でクリーニング


五郎さん直伝の「試験管ブラシ」を使って
隅々までピカピカにした




8月はもう少し走れるといいな