自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

ビッグプーリー。

2017年01月23日 23時11分25秒 | 自転車
「底なし沼」とはよく言ったものである。


自転車好きにとって、パーツマニアの道は
最も危険な道と言っても良い。
「これでもう変えるところが無くなっちゃいましたね」
と言ってたハズなのに、変えたいパーツは次から次へと現れる。





「これ以上変えるパーツはないっす」と言って半年。
EFFECTさんにやって来ました。





SRAM eTapのプーリーを外してもらいました。
そして取り付けたるは、噂のこいつ。





カーボンドライジャパン製・ビッグプーリー。
ミドルゲージ for 富士あざみライン、
筧五郎さんモデルのセラミックベアリング仕様です。
表側はがっつり肉抜きされているため「56」ロゴは裏側ですが。
ポールスミスのジャケットのオシャレな裏地みたいなものだと思ってください。
カーボン部分から金属部分まで、すばらしい精度で作られていて、
取り付けずに眺めるだけでも楽しい逸品。
音もなくスイーッと回り続けます。
さらにカーボンの積層が…(以下略)




説明書に「専門知識が必要」とあったので
EFFECTさんに取り付けてもらいましたが、
一度見れば簡単です。
ディレーラーの裏側にある小さな窓の蓋を開けて、
プーリーゲージを留めている小さな金具を細めのラジオペンチで取り外せば
プーリーが外れます。
取り付けは逆の作業をするだけ。





EFFECTの日比谷メカも初めての作業だったようで、
二人して説明書とにらめっこしながら進めました。



さて、実際乗ってみたインプレですが。
乗ってすぐ「軽い」と分かるほどの回転の違いがあります。
(ホッとしました…)
特にチェーンがクロスする「インナー x トップ」「アウター x ロー」に近いほど
違いが顕著です。


さらに気になる「変速性能」ですが、
変わらないか、わずかに良くなった気がします。



個人的な見解ですので、専門的なご意見があれば
ぜひ教えていただきたいのですが、
シマノのディレーラーはプーリーにわずかな遊びがあって、
これがシマノ独自の特許で、変速性能を高めています。
ビッグプーリーにはこの「遊び」がないため、
シマノユーザーは「変速性能が落ちた」と感じる方が多いようです。

私の場合、SRAMですので、
もともとこの「プーリーの遊び」がありません。
そのため、変速性能は変わらないのだと思われます。


ここで今回の作業中に気づいたことがあります。


SRAMにビッグプーリーを取り付けた際、
プーリーゲージにわずかな「遊び」があったのです。


ゲージ部分をディレーラー本体側に押せばわずかに引っ込む程度の「遊び」です。
バネで固定してあるため、グラグラするようなものではありません。
これは前述のシマノ製プーリーの「遊び」と同じ効果を得んがための機構だと思うのですが、
これが純正の状態にもあったかどうかは定かではありません。

純正の状態にもこの「遊び」があるなら
おそらく変速性能はほぼ変わらず、
私が「良くなった」と感じるのは、日比谷さんの調整の賜物なのでしょう。
また、これが純正にはない「遊び」なら、
カーボンドライジャパンの粋な計らいなのかもしれません。



長くなりましたが、とにかくSRAMの場合、
変速性能は良く、いまのところ快調です。




これでやっと、富士あざみラインで32Tが使える。
さらに数Wフリクションが軽くなって、夢の1時間切りできるかも…
いやいや、たぶんこれは、まったくもってタダの「幻想」なのですが、
そうと知りながらもワクワクしちゃう。
これだからパーツマニアはやめられないんす…★

名古屋へ。

2017年01月20日 16時19分10秒 | チャリダー★
冬の坂ロケは難しい。
なぜなら、凍ってしまうから。
峠を一本上るだけなら選びようもあるけれど、
1日で獲得標高3000mのコースを考えるとなると
関東以北ではほとんど走れるエリアはない。


あれこれ探していたら、中部地方のとある山岳エリアは
冬でも凍ることが少ないとの情報が。
さっそく行ってきた!






降らないはずなのに…


あっという間にワイパーが凍って
そのたびに氷を剥がす。





勾配10%を超えると
タイヤがズルズル空回り。
8本上るはずの峠を3本で断念。


しかし!
最悪の状況で下見をしておけば
「想定外」という事態は起こりにくい。
ロケハンとしてはサイコーなお天気だった、
ということにしておこう。




※泥除けが折れてしんなりしてしまった…(涙)



帰りに名古屋を通ったので
五郎さんちに立ち寄り。
「全日本が終わって燃え尽きちゃったよ」
と言ってたけど、
思ったより元気でよかった。



そして滅多に来られない五郎さんちに来たからには、
これをやっていかねば!





名古屋名物「ローラー練」。
ほかのスタッフたちが夕飯を食べているタイミングに抜け出して
参加させてもらいました。


前に参加した時、
五郎さんが設定してくれたパワーがまったく出ずに
負け犬気分で撤退した、あのローラー練。
ローラーなんか2度と乗りたくなかったし、
ほかの参加者が250Wオーバーで漕いでるところで
私だけ170Wとかで漕ぐのも嫌だったのだけれど、
やらなければ自分はダメになる気がしたので、参加させてもらった。


FTP180Wぐらいの人向けの数字で。



前回はサドルが高すぎてペダリングがうまくできなかったので、
ローラー用に1cm下げてトライ。
…お。
割とパワー出る。


30分経過した時点で五郎さんが
「もう少し上げられますよね」と。
目標値を全体20Wぐらい上げる。
…お。
まだいける。



10秒400Wに上げて230Wに戻して2分。
「集団から抜け出して、また集団に戻るイメージ」などなど
五郎さんがイメージを説明してくれる。
90分間で2000円。楽しかった。
最後は2分250Wで、と言われたところを
276Wで。
数値は低くしたけど、クリアできたことで
何かが復活した感じがした。
なんとまあ、単純なものなのだろう。
五郎さん、ありがとう。




ちなみにスタッフたちはローラー練の間に「ひつまぶし」を食べたそうです。
Dさんの分まで食べときました、と。
…ありがとうよ!!

世界の果てシリーズ。その1。

2017年01月11日 02時18分08秒 | おしごと日記



標高3450mの塩湖。
アルゼンチン北部・アンデス山脈の中腹。
ウユニのような観光名所ではないのでかなり地味。
おみやげは塩の塊だけ。
近くに住んでる原住民族の村で出会ったおっちゃんに
「誰もが俺たちをバカにする。お前は俺たちをバカにしないのか?」と聞かれ、
「するわけないだろう」と答えたら、たいそう喜んでくれた。





キリマンジャロ山のふもとに暮らすマサイの村。
荒野でパンク修理してたら、どこからともなく現れ手伝ってくれたマサイが
自分の村に連れて行ってくれたのでした。
猛獣よけのイバラの囲いの中が村になっていて、
そこは牛糞が敷き詰められたフカフカ絨毯。
牛乳を勧められましたが、飲む勇気がありませんでした。






ペルーのアンデス山脈・標高2700m地点。
海から上り始めてちょうど50キロぐらい。
脇道がどこまでも続いていたので、行ってみたら
村があった。
ちょうど教会に里帰りしていた家族が
「こんな廃村によく来てくれた」と喜んでくれて、
村にある唯一の食べ物、サボテンの実をくれた。
茂山くんと泣きながら食べたっけ。





トルコの離島、ギョクチェ島。
行き当たりばったりで行ったけど、
偶然すばらしいギリシャ正教の祭りに出くわした。
ヨーロッパ各国から来てたメディアにまぎれて
撮影させてもらっちゃった。




世界の果て、という言葉がよく似合う場所ばかり。
もう一度訪ねたいなあ、と妄想が膨らむのは
編集室にこもりすぎてるからですな。
アンデスは無理だから、ひさびさに狂言でも見に行こうかな。

楽しうなるこそめでたけれ。

2017年01月06日 18時37分41秒 | おしごと日記



本年もどうぞよろしくお願いします!


年末年始、5日間も休みをいただいて、
家の外壁掃除から鉢の土替え、バイクの掃除までやってたら
たいへんな腹筋痛になりました。
普段使わない筋肉を多用したようです。
これは年末年始のひそかな楽しみだったりします。



久々に時間を持て余して
ぼんやり考えごとをしていたら、
気持ちが飢えてきました。
これも大事な儀式。
飢えていないと、アイデアって浮かんでこないのです。
常に心を飢えさせるのも重要課題。


そして今年はどこかでロードレースに出たい!
経験しないと描けないことって多いです。
UCIのグランフォンドシリーズに出てみようかしら。


ともあれ。
今年もワクワクするような番組をめざして
全力疾走しますよ!