自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

いちだんらく。

2020年09月23日 23時00分52秒 | おしごと日記



ロケから編集へ
そしてまたロケへ
そんな猛烈な忙しさが今日で一段落した



「ブログを書く時間ぐらいあるでしょう」
とよく言われるが
私は非常に文章が下手くそなので
実はブログを書くのに 2時間ぐらいかかっている


書いては見直し
直してまた見直し
いっぱい書いたのに全部消すこともある
なので すっかりご無沙汰してしまいました
すみません(笑)






ロケはなんだか雨続きで(徳島からずっと…)
ラファのシャドウジャージばかり着ている
レースがないので モチベーションはゼロ
トレーニングなんてできなくて
通勤とロケでちょろっと走るのみ


強くなるのは 相変わらず1分走のみ





ロケ前日
真っ黒の竹谷さんと 久々に走った
たぶん5年ぶりぐらい
素晴らしいペーシングで先頭を引っ張ってくれた


私は職権を振りかざすことが嫌いなので
竹谷さんに個人的に何かを聞いたり 教えてもらったことはない
教わるなら ちゃんとコーチ料を払って教えてもらう
それが竹谷さんに対する礼儀だから
なので ライドも久しぶりの5年ぶり





もちろんイノッチも一緒に



私もイノッチも 竹谷さんについていく脚が なんとかあるので
良いペースで楽しく走れた
生まれも 年齢も全く違う3人が
こうして一緒に楽しめるって
とても素敵だ






今日は 連続ロケの総仕上げ
埼玉にある「子(ね)の権現」に行ってきた


チャリダーでは何度も来ているので
すっかり行きつけの坂の様な気分でいたが
実は私は一度もタイムを計ったことがなかった


なので 出演者が走る前に 路面を確認がてら
本気で一本





10分以上の本気走りは
本当に久しぶりで
走りきれるかどうか 全く自信がなかった


しかし ここで走れるチャンスはしばらくない
気合の入らないまま タイムアタック突入


おおよそ17分ということは
平均300Wで走れたらベスト
3.5kmのうち 前半2.5kmは緩めの勾配
後半1kmは地獄の勾配
特にラスト500mは勾配20%越えのオンパレード
パワーがないと進まないので
自然と300Wを超えてしまうに違いない


ということは
緩斜面区間 280Wねらい
急勾配区間 320Wねらい
ぐらいで走れれば 良い結果が待っていそうだ

目標タイムは 猪野さんのベスト17分30秒



いざスタート
まずは緩斜面区間
緩い場所は 勾配1〜2%程度
時々10%ぐらいの短い急坂が現れる
さらに20mほどのグラベル(砂利)区間まである
楽しさ大盛りコースだなこりゃ


追い込みすぎず 緩くもない
20分保てるイメージでしばらく走って
パワーを見ると 平均284W
よし これで行こう



良い感じで走っていたが
やっぱり5分ぐらいで飽きて来て(笑)
気付いたら今日のロケのことをあれこれ考えていた
パワーは微妙に下がって 平均275W
これはいけねえ
頭の中の妄想を振り払って ふたたび走りに集中
集中するために ちょっとパワーを上げる
考えられる余裕があるとダメだ



2.5km地点を過ぎて 激坂区間に突入
タイムは9分ちょっと
これは15分ぐらいで行けるのではないか?と
淡い期待が頭をよぎるが
すぐに振り払う
ヒルクライムは 淡い期待で走れるものではない


ここで困ったことが起きた
激坂にコケが生えているではないか!
ツルツルとよく滑る
きっとコロナ禍以降 ほとんど人が通らないのだ
トルクをうまく調節しないと タイヤがズルズル空転して
バイクがストップしてしまう

ストップしたら この激坂でふたたびバイクに乗るのは不可能
つまりタイムアタックの終わりを意味する


ダンシングしたい
しかしダンシングするとトルクが出すぎてタイヤが空転してしまう
仕方ないのでサドルの先端にお尻を突き刺して 精一杯の前乗りで走る
当然ながらおケツが痛い(笑)


ペダリングを丁寧に
決して一気にペダルに力をかけず
トルクのクレッシェンドを滑らかに
前輪が浮いてしまいそうな激坂で このトルク管理
息も絶え絶えの中
めちゃめちゃ難しい(笑)


最後の直線区間
それまでがキツすぎるので 緩斜面に感じるが
実は10%ぐらいある激坂
脳内勾配が麻痺するのも このコースの楽しみの1つだ


そしてゴール
16分09秒 291W


去年の沖縄のフンガワとほぼ同じパワー
レースではなく ソロで出せたことが嬉しい
たぶん去年より少しだけ強くなっている


よだれを垂らしながら ゴールしたら
出演者が全員そこでスタンバイしていて
拍手と爆笑で迎えてくれた(笑)


「タイム何分でした?」
「おお速ぇ!」
「Dスケが一番坂バカだな! 出演者みたいでしょこの人(笑)」


最近新しく担当になった偉い人たちは
ディレクターが出演者に迎えられるという異様な光景に
ポカーンとされていた(笑)




さて
ロケから戻ると 吉報が待っていた
10月10日の「富士チャレンジライド」に参加できそうなのだ
60kmのサイクリングイベントなのだが
途中には9kmのヒルクライムがあるらしい


今から強くはなれないが
コンディションだけは合わせて行こう★

ジテツウにて。

2020年09月11日 23時19分36秒 | 自転車



今日はずいぶん声をかけられる日だった



ジテツウで 代々木公園の坂で1分走
560W
ハアハア言いながら信号待ちしていたら
「Dスケ!」
と呼ばれ ハッと振り返ると
うじきさんだった(笑)


すげー勢いでダンシングする奴がいると思ったら
Dスケだった!
と 車の窓から笑っていらした


「乗ってく? 乗ってかないよね(笑)」
と笑いあって お別れした



帰り道
信号待ちしていたら
「チャリダーのディレクターさんですよね」
と声をかけられた

「よくわかりますね」
と答えると
「いつもブログ見てますから」
と笑って答えてくれた

ブログ見てますと言ってくれる人は
もれなく優しそうな人ばかり
こんな中身のないブログを見てくれているのかと思うと
ありがたいやら 申し訳ないやら


こんな気分の時には
「バガボンド」という漫画の 武蔵のことを思い出す
武蔵がたまたま逗留した家の仏師から
「宮本武蔵といえば もっと傲慢なやつかと思っていたら
 まるで罪人でもあるかのようだ」
と言われるシーンがあるのだが
自分に言われているように感じる


自分が突き進んで来た道に
「本当にこの道で良いのだろうか」と
常に思っている


それ以上に
自分なんかが生きていてすみません
という気持ちで生きているところがある
だから 必死で役に立とうとしているのかもしれない





最近通るようになった 文京区の清戸坂
ゆるい勾配の直線路で
全力で1分もがけることが分かり
1分560W

途中 ストラバの区間があって
珍しく都内でKOM(48秒 543W)をとった

上りきって ハアハア言っていたら
そばに停まったバイクの配達員さんが
「すごい自転車ですね プロですか?」と
「フツーの会社員です」と答えたら
ツバが喉にからまって 咳き込みそうになった

このご時世 咳き込んだらアウトなので
必死にこらえた(笑)




今日はこれだけでは終わらなかった
山手通りで信号待ちしていたら
さらに声をかけられた
ギヤを指差して
「それ 無線のやつですよね」と

見ると 50代半ばぐらいのおっちゃんで
年季の入ったクロスバイクの前かごに
破れかけたバッグを乗せている


「よくご存知ですね」
「自転車が好きなんです。とても買えませんけどね」

目をキラキラさせて 信号待ちの間ずっと
リヤの変速機を眺めていらした


私は いたたまれなくなって
「それでは お気をつけて!」と言って
その場を辞した


自転車は お金のかかるスポーツだ
人間以上の力を手に入れているのだから
お金がかかるのは仕方ないのだけれど
やっぱり値段を言われると 少し恥ずかしい



この気持ち 分かりにくいかもしれませんね






もう少し走りたくなって
荒川の土手に行ったが
虫の大群に襲われ 5kmで荒サイから逃げ帰った(笑)



明日からロケ
少しは走れるかなあ…


徳島の話。

2020年09月06日 20時28分42秒 | チャリダー★
ひとり旅 徳島編をご覧いただいた皆様
ありがとうございました


自分もドキドキしながらオンエアを見て
良くできてるなあ と
他人事のように感心しました(笑)






さて

ドキドキしたのには 実は理由がありました
今回の旅は 通常なら「失敗ロケ」になるからです


失敗ロケとなる要因の1つが
旅の3日間 ずっと雨だったこと
つまり撮りたかった絶景が 1つも撮れていない


ロケの直前 雨マークが消えない天気予報を見て
超ブルーでした(笑)



さらに 今回のロケには最大の壁がありました

ご覧になった方は お気づきかもしれませんが
今回の旅には「ぶっつけ訪問」のシーンが1つもありません
コロナ禍のロケの決まりごととして
前もってこちらの訪問を受け入れてくださった場所にしか
お邪魔できないからです



例えば 前回の大分の旅での
ニューラーメンのお母さんとの出会いや
リンゴとミカンを恵んでくれたお母さんの優しさは
ぶっつけで訪問したからこそ 撮れたものです
それが封じられると 旅の臨場感が無くなってしまう




絶景もなく 臨場感を出しにくい
果たして番組になるのかと
旅の間 ずっと頭を抱えていました
今度こそ 5分のミニコーナーになってしまうかも と(笑)





これを救ってくれたのは 五郎さんだった
雨のシーンを これほど前向きなシーンにしてくれた出演者を
私は知らない



祖谷渓の落合集落のシーンは
早朝から2時間の天気待ちに付き合ってくれた
2時間待つということは 宿の到着も大幅に遅れるということ
つまり 雨の中 夜間走行の可能性が高まるのに
快諾してくれた




「天気待ちさせてください
 あと2時間待てば30分だけ晴れ間が来ます」
「いいですよ!」

「あの坂 上まで上りませんか?
 晴れ間が30分なので 急いで上ることになります」
「大丈夫ですよ!」

「モーレツな雨が来ますが 走ってもらっていいですか?」
「喜んで!」

「神社にクワガタ探しに行ってもいいですか?」
「マジっすか? …行きますよ!」


テレビ番組は チームでやるものなのだと
改めて思った
お互いの良さが 相乗効果となった時
困難も突破できることがあるのだと





好天に恵まれ 素敵な出会いに恵まれた前回よりも
雨と 制限された出会いしかない今回に
勝ち目はないと思っていた
だからずっとドキドキしていた


でも ロケ中ずっと 五郎さんの明るさに救われ
オンエアを見て大丈夫だったと安堵した


番組は 作り手によって天と地ほどの違いが出る
他の人が作ったら もっと良かったかもしれないと
そう思ってしまうような出来ではなかった



五郎さんや取材させてくれた方々
ご覧いただいた皆さんに
少しは喜んでもらえたかもしれない
オンエアを見てそう感じたからか
昨日は床で寝落ちした


「幸せ寝落ち」
これ 番組づくりで最高のご褒美かもしれない(笑)




ドキドキします。

2020年09月04日 22時31分47秒 | 自転車
22時
来週収録するスタジオ台本を書いていたら
シンゴちゃんからメッセージ


今日は何をしたとか
ビールがうまいとか
他愛ないメッセージなのだけれど
心を自分の中心に引き戻してくれる


見たことある方は分かると思いますが
シンゴちゃんは一見 押し出しがモーレツに強い
ガンガン喋るし 意見も強い

でも 心の奥は とてもとても優しい男で
人の悪口を言ってるのを聞いたことがない


建設的なことしか言わない


エネルギー量が凄まじいので
しゃべっていると
ポルシェのエンジンを目の前でふかされたように感じるけど(笑)






明日に放送を控えて
今回はずいぶんドキドキしている


放送前は 必ず緊張してドキドキするものだが
今回はとりわけ心拍が高い


良くできたと思っているからか
できが悪いからなのか



オンエアを見るのって すごく大事で
オンエアで見ると 作品の良し悪しが冷静に判断できる
なので このドキドキの正体が何なのかは
明日のオンエアを見れば判明すると思われる




昔 名前を出すのが憚られるほど偉い人に
「緊張しない人はダメだ」と言われたことがある


緊張する人は 繊細な人で
繊細さがなければ 何事も極めることができない
緊張する人が皆良いわけではないが
緊張しない人は 皆良くない と




旅した3日間 ずっと雨だったので
編集で頑張らないとどうにもならなかった
なので今回は かなり頑張った
だから緊張しているのだろう
この緊張は 頑張ったご褒美なのかもしれない(笑)









仕事の合間に食べる食料(昼食ともいう)を
大人買いした





世界中から 50種類以上の補給食を取り寄せて
一番気に入ったのが クリフバー
これで1個270kcal





ナッツバターがあんこに入ってるこいつは
1個200kcal



私は 会議の途中でも 偉い人との打ち合わせ中でも
割と普通に補給食を食べる

大事なのは 頭が働き続けることと
思いついた演出を 相手に納得してもらうこと
なので 偉い人たちも
サイクルウェアを着ていようが
補給食をモグモグしていようが
気にしないでいてくれる


一般企業ではアウトかもです


ツブシが効かない人間てやつですね(笑)




1、ツブシが効かないので
2、ここで頑張るしかない
3、なので緊張する

という流れなのかも(笑)

8月の走行距離。

2020年09月03日 05時20分50秒 | 自転車
8月の走行距離は
785kmでした


ぜんぜん走ってないですね(笑)



長距離ロケを1度やった以外は
通勤でしか走ってないですからね…



仕事と家庭のことが重なって
土日にまったく時間が取れないので
なんとか現状維持しているといった感じ



通勤では1分前後のモガキを続けているので
1分のパワーだけは更新して589W
2分も400Wぐらいで走れていますが
それ以上の長い走りをやってないので
自分の力がどうなっているのか 皆目見当がつきません


今年中に 10分以上の坂道を全力で上れる日は
来るのだろうか…







私の時間外労働は 月に130時間ぐらいになります
過労死ライン(80時間)をだいぶ上回ってますが
この通り まずまず元気でやれています



「趣味を仕事にできていいね」とよく言われますが
逆なのです
「仕事を趣味にした」のです
自己暗示のようなものですね
ストレスが無いのかというと
そんなことは決してなく
常に作品のクオリティについて頭を抱えて悩んでいるし
「おもしろく無い」とでも言われようものなら
頭がクラクラするほど落ち込んで
布団から出られなくなってしまう






五郎さんが たまにいう言葉に
「自転車は裏切りませんから」
というのがあります



努力したぶんだけ 自転車は応えてくれる
それは仕事では手に入らない シンプルな成功体験
自転車通勤が自分を救ってくれているのかもしれないと
ふと思ったりします





ただいま朝の5時20分
7時間後のナレーション録りに向けて 原稿を仕上げたところ
今日もモガきながら帰ります★