☆霧の旗(1965年 日本 111分)
監督/山田洋次 音楽/林光
出演/倍賞千恵子 滝沢修 露口茂 新珠三千代 川津祐介 近藤洋介 市原悦子 井川比佐志
☆旗の意味は?
ぼくの田舎には、当時、7つの映画館があった。東宝と松竹、東映、大映、日活、そして洋画の封切館に、その昔は演劇を上演してた小屋が2つ、映画館になってた。ぼくが通っていたのは東宝松竹系の邦画館と洋画の専門館で、ときどき、名画を3本立てで上映してた。
高校生のときだったか、清張物の名画を上映してて、そのとき、この作品を初めて観た。
いやまじ、おもしろかった。
「霧は音をたてて流れるんだよ」
っていう台詞の場面がやけに印象的で、それ以来、ぼくは霧を見るたびにこの場面をおもいだす。
そんな忘れられない名場面をもつ本作は、山田洋次の傑作だ。なにより音楽が冴えてて、ワルツが陰鬱な世界観と妙に合ってる。橋本忍との脚本合作の時代が、松竹清張物の絶頂期といっていいんじゃないかと。
配役、撮影、共に文句無しだわ。