△ローレライ(2005年 日本 128分)
監督/樋口真嗣 音楽/佐藤直紀
出演/役所広司 妻夫木聡 柳葉敏郎 香椎由宇 伊武雅刀 國村隼 橋爪功 上川隆也 堤真一
△福井晴敏『終戦のローレライ』
たぶん、SFファンタジーなのだろうが、全体的に中途半端な印象はぬぐえない。すくなくとも、ぼくはそうおもった。
発想としては、決して悪くない。戦利潜水艦「伊五〇七」や「ローレライ・システム」にくわえて、超能力をそなえた美少女なんてくれば、かなり、胸はおどる。
が、活劇かといえばそういうわけでもなく、恋愛劇かといえばそうなってもおらず、さりとて人類愛をうったえるとかいう高邁なものは見られず、音楽はさすがに佐藤直紀だけあってしっかりしてたような気がするんだけど、それにくらべて絵づくりがどうにもこうにもつらかった。
CGは稚拙なのか予算がないのか、ともかく、いくなんでも、
「もうすこし頑張らないとあかんがね」
といいたくなるほどのひどさで、悲しいかな、目を覆いたくなった。
文化庁の支援ってのがどういう理由で得られたのか、これについてもまるで理解できんし、もしも、戦争と美少女を合わせれば作品になるという考えなら、これはあきらかなまちがいだったんじゃないかしらね。
なんてことを書くと「おまえ、いいすぎだろ」とかいわれそうだけど、でもまじでつらかったわ。