☆存在のない子供たち(2018年 レバノン 126分)
原題/کفرناحوم
監督・出演/ナディーン・ラバキー 音楽/ハーレド・ムザンナル
出演/ゼイン・アル・ラフィーア ヨルダノス・シフェラウ ファーディー・カーメル・ユーセフ
☆ベイルートに棲む子供
身につまされるというか、こういう現実はつらいね。
エチオピアからベイルートに移民してくるというのもなかなか切実な展開なんだけど、それでも職がなく、貧困の生活から抜け出すことのできずにいるヨルダノス・シフェラウと知り合うことがつらい中での唯一の光明という皮肉が、たしかに演劇的ではあるけれど、物語を大きくうねらせる。
いや、エチオピア移民の一歳のがんきんちょもだけど、まあこの子の場合は無意識の演技だから。なんといっても、主人公を演じたゼイン・アル・ラフィーアがうまい。ラストカットの身分証明書の写真を撮るときの笑顔もいいし。