☆アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年 アメリカ 121分)
原題/I, Tonya
監督/クレイグ・ガレスピー 音楽/ピーター・ナシェル
出演/セバスチャン・スタン ジュリアンヌ・ニコルソン ボヤナ・ノヴァコヴィッチ
☆1994年1月6日、ケリガン襲撃事件
トーニャ・ハーディングの半生っていったって、つい20年ほど前の事実の映画化で、こういう即時性というか機動力のあるのがアメリカなんだな~ってつくづくおもう。
いや、それにしても登場してくる人物たちのなんとまあ無残なことか。アメリカという社会の底辺でもがき苦しみ、それでようやく、まあ母親のおもいがけない行動(スケートがやりたいといっていた娘を黙らせるためにリンクに連れていったものの、そこで娘の予想だにしなかった才能をまのあたりにしたことで、スケートを本格的に習わせてしまうという)によるものとはいえ、人生の栄光と転落を同時に経験してしまったところを描こうとかっていうのは、日本じゃなかなか実現しない。
すごいとおもうわ。
物語もさることながら、マーゴット・ロビーっていう女優は個性があるね。狂気をはらんでるっていうか。なんとなく敬遠しちゃいそうになるけど、この熱演ぶりとスケートの腕前は凄い。でも彼女より凄かったのはトーニャの母親ラヴォナ・ゴールデンを演じたアリソン・ジャネイだね。据わった眼がなんともいえないな。