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ニコライとアレクサンドル

2021年07月01日 13時21分21秒 | 洋画1971~1980年

 ◇ニコライとアレクサンドル

 

 大作だな~。

 なにからなにまでばりばりお金が掛かってる。まあ、プロデューサーがサム・スピーゲルで、監督がフランクリン・J・シャフナーなんだから贅沢な絵作りになるのは無理もないけど、好い時代の映画だね。

 ヴィッテは知られてない分、ローレンス・オリビエが演じても違和感はないけど、ニコライはそうはいかない。名の知れたいろんな役者が候補に挙がってもメイクで似せられない以上、だめだしね。マイケル・ジェイストンが起用されたのはまあ当然といえば当然だ。ほんと、よく似せてある。

 洋画のこういう姿勢は、好きだ。邦画だったらこうはいかない。役者の名前が優先で、作品の中身よりも役者の名前で観客を釣ろうとする。そういう浅はかな考えがなくならないかぎり、邦画は進歩しないね。

 けど、ロマノフ王朝の終焉ていう主題はちょっと観客の興味をかりたてないな。少なくとも日本じゃ難しかったかもね。王宮にエレベーターがあるのはびっくりしたけど、ここまでの文化があっても時代の流れに疎いと滅びの道をたどっちゃうってことかな。でも宮殿の場面で目をひくのはそれくらいで、あとは単調だな~。

 出征の場面や、野外の人民とのいざこざや銃撃の場面が見事な分、室内の単調さが余計に見えちゃって辛いな。

 でも、トム・ベイカーのラスプーチンと、ブライアン・コックスのトロツキーはなかなかよかった。いやまあ、ほんと、メイクも本物によく似せてて大したもんだし、目立たないけど好演だね。

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