◇アサシン クリード
これだけ贔屓の役者が揃ってると贔屓の引き倒しをしたくなるけど、う~む、難しい。マイケル・ファスベンダーの過去で母親が父親に殺される印象的な全ての始まりになる場面だけはわかるんだけど、どんな殺人をしでかして逮捕されて裁判にかけられたのかがたったひとつの台詞回しだけで片付けられるってのはありなんだろうか?っていうよりそういう中身だってことだよね。
たしかに逆光を効果的に用いた活劇場面は見事なもので、これだけ迫力を出せるようになったのかと。テンプル騎士団とアサシン教会のスペインでの戦いと、暴力矯正施設の巨大アーム治療室とがダブルイメージになって描かれてゆくところとか、いやまじ凄い。
けど、空虚なんだよな~。
マリオン・コティヤールはまあ担当医だし演技にもちからは入るだろうけど、似合わない役柄で顔見せに撤しただけのようなシャーロット・ランプリングやジェレミー・アイアンズやブレンダン・グリーソンとかを観てると、なるほど、お金掛かったろうなあとしかおもえない。
拾い物はスペイン時代のファスベンダーの妻を演じたマリアンヌ・ラベットで、綺麗だし、身のこなしもいいしね。
ほんと、もうすこし脚本がまともなら良かったのになあ。