長野県は、擬洋風・洋風建築が多い。最も著名なのは、松本開智学校だろう。明治期文明開化の影響が色濃く残っており、当然上田市内にも幾つかの洋館が存在している。長野県人の先取の精神を感じさせてくれる。
私には、全部の洋館を回るほどの時間はないが、それでも道すがらに幾つかを見て歩いた。真夏の暑さではなかったが、日差しは強く、歩いていると汗ばんできた。
一般的には、長野県=高原=避暑地というイメージが定着し、夏は涼しいのではと思われがちだが、実際に長野県は盆地が多く、大変蒸し暑いのである。もちろん上田から近い菅平や軽井沢に行けば、多少は涼しいのだが、それでも暑さを忘れるほどではない。総じて夏は大変暑い県なのである。私が知る限りで夏を忘れられるのは、涸沢のように標高2,000m以上の世界だけである。
もう一つイメージが先行した過去の例として、堀辰雄に始まるラブロマンス小説や映画の舞台であるといえば解りやすいだろうか。夏の休暇に高原を散歩していたら、洋館に暮らすみめうるわしき美少女と出会い、ロマンスに発展し・・・、といった具合だ。そんなわけで、どういうわけかペンションも実に多い。何かを期待して長野県にやってきた旅行者も、かつては多かったはずだ。
今は、若い人でもそんな古風で暢気なテイストは、持ち合わせていない。精々昔を思い出そうとする、シニア世代が高原にやってくる位だろう。
そんな風にみてゆくと、これまで長野県は、ハイカラな洋館、あかぬけた高原の雰囲気、そしてロマンティックな文学と映画によって創り出された文化的なイメージで、随分得をしてきた。
長野県上田市・上小教育会館・昭和13年建築
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/F3.5-5.6ED
私には、全部の洋館を回るほどの時間はないが、それでも道すがらに幾つかを見て歩いた。真夏の暑さではなかったが、日差しは強く、歩いていると汗ばんできた。
一般的には、長野県=高原=避暑地というイメージが定着し、夏は涼しいのではと思われがちだが、実際に長野県は盆地が多く、大変蒸し暑いのである。もちろん上田から近い菅平や軽井沢に行けば、多少は涼しいのだが、それでも暑さを忘れるほどではない。総じて夏は大変暑い県なのである。私が知る限りで夏を忘れられるのは、涸沢のように標高2,000m以上の世界だけである。
もう一つイメージが先行した過去の例として、堀辰雄に始まるラブロマンス小説や映画の舞台であるといえば解りやすいだろうか。夏の休暇に高原を散歩していたら、洋館に暮らすみめうるわしき美少女と出会い、ロマンスに発展し・・・、といった具合だ。そんなわけで、どういうわけかペンションも実に多い。何かを期待して長野県にやってきた旅行者も、かつては多かったはずだ。
今は、若い人でもそんな古風で暢気なテイストは、持ち合わせていない。精々昔を思い出そうとする、シニア世代が高原にやってくる位だろう。
そんな風にみてゆくと、これまで長野県は、ハイカラな洋館、あかぬけた高原の雰囲気、そしてロマンティックな文学と映画によって創り出された文化的なイメージで、随分得をしてきた。
長野県上田市・上小教育会館・昭和13年建築
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/F3.5-5.6ED