Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

京都暮らし311. 三船祭

2010年05月16日 | Kyoto city
 日曜日は、車折神社の三船祭に出かけた。嵐山の大堰川で、御座船・龍頭船・鷁首船など20数隻を浮かべ、平安時代の船遊びを再現したものである。
 個人的な見所をあげると、龍頭船で奉納される推定15歳ぐらいの少女による蘭陵王(らんりょうおう)の舞楽である。毎年この舞人は、大人でもなく子供でもないという15歳位の少女によって舞われ、不思議な妖艶さが漂う。妖艶さとは本来こういうものだというしなやかな凄みがある。
 そういえば大学時代に彫塑の昼間先生が、この15歳~18歳位の人体は微妙なフォルムでつくるのが難しいんだよ。特に顎の量感なんか微妙な形なんだ、ということを教えてくれたことを思い出した。そんな微妙なフォルムが舞楽で鍛えられ、そして化身すると、得も言われぬ妖艶さになるのだろう。 だからこの蘭陵王をみていると、女も妖艶な綺麗さがにじみ出るのは精々二十歳迄であり、二十歳を過ぎるとみんなオバハンだと思わせてくれる。
 暑かったので、祭の帰りにホテルグランビアのプールへ泳ぎに出かけた。ホテルの宴会催事のプレートには披露宴がズラッと並んでいる。あれを見ていると、二十歳過ぎたオバハン達をかき集めて何が面白いのだろうかと思うのも、蘭陵王の妖艶さに当てられたのかも知れない。
 そういえば、いにしえの時代は15歳で結婚したという話もある。それは、ある意味で一番女の綺麗な時なのであり、つじつまが合っていたと思わせてくれる。現代というのは、不幸な美意識の世界だな(笑)。

京都市・車折神社,2010年5月16日撮影.
EOS40D,EF100-400mm,f3.5-5.6,
シャッター:1/80,絞りf5.0,焦点距離170mm,ISO100.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京都暮らし310. 葵祭

2010年05月16日 | Kyoto city
 京都では、昨日葵祭が行われた。下鴨神社の観覧席から糺すの杜に入ってくる行列を撮影し、その後で出雲路橋の鳳舞に出向き中華粥などをいただこうと目論んでいたら、観戦席は早々に売り切れであった。企画倒れである。
 ならば今年は休日に重なり人出も多そうだから、加茂街道あたりから遠目に撮影することにした。高倉の自宅を出て、自転車で鴨川沿いのサイクリングロードを上がった。この時期の鴨川沿いは新緑が大変美しく、心地よいサイクリングだ。案の定加茂街道沿いは人の列になっている。遠くで警官が歩道に出ないでくださいと騒いでいるのが聞こえる。こちらには関係ないなと思いながら、対岸の土手に寝転び行列を待つことにした。タンポポの種子を飛ばしながら気長に構えていると、初夏の日差しが強くなってきたことを実感する。
 やがて葵祭の行列が静かにやってくる。音のない静かな祭である。そばで見ていても遠くで見ていても、あまり関係がないようだ。
 行列を対岸の土手から追いかていたら、御園橋まで来てしまった。さてこの時期上賀茂神社の隣にある太田神社に自生する杜若でも撮って帰ろうかと思ったが、人出が多いのでパスした。帰り道に再び鴨川沿いを自転車で下っていたら、30分程で松原通りまでたどり着いた。京都は街が小さいから、意外に自転車が便利だという再認識である。
 あとはビールでも買って汗ばんだ体でも醒まそう。一昨日、デザインサーベイで白川郷・金沢に出かけた二日酔い疲れの余韻もあり、休日のすこし心地よいほろ酔い加減だ。

京都市・加茂街道,2010年5月15日撮影.
Fuji FinepixS5pro,AFNikkor80-200mm/f2.8D
シャッター:1/250,絞りf2.8,焦点距離200mm,ISO160,カラーモードF2
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする