Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Fieldwork941.祇園祭前祭,2024年.撮影記

2024年09月19日 | field work

 祇園祭のメインの催事は前祭と後祭である。どちらも山鉾の巡行が行われる。山鉾の巡行とは、庶民が世の平安を願う誓願行事にすぎない。こうした庶民の願いに答えて八坂神社の3人の神様祭神【素戔嗚尊 (すさのをのみこと) ・櫛稲田姫命 (くしいなだひめのみこと) ・八柱御子神 (やはしらのみこがみ)】が神輿に乗って街にやってきて四条通りの御旅所に鎮座するのが前祭最大の神事である。従って祇園祭の主役はこの神輿渡御で街にやってきた祭神である。
 昔から言い伝えに山鉾巡行の時は梅雨があがる。言い伝え通り山鉾巡行の日は天気が回復し、昼間の気温が32°の晴天だった。
 山鉾巡行の撮影場所が悩ましい。出発時を正面から、あるいは新町筋の狭隘な家並みの間をすり抜けるように通るところ等、近年は規制も厳しく限られた撮影ポイントしかなさそうだ。
 じゃあ高瀬川の橋の上、つまり四条小橋のところ、鉾に向かって右側の電柱の歩道側から長刀鉾の真正面でも撮ろう。
 ここからだと600mmの焦点距離になる。私の機材でも解像度が荒いデジタルズームを目一杯引き延ばせば撮れるが、一脚必須。これぐらいの焦点距離になると、一脚の微動でも画面は大いに動く。腕力が勝負だな。
 この場所が鉾を真っ正面から撮れる唯一のポイントだ。だからしめ縄を切るところまで撮れた。そして私が撮影していた脇には昨年は見かけなかった報道陣達の脚立が立ちならびはじめていた。来年は、もうこの場所からは撮れないから今年限りのポイントだ。
 最近は、あらかじめ救急車を配置するなど催事も計画的な警備になってきた。だから救急車が出入りするために道路側からはほとんど撮れない。それでも熱中症で倒れ救急搬送された観客が数人いたと報道されていた。山鉾巡行の撮影も、来年は新町通で撮ろう。
 山鉾巡行の出発を撮り、ついでに一寸だけ辻回しを撮ってから、私は京都アクアリーナの水泳教室へ向かった。強い日差しで火照った頭を冷やすのには我ながら旨いスケジュールだ。夕方には、祇園祭の主役である御輿渡御がある。これを納めなければ祇園祭を撮ったとは言いがたい。

Fieldwork941. Gion Matsuri Pre-Festival, 2024.
Equipment: SONY FX30, E4/PZ18-105G OSS
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