フィルム機材コンタックスで牧志市場の散策である。画像はフイルム画像のデジタル複写だが、この機材は予想外によく撮れていた。多分ポケットに入る小ささが相手への警戒心をなくし、こちらも遠慮することなくiPhone感覚で撮れるということが功を奏していたようだ。
使用面だけでなくISO400のフィルムを入れたとはいえ、こんなに暗いところで本当にフィルム機材かと疑ったが確認すると、やはりフィルム機材コンタックスだった。4番目の画像のシャッターの紫なんかコンタックスの色みたいに感じるが。もちろんphotoshopで相当の修正はしているが予想外に夜の街が綺麗であり、デジタル機材で撮影した画像と大差がない。だからフィルムは、ある種の光情報の記録媒体なのだろう。記録形式は違えど媒体であるからデジタル化しても不思議ではないわけだ。
といいつつ、てここでは飲みにゆかなかったけどね。シャッターを降ろしている店も多く、市場だから朝しか商売をしないのかもしれないが、どこか寂しい空気が漂っている。
いつも思うのは、この飲み屋が入っているビルの2階以上は、何に使われているのだろうか。4番目の画像にかすかに2階の手すりが写っている。ここの飲み屋街には全て2階以上の空間がある。そこはお店の倉庫になっている、古ぼけた事務所がある、ひょっとして人が住んでいるかもしれない、などなど不思議な想像をさせてくる空間であり、外から内部の様子はわからない。時折見かける暗い階段をあがってみるほかないが、どこか怖そうな空間のようにも思われる。
沖縄の古いアパートは風呂がなくシャワーだけというのが多く、意外に映画にでも登場しそうなものが多い。そんな類推で推測すると多分古ぼけた住処も牧志市場ならあるかもしれない。それは昭和からの沖縄の姿かなと想像力は働くのだが、そんな使途不明の空間があるということこそ市場たる所以だろう。今度の探検課題だろうか。
沖縄県那覇市牧志
ContaxT3,Sonner35mm/F2.8,FUJI PRO400H
私の住所は、建築デザインには届けていないので、わからんかったのだろう。
今月環境デザインの平先生も亡くなったです。