フィリピンに来る前に、多分アクションカムが役立つだろうと予想した。幸いなことに旅立ち直前に中国深圳からおくられてきたInsta360Ace pro2を持ってきたのは正解だった。それほどに中国製アクションカムは進化し、日本製アクションカムは姿すらない。
旅に出ると、時間的、物理的、そして私の心の余裕的に日本製高画質機材が不適切の場面が多々あった。私は撮影者ではなく親族の一人として催事に参加しているのであり、そんななかで撮影チャンスは突然やってくる。
そこでヤッケの胸ポケットにいつも納まり、記念写真を必ず撮影するフィリピンで、幅1.8mのテラスの壁側に20人の親族達が横に並ぶ記念撮影では、魚眼レンズのアクションカムの画角が必須。つまり場所や相手を選んではいられないし、一々セッティングなど不可能。そんなとっさの即応性が旅の機材の必須仕様になる。残念ながら日本製のマニアックな機材は、常にセッティングしておく必要があり即応性が皆無。
そうした点で先鞭をつけた米国製Goproの製品開発は冴えていた。それは日本製プロダクトを凌駕するコンセプトであった。
だがGopro7は京都に置いてきた。持ってくれば予備機材として使えたし、なによりも嫁がくれと言っている。人にあげられるほどの価格というのも重要だ。今この価格帯で即応性ある日本製映像プロダクトは少ない。そのあたりが日本製品のダメなところだ。性能が良ければ優れている時代ではない。そうした方向違いの性能の良さが、今災いしているのである。つまりコンセプトが大切なのである。
ダメなところを指摘すれば、日本製プロダクトは機材の性能や使い勝手を向上させようとすれば次第に機材自体が増殖してゆく。そうして経営的利益を向上させてきた。
だから最初から小さく携帯性をよくし、最大の性能を詰め込むコンセプトは、日本からではなくアメリカだった。今中国製Insta360Ace pro2は強力な手ぶれ補正が効いているので、ジンバルを持参しなくてすんでいる上に、胸ポケットにおさまり、重宝している。
(記:フィリピン・ブラカン、2024年12月26日)
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