Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ドローイング966..小説:小樽の翠871.酷寒の小樽

2025年02月09日 | field work

 「いってきまーーす」、玄関の翠の声で眼が覚めた。
翠は、甲斐甲斐しくも今日は昼間の勤務だ。朝眼が覚めたら朝食の支度をしてあった。熱々の珈琲をいれて窓から外の風景をみる。少し青空が出ている。午前中なら外で絵が描けそうだ。
こういう日は除雪したばかりだから車でゆける。レンタカーを借りてニセコあたりをめざす。あたりというのは街ではなく、平原に広がる風景を探して車を滑らせる。
脇道に車を止め、小川を少し遡上してみる。水と雪のコンビネーションで絵になるだろう。こういうときは空間のアウトラインをいくつか描く。もちろん着彩なんか出来ない。絵具が凍るからね。
しばらくスケッチを描いて車に飛び込む。家からボットに珈琲をいれてきたのは正解だった。描き終えると青い空が消えていた。こりゃまた降りそうだな。街に戻ろう!。
さて小樽の街で昼飯!。
コロンビア珈琲が閉店してしまったから五香飯店か。体を暖めるならばこってりとして溜トーフだ。それに餃子を加えよう。その後入船の生協で翠のメモをもとに食材の調達だ。
生協への歩道といっても厚い雪が積もった人一人が通れる細さの踏み分け跡があるだけだ。
生協を出る頃、また雪が降り始めていた。半日だけ青空が見えていた。そしてすでに夕方の気配だ。雪国の全ての行動がゆっくりと動く。だから時間のたつのが早い。それが雪国の時間速度だ。
さて翠が帰ってきたら神佛湯にゆこう。
家族湯でラブラブだなぁ・・、そう考えると少しホット気分だ。
・・・
酷寒の小樽である。
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