46の塔頭をつなぐ禅寺、妙心寺境内の路は、実にアーバンデザイン的だ。境内を回遊する心地よいスケール感の道幅、風景を変化させるT字路や鍵型に曲がる路、路に対する塔頭寺院の多彩な構え方など、今でも環境のデザインに活かしたい上手な要素に満ちている。我が国には、こうした優れた環境が多い。
こうした環境をケーススタディし、現代のデザインの知見、或いは建築言語として導き出したのが、当時、磯崎新氏をはじめとする丹下研究室の院生達である。それは都市デザイン研究体:日本の都市空間,彰国社.1968.としてまとめられている。この図書は、 我が国のアーバンデザインの先駆けであった。彼らの著作にも当然のことながら、妙心寺全体の配置図とアーバン的諸要素について記述されている。
私もこの路は、実測調査をしたことがあり、例えば一例として掲げた、この写真の鍵型の路は、手前から4.1m幅で入り、5.1m幅で右に折れ曲がり6mほど進むと、さらに6m幅で左に折れ曲がってゆく。路幅が微妙に変化しながら、路の両側の塀や建物の高さが程よいスケールをもたらす。こうしたスケール感が、心地よく、どこかのデザインで使ってみたいと思っている。こうした設えによって風景が、柔らかくそしてパッと切り替わってゆくところが面白い。境内の路沿いに、塔頭毎にいくつかの小さな世界が広がってゆくのだろう。
妙心寺
Canon EOS kiss digital,SIGUMA3.5-5.6/18-125mm
こうした環境をケーススタディし、現代のデザインの知見、或いは建築言語として導き出したのが、当時、磯崎新氏をはじめとする丹下研究室の院生達である。それは都市デザイン研究体:日本の都市空間,彰国社.1968.としてまとめられている。この図書は、 我が国のアーバンデザインの先駆けであった。彼らの著作にも当然のことながら、妙心寺全体の配置図とアーバン的諸要素について記述されている。
私もこの路は、実測調査をしたことがあり、例えば一例として掲げた、この写真の鍵型の路は、手前から4.1m幅で入り、5.1m幅で右に折れ曲がり6mほど進むと、さらに6m幅で左に折れ曲がってゆく。路幅が微妙に変化しながら、路の両側の塀や建物の高さが程よいスケールをもたらす。こうしたスケール感が、心地よく、どこかのデザインで使ってみたいと思っている。こうした設えによって風景が、柔らかくそしてパッと切り替わってゆくところが面白い。境内の路沿いに、塔頭毎にいくつかの小さな世界が広がってゆくのだろう。
妙心寺
Canon EOS kiss digital,SIGUMA3.5-5.6/18-125mm