Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE377. 休日出勤の相殺

2012年06月14日 | Kyoto city
 昨日は、魔の水曜日だった。ここがおわると今週も普通のペースに戻り少しホットする。だが天候次第なのだが今週の日曜日は授業で行っている撮影のロケがある。授業というのは、地域貢献をする目的で行っており、今年は地域のCMをつくろうという話になった。忙しさもあるが撮影の時間待ちが続く。昼から始まり夕陽を撮りたいという監督のリクエストもあり、さてどうしたものか。
 土曜日は大学院の講義日だし、これでは休みが全くないじゃないか。それで平日を代休日にあてているのだか、それがまた出社する用事があり、大学へ。それに関西は電力不足もあるから、余力のある中部電力の圏内へ移動して冷房をたっぷりかけ、という今風の事情もあるかも。
 そんなに働いてどうすると思うが、多分新幹線の定期を無駄なく使おうとする貧乏人根性が働いている。それに自宅の資料を全部大学に持って行ったので、大学が私の書斎代わりになっている。大学で仕事もするし昼寝もする。そんなんで、休日出勤の相殺しているのかもしれない。
 大学も出勤簿押印などという珍奇な制度を始めたよなぁー。おかげで もう公私のけじめなど、前から比べれば、ぐちゃぐちゃですな。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.1/200iFinish
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PEN LIFE376. 深夜族

2012年06月13日 | field work
 火曜日の7時間目が講義終わると21:00。それから21:17分のパスに乗り、名古屋駅で21:53分の新幹線に乗りつぎ、京都駅で22:36分の地下鉄に乗ると、大学から家まで1時間20分で帰れることに気がついた。意外に接続の時間というのは馬鹿にならない。ひどいときには、名古屋駅からのバスで20分は待たされることもあるからだ、そうなれば通勤2時間コースだ。
 さて最短時間で家にたどり着き、風呂に入り、ブログに向かいをしているとはや24:00を回る。明日は1時限から講義だから、6:00起きである。そして9:00から講義と実習を3コマ消化しといった具合であるから、6時間睡眠のタイトな魔の火~水曜日だ。
 最近では、このタイトな二日間を楽しんでいる。それは多くの人間達とであう二日間だからだ。論文を書いていると必要なとき以外は、まるで蛸壺にこもっている。そういう生活が突然刺激的になるからだろう。偏頭痛の頭は冴え渡り、体はきびきびと生き返ったように動く。つまり多くの人間達と出会うというのは、私にとっては大変健康的なのである。
 だからそんな忙しい狭間にトリスウイスキーを飲みながらブログを書くというのは、結構楽しい時間帯だと思っている。次第に夜がふけてゆくような良い時間帯だ。昔ならばラジオの深夜放送を聞きながらだろう。やはり私は深夜族だと思う。
 深夜族が元気な秘訣。それは昼飯を食べたらソファで1時間は熟睡することである。ウィスキーが三杯目になるかな。すこし眠くなってきた。

鞆の浦、2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f5.6,1/640,iFinish
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PEN LIFE375. オリンパスOM-D

2012年06月12日 | field work

 遅ればせながらオリンパスOM-Dを触ってきた。少し角張っているが、小さくなかなか良いではないか。
 ペンシステムがあるので今のところ特に不足はないが、しかしOM-Dを触っているとこれならば欲しくなる。私ならば、やはりバッテリーグリップがついたブラックボディがいいね。ライカのレンズなどと組み合わせるのもおつだろう。
 実はWEBでバッテリーグリップ付きのOM-Dに、角形フードがついたズミクロンをつけた姿を見せられちゃったのだ。こうなると物欲意識が走るよなぁー。最近量販店を歩いても、N社やC社のブースは眼目になく、オリンパスとパナソニックのブースを見て帰る日が続いている。
 N社のD800が大量の注文で発売が遅れているという断り書きがWEBにあったが、ホンマかいな。こちらは航空機の時代に大艦巨砲主義の戦艦大和みたいな時代遅れの撮影機材はいらんな。40年らいのN社ユーザとしては、パソコンに負荷がかかるだけだと思うけどな。それにそんな大画素の画像を何に使うんだろうか。大型写真集でもだすんだろうか。そんな疑問が湧いてくる。
 N社でこれまでに販売期間がなかがったのは、あの小さなF3と当時のこれまた小さなレンズ群だったよね。それを思えば、デジタル機材は小さく軽いというのが、今のキーポイントだと私は思います。
 自動車を例にプリウスばかり乗っていたら、やはりスポーツカーが欲しくなった。そんなトヨタ86みたいな機材がOM-Dだろうね。それは本格的に機動力ある撮影がしたいという気分を満たしてくれる。
 ライカのレンズが似合うOM-D!!!。それは私にとって刺激的!!!・・・・。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f6.3,1/640,iFinish

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PEN LIFE374. はて、どうしたものかねぇー

2012年06月11日 | field work
 まれに地上波デジタル放送をみた。NHKの「トヨタピラミッドの崩壊」というドキュメントだった。つまり海外工場の展開により、国内の製造部門の下請けピラミッド構造が、海外にコピーされて形成されるというわけだ。ただし海外のピラミッドを支える下請け企業は、現地企業である場合もあり必ずしも日本企業の下請けとは限らない。そこに日本の産業構造空洞化の実態がある。
 海外にコピーされるピラミッド型製造構造を思い描いたとき、昔書いた論文に同じ構造を指摘しいたことを思い出した。
 三上訓顯:これからのデザイン戦略におけるプロデュース・システムについて,日本デザイン学会50周年記念論文集, 第12巻2号,通巻46号,p53-63,2004.がそれである。論文では、デザインを事業として進める場合の将来的な4タイプの新しい事業構造を明示しており、早くも、その一つが現実になりつつある。時代の進歩が早いのだろう。
 そうなると残り3タイプの事業構造についての展開編をトレンディに書く方法がある。それは今の日本の見えざる進路を、こっちだと明解に指し示し明らかにするのだから、読者の共感を呼ぶだろう。幸い出版社が私の周りにいるので、本を執筆するかという企画を思いついた。しかし・・・それは実に大変な仕事だということも、同時に気がついた。一体何日徹夜すればよいやらである。
 そんなに大変ならば、まあ私がわかっていればよいか、という怠惰な気分もある。はて、どうしたものかねぇー。そんな風に時代の先は私なりに見えているが、今後確実に日本の産業構造は空洞化してゆくことは確かである。空洞化するほどに日本企業が海外進出をしなければ企業自体が生き残れないというのが、いまの現実なのである。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.1/200iFinish
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PEN LIFE373. 大変役立つ指標

2012年06月10日 | Shinkansen commuting
 土曜日は完璧な梅雨空であった。新幹線のなかから見える山は、頭が雲に覆われていた。雲の高度が随分低いんだと思いながら、名古屋に向かった。休日というのは、大学が静かだと思っていたら事務主任がいた。案の定要件を言いつけてきたが、休日なので返事曖昧に。というか主任も少し退屈していたのだろう。
 このところ、「「超」失敗の本質」と「技術で勝る日本がなぜ事業で負けるのか」という二冊の本で、大分今の日本のコンセプト的な実態がわかってきた。やはりそうだったかという感じである。
 これらの本には、問題点については十分に解析されて書かれてあるが、ではどうするかという方策はいささか希薄である。それで私の場合は良いのである。問題点が明確に構造化されれば、解決策はコンセプトワークを主とする私がも大いに自信を持ってつくります。また新しいネタができた。さて仕事がこないかな(笑)。まあ次の時代の準備ができたというべきだろう。
 例えて言えば技術至上主義という指標が変わった。デジタル機材でいえば、ニコンD800Eのような世界最大の画素数という時代はおしまい。もはやマイクロフォーサーズのように使い勝手の世界なのである。レンズマウントなんてもう公開されてしかるべき技術だ。そのほうがレンズメーカーからすぐれたレンズが登場できる。あとはプリンターで設けようというキャノンの戦略が現代的なのである。ニコンはプリンターを製造していないので、時代に乗り遅れましたな。
 デジタル撮影機材は世界のなかでも、日本がダントツに優れているので、やはり世界の動向を見るのに大変役立つ私の指標になるわけだ。

米原-岐阜羽島,2012年6月9日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.5.1/250iFinish
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PEN LIFE372. 梅雨入り

2012年06月09日 | Kyoto city
 忙しいので1日飛ばした。それ以前にブログ熱が冷めたのかも。それにしちゃ4年半もよく続いている。
 昨日の夕方から雨模様。名古屋も京都も、そして日本全体が同時に梅雨入りしたかのような季節だ。例年通りの梅雨入りかも知れないが、これが七月中旬頃まで続くのだろうか。
 ああっ!、デザイン学会大会参加で札幌出張の帰りの飛行機が満席だ。もちろん中部国際空港までなのだが本数が少なく既に一杯。こりゃ1日滞在延長を余儀なくされるのだろうか。出張申請書類の書き直しが面倒くさい。つまり名古屋からは、ものすごく不便な土地だ。札幌へゆくついでに、小樽をたっぷり撮影したいという意図もあるのだが。であれば、ついでに積丹半島の集落もと考えると・・・ああっ、大学の会議があるからそこまではちと無理か。
 梅雨の陽気もあるが、悶々とした気分だ。さて今日も大学へ行くか。遅い出勤だが、仕事はままあるし、休日は事務からのメールもこないのでむしろ集中できるわけだ。なんか年中大学に出かけているが、新幹線の定期があるからだろう。たくさん使おうというわけだ。それに新幹線に乗るのが好き、となると鉄ちゃん気分か。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f5.6.1/400iFinish
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PEN LIFE371. 酒と肴

2012年06月07日 | field work
 左隅に保命酒という看板が見える。保命酒というのは、この地域特産の滋養強壮のお酒だそうだ。早速小瓶を購入した。少し薬草のような不思議な味がし、お酒のためか元気になった気分になる。氷を入れて冷やして飲むとよいそうだ。
 広島市から東へ1時間、瀬野峠をこえた先の賀茂丘陵に東広島市がある。空港があり新幹線の駅もあり広島大学があるなど、ニュータウンである。その一角の西条は酒所である。賀茂泉をはじめ全国に名をはせるお酒がここでつくられている。
 酒の旨いところは、当然肴も旨い。牡蠣や鯛や穴子といった瀬戸内海の海の幸が豊富に採れる。よく考えると、瀬戸内海、日本海、北海道といい、日本中の海岸は、そんな美味しい魚の捕れるところばかりである。
 海は一つに繋がっており、山からの水は美味しいので、酒と肴、その言葉自体が日本のキーワードになりそうだ。日本酒好きにはたまらないだろうね。いや日本で暮らすならば、日本酒と肴好きにならないと損だよというべきか。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f3.5.1/250iFinish
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PEN LIFE370. もう寝よう

2012年06月06日 | field work
 港の常夜灯は、どこからみてもランドマークになっている。そのあたりが、ここの景観の優れたところである。どこからでも見えるということと、それ自体がランドマークだという風景の構図を醸し出している。
 さて、このブログも暢気なことを行っている場合ではなく、引っ越しをしなければならない。まあ今月の25日をすぎないとなんともいえない不安がある。本当に別のブログに簡単に変えられるのか。
 そんなことを言っている場合にも、札幌出張の航空券の手配をしなければならないなど、まあいろんな事が覆い被さってくる。札幌に行くのに名古屋からゆかなければならないという不便さ。でもよく考えたら、京都から関空まで行く時間で、中部国際空港ににたどり着けるのだから、同じか。京都からは関空は遠いよ。
 さてもう寝よう。今日は夜の9時迄講義があったから、体力限界。明日は朝一から講義だ。寝よう。ああっ、日付が変わってしまった。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f8.1/800iFinish
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PEN LIFE369. 引っ越し

2012年06月05日 | Kyoto city
 昨日のブログで、お終い、というタイトルを付けたからこのブログも終わりかと思われた向きもあるかも知れない。お終いというのは、MobileMeのことである。だから、新しいサーバーを借りなければならない。そこでまたブログを続けようと思う。だからブログの引っ越しを今月末に行おうと思っている。
 いまは、Macと相性の良さそうな「ねこじゃらし」というサーバーを借りることにしている。大学の使用料金の支払いが25日締めなので、今月25日以降でないと、サイトの引っ越しができないわけだ。
 実はMobileMeの機能のなかでブログとデータの保存が一番便利だった。Macを4台も使用しているとデータをMobileMeにアップさせておけば、どのMacからでもデータをダウンロードできた。特に講義用のレジメを含む大学関係の書類は、すべてMobileMeにストックしていた。それに学生達とのデータのやりとりももすべてMobileMeだった。メールでは10MB位しか添付できないので、100MBを越すデータの受け渡しには、大変便利だった。そうした一番便利な機能が低価格で利用できたのだが、iCloudへの移行とともになくなってしまうのは残念だ。世界が相手だと、そこまで面倒は見てくれないのかも知れない。
 そう思っていたら、自宅のMacに大学のMacの名前が登場する。つまりアクセスできるらしい。ということはMobileMeは不用ではないかという話なのかしらん。OS10.7になってからは、少し勉強しないとわからないのだが、Macは着実に進化しているようだ。
 さて気がつけば、ペンライフというシリーズも1年以上経過した。これまで、よく書くことがあったなと自画自賛。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f6.3.1/500iFinish
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PEN LIFE368. お終い

2012年06月04日 | field work
 Mobile Meのサイトも今月30日でお終いであるという通知がappleから届くようになった。この機能はiCloudに引き継がれるが、ブログサイトと容量の大きいデータの保存はひきつがない。実は、私の研究室では、メールで送ることが出来ない大容量データの受け渡し機能を一番利用していた。安かったし残念という他ない。
 そこで新たに研究費でサーバーを借りることにしたが、大学の支払いが今月末なので、それからでないと使えない。従ってURLも周知できるのは、それからということにる。数日間の余裕があるので、まあ継続できるだろう。ただしブログのアクセス数はリセットされてしまうので、また0から始まる。このブログもアクセス1~2万回を超えると、PCがダウンしたりするなどして、作り直している。ver3.というのはそういう意味だ。
 それ以前に5年近く続けているブログの記述も、少し面倒になってきた。ブログを始めたときにつくったルールがある。
1.オリジナルの画像と文章を使用すること。
2.文章は、まとまりのあるストーリーとして執筆すること。従って箇条書きなどはしない。
 なんとかルールを守ってきたが、それにあまり意味はない。むしろ箇条書きで新しい情報が列記されているほうがブログ的ではあるが、そうしなかったのは、私の頭の創作活動の一つという意味合いが強いからだろう。
 まあ毎日文章を書く習慣がついたことはたしかだ。

鞆の浦・船番所,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f5.6,1/500,iFinish
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PEN LIFE367. 未知数の世界

2012年06月03日 | field work
「技術力で勝る日本企業が、なぜ事業で負けるのか」、という本が、閉塞感ある日本の現実を言い当てており面白い。いずれ別の機会につかわせていただこう。時代はもはや技術力という指標が上位にある時代ではないことを暗示している。それに気がついても対応できない日本という組織の現実がある。
 技術力を感性がコントロールしたといえば、それはappleの物づくりである。この話は、「アップルのデザイン」という本に詳しい。これもまた別の機会に述べよう。
 そんな風に、最近少しずつだが、バラバラだった考えがまとまりつつあるようだ。いずれ講義録にまとめたいということを大学の研究室で考えていた。日曜出勤というのも事務から邪魔なメールがこないので、結構よいものである。
 実は色々とこのブログに書き込んだのだけど、すべて消去し、別の機会にまとめることとした。ただし表題 だけは残してあるが。
 そんなわけで、今日はこれにて失礼する。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f4,1/320,iFinish
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PEN LIFE366. 死に至る病

2012年06月02日 | field work
 高機能、高性能といえば、日本の家電製品が世界市場を占有していたときの指標なのだが、現在は日本の大手家電メーカーが総じて赤字におちいるなど低迷現象の象徴になっている。「失敗の本質」の著者によれば、それは指標が動いたからであり、体験学習主義の日本人はフィールドの異なる新たな指標を創造できない、と論じている。
 それは撮影機材の世界でも同じである。高機能という指標が変わってしまったにもかかわらず、世界一の高画素をうたいながらニコンD800Eが登場したが、すでに時代はマイクロフォーサーズの軽薄短小という指標の世界であり、もはや時代遅れである。それはどこか世界一と銘打ちながら登場したが、時代の主役は航空機にうつり、時代遅れとなった戦艦大和のようだ。まあニコンもあえなく沈没しなければよいが。
 まだある、電波塔では日本一の高さといいながら登場した東京のスカイツリーだ。およそ建築物の高さでは、数年前に世界一の高さのブルジュ・ドバイが完成したので、もはや建築物の高さという指標を競う時代ではない。鉄塔ではという但し書き付きで高さを誇示しても、説得力がなく一時の話題性でしかない。いずれ人々に飽きられること必須である。
 その他にも日本のスーパーコンピュータの開発がある。もはやコンピュータはWindowsの互換性やネットワーク、Macの携帯性やテイストといった時代であるにもかかわらず、世界一を目指している。大体小さな特殊市場で世界一を目指してなんの経済効果があるのだろうか。
 このよう日本人は、大きく考えることが苦手=戦略がない、革新が苦手、ルールを変える事が苦手、思考が集団感染しやすいなどなど負の特質を引きずっているわけだ。現在の低迷した日本をみると、指標が変わっているのにもかかわらず、あいかわらず戦艦大和をつくる発想がそれだろう。当然日本企業は低迷する。それは死に至る病といってよい。
 さて今日も、負の思考に集団感染した院生達の授業だ。でかけよっと。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f6.3,1/640,iFinish
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PEN LIFE365. 非論理的な話

2012年06月01日 | field work
 関西は、この夏の電力不足が大いに懸念されている。それではあかんというので、原発を再稼働させたいとする議論が高まっている。原発はないのにこしたことはないが、既に原発依存体質から抜け出すには、10年単位というぐらいにしばらく時間のかかる話である。原発が動かないと、深夜の原発余剰電力を利用している水力発電も行えないというのが現実だ。
 しかし、政府もマスメディアも大衆も、論理のすり替えをしていることに気がつかないというのは、なんとも非論理的な話である。
 冷静に考えていただきたい。東北大震災の津波によって原発を停止させる機能が失われたのことが今回の原発事故の最大の直接原因なのであって、原発自体がある日突然漏れたというわけではない。従って原発監視の議論をしていても筋違いの議論だ。
 要は、津波がきたときに原発を停止できるかといった施設の配置の問題なのである。だから対策は緊急停止機能を敷地の高台に移転させたり、防波堤を設けるなどの建設計画を行うのか、行わなくてよいのかが議論の焦点だろう。従って監視機能の議論ではなく、自然に対する対応が本来の議論の焦点なのである。もちろん後者の方がコストはかかる話である。
 だから政府が行っている監視機能だけ強化してもなんら解決にはならない。危なくなったらどうするのか、その具体的方法は逃げるしかないというなんともお寒い話にしかならない。だから原発をすべて停めたという実に非科学的な話である。
 科学が相手なのだから、政府もマスメディアも大衆も、怖いと行った気分ではなく、科学的かつ論理的な判断が、必要なのである。科学には、科学の知見をもってしか解決できないというのが現代の私達が生きている環境なのだ。
 それにしても、世の中全体でこうした議論のすり替えを平然としていることに、私は愕然とせざるを得ない。昔もこういう議論のすり替えが行われていた。あの第二次世界大戦の頃である。それを思うと、日本人は議論のすり替えが得意で、非科学的な気分で動く人種なのだと思わざるを得ない。
 そう考えていたら、同じようなことを考えている人がいた。鈴木博毅:「超」入門失敗の本質、ダイヤモンド社、である。日本人の視点は、第二次世界大戦と現代の日本企業の閉塞感と同じだということを指摘しているのだ。今もiPhonやiPadをはじめコンピュータの世界でアメリカに完全に負けている日本の姿がある。それは何故かということが書かれてある。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f4,1/250,iFinish
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