Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Nikon Freak510. 冬の京都16. 空想旅行

2021年03月16日 | Kyoto city

 

 バスの最前列のシートに座り、前面からアイスバーンの雪道や日本海や集落を撮すのには、ディスタゴン25mmのレンズは調度よい画角だし、冬空や積もった雪を入れながら民家を撮影するのにも便利だ。ならばフィルムにしようか。トライX400を詰めたニコンF3HP+MD4だな。

 ニコンF3は、寒くてもバッテリーがあがる心配もなく申し分ない。Zeissのディスタゴンとプラナーを持ってゆこう。トライX400は10本。さてフィルムだけでは撮りつくせないところもあるからデジタル機材を予備に加えよう。互換性重視ならニコンDf+AF28-300mmだけど重さが4.2kg。気分や撮影状況が変わったときにはよいが、実際持つと私の体力では重いと感じる。

 ならばSONYのα6600+E18-135mmだと3.4kg、さらにα6000+12-70mmZEISSなら2.9kgだがバッテリーの持ちが悪い。ならばα6600+12-70mmZeissにすると3.3kgで少し軽くなる。ここまでくると手持ち荷物だけだからpeachのチケットもシンプルピーチで往復4000円は安くなる。

 京都駅発5:50、関空発9:35、JR千歳発12:06で小樽着13:22。荷物を預けなければ小樽には13:14着だ。午後は小樽の街。翌日は積丹半島の美国泊まりだ。平日なら美国行きの北海道中央バスも本数があるから行動の選択肢が増えそうだ。

 冬の積丹半島。小樽までは昨年出かけているから少しだけ空気はわかる。

 緊急事態宣言解除前が感染者も少なく移動前なので人が少ない。ここだな旅の時期は。いや、寒いからやめとくか、雪国へでかけるときは、いつもそんな決断がいる。 

 などとシミュレーションしつつ、酷寒の気候に耐え、撮影意欲がないというときに簡単操作ができるデジタル機材の逃げ道が必要だな。やはり小樽で使用した実籍があるニコン・システムとか・・。あとは飛行機の手荷物持込制限7kgの重量との戦いとか、Peachをやめて他のAirluneにすればよいかとか・・・。 さて機材は互換性を優先するか、重量を優先するかで迷うな。

 旅の本を読むと、考え方を一つに絞れなんて書かれてある。てやんでぇー、嘘ばっか。というのも一つに絞ったら、雪でホテルに閉じ込められたときに退屈至極なんだね。ほどよいバランスが必要なんだな。だからスケッチの道具も入れてゆくか・・・。となると重たいDfはパスしよう。どうもニコンは重さがたたり、活躍の機会を失うことが多い。

 そんな風に空想旅行のイメージは膨らんでゆく。

 

京都市

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nikon Freak509. 冬の京都15. 冬の幸せな散歩

2021年03月15日 | field work

 

 正月七草もすぎた頃、寒波がやってきて何年ぶりかで京都も鴨川の水面が一部凍結する程の本格的に寒い冬の古都を経験していした。身体を慣らすためにも、ヱイヤッ!、という気分で家をでるという感覚も久しぶりだ。

 それより、少し部屋の空気の入れ換えをすると家の中がジンと冷えてしまう。足下が寒くて仕事が手に着かない。身体が、これまでの暖冬のおかげで、まったく寒さに慣れていない。

 どうせ寒くて気力は萎えるだろうと思い撮影には、フィルム予備を1本しかもってゆかない。しかしニコンの金属的な感触が、少し意欲を前向きにさせてくれる。

 北極圏でニコンの金属ボディを素手で持つと指の皮が剥がれる。もちろん痛い怪我だけど、京都はそこまではゆかない。といって空気は冷たいから手袋は必須。手袋をしながら操作して練習しておく必要がある。

 そんな寒さから帰りシリコン洗浄液でボディを磨くと、オオッ、綺麗で格好いいではないか。プラスチッキーなデジタル機材では味わえない充実感。そんなことがあるとめり込みそうだ。

 だからフィルム機材ってまたブームになるか!?。現像所は写真弘社がベスト。本来は印画紙に焼き付ける方法が王道だが、デジタルで使うならネガの複写が必要になる。

 今ニコンF3の程度の良い中古ボディでも3万円代。同仕様のニコンFM2なんか1万円代。もちろんメーカーが再生産することはないから、ある物だけの早い者勝ち。

 トライ-Xの写りは、デジタルと同等だ。冬の幸せな時間だった。

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nikon Freak508. 冬の京都14. 漆黒の闇システム

2021年03月14日 | Kyoto city

 

 この撮影をしたのが正月明けの頃だ。夕方の気温は-3°。久しぶりに本格的な冬の寒さだ。

 フイルム・トライ-Xの増感現像は、デジタルと比較しても大変綺麗な色だ。そうなるとはまるよね。

 撮影する毎にニコンF3HP+MD4のシャキーンという感触にシビれているが、酷寒の中でかじかんだ手でフィルム交換するなんざぁー、職人技じゃないかと思うぐらい難儀だ。

 先日は、零下の気温で撮影していた。でもこの程度じゃ寒さでフィルムがちぎれることは少なさそうだ。それでもフィルムのリード部を折り曲げてスプロケットに差し込んだらフィルム先端がちぎれた。やはりマイナス気温の京都だ。

 焦点距離が倍々になる3本のツァイスレンズ・システムのなかで、やはりフィルム撮影にはディスタゴン25mmが一番使いやすく、そして格好がいことを実感。

 それは少しレンズが長いからリュックに入れにくいが、写真弘社の現像が大変綺麗なので、漆黒の闇を撮るのにベストだ。物事は、光と陰、陰影礼賛の世界だ。トライ-X増感現像がつくりだす漆黒の闇にはまっている。

 このISO1600という感度が撮影の場面では使いやすい。だからニコンF3HP+MD4に、ディスタゴン25mm、増感現像という、漆黒の闇システムができそうだ。冬の京都には、このシステムがよく似合う。

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nikon Freak507. 冬の京都13. 漆黒の闇

2021年03月13日 | Kyoto city

 

 昔から、写真は引き算だという言葉がある。テーマを絞る、画面の中に余計なものを入れない、背景をボカス、そしてもう一つ、漆黒の闇の中に隠してしまう、という方法がある。最後の方法はトライ-X増感現像が得意とするところだ。

 もちろん夜でも真昼のように撮せるデジタル機材でも、スポット測光にして被写体だけに露出を合わせてロックすれば漆黒の闇も撮れるだろう。だがトライ-Xは、簡単に、惚れ惚れとする漆黒の闇をつくりだしてくれる。その黒の色がよいと思う。だから民家などには眼をつぶり、ひたすら光と影だけを追いかければよさそうだ。

 もう一つ貢献する要素をあげればPhotoshop。実はこのトーン、コントラスト、カラー(デュープはカラーでおこなっている)のオート補正がプリントに焼き付けたような素晴らしい黒にしてくれる。フィルムとMacの画像処理ソフトで、魅力的になるのは面白い方法だと思われる。

 それにフィルムだと、無駄な撮り方をしない。だから36枚撮り1本のネガから使える画像がそこそこ出てくる。そんなわけでしばらく何十年も使い続けられる機材を用いて、つまりエシカルな方法にはまりそうだ。冬の京都など、この方法が適しているようだ。

 それにしても、ダイエットで痩せた身体には、冬の寒さは厳しい。もう家に閉じこもっていたいぐらいだ。

 緊急事態宣言が出される1ヶ月前の祗園である。

 

京都市東山区祗園

ニコンF3HP+MD4、Tri-X増感、CarlZeiss Distagon25mm/F2.8T*ZF

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Nikon Freak506. 冬の京都12. またフィルム機材で

2021年03月12日 | Kyoto city

 

 これは、ぶれるだろうな、そう思ってニコンF3HP+MD4のシャッターを切る。ファインダー上部のシャッター速度表示は大変見にくい、というよりは見えない。だから成りゆき、よさげなブレ方をしてくれる、ブレも表現の一つだ、負け惜しみか(笑)。

 芝居の舞台のように漆黒の闇の中に民家が浮かび上がると意味ありげに見えてしまう。

 ニコンF3HP+MD4、フイルムはアマゾンで898円/本が一番安いので10本まとめ買い、トライ-X+2増感、現像は写真弘社、という最適なフィルム機材のシステムができた。。このシステムで、デジタル機材と遜色なく写る。

 ラボからフィルム現像が上がってきてフィルム粒子が見えるのがデジタルではできない事だし、見ていても飽きない画像をつくりだしてくれる。今年の冬の京都は、これかなぁー。それに標準レンズ・プラナーがある。ツァイスのレンズは、どれもシープだ。

 レンズを1本だけにすると、撮影アングルを探してどこから撮ろうかとか、どのポジションから撮ろうかと工夫する。そこがクリエイティビティだ。ツァイス標準レンズ付ニコンF3HPは、奥行き11cmの隙間があれば入る。MD4付は重たいが、ブレ防止に役立っている。

 そうなるとまたシステムフェチの病がぶり返してくる。フイルムだけというのは潔いけど、デジタルだって使うと考えるのが現実。ここはニコンDfが合理的だが、もっと軽くしたいとすれば、α6000のツァイス・ズームレンズ付きシステムか。この3万円の機材α6000が、ニコンF3中古ボディと同価格か・・・。古いモノを長く使うという意味ではエシカルなシステムというべきか。

 さて、それでどこへゆくんだい?。悩ましいコロナ禍だ。

 

 

京都市伏見区

ニコンF3HP+MD4、Tri-X増感、CarlZeiss Distagon25mm/F2.8T*ZF

接写:α6600、E3.5-5.6/18-135mmOSS

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ドローイング410. 小説:小樽の翆339. 幕間18. 晴れ事

2021年03月11日 | Sensual novel

 

 混沌とした年末のデスクだった。年賀状のモチーフにした瓶が置いてある。

 ふとこんな雑然とした感じは意図してできるモノではない。ならば雑然感を壊さないうちに撮影しておこう。そしたらブログの画像になってしまった。

 この「小説:小樽の翆1.冬の旅の妄想」は1月10日が最初だった。古い機材をもてあそんでいるうちに、アラジンの魔法のランプよろしく、雪の小樽にゆきたいなぁーと夢をみた。気がついてWEBサイトをみたら、運河沿いの風景ばかりだ。そんなつまんない観光地はパスして、小樽の内部に入り込もうというのが小説のはじめの考え方にあった。いまも小樽の生活の風景から、見ようとしている。 

 その頃、翌月締め切りの学術論文に追われていた。官能小説を書きつつ論文を書き、夕方マックのカフェーに出かけるという幸せな時間を過ごしていた。

 その頃であった、FBが武漢で新型肺炎が流行というニュースが出てきた。月末にはクルーズ船が感染者を発生させ横浜港に入港してきた。

 2月に小樽に出かけた。道庁が自粛制限をだし、千歳空港は人が皆無だった。3月も小樽に出かけたが、今度は人出が戻ってきた。感染も納まったのかと思った。だが、その後は既に報道されたとおりである。

 自粛制限がなくなった頃、このブログも7月頃から画像に変わってスケッチを描き始めた。これが結構充実の日々であり、以来しばらく家に隠って描き続けた。クリエイションのいいところは1日中家にこもっていても、ストレスもなく、散歩したいという気分もなく、それでいて毎日充実していた事だ。おかげて年末まで隠っていられた。

 いつ官能小説もどきを書いているかというと、朝仕事を始める前に珈琲を飲みながらが一番多い。あるいは仕事に出かける前の一寸した時間に。官能小説とはいえクリエイションだから、やはり午前中の方が頭が動くのだろう。官能小説は、感性を暖める珈琲のようなものだと思っている。

 そのうち3月から閉鎖していたスポーツ教室が6月から再開されたので、8月からエアロビクスにウェイトトレーニングを加味して少し本気でやるようになった。そうしたら体重は7kg減とコロナ太りから抜け出し、これは正解な選択だった。メタボはコロナで重症化しやすいからだ。

 最近、また学術論文の締め切りが迫ってきた。1年たつのは早い。既に素材は集めてあったし、ブログもまだストックがあるので、しばらく論文に没頭していられる。そして時折人気のない時間帯にプラナーをさげて街へ撮影に出かける。ようやく最近写真でも撮ろうという気分になった。

 明日からまた、冬の京都の画像をアップさせよう。また小説:小樽の翆の少し長い幕間だ。

 今日のブログを書いているのが正月二日目。

 正月も社会をあげて騒ぎまくらないと、正月という気分にならない。多くのイベントが中止され、ステイホームだけでは、いつもの週末が通り過ぎてゆくだけだ。

 そんななか、箱根駅伝を見つつ正月の空気を少し感じていた。眩しいほどの湘南の空気や箱根の山のランドスケープを見るのが観戦の主目的だ。去年は我が母校、筑波大が出場していたのだが、復路は悲惨でビリだった。今年は出場しないから寂しい。それでも復路のゴール2km出前でトップの逆転劇が起きる見せ場があった。駒沢大のアンカーが、凄く好い顔してトップでゴールしてきた。花道は、こうありたいよね。

 正月気分も、生活の上で必要な晴れ事の行事だと思われるが、喪に服するような日々はかなわない。官能小説も、晴れ事の世界の一つだけど・・・。

 明日からは、プラナーをさげて京都の冬の画像のブログを10日程続けます。

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ドローイング409. 小説:小樽の翆338. 与謝野晶子!?

2021年03月10日 | Sensual novel

 

 今日は、翆が準夜勤だから夕方から不在だ。ならば花園のうみのやへ夕飯を食べにゆうこう。

さて夕飯を食べても口寂しい。そうだカピタンで一寸カクテルでも・・・。

カピタンも、こんな時代だから、戦時下のホテルのように空いている。

以前ベーヤンが紹介してくれた、さくらさんがバーテンダーでカウンターにいた。

「ならば最初は、ジントニック!」

昨日美希姉ちゃんがいってた台詞を思い出していた。『女は恋愛なんて興味ないのよ。性欲があるから、恋愛を装ってセックスするの。性欲解消よ』

そんな話を、さくらさんにしてみた。

さくら「おっ、いきなり核心!。でもそうよね!!。田舎じゃ、そんな言葉がないもん。だって愛だの恋だのってモテない文学者が考え出した言葉じゃない。そういう言葉をつくれば小説が売れるからね

「じゃ、性欲の処理なんだ」

さくら「もちろん、そうよ。女って灰になるまで女だという言葉があるでしょう。女って子供をつくるという本能があるからかなぁー。性欲は死ぬまでつきまとうから、一定のスパンで抜かないとねぇー、あら!、私のスパンなんか教えないよー」

(笑)

「2杯目はサイドカーにしようか。じゃ、恋愛も興味ないよねぇー」

さくら「男とセックスはしたいと思うことはあるけど、恋したい!?、なんか違うな。セックスすれば恋なんかなくてもいいんじゃない。あっ!、こんな事いっちゃうと恋愛小説が売れなくなっちゃうか・・・」

「その一言でズドンと小説家は消えちゃうかな。昔・・・、明治時代に与謝野晶子という、愛!だの恋!!だのと短歌で叫んでいた作家がいたけど、例えば・・・

『人の子の 恋を求むる唇に 毒ある蜜をわれぬらむ願い』

甘さだけを欲しがって恋する者には、毒の蜜をぬっちゃおうかしら、そんな歌がスマホにあった」

さくら「それって、性欲がものすごく強いオンナの人なのよ。それを伏せて読み替えたんじゃない!!。毒ある蜜ってセックスだよね。恋なんて余計なことをいってる者に、セックスをしたいと願う欲望が沸き立っている、そんな感じかな」

(笑々)

さくら「愛だの恋だのって、小説の世界の話でしょう。現実には、単にセックスしたいぐらいだと思うな」

「現代でも、恋愛小説はたくさんあるよ」

さくら「今でも、儲かるからでしょうね。都会の人は格好付けてるから、そんなのが好きなんだよ。だって私の田舎なんか、若い男の人が物欲しそうな顔をしていれば、『あんた筆おろしでもしてゆかない』って後家さんに誘われて初体験を済ますよね。それで気に入れば後家さんを嫁にするし、気に入らなければ、去ってゆくかな。あのねぇ、それで5人も生んだ後家さんもいたよ。赤ちゃんは、みんな里親に出してしまったけど。だから田舎の人ってみんなどっかで血がつながってんだろうね」

「血が濃いコミュニティだなぁー」

さくら「そうよ、男と女ってセックスしてから仲良くなれるのよ。だって相性っていうものがあるのよ。それはセックスをしないとわかんないんじゃないかしら。アチキは翆さんがいるからなぁー・・・」

「あっ、知ってたか、3杯目はソルクバーノ!・・・」

さくら「ベーヤンが、アイツはいい女がいるんだって、うらやましがってたよぉー」

キックの強いカクテルを飲んだから・・・

「ほなら、翆のもとへ帰りますか・・・」

・・・

小樽の雪はまだ融けない、寒さが続く・・・。

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ドローイング408. 小説:小樽の翆337. クロッキー教室で休み時間に・・・

2021年03月09日 | Sensual novel

 小樽も、雪が溶け始める頃だ。世の中はコロナ騒ぎで騒々しい。

この季節、物事が動かないため静か。言ってみれば生活の端境期だ。ならばアチキは、翆の実家で心静かにクロッキーでもしていよう。

さてアチキは、クロッキー教室の休み時間に、どこかに愛の残渣がないかなと、モデルさんの体中を眼でおってゆく。乳房や首回り、あるいは股間あたりのキスマークとか・・・。

それがみつかれば、ああ、こんなオヘチャなモデルさんでも愛してくれる男がいるんだと思って微笑ましい限りなのだが、モデルさんも容易には、みつけさせてくれない。

よくよく考えると、愛の残渣なんてキスマークぐらいしかない。大体人間の愛やセックスを絵で表現するのは不可能だ。

それは何だろうな。男と女のコミュニケーションがつくりだす生活のリズムなんだろうか。まあセックスでコミュニケーションが生まれるといってもよいか。それで、二人の生活のリズムがつくられるのだろう。

そんなことを考えていたら、はい!、5分ポーズ4回でラストですぅー。という声が聞こえてきた。オヨヨ!、そう思って全て忘れてドローイングに没頭している。

・・・

小樽も雪が溶け出す頃だけど・・・。

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ドローイング407. 小説:小樽の翆336. 女は演技の生き物

2021年03月08日 | Sensual novel

 

 いつものように午後遅く、雪をかき分けてスケッチへ、今日は海岸!。

意外に冬って行動する時間が規則正しい、陽が暮れ出すとチクコウのカフェへ。

いつものように、美希姉ちゃんがいる。

なにしろここは珈琲が百円だから、安上がりのたむろ場所で彼氏と待ち合わせだ。

「どうやって男10人も口説いたの?」

ふとそんな質問が口から出てきた。

美希姉ちゃん「そうねぇー、まあ研究はしたかな・・」

「どんな研究?」

美希姉ちゃん「演技の研究かな。オトコの人って、女がしなるように言い寄ってくると簡単に落ちるのよ」

「ほう、しなるようにって、なんだぁー」

美希姉ちゃん「随分前に撮った写メなんだけど、こんな風に」

そういってスマホで美希姉ちゃんが高校1年生の頃の写真を見せてくれた。

美希姉ちゃん「例えば部活が終わって着替えたあとで、こんなポーズで、あたし寂しいなとか、優しくして欲しいなとか、そういいう空気で白々しくじゃなくて、迫真の演技でオトコの人に近寄るわけ」

「なるほど、意味深な画像だな・・・」

美希姉ちゃん「これって、凄く色っぽいでしょう。一寸黒のアイシャドーを入れたり、わざとブラを外したりして、本当は君のこと好きなんだよっていうのを身体全体で表現するように演技するわけ。そうすると男子生徒は、ググッと生唾飲んで股間が膨らんでくるのよ。それをみて、こいつは落とせると確信するわけ・・・」

「そんなポーズをどこで研究したんだよ」

美希姉ちゃん「玲香姉ちゃんと一緒に鏡の前で練習したんだ。だって女って自分の裸見たって興奮しないのよ。生まれたときからの身体だもん。まあラインが綺麗かなとか、そんなボディチェックはするけどね。それでも男の人からみたら、女の裸ってもう勃起もんじゃない」

「そのスカートの下も見せるんだぁー」

美希姉ちゃん「それをしたらしらけるじゃん。下は白いただのパンツだもん。だから隠すことで、オトコの人の妄想を膨らませる余地を、わざと演出するの」

「それで10人切り!」

美希姉ちゃん「これが、すごく効果があった。あとは迫真の演技があれば・・・」

「女って演技の生き物なんだ」

美希姉ちゃん「そうよ、誰が考えたか知らないけれど最初から恋とか愛なんて嘘よ。でも性欲はあるから演技して男を捕まえて一発やって性欲消化して元気になるって感じ。女って最初から男を愛することなんかないのよ」

「ふぅーーん、じゃあ初恋なんて嘘なんだ」

美希姉ちゃん「それはお互いに一発やりたいのに我慢してて、股間がウルウルしているって時の感じかな。最初から恋心を持つなんてあり得ないよ。だから女は、おちんちんにしか関心がないの。だって自分の身体に入れるモノじゃない。大きいのは痛そうだからパス!、とか、あれなら柔らかそうだからとか。大きければ女が喜ぶなんていったら、それって男の妄想よ」

「生物の種の保存の法則かなぁー」

美希姉ちゃん「お互いが出逢って、いいなと思ってセックスして、それからだよね。つきあい続けたら愛着がわいてきて・・・。恋は一番最後に来るんだよね」

「出逢い、セックス、それから愛着がわいて恋心の順番というわけだ」

美希姉ちゃん「そうだヨーーん。アチキと翆さんとだって、そうじゃない!?」

そんな面白い話を聞いていたら彼氏がやってきた。

彼氏はどうやって口説いたんだろう、というのを聞きそびれた。

美希姉ちゃん「途中まで一緒に帰ろうよ!」

「はい、はい・・・」

そうして翆の家に帰った、毎日同じ日課の冬が続く。それで冬が通り過ぎるのをやりすごそうというわけだ。

・・・

最近吹雪が少なくなってきた。そろそろ冬の終わりにさしかかっている小樽である。

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ドローイング406. 小説:小樽の翆335.日本の危機!?

2021年03月07日 | Sensual novel

 

 さて郊外の風景の着彩をし終わってふと考えた。

アチキは大学の先生だから、年末になると学部4年生の卒業論文の完成版を審査する。卒業させるか留年させるかの判定が必要なのだ。それは日本のどこの大学でもおこなわれている日常の風景だ。

毎年そうなのだが、学部生達の卒業論文を初めて読んで愕然とする。

あら!、注がないじゃん!!。そんなのはまだよい。手直しさせれば済む話だから。

論述が間違っているじゃん、直せば済むだろう。

誰かの文献の盗用じゃん、留年させれば良いさ。

なかには、手直しできない場合もある。

あら学生の使った資料と実際の文献が違うのではないか。そう思って図書館で文献検索すると、学生の論文内容を裏付けるはずの資料が全然違うではないか。

早速学生を呼び出して事情を尋ねた。

つまり資料は全体の1/2以下しかコピーできないという著作権法上の制約があるから、飛ばし飛ばしコピーしていった。もちろん奥付もコピーしたけど、論文を書いているうちにコピーがバラバラになってしまった。そこからコピー内容と文献名などを記載した奥付とかバラバラになってしまった。もっとわるいことにパソコンにデータ入力したが、パソコンデータとコピー資料をつなぐ記述をしなかった。つまりデータと、この元を繋ぐモノが何もないのだ。

入手した資料と、これをもとにつくったデータ及び卒業論文とが一致しないのであれば手直しできない論文だから不合格で留年かぁー!。そうは思っていても救済策を考えなきゃ・・・。

そんなことがよくおきる。

アチキがまだしっかり指導しているからましな方なんだけど、某私学では、論文を出せば卒業できるところが大半だ。そうなると先生も卒業論文などを読まない。学生達は、簡単で良かったと喜んで社会へ巣立ってゆく。

まてよ、そんなのが今の社会にあふれているんではないかい。そんなのでいまの社会ができていたら・・・。

そう考えると思い当たる節が随所にある。役所のゴミの出し方など、分類基準が整理されていないから先ず意味不明だし、・・・・、そんなのをあげたらキリがない。

ひょっとして、卒業論文も書かないで社会へ飛び出してきたんだ。それが今の社会を構成している・・・やばいぜ・・アホ社会じゃないか。日本の危機!?・・・。

・・・

小樽の雪は、まだ融けない。

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ドローイング405. 小説:小樽の翆334.距離の二乗に反比例

2021年03月06日 | Sensual novel

 

 さてコロナ禍で自粛していた飲食街も全国に先駆けて営業を始めた。そこで翆と房チャンの店で久しぶりのディナーだ。

・・・

房チャン「美都さんと欽一さんというサラリーマンの東京のワーキングカップルの話ね」

「ほう、そんな話はキャリアならではだなぁー」

房チャン「どっちも仕事があるから忙しいんだけど、時間ができれば、彼氏の部屋でセックスよね。それがもう何年も続いていたんだって。さっさと一緒になればいいのにさ、忙しさにかまけて結婚してなかったんだって」

翆「なんか好きなのに一緒に暮らさないなんてもったいないよね」

房ちゃん「ある時、欽一さんに転勤命令が出されて北海道へくることになったわけ。そうなると彼女とは別れ別れだよね。でも、最初は週に一度は札幌に彼女氏が来てデートしていたんだって」

「おっ、よくある話!」

翆「よくあったら、男と女の不幸だよーーん」

房チャン「そのうち疎遠になって、彼女はこなくなったの。まだLCCもなかったから、お金がかかるんだって。それで寂しい欽一さんが、カピタンで飲んでいたら、食事をしていたOLの彼女、美都さんというのね。一寸気があったの。美都さんも男と別れたばかりだったから。でっ、さびしい欽一さんは美都さんを誘ってセックスだよね」

「寂しい者同士がパクッとくっついいた・・・」

房チャン「結局欽チャンは美都さんと一緒に暮らしはじめて・・・、それで籍もいれちゃって、今は夫婦だよ」

翆「でっ、欽チャンの元彼女は?」

房チャン「欽チャンが結婚したよ!、って伝えたら、そう!、といって諦めたんだって。多分遠距離恋愛に疲れていたんだよ」

「男と女ってくっつくのも簡単だけど、別れるのも簡単なんだなぁー」

房ちゃん「そうなのよ、拘らなきゃ出会いと別れは簡単なのね。セックスすれば好きになるってのが自然な生き物でしょう。大切なのはその間よ」

男と女の仲は、距離の二乗に反比例するというわけだ。

・・・

小樽は雪、でも前ほどの吹雪ではない。

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ドローイング404. 小説:小樽の翆333. それぞれの冬

2021年03月05日 | Sensual novel

 

 海のスケッチをしながら、冬の海は、もういいぜ。やはり春の海だぜ、なんて考えていたら筆先が春の海に向かってゆく。

市内も陽が射しているところは雪が溶け始め、時折道路面が見えているところもある。かき分けられた雪は道の両側にうずたかく積み重なって、零下の日々が続いているので固く凍結している。僅かに残された雪の間の足跡をたどるが、朝はアイスバーン状態だから、すべること。よけようにも逃げ場がないというのが冬の道だ。

突堤にゆけば、滑り出したら海へドボンだから、それはやだな。だから堤防の後ろから、というか堤防を風よけにして、スケッチだ。

まあ、30分も描けばいいさ。

コロンビア珈琲にでかけてお茶だな。

店の前で明菜姉ちゃんと鉢合わせした。いつも画材屋のオジサンと雑談しているから、隣のコロンビア珈琲にゆくと、すぐにみつけられてしまう。

明菜「オジサン、よく続くねぇー、冬のスケッチ」

「冬って、景色が綺麗だと思わない?」

明菜「綺麗だけど、超寒いよ!。みるだけで十分よ」

「なんか絵を描いた」

明菜「学校で夏の絵を描いているの」

「アチキは、春の景色だったけど、夏の風景ですか・・」

明菜「夏を思い出しながら、描くのって面白いよ」

「そりゃ、幸せな描き方だ」

夏の初体験の思い出だろうか・・・、あの頃台風が来ていたな。台風とザクロかぁー。

そういってフルーツパフェを食べていった。

それぞれなりに、それぞれなりの冬をやり過ごそうとしているんだ。

・・・

今年は、小樽も雪が多かったから春が来るのも遅いだろうな。

春が待ち遠しい季節である。

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ドローイング403. 小説:小樽の翆332. お寒い、ショボい、脳天気な国家

2021年03月04日 | Sensual novel

 

 空の微かな切れ間をみると、春の色が垣間見えるのだが、まだタップリと冬の気候だ。

早いモノでアチキが小樽に来てから1年はすぎている。ここから空港まで列車1本でゆけるので、名古屋の大学までひとっ飛びというお手軽さが便利なのだ。

どんなに遠くから通おうとも交通費は一月に5万円以迄しかでないのが大学というところだ。あとは時前でやってくれ、というわけだ。研究の国際交流などにいたっては次第に研究費が絞られてくる大変お寒い世界だ。

そうしたショボいところが、今先進国から大いに遅れをとっている。海外の大学へ行けば他国から毎週通勤するなどということもザラである。そうしてまで、雇用する意味や価値があるからこそ研究者なのだが、マネージメントは役人だから、まったく国際感覚がないばかりか、研究がまったくわかっていない。

つまり危ない大学というのが現状だ。だから新型肺炎に効果がある国産ワクチン開発もなおざりにされている。そうした実籍をあげるにのは、研究者の育成から始めなければならないから、大変時間がかかるのだ。そんなマネージメント意識の低さが日本の学力を著しく下げ、感染症を流行らせている。

今回の新型肺炎でも、日本はワクチン開発が間に合わなかった。というかつくっていないので、アメリカ依存で5,000万人分のワクチン提供を契約したと役人達は豪語しているが脳天気な話だ。大統領が変わったんだよ。そうなると前の約束は反故。日本に5,000万人分のワクチンを供与するなんて国際的な平等感覚が欠落しているというので、世界に公平配分だということになると、まあ日本に100万人分も届けば良い方じゃないかな。

それに、メディアをみると、もう無知蒙昧な発言ばかりで、いってみればこんなのはフェイクニュースと同様だから、無視するほかない。

だから、お寒い、ショボい、脳天気な国家、ニッポンだ。世界の国は、日本をそのように見ているのだろう。

そんな巷の趨勢を尻目に、アチキは海へスケッチに出かけた。どことなく光の隙間に、春の明るい兆しが見えそうなんだが、でもまだ冬だ!。

・・・

それに小樽も寒い毎日が続いている。

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ドローイング402. 小説:小樽の翆331. ミートテック

2021年03月03日 | Sensual novel

 

 さて、冬も2月まで来ると退屈な時間ばかりになってくる。

 しょうがないからスケッチに出かけようか。エアロビクスのおかげでコロナ太りのメタボ体型から脱出できそうだ。つまり皮下脂肪が少なくなってきて体脂肪率が下がりつつあり、標準値に近づいている。

 そうなると、寒さに敏感になる。そりゃそうだ、体脂肪が少ないのだから、つまりミートテックを剥がされたみたいだから寒いのだ。おかげて身体は軽く動くので外へスケッチにゆこうとする意識が働くのだ。

 もうレンタカーのプリウスを転がして、暖房機変わりにして遠出するほかない。じゃあ四駆のランドクルーザーなら雪に強いかというと、雪を床下にまきこんだら走れない点では一緒だ。そんな光景を青森で見たな。

 そんなわけで、豪雪さえ避ければ、どこへでも出かけられるのだが、今年は雪が多く、降り出すと山の雪は足が速い。多分30分もしないうちに除雪したばかりのまっさらな道路が厚い雪ですぐに覆われてくる。だから高速などの通行停止発令が間に合わず、多くのトラックが雪に突っ込むことになる。さすがに北海道では少ないが、雪になれない本州あたりでは、そんなことが起きるようだ。

 そうした場面になると、モロに動けない。ヘルプをジッと寒さに耐えながら待つほかない。まあ一晩中エンジンをかけっぱなしでもよいようにガソリンは満タンなのだが、それを使い切るとお終いだ。プリウスは満タンにすると1,000kmほど走るから、いいとこエンジンかけっぱなしで30時間ぐらいだな。トランクには雪かき用のスコップを積ませた。停まったら排気管の回りの雪をかきをしなきゃならないからだ。

 ミートテックを剥がされたボディで、そんなことはしたくないなぁ。空を見ながら、道路情報を確認しつつ、だからね。それをしないと命取りになる北海道のアウトドアだ。

 

追加

2月28日から、寒波がきている最中JRの特急は運休し、路線バスで雪の積丹半島へ。

昨日小樽から戻ったところ。 

 

 

 

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ドローイング401. 小説:小樽の翆330. ヘイズ統計学!?

2021年03月02日 | Sensual novel

 

 毎日酷寒の寒さで雪が降り続いている。小樽は3月中旬を過ぎないと雪が溶けないのだ。だからまだ冬が続いている。冬の長い時間を痛感する

 今日は寒くて吹雪いているので遠出はしたくない。近場のいつもの時間にいつもの公園でスケッチ。そうしていれば、いつも下校途中の小春がやってくる。

小春「うわっ!、雪まみれでスケッチをしている」

「小春だって雪を着て歩いているみたいだよ。いつもランドセルじゃないんだ!」

小春「もう随分前に壊れた。それに首の所に雪がたまるから、誰もそんなの使ってないよ。あのねえお姉ちゃん達は、もう高校がお休みなの。小春の小学校は3月25日まであるの。大人になるとなんで学校へ行く時間が短くなるの!。幼稚園だって午前中しかなかったし、突然お休みが少なくなるのよ。そんなのってあるぅー!」

「小学生が一番学校に行く日が多いんだ。それは不思議だねい。多分勉強することが一番多いんだ

小春「違うよ!、だって小春の教科書は、お姉ちゃん達の高校の教科書より、薄いんだよ。それで勉強する時間が多いんだよ。そんなのってあるー!?」

「じゃあ、毎日規則正しい生活習慣を身につけようという話でしょうかねぇー」

小春「毎日規則正しいよ。いつも放課後にユウ君の精子を抜いてあげるの」

「どこで、そんなことをしてるんだい。トイレじゃ寒いよねぇー」

小春「体育館に小部屋があるの。そこで。でも寒いよーー」

「まあ、熱心だこと」

小春「だって、ユウ君は毎日できるんだよ。放課後になると勃起してんの。そのまま出しちゃうとパンツが汚れるじゃん。それだとお家の人にわかっちゃうじゃん。だから、ティッシュに精子を取り出とて、尿道をグーとしごいて残りも全部取り出すの」

「なんか理科の実験みたいだな。つまりそれって、美希姉ちゃんから教わったんだぁー」

小春「そうよ。小春は理科が得意だもん。それでユウ君は勉強に集中するんだって。だから今成績はクラスでトップだよ」

「小春は、他に得意な教科はあるの?」

小春「算数かな。だってお家にあったパパの本を読んでいたら、算数が面白くなったの」

「どんな本だい?」

小春「ヘイズ統計学!?」

「それって、今の統計のトレンドじゃないですかぁー」

小春「わかんないところばかりなんだけど、算数に置き換えると理解しやすいの。寒いよ!。一緒に帰ろうよ。おじさんの体温で暖まりたい」

「アチキは暖房器具のかわりですかぁー」

小春「そうよ、腕組んでさぁ」

そういって、雪を踏み分けながら坂道をおりていった。

遠くに鉛色の海が見える。

「毎日が雪。白いものを見ることが好きでないと退屈だろうな」

小春「精子も白いよ!」

あちゃ!・・・・・

・・・

小樽も雪の日が続く。

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