

20XX-9-30 晴れ
知床の美しいオショロコマに線虫が寄生
朝8時に3人で知床方面に出発。平野部のSMT 川を調査したあと、急流のT 川に入った。

水量は春と異なりやや少な目であるが、やはりかなりの急流であり、滑りやすいので実は危険な渓流である。
急な流れには、たまりが少ないがオショロコマたちはちょっとした岩陰などにいるので、こまめに探りながらの釣りになる。そのため、かなり釣りにくい川である。
今回も腹部やヒレが濃いオレンジから赤に染まって赤点紋理の数が多く体色も明るい感じの美しい個体が多い。


























エラからわーっと線虫が多数泳ぎ出すのだが、撮影タイミングはむずかしく、この写真にはかろうじて線虫1匹写っています。




前回一匹釣れたパンダオショロコマは今日はとうとう釣れなかった。ここのオショロコマはとある理由で海からの交通を完全に遮断されて久しく、そのため遺伝的には相当血が濃くなっているはずだ。パンダオショロコマやヒレが黒化したりする異常型がみられる。
そのほか、線虫の寄生が多く、撮影中にエラの隙間や口から細い糸状の寄生虫が水中に次々と泳ぎだしてくる。
今回もその瞬間をとらえた写真には線虫が写っているのでご注目下さい。
線虫寄生は尻別川水系の真狩川のアカハラオショロコマ(絶滅寸前と思う)にも顕著であったが、真狩の寄生虫はこの川のものと較べると遙かに小さく、オショロコマに寄生する線虫には少なくとも2種類はあると思う。
寄生虫がいても、一見ここのオショロコマは元気だ。今日も水中で手早く撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

