オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

1日でイトウ146匹が産卵遡上、猿払川水系の全イトウ生息数  イトウ、最近の話題2015  その参

2015-02-19 19:34:53 | 渓流魚、蝶、自然
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1日でイトウ146匹が産卵遡上、猿払川水系の全イトウ生息数  イトウ、最近の話題2015  その参

北海道北部、猿払川は種々の理由でいまでも原始の自然がそのまま残っており現在、確実にイトウが釣れる川としてあまりにも有名である。

ところで、この川には一体どのくらいの数のイトウが棲息しているのだろうか。その数は、減っているのか、増えているのか、それとも変化なく推移しているのだろうか。

国立環境研究所はワイルドサーモンセンター、猿払イトウ保全協議会と連携して、とある理由で川幅がとても狭くなる場所で、そこを通過するイトウのすべてが音響ビデオカメラで録画されるようにして、産卵のため早春に遡上するイトウの全数を調べた。



2013年は4月23日から5月14日までに合計335尾、 2014年は4月20日から5月13日までに合計425尾が確認された。



この際、4月29日には一日で146尾もが大挙して遡上したという。




これは画期的な手法、確実な実データだ。

話をそこでとどめれば画期的な方法だと、ひたすら礼賛で終わる。

しかし、猿払川水系での産卵可能全水域は、今回調査した水域の約3倍あることから 425×3=1275尾( 発表では何故か1250尾 )が猿払川水系イトウ親魚の総数ではないかと推計された。

1998年の実測調査より増えており、少なくとも減少はしていないと報告されている。

極めてユニーク、貴重な報告だ。しかし、参考値としては極めて有用だが、これをもっていわゆる科学的??データとするにはあまりにも突っ込みどころ満載の算出法である。

その理由は渓流釣りや川釣りを経験している人ならすぐわかるだろう。

川のある一定の部分を調査し、全水系の広さ分をかけ算して魚の全棲息数を推定するという水産関係でよく見る手法は、川遊びをしている子供に聞いても、それはおかしいと答えるに違いない。 

とはいってもイトウの生息数のモニタリングは従来は釣り人からの報告や産卵床の数を数えるなど、いわばきわめて原始的な方法に頼らざるを得なかった。

この新しい方法は、従来法との比較の問題としては、より科学的・効率的にモニタリング出来る点、正に画期的と言えることに変わりはない。

ところで、今回の数字は産卵行動に参加する程度の成熟イトウ個体数を示しており、稚魚・幼魚・若魚を含めた総個体数ではありません。実は個体群維持の為には後者の数字がより大切であることは言うまでもありません。 私がオショロコマ生息域のデカニジマスよりも恐怖のチビニジマスを恐れる所以です。


                        この項、 続く。


提示したイトウの群れの画像は 北見市温根湯の 山の水族館 で撮影しました。




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