
ジャズを題材にした細野不二彦の「Blow Up! 」は熱心に読んだので、コミックは嫌いではないが最近はほとんど見ない。「BLUE GIANT」が映画化されたのをジャズ誌で知ったものの原作を読んだことがないし、アニメも苦手なのでスルーしていたが、ジャズ仲間が挙っていい映画だと言うので早速観た。昔の「鉄人28号」や「鉄腕アトム」の記憶しかないだけに綺麗な絵とスムーズな動きに驚いた。
何より演奏内容が素晴らしい。上原ひろみが書いた楽曲はライブ毎にその会場で映えるように作られている。テナーの馬場智章は札幌出身で当地で聴いたこともあるが一段と成長していたし、石若駿は劇中のドラマーの上達に上手く合わせていた。最近はレコードが見直されているが、そんなファンがニヤリとするシーンがある。主人公が上京してふらりと入ったジャズバーで、ママが壁の引き戸を開けるとレコードがずらりと並んでいるのだ。5メートル、5段、推定5000枚、その中から選んだ一枚は・・・
ソニー・スティットのジャズランド盤「Low Flame」で、ラベルがオレンジのモノラル盤だ。ジャズランドはリバーサイドの再発がメインのレーベルだが、このアルバムはオリジナル録音である。以前、拙ブログで話題にしたが、スティットはリーダーアルバムを作るのが趣味の人で、その数は優に100枚を超える。かつてSJ誌でディスコグラフィーを掲載していたが、抜けているものが多数あった。その多作の中からマニアックな1枚を選んだのは作者の石塚真一が攻めのアルトとテナーの寛ぎがお気に入りなのだろう。
平日の昼間の上映なのにやたらと混んでいた。2月17日に封切され、一か月以上経った今も上映中だ。アニメ映画ファンや原作者の画が好きな方、人気俳優が声優を務めているのでそれが目当ての人もいるかもしれないが、多少ともジャズに興味がなければ観ない映画だ。ここからジャズミュージシャンを目指したり、ジャズクラブやジャズ喫茶の扉を開ける人が増えると嬉しい。ジャズはスゲー熱くて激しい・・・劇中のセリフだ。
何より演奏内容が素晴らしい。上原ひろみが書いた楽曲はライブ毎にその会場で映えるように作られている。テナーの馬場智章は札幌出身で当地で聴いたこともあるが一段と成長していたし、石若駿は劇中のドラマーの上達に上手く合わせていた。最近はレコードが見直されているが、そんなファンがニヤリとするシーンがある。主人公が上京してふらりと入ったジャズバーで、ママが壁の引き戸を開けるとレコードがずらりと並んでいるのだ。5メートル、5段、推定5000枚、その中から選んだ一枚は・・・
ソニー・スティットのジャズランド盤「Low Flame」で、ラベルがオレンジのモノラル盤だ。ジャズランドはリバーサイドの再発がメインのレーベルだが、このアルバムはオリジナル録音である。以前、拙ブログで話題にしたが、スティットはリーダーアルバムを作るのが趣味の人で、その数は優に100枚を超える。かつてSJ誌でディスコグラフィーを掲載していたが、抜けているものが多数あった。その多作の中からマニアックな1枚を選んだのは作者の石塚真一が攻めのアルトとテナーの寛ぎがお気に入りなのだろう。
平日の昼間の上映なのにやたらと混んでいた。2月17日に封切され、一か月以上経った今も上映中だ。アニメ映画ファンや原作者の画が好きな方、人気俳優が声優を務めているのでそれが目当ての人もいるかもしれないが、多少ともジャズに興味がなければ観ない映画だ。ここからジャズミュージシャンを目指したり、ジャズクラブやジャズ喫茶の扉を開ける人が増えると嬉しい。ジャズはスゲー熱くて激しい・・・劇中のセリフだ。
写真の「Low Flame」は、Essential Jazz Class からリリースされたCDのジャケットです。「Low Flame」 とルーストの「Feelin's」をカップリングしたお徳用「2in1」です。レコードのジャケットは「JAZZLAND」のロゴが右上に入っています。
また、「Low Flame」はプレスティッジの「Shangri-La」とカップリングで、Legends Of Acid Jazz から出ています。こちらはジャケットが違います。
映画『BLUE GIANT』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=h1I116oS_Lk
僕も映画を見ました。感想は拙ブログに書きましたが、人間が演じてくれた方が面白いように思いました。デュークさんと同じく、コミックは読んでいません。
映画の音楽は結構良かったように思いました。もっとも、一番印象に残ったのは、コルトレーンの曲です。このごろ、コルトレーンを聴くことも多くなっていて、ハードバップ好きなことには変わりがないのですが、僕の嗜好も、時々変化するようです。
そちらの映画館も混んでいたようですね。コミックを読んだ人ははまるようです。「GROOVY」に単行本が揃っていますので、マスターに来るたびに一巻ずつ読むことを薦められました。少し捲ったのですが、雑誌よりも字が小さいので疲れます。
コルトレーンのインパルス後半のアヴァンギャルドが、あの画と展開で映えます。私も基本ハードバップですが、アリスが入ったコルトレーンもたまに聴きます。片面だけで十分です(笑)
今回の「BLUE GIANT」が、一人でも多くのジャズファンを増やすきっかけになればと願っています。
僕が東京の大学時代、一番親しくしていた友人が上原ひろみの叔父だと知った時はびっくりしました。で、ロンドンの「ロニー・スコッツ」で、彼女のライブを聴いたあと親しくお話ししましたが、派手なヘヤスタイルや激しい演奏スタイルなどから、随分跳んでる女性かなと思ってたけど、実際は大違い。非常におとなしく静かで謙虚な人柄なんです。ライブ後、観客席をまわりファンと親しく言葉を交わす姿を見て感心もしましたね。普通、演奏で疲れたミュージシャンはそんな事しません。その時の様子を「JAZZ JAPAN」2012年12月号の読者投稿欄に「ロンドンが熱狂した上原ひろみ」と題して投稿しました。
アメリカでもジャズで食えるのはほんの一握りと言われていますね。スタジオの仕事がなければ大変なようです。そのスタジオもミンガスは喧嘩早いので使ってくれれませんでした。エルヴィン・ジョーンズは音がうるさいのでスタジオの仕事はなかったようです。タクシーの運転手といえばマッコイ・タイナーがコルトレーン・バンドを辞めたあと仕事がなくて、タクシー会社に行ったそうです。そこの社長がマッコイを知っていて有名人は使えないと断られたとか。
上原ひろみを生で聴いたことはありませんが、楽しいライブだったことでしょう。「BLUE GIANT」の楽曲を聴くと才能あふれる人だとわかります。今の写真を見るとヘアスタイルは普通ですが、デビュー当時のパイナップルヘアは驚きでした。
「BLUE GIANT」のサントラ盤の売れ行きは好調ですので、ジャズファンが増えるかも知れませんね。