
先週21日の新聞に「札幌ドーム増収策苦戦・中規模コンサート0件」の見出しがあった。日本ハムファイターズが北広島市に本拠地を移転したことによる減収対策として、ドーム内を暗幕で仕切り、二分割して2万人以下のコンサートを誘致するという。総事業費10億円と公表されているが、実際はこの数字を上回ったに違いない。またも札幌市民の税金が無駄に使われた。
二分割といえばヴァーヴのニューポート・ジャズフェスのライブ盤だ。特に1957年は多くの専属プレイヤーが出演したのでここぞとばかりにノーマン・グランツの商魂が露骨に出る。出演者が多いためステージの持ち時間は短いので1枚のレコードは作れない。ならばカップリングだ。全盛期のエラ・フィッツジェラルドと健康を蝕まれつつあるビリー・ホリデイ。ディジー・ガレスピーと組んだメアリー・ルー・ウィリアムスと、カウント・ベイシーをバックにしたジョー・ウィリアムス.。A面はルビー・ブラフとピー・ウィー・ラッセルの共演で、B面はストライド・ピアノの名手ボビー ヘンダーソン・・・
挙げるときりがないが、やはり一番は我らが秋吉敏子だ。ジーン・チェリコとジェイク・ハナをバックに時には振袖のように艶やかに、時には大和撫子のようにお淑やかに、時にはアメリカ流のジャズの語法で積極的に弾いている。単身渡米した翌年とは思えないほど堂々としているのが嬉しい。日本で何度も演奏したであろう「Lover」で、一気にテンポを上げていくアドリブは何度聴いてもゾクゾクする。B面はこのステージで一躍有名になった盲目のアコーディオン奏者レオン・サッシュの演奏が収められている。因みにイントロでリー・モーガンというベーシストが紹介されているが勿論別人。
本年度は6件の中規模コンサート開催を目指しているそうだが、恐らく0件だろう。来年度以降もだ。デビューしたてのアーティストに目標や夢を聞いたら、間違いなく武道館やドームを満席にすることだと答える。客席が半分だとミュージシャンは気落ちしてやる気にならないだろう。東京ドームはかつて「ビッグエッグ」の愛称で呼ばれていた。今日日、卵が高いとはいえ半分に割った卵は誰も買わない。
二分割といえばヴァーヴのニューポート・ジャズフェスのライブ盤だ。特に1957年は多くの専属プレイヤーが出演したのでここぞとばかりにノーマン・グランツの商魂が露骨に出る。出演者が多いためステージの持ち時間は短いので1枚のレコードは作れない。ならばカップリングだ。全盛期のエラ・フィッツジェラルドと健康を蝕まれつつあるビリー・ホリデイ。ディジー・ガレスピーと組んだメアリー・ルー・ウィリアムスと、カウント・ベイシーをバックにしたジョー・ウィリアムス.。A面はルビー・ブラフとピー・ウィー・ラッセルの共演で、B面はストライド・ピアノの名手ボビー ヘンダーソン・・・
挙げるときりがないが、やはり一番は我らが秋吉敏子だ。ジーン・チェリコとジェイク・ハナをバックに時には振袖のように艶やかに、時には大和撫子のようにお淑やかに、時にはアメリカ流のジャズの語法で積極的に弾いている。単身渡米した翌年とは思えないほど堂々としているのが嬉しい。日本で何度も演奏したであろう「Lover」で、一気にテンポを上げていくアドリブは何度聴いてもゾクゾクする。B面はこのステージで一躍有名になった盲目のアコーディオン奏者レオン・サッシュの演奏が収められている。因みにイントロでリー・モーガンというベーシストが紹介されているが勿論別人。
本年度は6件の中規模コンサート開催を目指しているそうだが、恐らく0件だろう。来年度以降もだ。デビューしたてのアーティストに目標や夢を聞いたら、間違いなく武道館やドームを満席にすることだと答える。客席が半分だとミュージシャンは気落ちしてやる気にならないだろう。東京ドームはかつて「ビッグエッグ」の愛称で呼ばれていた。今日日、卵が高いとはいえ半分に割った卵は誰も買わない。
ヴァーブのカップリング・ライブ盤は寄せ集めの無理矢理レコードと批判されましたが、今思えば貴重な記録です。「From Japan」と秋吉敏子を紹介すると歓声が上がるのは嬉しいですね。曲を紹介する秋吉敏子は可愛らしいです。
二分割ジャケットではありませんが、ジジ・グライスのA面にセシル・テイラーが入っていたのは驚きました。MCの「シーソーテイラーコーテット」は印象的でした。
ニューポート・ジャズフェス・ライブ盤のお気に入りがあればコメントをお寄せください。
ニューポートのライブ盤ではガレスピーのビッグバンドが印象深い。後年スターになる若手たちのプレイが溌剌しい。
1958年の映像ではサッチモのコメントに笑った。「ローマ法王の前で演奏した。法王がわしに、子供はいるのかと訊くんで、いやいません、でも頑張ってます(笑)」
昔、敏子さんの自叙伝を読んだけど、満州から引き揚げ、貧しくて、お世話になっていた家の着物を盗んだとの記述にびっくり。そんなこと普通は書かないでしょう。彼女の正直な一面を見た気がします。
さて、ミュージシャンの僕の長女くれあの友人で、ピンク・フロイトのパーカッションを9年間担当したガリー・ウォレスは僕も親しくしています。そんな彼がピンク・フロイトと初めて日本で演奏した時「武道館はサウンドが良くない」と感じたと言う。PA技術が格段に進歩している現在はどうなんでしょう? 長女も来年、ペットショップ・ボーイズのキーボード奏者として武道館で演奏する予定だと言う。彼女のコメント…「よく出来るサウンドエンジニアは、打ち合わせの時、あまり喋らない」
初めて買った秋吉さんのアルバムが奇しくもニューポートでしたか。私はキングの「旧友に会う」ですが、ほとんどのレコードはジャズ喫茶で聴きました。
ニューポートのライブ盤では56年のエリントンが一番好きです。ポール・ゴンザルヴェスのイン・ブルーのソロは圧巻ですが、私はジョニー・ホッジスのジープス・ブルースを繰り返し聴きました。映画「アメリカン・ハッスル」で使われていましたね。
自叙伝は私も読みましたよ。今は着物を着る人が少なくなりましたので価値は下がっていますが、当時は高価なものだったのでしょう。ソロで聴きましたが、演奏よりトークが面白かったです。外国のジャズピアニストが本場で生き残るのは大変なことだと仰ってました。
武道館はビートルズが公演しましたので、聖地として崇められていますが、決して音は良くありません。札幌ドームしかりです。それでも武道館やドームを満席にすることはアーティストとして成功の証なのでしょう。
更に観て聴いて調べたら、娘さんがマンディ満ちるさんだと分かり驚きました。
学生時代、バンドをやっている友人達の間で話題になり、勧められて買ったアルバムがmaiden japanだったのです。
秋吉敏子は某市のソロコンサートの最前列で聴きましたが素敵でした。バップフレーズが決まるとニヤリと笑います。主催の関係者に聞いた話ですが、ホテルに着くなり会場に案内してと言われたそうです。練習をするのかと思いきや椅子の高さを調整し、2,3音弾いて、「いいピアノだわねぇ」と言ってホテルに引き上げたとか。格好いいですね。このエピソードで益々好きになりました。
マンディ満ちるの父親はアルト・サックス奏者のチャーリー・マリアーノ です。渡辺貞夫と共演した「イベリアン・ワルツ」は名盤です。是非お聴きください。ジャズの世界が広がりますよ。