コタツ評論

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グローバル人材になって世界で勝つ!

2013-05-21 20:15:00 | 経済
中国には厳しい検閲があるし、韓国のメディアも反日一辺倒。くらべて日本には報道の自由がある。しかし、こんな記事は日本の商業メディアにとってはタブーのはず。

高級ブランドの受託生産、バッグ一つの利益はわずか80円―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=72430&;type=

例えば売値が3000元(約4万8000円)のコーチのバッグを、当社は香港の貿易会社に120元(約1920円)で販売しており、そのうち100元(約1600円)がコストだ。100元のうち45元(約720円)が材料費、20元(約320円)が人件費、35元(約560円)が水道代・電気代・賃貸料などのコストで、バッグを一つ販売しても20元(約320円)しか稼げない。これでもまだましな方だ。時にはコストをうまく抑えられず、バッグ一つで5元(約80円)しか稼げない。これではミネラルウォーター2本分にしかならない

4万8000円のCOACHのバッグの原価は1600円! 中国でほとんど作りアメリカでほんの少し加工して、Made in USA。同様な手法で Made in France や Made in Italy のブランド品が日本をはじめ世界で売られ、もちろん中国でも富裕層が買っているのだろう。

4万8000円のうち人件費はわずか320円(0.6%)。その中国ですら「人件費が高騰傾向」として、ブランド企業はインドネシアやタイに生産拠点を移している。ユニクロの柳井社長が世界同一賃金を唱えるわけだ。中国の労働者こそ、グローバル人材というべきだが、どうもそうではないらしい。320円の人件費をさらに値切るか、安く調達できる人材をグローバル人材というようだ。

いや、安い人件費に見合って物価も安いはずと思う向きもあろうが、ミネラルウォーター2本分が5元(約80円)、1本が40円は高い。我が家の近くのスーパーでは、2リットルの「大菩薩の水」が78円である。