コタツ評論

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残酷な視線

2014-10-31 00:37:00 | ノンジャンル
これほどオリジナルを凌駕したカバーも珍しい。歌詞(訳詞)や編曲もさることながら、森川由加里の歌がすばらしい。これほど才能豊かだったのに。

SHOW ME / 森川由加里


この直視できぬ痛々しい痴呆的な猥褻感が歌謡曲の残酷な一面であることがわからなければ、あなたは歌謡曲とは無縁である。

AKEMI ISHII LAMBADA - ランバダ・石井明美 1990


なぜ、いま頃、森川由加里や石井明美なのか? 先日、CATVを視ていたら、UFCの中継をしていて、ヴァンダレイ・シウバが若い中国系ファイターと闘っていたからだ。50歳にもみえるほど老けて皺だらけの顔を辛勝に綻ばせていた。かつての彼なら、1Rで楽勝していただろうに。

芸能者や格闘者に向けるときだけでなく、人が人に向ける視線はつねにある残酷さをともなっている。

(敬称略)