コタツ評論

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つくづくダメな菅直人演説

2011-03-13 07:33:00 | 3・11大震災
これまでのところ、関係各方面は困難な救助救援活動にがんばっておられるようで、それは民主党政権には関係なく、これまでの被災経験と防災活動の蓄積のおかげだろうと、菅直人首相の演説を聴きながらあらためて思った。

終始、空疎にして無内容。政治家の演説なんてそんなものさという声もあろうが、政治家とて日本国民の一人。日本が未曾有の被災に遭遇したとき、日本の唯一のリーダーとして、被災者を励まし国民を奮い立たす言葉が欠片もなかった。あえていうが、それは言葉の技術の問題だと思う。言葉を駆使すべき時だという判断はなかったのだろう。

今、この時、呆然と悲嘆と不安のただなかにいる多くの同胞に、その胸に届く言葉とはどんなものか。それを考えた節がない。どこまでも、民主党政権首班としての「等身大」の演説だった。選挙演説と変わらぬ言葉と調子。ふつうに使われるのと反対の意味で、分を弁えないものだった。

日本と日本人を背負う決意を込めた呼びかけは、ついにどこにもうかがえなかった。そういえば、それこそ空疎な精神主義ではないかと鼻白む向きもあろう。が、今、この時、呆然と悲嘆と不安のただなかにいるはずの多数の被災した日本人、そうした人々を見守る被災を免れた日本人を含めて、みな「等身大」以上の思いを堪えているのではないか。




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