コタツ評論

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今夜はJulia Fischer

2013-10-06 11:42:00 | 音楽
つい、ジュリア・フィッシャーと読むが、ドイツ人なので、ユリア・フィッシャーとなる。

美人バイオリニストの優れた演奏と思うのだが、どの動画にもけっこう「低評価」が多い。いくつか拾い読みすると、意外にもルックスについて批判されている。西洋の音楽ファンからみると、”boring”(うんざりするような、退屈な)らしい。

たしかに、どんな曲でも無表情だが、これは厳格な表情というべきで、かつてのギレウスとかピアニストの大家には、厳めしい表情を崩さない人は珍しくなかった。日本でも、まるで拷問されているように苦悶の表情で歌う、三橋美智也という偉大な民謡歌手がいた。

西洋男の審美眼では、ユリアはけっして美人とはいえず、無味乾燥で冷淡なだけの表情に思えるのかもしれない。あるいは彼女の厳格顔が、抑圧的な母や祖母の記憶を思い出させて、やみくもな忌避感がつのるのかもしれない。

日本の女性バイオリニストの場合は反対に、「目線」を上に口を半開く痴的な「艶姿」や、眉間にしわ寄せ口を歪める発情顔の「情熱的」に、”boring”する場合が少なくないのだが。

有名な曲が11曲収録されています。

Julia Fischer Mix


(敬称略)

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