コタツ評論

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オザームザイ

2012-11-13 00:44:00 | 政治
なんかタリバン指導者の名前みたいだが。今日は「だが」止め。けっこう好きですな、「だが」で終わるの。「だが」の先も考え抜いているような誤解を招くし、「だが・・・」ほど思わせぶりじゃないし。

週刊朝日側、社長辞任で“けじめ”「人権を傷つけた」橋下氏に直接謝罪
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/photos/121112/waf12111216370014-p1.htm

あいかわらず問題の記事を読んでいないのだが、社長辞任とはかなり厳しい処分だ。新聞に飛び火させない、関係はないとするためだろう。先に鉄砲玉と書いたが、過大評価だったかもしれない。週刊朝日は末端の系列子会社の出版物ということか。「朝日」の名前を使わすのは止めさせたらどうか、という意見が新聞の会議で出たことに、一万円賭けてもいい。さて、佐野真一さんはどうするんだろう。このまま黙っていたら、ジャーナリスト生命にかかわると思うのだが。

小沢代表に2審も無罪 東京高裁
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121112/t10013418341000.html

小沢の「人権を傷つけた」報道の量では橋下叩きを軽く上回るが、謝罪の動きなどどこにも見当たらない。もっとも、小沢は橋下とは違い、自らの人権が傷つけられたと云々することはいままでなかったし、これからもないだろう。橋下はあれほど激しく大阪の公務員を罵り、橋下に反対する学者やジャーナリストをバカ扱いしたのだから、橋下の家族や関係者と同様に、彼らの家族も傷ついたとは思わないのだろうか。もちろん、思わない。「人権」が他者を攻撃する武器となり得ることを利用しただけだから。だが、それでは統治者たり得ない。国民の人権を左右する統治者に人権はない。小沢はどれほど罵られようとやり返すことはなかった。それ以前に誰の悪口もほとんど言わない。そこが、橋下・石原・小泉のポピュリズム政治家と異なるところ。敵はつくるが敵視はしない。勝って喜ばず、負けて悔しがらず、「敗軍の将は兵を語らず」。それじゃ、オザーかっこよすぎ? というか、ほかがみっともなさすぎるんだが。

<東電社員殺害>「マイナリさんに負担かけた」警察庁長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121108-00000034-mai-soci

いや、橋下叩きより、ゴビンダさん冤罪裁判と比べるほうが適切かもしれない。滝法務大臣が謝罪声明を出し、警察庁長官も実質的に謝罪したも同然なのに、裁判所は知らん顔のまま。一審がゴビンダ無罪だったのに、二審の高裁が有罪にしたのには、いまとなれば当然説明責任があってしかるべき。検察の主張を鵜呑みにしましたとはいえないだろうから、ひとつ「合理的な説明」の見本を示してほしいものだ。アメリカがアメリカにならった裁判員制度を押しつけたことや、アメリカの軍人や軍属が日本国内で事件を起こしたとき、日本側に捜査権や裁判権を与える日米地位協定の見直しに応じない背景のひとつは、この検察と一体化した裁判所の問題にあるのではないか。「有罪率99%」を日本の検察の優秀さを示すものと誇る向きもあるが、見方によっては日本の裁判所の不健全さを示す数字ともいえる。一審判決を重視せず控訴審でひっくり返す、という検察と一体化した裁判所の問題は、今回の小沢裁判では検察でさえ起訴を見送った事案を裁判所が事件化したことで、その責任はさらに重大なはずだが。

(敬称略)

今週の誤変換 当然説明責任があってしかるべき →  当然説明責任があって叱るべき

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