32年ぶりのメダルだという。ニュース番組のハイライトシーンしか観ていないけれど、おめでとうをいいたい。前評判は高かったが、本当にベスト4入りをするとは思わなかった。少年時代にバレーボールの選手だったから、多少なりともわかるのだが、身体能力の点では、各国の強豪に劣るとも勝らないのに、鍛え抜かれた技術とチームワークで勝ち進んだのは驚異の一言に尽きる。バレーボールチームは、ラグビーのチームに似て、不断に積み上げた練習以上の成果を試合で出すのは、至難のことである。とくにスーパーレシーブから、トス、スパイクへつなげる流れは、これまで男女を問わぬバレーボールの歴史としても、最高の完成度ではないか。このチームにおいては、「よく拾いました!」「よくつなげました!」「よく打ちましたねえ!」ではなく、ボールとコートの床面に、手の甲が入る数センチの空間があれば、「拾って上げて打つ」が当然の流れにしている。どこの国のチームも、厳しく精密な練習は当たり前だから、よほど考え抜かれた濃い練習がなされたのだろう。46年前の東京オリンピックで金メダルを取った女子バレーチームを思い出した。最近の若い娘も、昔の娘と変わらないのである。若者は、けっして、劣化していない。それでも、あきらかに、日本が、社会が、劣化して見えるとすれば、その「直接的」な責任は、中年と老人が負うべきだろう、若者ではなく。
32年ぶりのメダルだという。ニュース番組のハイライトシーンしか観ていないけれど、おめでとうをいいたい。前評判は高かったが、本当にベスト4入りをするとは思わなかった。少年時代にバレーボールの選手だったから、多少なりともわかるのだが、身体能力の点では、各国の強豪に劣るとも勝らないのに、鍛え抜かれた技術とチームワークで勝ち進んだのは驚異の一言に尽きる。バレーボールチームは、ラグビーのチームに似て、不断に積み上げた練習以上の成果を試合で出すのは、至難のことである。とくにスーパーレシーブから、トス、スパイクへつなげる流れは、これまで男女を問わぬバレーボールの歴史としても、最高の完成度ではないか。このチームにおいては、「よく拾いました!」「よくつなげました!」「よく打ちましたねえ!」ではなく、ボールとコートの床面に、手の甲が入る数センチの空間があれば、「拾って上げて打つ」が当然の流れにしている。どこの国のチームも、厳しく精密な練習は当たり前だから、よほど考え抜かれた濃い練習がなされたのだろう。46年前の東京オリンピックで金メダルを取った女子バレーチームを思い出した。最近の若い娘も、昔の娘と変わらないのである。若者は、けっして、劣化していない。それでも、あきらかに、日本が、社会が、劣化して見えるとすれば、その「直接的」な責任は、中年と老人が負うべきだろう、若者ではなく。