毎年この季節になると菊真っ盛りの庭になる。
色とりどりの菊が咲き乱れる。
私が植えたわけではない。父の遺産だ。
雑草化していて逞しい。
春にはチューリップと水仙の庭にしようと、このところ庭仕事に精をだしている。
ようやく蚊がいなくなり(と思ったら今日は出てきた)、作業しやすい。
天気も上々。
母が亡くなり5年、家を建て替えもう3年め。
実家の風呂・トイレが狭すぎて、父を在宅で看ることができず、
母のときには間に合うようにと離れを建てたのだが、
そのために庭は日当たりの悪い場所となった。
母は母屋から離れず、母の役には立たなかったが、私の仕事場兼休憩所となっている。
すぐ南には隣家があり、南と西から陽がささない。
東側も路地を挟んで家がある。
菊は、そのぎりぎり陽が当たるところに生き残っている。
野菜作りもことごとくうまくいかない。
成功したのはモロヘイヤ、オクラ、ゴーヤ、ミニトマトぐらいだろうか。
それでいろいろ調べた結果、日当たりが悪くても育ち、手間もいらないということで、
2月ごろにジャガイモを植えることにした。
その畝づくりもしている。
ジャガイモが終われば、小松菜もしくはネギ。
次の春には、モロヘイヤ、オクラ。
オクラの種はとってある。
現在、モロヘイヤの種が成るのを待っている。
そして秋にはまた小松菜かネギ。
うまくいけば、この繰り返しでやってみたい。
時にはジャガイモを縮小して、ミニトマトを挟んでも良い。
野菜はもっぱら陽が当たりやすい東の畝。ひと畝2メートルぐらいの小さな畝が4つ。
東の畝の中でも一番南の日当たりの悪いところは、堆肥作りにあてる。
真ん中の畝の一番北は菊に占領されている。
その南側に水仙とタマスダレ、さらに南側には水仙とチューリップとミョウガを植えてみた。
ところがそのミョウガが何者かに掘り返されている。
誰だ!
何者か知らないけれど、あちこちに足跡やら堀跡やらをつけている。
真ん中の一番南、一番陽当たりの悪いところは、アジサイを植えた。
その西にさらに幅1メートル、南北に5~6メートルの花壇があるのだが、この西に離れを建てたために、父が植えたバラは枯れてしまった。
アジサイばかりが元気だったが、このアジサイのおかげでその南側に植えられたマーガレット、カキツバタなどが咲いても家の中からは見えない。
それでアジサイを徐々に小さくして、行く行くは移転の予定。
この花壇の一番陽当たりの良い北側は、小さなイチゴ畑になっている。
今年はその南側にチューリップと水仙を植えた。
来年の春、水仙とチューリップはちゃんと咲くのだろうか、楽しみ。
陽当たりの良いところを好むものは、プランターで育てることにする。
試しに、ホウレンソウを植えてみた。
これは根付きのホウレンソウを買って、小さな数枚の葉を残して植えたもの。
要するに食べ残し。
他にも食べ残しのユリネも植えた。
オニユリの花が咲くかどうか。
楽しみ。
庭仕事は父の遺したものを感じ、亡き父と対話する時間でもある。
そして、太陽と水から自身をつくる植物の偉大さに打たれる。
朝9時ごろの庭